コードギアス~私が目指すのんびりライフの為に~   作:チェリオ

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 活動報告にて今回書き直した100話と共に101話を投稿する予定でしたが書きあげれず、101話は明日の18時までに投稿しようと思います。


第100話 「皇帝不在の合間にⅠ」

 Cの世界(集合無意識)

 現ブリタニア皇帝シャルル・ジ・ブリタニアと兄のV.V.、皇妃マリアンヌ・ヴィ・ブリタニアなどが嘘の無い世界を実現するにあたって必要不可欠なもの。

 長年に渡ってギアスに関わりある遺跡がある他国に侵攻し、植民地エリアにして自らの所有物として研究を進めてきた。

 彼らが望むのは嘘の無い世界で実際には嘘をつくことが出来ない世界。

 

 生も死も関係なくすべての人の心と記憶が集まるCの世界に思考エレベーター(アーカーシャの剣)で干渉して、すべての生者と死者を繋げて一つに纏め上げる。

 この計画が遂行されれば記憶の共有に意志と感情が統合されて人類が一つになってしまう。

 つまり全てが筒抜けとなって嘘そのものが存在しなくなる。

 

 これを成すためには思考エレベーターのシステムの解析にギアスを司る二つのコードが必須。

 V.V.が所持していたコードはシャルルが奪い去った。

 嘘の無い世界を創ろうと言っておきながらマリアンヌ殺害の件で嘘をついた事を、実の兄と言え許せなかったシャルルは虫の息だったV.V.よりコード(不老不死)を奪う事で罰を与えた。

 どうせ死んでも計画が達成できればまた会えると…。

 

 コードを得た事でギアスは失ったが不老不死となったシャルルは遺跡内でルルーシュと対面。

 ルルーシュはギアスを使用するがコード所有者となったシャルルにはギアスは通じず万事休す。 

 そしてシャルル達の計画に協力しているC.C.が現れ、契約の際に出した【永遠に続く自身の旅路を終わらせる】という条件を話し、ルルーシュでは無理だと突き放した。

 その後、無意識にC.C.がルルーシュをシャルルより護ろうと自身の記憶が集まっている空間に飛ばしたことで計画は中断せざるを得なかった。

 ルルーシュは見た。

 見てしまった。

 幼い頃のC.C.。

 貧しい暮らしの中を泥を被ってでも必死に生きようとする姿。

 彼女は他人から愛されることを願って他人から愛されるというギアスを受けた事。

 愛されるのが当然となってしまった世界で唯一ギアスに左右されず、信頼の置けるコード所有者のシスターが自身が呪縛から解き放たれるのを目的にC.C.を利用していた事実。

 それから不老不死の魔女として魔女裁判や不老不死を知る為に追われ、殺される日々。

 

 全てを知ってしまったルルーシュの一言に突き動かされたC.C.と蜃気楼で妨害に入ったルルーシュによって、シャルルは空間に閉じ込められ、計画は進められずに世界は変わらずに時を歩むことが出来ている。

 

 

 

 そのルルーシュとC.C.が横たわっているギアス饗団最奥の遺跡前にオデュッセウス・ウ・ブリタニアは居た。

 元々はまだ子供たちが隠れていないかの最終確認で回っていたのだが、気絶して横たわるルルーシュを見て放ってはおけずに機体より飛び降りて駆け寄る。

 岩場の上で寝ていたら身体中が痛くなるだろうし、こんな開けた空間では風邪を引いてしまう。

 駆け寄ったオデュッセウスは起こそうと意識するのだが、身体が無意識に携帯電話のカメラ機能を作動させて、ルルーシュの寝顔を激写する。

 撮ったところで何をやっているんだ私はと自身の頬を叩いて意識をしっかりさせる。

 

 「起きなさいルルーシュ。こんなところで寝てしまったら風邪を引いてしまうよ」

 「う………兄上…ここは?俺はいったい…」

 

