biohazard cordname”NT”   作:ナッツガン

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 ベルトウェイは地中海の沿岸にある港町に来ていた。
 そこで彼は去年の事を思い出すことになる。


リベレーションズ
テラグリシアパニック


 ヨーロッパの港町の街並みを見ながら、小さな路地を進んで行く。

 奥の大きな道が見えてくると、ジルとパーカーが走って行く。

「…あの計画が始まったか」

 大きな道に出ると、ジルとパーカーが走って行く方とは反対に進んで行く。

 目の前に地中海が見えてくると、そのまま海岸にたどり着いた。

 砂浜にはオブライエンが今に沈もうとしている町、テラグリシアを見つめていた。

 俺はそんなオブライエンの隣に立つと、小さくつぶやいた。

「あれから一年か…」

「ああ、早かったな」

「本当にあの計画を進めるのか?」

「もう引き返せない…」

「ならいい…俺なりのやり方で手伝ってやるさ…」

 テラグリシアは町の殆どが、海に沈んでいる。

 あれを見ていると、一年前の事を思い出していた。

 

 俺はヘリコプターの窓から地中海を見つめている。

 隣に座っているジルはハンドガンをいじっている。

「俺は…地中海は初めてだな」

「私だって…」

 俺達の前にオブライエンが座っていて、誰かと連絡を取り合っていた。

 すると目の前にテラグリシアが見えてくる。

「あれがテラグリシアか?」

「ああ、あれがそうだ」

 オブライエンは携帯をポケットに入れると、窓から確認した。

「二人とも!任務内容を確認しておけ!」

「了解!」

「うーす」

 俺はやる気のない返事をすると、再び窓を見つめている。

 任務内容を簡単に言えば、BSAAの使っている仮設本部周辺のBOW駆除である。

「もう少しで着陸です!」

 操縦士が大きな声で叫ぶと、ゆっくり着陸した。

 着陸すると、オブライエンが先にヘリを出て行く。

「行くか?」

「ええ」

 俺達も後に続いて降りると、奥の方からFBC長官のモルガン・ランズディールが出てくる。

「あれがFBC長官のモルガンか?」

「ええ、そのはずよ」

 後ろで話していると、オブライエンが大きな声で指示を出した。

「二人とも!任務にあたってくれ!!」

 俺達は手で了解と返事をすると、建物の中に入って行く。

 建物の中にあるエレベーターに乗ると、一階まで降りて行く。

「今回のバイオテロ、何かおかしくないか?」

「というと?」

「元々ヴェルトロはそこまでのテログループじゃないだろ?」

「確か、テラグリシアの建設反対をしていたのが、ヴェルトロだったけ?」

「ああ、少数のテログループだったのに…それに、どうやってBOWを用意したんだ?」

「そう言われれば確かに…不自然ね」

「もう一つ、どうして俺達BSAAやFBCの情報網に引っかからなかったんだ?」

「私達でさえFBCが動いていたから私達も気づいたのだしね」

「何か引っかかる…今回の事件は何か裏がある」

 そんな事を考えていると、ようやく一階にたどり着いた。

 通路を進んで行くと、ロビーでBSAAの隊員やFBCの人間が行きかっている。

「ジル!先に外に出てくれ!」

「分かったわ」

 ジルと別れると、BSAAとFBCの本部の中に入って行く。

 中では忙しそうに、人々が叫んでいる。

 奥の方にオブライエンが指示を出しているのが確認出来た。

「オブライエン!」

「ベル?どうした?」

 オブライエンの傍に移動すると、手短に聞いてみた。

「実戦投入されている、BOWはなんだ?」

「ハンターだな」

「了解だ…うん?」

 FBCのエージェントに指示を出している人間を見かけた。

「あれは?」

「確か…パーカーという名前だったな」

「ふーん…あっそ」

 俺は歩いてロビーに戻ると、歩いて外に出て行った。

 この周辺はあまり被害が出ていないようだ。

「ジル!」

 ジルの方に向かって走って行くと、遠くの方で爆発が起きた。

「行くか?」

「ええ、行きましょう!」

 爆発がした方に走って行くと、俺達の目の前にハンターが三体現れた。

 ハンドガンを構えると、ハンドガンの引き金を引いた。

「今のうちに態勢を整えろ!!」

「はっ!!」

 BSAA隊員に大きな声で指示を出す。

 ハンターは俺達に標的を変えたらしく、奥の方からも何匹ものハンターが襲い掛かってくる。

「数が多い!!」

 ハンドガンで応戦しているが、中々数が減らない。

 しかし、俺達が戦っている間にBSAAの隊員は態勢を整えたらしく、アサルトライフルで応戦していた。

 ハンターがあらかた倒し終えると、BSAA隊員の傍に移動した。

「大丈夫か!?」

「数人が負傷しましたが、大丈夫です!!」

 三人程度が負傷している。

