僕の好きなテレビはモニタリングです。
どうでもいいですね、はい。
本編をどうぞ。
古城が浅葱に聞く。
「なあ、どうやって帰る?」
「はぁ?普通に歩いて帰るんじゃないの?」
「いや、だってお前……」
「なによ?」
「古城はそんな格好で歩くのか心配してんだよ」
「え?……あっ……」
「しょうがねぇな……古城、パーカー貸してやれ」
「お、おう」
「じゃあ、警備隊が来る前にずらかるぞ」
「え?このままウチに行くのか?」
「ああ。一旦ウチに帰って浅葱を着替えさせてからMARに行く」
「ああ……なるほどね」
「わかったなら行くぞ」
四人は暁家に向かった。
「で、あのバケモノはどうなったの?」
「霊斗が殺した」
「あ、そう」
「あの……先輩、霊斗さん」
「ん?どうした?」
「私は師家さまの所に戻りますね」
「ああ……雪菜、罰ゲームがんば」
「……無いことを祈ります」
雪菜は骨董品屋の方へ走っていった。
暁家。
古城がドアを開けると、凪沙が駆け寄ってきた。
「あ、霊斗君に古城君おかえり!牛乳買ってきてくれた?」
「牛乳?」
「えー、二人にメールしたんだけど!」
凪沙に言われて古城と霊斗はポケットから携帯を取り出す。
そして二人同時に呟く。
「「うわぁ……」」
中から出てきたのは無数の電子パーツだった。
古城と霊斗の魔力の衝突で壊れたのだろう。
「……はぁ……」
「えー!?二人ともまた壊したの!?」
「すまん凪沙。錬金術師に浅葱が襲われてたから、そいつと戦ってたらな……」
「え?あ!浅葱ちゃん!怪我してる!?」
「大丈夫だ。俺が治癒しといた」
「あ、良かったぁー。で、古城君は?」
「浅葱を守ろうとして転んだんだ」
「え……だっさ……」
「霊斗……覚えとけよ……」
「やだ」
「なんでだよ!」
「あー、悪い、凪沙。浅葱に風呂を貸してやってくれ。着替えは母さんが買ってきた女装セットでいいだろ」
「あー、あれね……わかった!用意しとくね!」
「じゃあ、俺は牛乳買ってくる」
「あ!霊斗君、宿泊研修に持ってくお菓子買ってきて!」
「へいへーい」
霊斗は再び家を出た。
しばらく歩くと公園があったので、ベンチに座って休む。
「はぁ……」
溜息をついて空を見上げる。
「あいつ、なんて言うかな……」
霊斗はもうアスタルテに言う事は決めていた。
だが、それが言えない。
「ははっ……俺も臆病だな……」
霊斗は自嘲気味に笑う。
「はぁ……あ、財布忘れた」
霊斗は渋々立ちあがり、家に戻る。
「ただいまー……」
「あ、霊斗君!おかえり、早かったね!」
「いや、財布忘れただけ」
「えー!もう!凪沙が行ってくるからいいよ!」
「すまん」
「じゃ、いってきまーす!」
凪沙が騒々しく飛び出していったのを見て、霊斗はキッチンに向かい、ココアを淹れる。
「はー、甘い……」
「相変わらず甘党だな」
隣で古城がコーヒーを淹れ始める。
「まあな……疲れた時にはココアが一番だ」
「そうか……いただきます……ブホッゲホッ!」
「どうした?」
「あ、あああ、浅葱!?なんでそんな格好で!?」
「ん?浅葱?ゴホガハッ!?」
浅葱は服を着ていなかった。
「ふ、ふふ、服を着ろ服を!」
「ん……吸血鬼か……」
「「なにぃっ!?」」
「ここは主らの館か?」
「あ、ああ……お前……浅葱じゃないな?」
「主は鋭いのぅ……浅葱というのはこの身体の本来の持主か」
「そうだ……その宝石は……まさか''
「''錬核''の事もわかるのか。いかにも、これは''錬核''だ」
「お前の正体がわかった……お前、ニーナ・アデラードだな!」
「すまん、霊斗。まったくわからん」
「いかにも、妾が古の大錬金術師、ニーナ・アデラードだ」
「「自分で大錬金術師とか言うんだ!?」」
「事実だからな」
「なんか偉そうで気に食わないが……ニーナ・アデラード、浅葱を救ってくれた事、感謝する」
「なんだ、主は意外と律儀だな。まぁ、感謝などよい。利害の一致というやつだな」
「いや、違うだろ」
「そうか?……そういえば主らの名前を聞いておらぬな」
「俺は暁霊斗。こいつは古城」
「霊斗に古城か……吸血鬼の兄弟とは珍しいな」
「血は繋がってねぇけどな」
「そうか……」
「で、あんたは霊血を集めれば浅葱から出ていってくれるのか?」
「そうだな。霊血さえあれば妾は自分の身体を取り戻せるのでな」
「じゃあ古城。今夜からさっそく探すぞ」
「ああ」
霊斗と古城が頷き合っていると、ニーナは驚いたような表情をして、すぐに優しい表情になる。
「主らは優しいのだな……まるで叶瀬夏音のようだな」
「俺らはあんなに優しくないさ。……特に俺はな」
「そうか……何があったかはわからんが、先達者の助言をやろう」
「はぁ?」
「自分の信じた道を行くのではなく、自分の信じる道を切り開け。それは必ず正しいとは限らないが、誰かがきっと認めてくれる」
「……」
「霊斗?」
霊斗は唖然としていたが、急に笑いだした。
「あははは!」
「れ、霊斗!?」
「ありがとう、ニーナ。お陰で目が覚めた」
「若者を導くのが先達者の役目だ」
「でも、やっと自分のやるべき事がわかった」
「それは良かった」
「で、ニーナ」
「なんだ?」
「そろそろ古城が失血死しそう」
「うお!?なにがあったのだ!?」
「お前が服着てねぇからだよ!はよ服!服着ろ!」
霊斗が自分の服を着せ、古城の蘇生を開始する。
「起きろ古城!お~き~ろ~!」
「ハッ(゜ロ゜)!俺は何を!?」
「ふう、無事か」
霊斗は呟き、残っていた冷めたココアを飲み干した。
あー、疲れた。
もう寝よう。
おやすみなさい(^o^)/!
また次回!