 優しく揺らしながら声をかけるとルルーシュは頭を押さえつつ、のそりと上半身を起こす。

 意識がぼやけているのか何があったかを整理して、次第に意識を覚醒させたら慌てるように付近を見渡し、同じく気を失っているC.C.を見つけて駆け出、膝を付いて肩に手をつく。

 

 「おい!戻って来たんだぞ――C.C.」

 

 いつになく感情をむき出しに慌てる姿を眺めつつ、オデュッセウスも歩み寄っていく。

 正直に考えると自分はこの場に居ない方が良いのかも知れない。けれども何も言わずに去るのも何か引っかかる。

 

 少し手荒に起こした成果かすぐさま意識を取り戻したC.C.は状況を飲み込めずに困惑した表情を見せる。

 それもそうだ――今の彼女は死を叶えてくれるシャルルを跳ね除け、ルルーシュを選んだことに戸惑って、奥底へと引き籠ってしまったのだ。ゆえにいつものC.C.ではなくまだギアスを得る前の少女時代まで退行してしまっている。ルルーシュの事は勿論、ギアスの断片すら記憶にないだろう。

 

 「何方でしょうか?」

 「なにを言っているんだ?それより皇帝とあのシステムを――」

 「新しいご主人様ですか?」

 

 冗談と受け取ったルルーシュだが何時にないC.C.の怯える表情、震える身体、多少なりとも警戒して距離を取った事で唖然としてしまう。

 意味を全く理解出来ないルルーシュに対して言葉を続ける。

 

 「出来るのは料理の下ごしらえと掃除。水汲みと牛と羊の世話、お裁縫。文字は少しだけ読めます。数は二十まで…あ、死体の片付けもやっていましたから…」

 「少し待ちなさい」

 

 呆然として目の前の現実を受け入れられていないルルーシュの為にも待ったをかける。

 声にルルーシュはハッと我に返ってオデュッセウスを見上げ、C.C.は怯えた視線を向ける。

 二つの視線を受けながら上着を脱いで怯えるC.C.にふわりと羽織らせる。

 

 前々から思っていたのだがC.C.の服装……というかコードギアスに登場する若い女の子の服装はどうも寒そうで仕方がなかった。

 ファッションと言われればそうなのだろうけど、黒い服の下は白の短パンに胸元辺りを覆う服だけで、鳩尾からへそまで出している。

 アニメを見ている時はそりゃあ有難い服装ではあったよ。

 でも現実として見るとどうも寒そうでね。

 それにここはすでにすべての電源を絶たれて空調設備も止まり、地下という事もあって温度も下がっている。

 へそ出し腕だしの服装では寒いだろうと上着をかけたのだ。

 いつものC.C.なら何ら気にしないのだろうけど…今の彼女は…。

 

 「これでも羽織っておきなさい」

 「あ、ありがとうございます…」

 

 お礼の一言…。

 上目遣いで震えながらも言われた一言にオデュッセウスは強い衝撃を覚えた。

 

 なんだこれは?

 いつもとのギャップの違いか?

 それとも弱々しいC.C.に対する保護欲が掻き立てられたのか?

 

 困惑して冷静さを欠いたオデュッセウスは膝をついてC.C.に目線を合わせる。

 

 「すまないがこの機械(ボイスレコーダー)に向かってご主人様と―――」

 「兄上。落ち着いてください」

 

 取り乱した際に自身より取り乱した者を見る事で逆に冷静になる事がある。

 そういう意味でオデュッセウスはルルーシュの良い気付薬となったのだろうが、恥ずかしい場面を見せてしまったオデュッセウスとしては赤面してその場に蹲るのであった…。

 

 

 

 

 

 

 

