biohazard cordname”NT” 作:ナッツガン
しかし、ベル達に妨害してくるものがいる…
壁の向こうから現れたのは、先ほどエルが倒した化物だった。
ギロチンの刃を付けた斧を振り下ろして俺達に攻撃を仕掛けていた。
俺の方に目を向けると、化物は斧を使って俺に攻撃を仕掛けてきた。
斧が収納庫の棚を吹き飛ばすと、俺は斧の攻撃をかわして大きな声で叫んだ。
「エル!お前は先にブレーカーを回復させろ!こいつは俺がやる!」
「はい!」
そう言うとエルはそのまま走ってこの部屋を出て行った。
俺はハンドガンを構えると、奴から一旦距離を取った。
弱点は後ろの膿のようなものだ。
しかし、この攻撃を回避してこいつの体に攻撃を加えるのは中々骨が折れる。
奴の斧が周囲の棚を吹き飛ばしていると、俺はある程度の距離を持続していた。
収納庫が広いおかげで走り回っても十分だった。
「どうやって背中に行くか…悩みどころだな」
広いと言っても奴が斧で周囲のものを吹き飛ばしているせいで中々行動が出来ない。
奴が斧を振り回しながら俺に近づいてくる。
俺は壁に向かって走って行くと、壁を伝って奴の後ろに飛んで行った。
奴は壁に激突すると、俺に向かって斧を吹き飛ばした。
俺はそれをしゃがんで回避すると、奴の背中に向かってハンドガンを撃った、
ハンドガンの弾を数発当てると、奴はようやく静かになった。
しかし、収納庫は先程の戦闘でめちゃくちゃになってしまった。
俺は周囲に散乱したものを回避しつつ部屋から出ようとすると、俺の足元に何かを見つけた。
俺はそれを拾うと、それが写真付きの書類だと判断した。
「処刑マジニ?こいつの名前か?」
そこにはこう書かれていた。
『マジニ…トライセル社によって開発されたプラーガタイプ2に寄生された人間の総称をそう呼ぶことにする。タイプ1と大きな差異はないが、スピードや噛みつく際に赤い食虫植物のようなもので噛もうとする。タイプ1と同じように色々な種類のマジニを開発することに成功した。特に処刑マジニと呼ばれるタイプのマジニは元々体格の良い人物にプラーガを寄生させた為、高い耐久力を持つことになった。厚い脂肪と寄生体が分泌する化学物質によって強化された筋肉のそうで包まれている。』
書類から目を離すと、俺はそれをポーチに入れてその場を後にした。
部屋を出る前に処刑マジニの方をちらっとみた。
人体改造を施されたと言っても過言ではないだろう。
ここ以外のトライセル社の施設を調べた方がいいだろう。
そう考えながら俺は部屋を出て行った。
電力供給室に向かって行くと、俺の携帯端末が鳴り出した。
『代表!こちらアルファーチーム!地下への道を発見しました!』
「了解!電力を復旧させたらそちらに向かう!念のために突入は俺の到着を待て!」
『了解!この場で待機しておきます!』
「頼む!」
そう言うと俺は通信を切って電力供給室に入って行く。
中に入るとエルが既に電力を復旧させていた、
「代表!電力を復旧させました!」
「ご苦労だったな。先ほど地下への道が見つかった。俺達もそちらに向かう。ここの調査は他の部隊に任せておこう」
「了解!」
俺達はエレベーターに向かって歩いて行くと、そのエレベーターが動いていない事に気づいた。
「エレベーターが動いていませんね?」
「壊れた…みたいだな」
どうやらいつの間にか、壊れてしまったらしい。
いくら操作しても動く気配が無い。
仕方が無いと思い、俺達は携帯端末を持って周囲のマップを開いた。
周囲に階段が無いか確認した所、非常階段が一つと通常の階段が一つ発見した。
「通常の階段の方が近いな…。階段から一階を目指すぞ」
「はい!」
俺達は最も近い通常階段へ向けて歩き出した。
通路を歩いて行くが、ゾンビ一匹にすら遭遇しない。
その為か、簡単に階段に到着することが出来た。