「三人を残して、他の隊員は負傷者を連れて民間人の撤退を援護しろ!!」

「オリジナルイレブンのお二人はどちらに!?」

「俺達はハンターを食い止める!!」

 三人が俺達に付いてくると、俺達は戦闘音が聞こえてくる方に走って行く。

 三人の隊員が先に走って行くと、道路を大きなトラックが塞いでいる。

「こちらから移動できます!!」

 二人が中に入って行くと、中の調べている。

「…クリア!!」

 そんな大きな声で叫ぶ声が聞こえると、俺はジルと残りの隊員を連れて中に入って行く。

 ハンドガンの引き金に指を置きながら進んで行く。

 建物の中は喫茶店になっている。

「自分が先に進みます!!」

「頼む!」

 二人が先の様子を確認していると、窓の奥でまたしても大きな爆発音が聞こえてくる。

「クリア!!」

 続いて中に入って行くと、外に出るドアに向かって走って行く。

 二人に指示を出すと、二人に続いて外に出た。

「ここら辺はまだハンターがいないようだな」

「この奥が激戦区みたいよ!」

 爆発のした方に向かって走って行くと、俺達の進路をハンターが塞いだ。

「応戦しろ!!」

 ハンドガンの引き金を引きながらハンターと戦っていく。

 他の隊員も同じようにしていると、ハンターは次々と現れる。

 数があまりにも多すぎる。

「大丈夫ですか!?」

 別の道から別の隊員が現れて、ハンターに向けて応戦した。

 少しの間戦っていると、ハンターがようやく静かになった。

「お二人共!大丈夫ですか?」

「ああ、助かったよ」

「ハンターが色々な所で現れていて、私達では鎮圧はもはや不可能です」

 ハンターの鎮圧は不可能…

 この言葉が意味するものは、俺達では対処ができないという意味だ。

 圧倒的に人数が足りない。

「民間人の避難を最優先に行動しろ!!」

「「「はっ!!」」」

 隊員に指示を出すと、オブライエンに連絡を取った。

「オブライエンか!?」

「どうした?」

「鎮圧は不可能だ!!数が多すぎる!!」

「…耐えてくれ!」

「耐えれるとしても…後、数時間だ!!」

「数時間…」

「それ以上はこちらが持たない!!」

「了解だ!何か別の手段を考える!!」

「頼む!!」

 ジルの方を見ると、黙って頷いてくれる。

 鎮圧は不可能でも、なるべく多くの人民が逃げ出せるようにしなければ。

 俺とジルは戦禍の渦中に向かっていく。

 大きな橋を渡って行くと、橋の中心でBSAAの隊員がハンター相手に応戦していた。

「大丈夫か!?」

「はい!!ですが…」

「もう少し耐えろ!ある程度耐えたら撤退しろ!」

「了解です!」

 隊員の大きな叫びを聞くと、ハンターの群れに向かってハンドガンを向けた。

 引き金を引くと、ハンターの頭に直撃していく。

「ジル!この先に行くぞ!!」

 黙って頷くと、俺達は走って橋を渡る。

 ハンターを倒しながら橋を渡って行く。

「しかし、予想以上にハンターの数が多いな」

「ええ、これだけのハンターをどうやって用意したのか」

 ビル群の中を進んで行くと、ハンターが後ろから前から飛んで出てくる。

 お互いにハンドガンを構えると、引き金を引いた。

 ハンターの頭を吹き飛ばしながら、場所を移動しながら戦っている。

「ジル!こっちだ!!」

 ジルがこちらに走ってくると、ハンターが何体もの襲い掛かってくる。

 ある程度引き寄せると、近くに設置した爆弾を爆発させた。

 その爆破により近くにあるガソリンタンクが爆発した。

「ジル!伏せろ!!」

 ジルを庇う態勢になると、俺の背中に破片が飛んでくる。

 爆発がやむと俺はジルから体を離した。

「何とかなったか?」

「そうみたいね」

 俺はジルに手を差し出して、ジルの体を引き寄せた。

「大丈夫か?」

「ええ、あなたがかばってくれたから」

 周囲を確認していると、ハンターの死体が散乱していた。

 俺達は先に進んで行くと、ちょっとした工場が見えてくる。

 工場では何度も爆発音と爆発が見えてくる。

「あそこに行くか?」

「ええ、そうしましょうか」

 工場に向かって走って行くと、その進路をまたしてもハンターが塞いだ。

 ハンドガンで交戦していると、奥の方からハンターが何体も現れる。

「ジル!こっちから移動するぞ!」

「ええ、今行くわ!」

 建物の中に誘うと、俺はドアを閉めて鍵を掛けた。

 一息つくと、走りながらこの先の道を進んで行く。

「やはり気がかりだな…」

「今回のバイオテロの事?」

「ああ、色々引っかかる事が多すぎる」

「そりゃあ、確かに引っかかるけど」

 そんな話をしていると、俺の通信機に連絡が入る。




「全BSAA隊員に次ぐ、全員撤退を始めろ!!」
「ベル!」
「ああ、ビルに戻るぞ!!」
 建物から出ると、本部に戻って行く。
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