  シュナイゼルは静かに午後のティータイムを楽しんでいた。

 神聖ブリタニア帝国宰相としてはこんなにゆるりと時間を潰している場合ではないのだが、すでに打てる手は打っておいたので後は向こう(黒の騎士団)の出方次第。

 飲み切ったカップを机の上に置くと控えていたカノン・マルディーニが「おかわりはどうなされますか?」と聞いて来るが、それよりも何かを隠すような表情が気になった。

 だいたい察しはついているが。

 

 「聞かないのかい?」

 

 聞いた事への返答ではなく、問いが返って来たことで驚きはしたがすぐにやはりと納得する。

 決して聞いてほしくてそういう表情をしていた訳ではないが、シュナイゼル殿下なら些細な表情の変化で気付かれる。それを考慮せずに顔に少しでも出してしまった自分の落ち度だ。

 

 「では聞きますが宜しかったのですか?」

 「皇帝陛下不在の状況下でエリア11に増援を提案した事かい?それとも姉上の提案を否定した事かい?」

 「両方ですね」

 

 現在神聖ブリタニア帝国最高権力者であるシャルル・ジ・ブリタニア皇帝陛下が姿を消したとビスマルク・ヴァルトシュタイン卿より一部の皇族が報告を受けて、皇帝代理であるギネヴィア・ド・ブリタニアを中心に黒の騎士団への対抗策を練るのに奔走している。

 最終的な決定権を持つ皇帝陛下が居ない現状では代理と言えどもやれることは限られている。

 その中でシュナイゼルは先手を打って部隊を動かしたのだ。

 

 「黒の騎士団と中華連邦の動きについては分かっているのだろう」

 「はい。黒の騎士団も中華連邦も反ブリタニア勢力であることから、彼らは手を組んだのちはこちらを討つべく動き出すかと。ただ―――」

 「戦力がまるで足りない――かな」

 

 黒の騎士団が強いと言っても大国ブリタニアに対して正面切って戦うには戦力が足りなさ過ぎる。中華連邦も大国であったが内乱に付け込んでシュナイゼルが何割かとブリタニア側へと引き込んだので、黒の騎士団と中華連邦を合わせてもやはり足りない。

 シュナイゼルの言葉に大きく頷いたカノンは正しい。

 すでにユーロピアも白ロシアも疲弊し戦力を欠いている。ユーロピアに至っては半数以上を切り崩して、植民地エリアとしているのだ。今のブリタニアに対抗出来得る国はない。

 

 国は…。

 

 「ゼロはこの期に連合軍を創設するだろう」

 「そんな!?」

 「驚く事ではないだろう。戦力が足りないのならかき集めれば良い。ブリタニアは他国からしたらいつ攻めてくるか分からない仮想敵国であり、攻められている国からしたら敵でしかないのだから」

 「いえ、そうではありません。殿下はこの期(・・・)にと仰られました。つまりゼロは皇帝不在を知っているという事に…」

 「――これは言い方が悪かったね。中華連邦という仮にも大国との同盟を組めた事で交渉がし易いだろうからね」

 

 言い方が悪かったと言ったがカノンが指摘した通り、シュナイゼルは今回の件にはゼロが関与している気がしてならなかった。

 べつに確証がある訳ではない。

 ただ中華連邦に派遣している諜報員より中華連邦が関与していない部隊により荒野で戦闘が行われたという情報が入った。

 小さく短時間の戦闘で本来なら気付くことも出来なかったであろう小規模戦闘であるが、一騎のナイトギガフォートレスの攻撃で観測出来たのだ。

 

 ナイトギガフォートレスのプロトアラクネによる高範囲に渡る攻撃は周囲でなくても観測でき、特にメガハドロンランチャーによる輝きは遠くからでも目を惹くものであった。

 そこから調べ上げると中華連邦で動いた部隊は無く、そこには中華連邦に異を唱える勢力も基地どころか街も村も存在しない。

 ならば中華連邦に所属せずに自由に動ける勢力。

 そんなものは黒の騎士団か国に所属していないフリーの部隊しかいない。

 さらに黒の騎士団―――いや、ゼロ(・・)に酷くご執心な兄上が何故か中華連邦に残っている。

 