階段へのドアをゆっくり開けて行くと、階段に誰もいない事を確認した。
俺達は一階を目指して階段を降りて行くが、二階に到着したところで階段が途切れていた。
それ以上は荷物が多すぎて行くことができない。
「非常階段から降りるしかないか」
端末を取り出すと、非常階段までの道のりを検索した。
こことは反対にある為、移動には時間がかかりそうだという事は判断できる。
端末を収めると、俺達は二階にそのまま入って行く。
俺のガスマスクの機能で、このフロアにはマジニタイプがかなり徘徊している事がわかる。
マジニタイプの対処は簡単だが、どの道数が多い事は変わらない。
俺はゆっくり通路を歩いて行くと、曲がり角の途中でマジニタイプが三体徘徊していることが分かった。
俺達はハンドガンを構えて、その場に座り込んだ。
「例の物は持ってきているな?」
「はい」
エルは背中にかけていた物を取り出して構えて見せた。
例の物とはグレネードランチャーだ。
中身は閃光手榴弾を入れてある為、プラーガタイプには有効だ。
「俺が先行して戦うから、エルはプラーガが出現したところを狙え」
「はい」
小さな声で反応すると、俺はハンドガンとナイフを構えて見せる。
通路に出ると、俺はマジニに向かって走って行く。
マジニは手に持っていたマシンガンを構えると、俺に向かって撃ってきた。
俺はマシンガンの攻撃を回避しながら、ハンドガンを使ってマジニの足に攻撃を加えた。
マジニは足を攻撃されると、その場にうずくまってしまい、俺はマジニを蹴り飛ばした。
さらにナイフでマジニの首を切って見せると、三体のマジニからプラーガが現れた。
「エル!」
俺がエルに向かってそう叫ぶと、エルは角からグレネードランチャーの引き金を引いた。
グレネードランチャーから出てきた閃光手榴弾は、マジニの目の前で大きな光を発した。
プラーガは光が発した瞬間に、その場で死んでしまった。
同時にマジニも死んでしまった。
しかし、先ほどの戦闘音が周囲のマジニを呼んでしまった。
「失敗してしまったな」
マジニのマシンガンの音が大きかったようだ。
俺はエルをこっちに呼ぶと、そのままマジニとの戦闘に備えた。
マジニは物陰から五体現れると、俺はハンドガンとナイフを持ってマジニに向かって行った。
エルはマシンガンの攻撃を避ける為に、物陰に隠れると、俺はマジニに向かって走って行った。
エルはグレネードランチャーを使ってマジニの目くらましをしてくれた。
ハンドガンをマジニの頭に撃ったり、ナイフでマジニの首を切ったりしていると、エルの後ろからマジニが一体現れた。
俺はエルの後ろのマジニに向かってナイフを投げると、エルはグレネードランチャーを使ってプラーガを倒してくれた。
この姿を見ると、大分戦闘に慣れてきたようだと分かる。
これなら俺の背中を任せられる。
しかし、ここで俺はHQの本当の目的が見えてきた。
エルは元々戦闘にあんまり向いていない、その為俺と行動させれば少しぐらい戦闘に慣れさせているのだろう。
結果的にHQの目的は達成されたと言っても過言ではないだろう。
後でHQ全員しばき倒す。
「どうしたんですか?」
「なんでもない。世界中にいるHQに会う為にどのくらいの費用が掛かるか考えていただけだ」
「はぁ?」
主にしばき倒す為に。
「マジニをある程度倒したようだな」
「今の所は周囲にマジニはいないようです」
エルは報告してくれると、俺は端末を開くと、非常階段までの道のりを調べた。
「この道を真直ぐ進んで、一番奥で左に曲がると非情階段だ」
「行きましょう」
とエルは歩き出そうとしたところで…
「きゃ!」
こけてしまった。
俺はしゃがんでエルに話しかけていた。
「何をしているんだ?」
「いや…。何かが引っかかったようで」