 あり得ない話なのだがね。

 皇帝陛下は帝都ペンドラゴンに居て、事が起こっているのは中華連邦。

 絶対にありえない。

 あり得ない筈なのになぜか結び付けようとしている自分がいる事に少々驚いている。

 

 部隊を動かしたと言っても兄上の部隊をお借りしたに過ぎない。

 ユリシーズ騎士団をユーロピアへの警戒にマリーベルに預け、トロイ騎士団を白ロシア牽制にノネット・エニアグラム卿の元へ送り、テーレマコス騎士団をブリタニアの国境線に配備した。

 配置されている所属がガチガチの正規軍と違って、兄上の騎士団ならある程度自由が利く。

 だからこそ動かせた。

 ……ただ兄上の許可を取る必要はあったけど。

 大概の事は快く頷いてくれる兄上だが「ブラッドリー卿とは組ませないでね」と強く念を押された。

 それだけ嫌われているのだろうか卿は…。

 

 苦笑いを浮かべて肩を竦める。

 突然の笑みと行動にカノンは首を傾げるが、口に出す前におかわりを頼まれて口に出さずに紅茶のお代わりを用意する。

 

 「あと、姉上の件だけどアレだけは兄上が嫌がると思ったんだ」

 「え?オデュッセウス殿下に皇帝になって頂くことがですか?」

 

 前々から父上は姿を隠すことがあった。

 それ以前に皇帝でありながらそのほとんどを代理の姉上に投げる傾向があり、一部貴族達からは批判的な思いが感じ取れていた。それを知っている姉上は私に提案してきたのだ。

 確かに兄上なら大多数の皇族と半数を超える貴族達の了承を得る事が出来るだろう。

 何より統治者としての能力を十分に持ち合わせている。

 ……自由気ままに外出する癖さえ無くせば…。

 

 「どうも兄上は違う生活を願っているようだ」

 「違う生活?」

 「そう感じるだけだよ」

 

 そう告げて机の上に置かれている資料に目を通す。

 ニーナ・アインシュタインより提出されたフレイヤ弾頭をランスロットに搭載するという具体的案が書かれた資料を…。 

 

 

 

 

 

 

 ルルーシュ達と別れたオデュッセウスはアヴァロン級二番艦ペーネロペーにある自室にて悶々と悩んでいた。

 正直これからやる事が多すぎる。

 これからルルーシュ達は第二次ブラックリベリオンを行う為にも急ピッチで合衆国憲章を進めていく。ブラックリベリオンではニーナ君が開発してしまった(・・・・・・)フレイヤが使用されるだろうし、第二次ブラックリベリオン後はゼロレクイエムへと向かっていくルルーシュ。

 エリア11にはナナリーや友人となった者達がおり、シュナイゼルとルルーシュが集う。

 原作通りなら問題ないが万が一誰かがフレイヤで巻き込まれたら立ち直れる自信がない。私は勿論の事、制作したニーナ君もだろう。

 それにゼロレクイエムへと向かい始めた場合はルルーシュが命を落とすことになる。何としても阻止せねばならない。

 

 などなどコードギアスのストーリー上は避けては通れない問題が立ちはだかる中で、他の問題も抱えてしまった。

 

 まずはコーネリアとギルフォードをどうするかだ。

 オルフェウス君達と協力して動いていたのはギアス饗団を倒すという共通の目標があったからこそ。

 それを成し遂げた今となっては一緒にいる意味はない。

 コーネリアも姫騎士(・・・)に会いたいだろうし、帰っておいでと声を掛けて今はこのペーネロペーに乗船している。

 今頃は割り当てられた部屋でぐっすりだろう。

 

 問題はコーネリアがエリア11の総督でありながら、それを放棄していた事に対する責と今まで何をしていたかを皇帝陛下に説明する必要が出て来たことだ。

 特に説明となると「反ブリタニア勢力と行動しておりました」とは言えないし、「ギアス饗団を叩き潰しに動いてました」なんて論外だ。

 何かしら理由を考えておかねばならないのは確かだ。それも父上様を納得させられるようなものを…。

 現在父上はCの世界に置き去りにされているから責を負われることは無いだろうけど、いつまでも隠し通せるものではない。

 それにコーネリアは姫騎士が日本にいる事を知って行きたがっているようだし…。

 

 行くのであれば機体の準備が必要となる。

 ミルビル博士に用意はさせていたがコーネリアを隠して動かすよりは堂々とした方が良いのか? 

 神根島でのルルーシュが計画阻止するまで時間を稼げれば、お咎めも大戦のどさくさに曖昧に出来るかも知れない。

 なんにしても頭が痛いよ。

 

 ちなみにペーネロペーの乗員の皆には搭乗前に説明しておいた。

 アヤノやハメルなどは大きな反応を示したが、レイラに至っては涼しい表情で「そうですか」で済まされてしまったのは私がすることに対して耐性がついたと見るべきか呆れられていると見たら良いのか…どっちなんだろうか。

 勿論アキト君はいつも通り興味無さげにスルーしていたね。

 

 明日にはギネヴィア達にコーネリア復帰の一報を連絡して、ミルビル博士には私の専用機含めて機体の準備を頼まないと。

 それとオルフェウス君との約束も叶えないといけない。

 

 オルフェウス君が復讐の対象としているのはV.V.だけにあらず。

 すでに壊滅させたプルートーンの中で生き残っている隊長を務めていたオイアグロ・ジヴォン。

 彼との決着をつける場を設けなければならない。

 オイアグロ卿は自責の念があるようだから応じてくれるだろうけど、皇帝最強の十二騎士に所属している事が大きな壁となって立ちはだかっている。自由に動けるようで動けない。それなりの戦場で邪魔をされない様に策を巡らせなければならないとなるとかなり面倒だ。

 それでも約束してしまった以上は守らないと…。

 あー…あと饗団より連れ出した子供たちをどうするかも考えないといけないか。

 

 と、問題が山積みの上に段違いに不味い問題が眼前に寝転がっている。

 ギアス饗団より私の状態回帰(ザ・リターン)で大怪我を戻して内緒で連れて来た伯父上様ことV.V.。

 もし匿っている事がルルーシュやオルフェウス、コーネリアにバレでもしたら不味い。それに父上様にバレた場合は殺されかねない。

 なにせあの現場にいたという事は私も襲撃に参加していた事が露呈する。

 計画の邪魔ものである私に何も対処しないなんて選択肢はないだろう。

 「どうせ計画が完遂すれば会えるのだから殺しても問題ないよね」なんて軽い考えで殺されるに決まっている。

 

 ベットに横たわって意識を未だに戻さないV.V.の前で頭を抱えて悩むが一向に答えなど出てこない。

 いっその事、私も行方を晦ますかと出来もしない事を考え始めた頃、V.V.が微かに呻き声を上げ始めた。

 

 ゆっくりと瞼を開けたV.V.と目が合う。

 眠たげな瞳が徐々にオデュッセウスを捉えていく。

 さて、どういったものかと頭を悩ませながら引き攣った笑みを浮かべる。

 

 「え、えっと…おはようござ――」

 「―――ッ!?」

 

 言葉の途中で目を見開いたV.V.はベッドの隅へと飛び退いて、警戒心をむき出しに辺りを見渡す。

 予想しなかった行動に面食らったオデュッセウスは理解できずに固まってしまう。

 何かデジャブを感じながらもとりあえず落ち着くのを待つことにするが…。

 

 「こ、ここは何処ですか?それに貴方は―――誰ですか?」

 「うん。どうしよう」

 

 あまりの出来事にオデュッセウスはそうとしか言えず、さらに頭を痛めるのであった。 


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