俺とエルは一緒にエルの足から視線をちょっとづつ上げていき、後ろに立っていた奴の姿を見た途端、俺達は黙って頭を下げていた。
もちろんそれで許してくれるとも思っていないが、処刑マジニは大きな斧を俺達に向かって振り下ろした。
俺はエルをお姫様抱っこで担ぐと、その場から急いで走り去った。
「倒さないんですか!?」
「場所が悪い!もう少し広い場所でやるぞ!」
俺は非常階段まで走ると、ケリでドアを思いっきり開けた。
非常階段は外に付いている。
階段を降りようと思った所で、処刑マジニは周囲の壁ごと吹き飛ばしてきた。
俺は非常階段から外に飛び降りた。
「きゃ―――――――――!」
エルは飛び降りる時に、大きな声で叫んだ。
下にあるクッションのお蔭で大したダメージも無かったが、上を不意に見た時処刑マジニは上から飛び降りてきた。
俺達はその場から急いで回避すると、処刑マジニは斧をクッションに叩きつける。
クッションは縦に大きく避けてしまった。
「こっちから大きな悲鳴が!」
「どうしたんだ!?」
俺達とは反対側からBSAAの隊員が現れた。
「こいつの背中を撃ってくれ!頼む!」
「了解!」
BSAAの隊員はアサルトライフルを構えると、処刑マジニの背中目掛けて引き金を引いた。
処刑マジニの背中にダメージを受けると、その場に倒れ込んだ。
俺達は安心していると、奥の方からまた誰かが現れた。
「どうしたんだ!?」
俺はエルをひとまず下すと、その場から移動を始めた。
「代表!?どうしてここに!?五階にいらっしゃったのでは!?」
「まあ、分け合ってな…二階から降りるときに、こいつに襲撃されたんだ」
そう言うと俺は後ろで死んでいる処刑マジニを指差した。
「こいつは?」
「処刑マジニって言うらしい」
俺は書類をそいつに渡すと、その場から移動をしていた。
そいつも俺の後ろからついてくる。
「そうだ!代表に報告しておきたい事が!」
「手短に聞こうか」
「先ほどウェスカーの死亡を確認したとのことです!後、ジル・バレンタイン氏の生存も確認出来ました!今こちらに向かっているそうです!」
「そうか…。生きていてくれたか」
俺はその報告を受けると、少し安心していた。
「了解だ!俺は今から地下に降りてバロクの追撃戦に参加する!念のために処刑マジニに気を付けるようにと全隊に伝えろ!」
「了解です!」
俺達が在っただけでも、三体は現れたのだから残り何体居るか分かったものではない。
俺とエルは今一度入り口に戻ってきていた。
「どうやらゾンビやマジニタイプは地下から出現したようで、今の所は地下が一番危ない可能性が有ります!」
「どの道戦わなくてはならないだろう」
「増援も突入している為、奥で戦闘中です!」
俺達はその報告を受けると、一番奥に向かって歩き出した。
指定された道のりを進んで行くと、一番奥でパーカー含めた隊の殆どが集結していた。
「突入開始!」
各隊はドアの奥にある階段を一気に降りて行く。
これはベルが地下に突入してから一時間以上が経過していた。
私がヘリで降りると、そこではテラセイブの人達が治療の為に忙しくしていた。
「兄さん!」
「クレア!どうしてここに!?」
「ベルさんについてきたの」
クリスが妹に話していると、奥から1人の隊員が現れた。
「到着ご苦労様です!」
「状況は?」
「それが…。少し前に突入した代表を中心とする隊が地下で戦闘になっています。奥でバロクを発見したのですが…」
「どうしたんだ?」
「それとは別に、奥で大量のウイルス反応を発見したんです」
彼が出したパソコンには地下の奥深くにある地下水脈のすぐ近くにウイルス反応が在った。
「代表は知っているのか?」
「いえ、先ほどから代表とは連絡が取れていないんです!」
「私達が直接行ってきましょう!」
そう言うと私とクリスとシャバでベルが居る地下に向かって行った。
今地下で何かが起きている。