NEXUS of the Heroes ~英雄達との絆~ 作:0.1tトラック
あと、やっぱり小説は難しいなと改めて感じました。
それと、ぐだ男くんの名前が公表されたので、此方も藤丸立香でいきます。
◇ ◇ ◇ ◇
あれは一体、何なのでしょうか。
突然、胸から赤い光が出たと思ったら、次には腰にベルトのような物がありました。
彼からは人としての魂と、途轍もない魔力を感じられました。
私達英霊に似た・・・そして、とても眩しいような魔力・・・。
彼の体の奥から、多くの霊基、英霊の存在を感じられました。
「変身!!」
彼はそう叫び、ヴラド公を迎撃しながら姿を変えていきました。
その姿は、赤い鎧を纏い、黄金の短い角が2本。そして赤い瞳・・・。
彼の右手の親指だけを立てた仕草。
それだけなのに、何故かとても安心できる。
「俺は真木進一。今は・・・クウガ。仮面ライダークウガ!」
彼がそう名乗り、立ち上がってきたヴラド公に向かい合い、激しい戦闘を始めました。
ヴラド公が槍を地面から出現させて彼の動きを束縛させようとします。
ですが、彼はそれを叩き折り、ヴラド公の槍を身体を逸らして掴み取り、重い一撃を叩きつけていきます。
ダメージを受けすぎたのか、身体を霧に変えてヴラド公は去りました。
「クウ・・・ガ・・・?仮面・・・ライダー?」
聞いた事もない真名、そしてクラス。
敵や他人の前で真名を知られるのは、それは自分の首を絞める行為・・・。
ですが・・・何故でしょうか。
私は・・・
あのもう一人の私は知っているのでしょうか・・・。
◆ ◆ ◆ ◆
「・・・何、今のは・・・?」
私が展開した獄炎の中で、あの無鉄砲な男とヴラド・・・そしてあの忌々しい聖女様がいる。
ヴラドはあの串刺し公、そしてさらに狂化をしているのだから、負けは想像できない。
だけど・・・。
あの光は何だったのか・・・。
感じるはずがない。
この完璧にして最強のサーヴァント達で憎きこの地、そして敵対する者たちを焼き尽くす。
そこにあるのは、勝利の快感、絶望を叩きつける愉悦。
ただそれだけのはずなのに・・・。
「なぜ・・・私の手は震えてるの?」
それは恐怖なのか・・・。未知に対する不安なのか・・・。
突然、目が開けていられないほど強い突風が吹き荒れた。
そこから歩んでくるのは、獄炎を背に、燃えるような瞳を持つ、赤い戦士が歩んできた。
□ □ □ □
あれから串刺しさんと対決していたが、連続のパンチとキックで効いたのか、また霧になって何処かに逃げていった。
最後に憎らしげな目線を送られたが、今はこの身体に起きた事に対して、意識を傾けていた。
しかし・・・。
「俺・・・クウガになってる・・・」
しかも、多分かなり強くなっちゃってる感じだ・・・。
だってあんな壁にめり込むとかそんな描写あったか?
槍で斬られてもそんなに痛くはなかったし、もう何がなんだか分からなくなってきた・・・。
だけど・・・これで、この先にいる黒い女性に・・・。
炎が未だに激しく燃え続けていて、いっそこのまま走り抜ければいいんじゃないかと思ったが・・・。
「いっちょ・・・試してみるか!」
そのまま右腕に力を限界と思うほど振り絞り・・・。
「うおおおおおお!!!!」
正拳突きを繰り出すと、自分でも驚くほどの風が起こる。
その結果、粗方の炎は消え去り、驚いているような感じの黒い女性が見えた。
うん・・・俺も驚いてるよ・・・。ここまで強くなってるなんて・・・。
だけど・・・。
これで、アレになったらと思うと、怖くて身体が凍りつくような感じがした。
この力・・・。人を軽く殺せる程の力を、怒りに任せないように戦う事は、とても至難の業だと思う。
(五代さん・・・やっぱりスゴイなぁ・・・)
改めて、五代さんの偉大さが身に染みた。
「アンタ・・・一体・・・」
憎悪を込めた目で睨んでくる黒い女性。
その目は金色で、さっきの白い女性との違いは其処にもあったのかと分かった。
ーーーこの女性を、本当に倒さなきゃいけないのか?
一瞬そんな事を考えてしまう。
本当に、彼女が元凶ならここで倒さねばならない。
だけど・・・。
彼女はどこか、無理矢理悪になろうとしている気がする。
確証はない。だけど、そう感じたのだ。
しかし、今は其れよりも早く後方のお兄さん達を助けるために走ろうとした。
「うぐっ・・・!?」
突然全身に痛みが走り、その場で膝をついてしまう。
ーーーなんだ、すごい・・・いてぇ!!
後を追いかけるように強い疲労感が襲ってきたと同時にクウガの姿が光を発したと思ったら、消えていた。
ーーー変身が、解除された!?
あまりの突然の事に固まってしまう。
なぜ、このタイミングで解除されたんだ?
いや・・・この疲労感、まさかとは思うが・・・。
「大丈夫ですか!?」
いつ間にか近くに白い女性が俺を守るように黒い女性と向かい合う。
「動けますか!?今なら私が時間を稼ぐので、早く!」
いや、駄目だ。この人を置いて行くなんてしたくはない。
「駄目です!貴女も一緒に・・・!?」
脚に力を入れようとするが、まるで生まれたての小鹿の様に震えが止まらず、上手く立てない。
ーーーなんで、なんでなんだ!?
こんな時に、目の前で戦おうとする人がいるのに。
なんで俺だけ・・・戦えない状態なのだろうか。
この二人が戦って、どちらが勝つか分からない。白い女性が必ず勝つという確信は無いのもあった。
焦りが頭の中でグルグルと回っている。
何とかしなければ・・・足手纏いだけでも回避しないと。
「・・・フンッ!少し驚いたけど、所詮は脆弱な魔術師ですね・・・」
黒い女性はそう言うと、旗を構え今にでも突撃してこようとしている。
対する白い女性も構えるが、いつまで睨み合いが続けれるだろうか・・・。
早く動けるようにしないと・・・。そんな事を考えてた時、影が俺を覆った。
いや、詳しく言うと、空に、誰かが跳んでいた。
「えぇーーーーーい!!!!」
とても聞き覚えのある声がした瞬間、誰かが黒い女性に蹴りを浴びせていた。
黒い女性はそれを難なく防御したが、反動のせいか大きく距離を取るように後ろに下がっていた。
スタッと俺と白い女性の前に降り立ったのは・・・。
「うふふ、正義のヒーロー参上!!・・・ってこんな感じかしら?」
「ま、マリーさん!??」
振り向きながらピースするマリーさん。
ーーー今の跳び蹴り、まさか俺がした時のヤツを真似したのか?
「ん、よいしょ・・・っと」
そんな事を考えていたが、マリーさんが俺をおんぶした。
ーーーえ?
いやいやいや、待て待て!
「ま、マリーさん!何を・・・」
「何って・・・撤退するんでしょ?」
「いや、そうですけどなんで俺をおんぶして・・・」
「え?だって動けない人を移動させるには、コレが一番でしょ?」
俺にウィンクしてくるマリーさん。
正論すぎて言葉も出ない・・・。途轍もなく恥ずかしくて穴があればすぐに隠れたかった・・・。
「他にいた黒髪の人たちももうここから逃げてます、早く行きましょう!」
「は、はい!」
マリーさんの声に返事をした白い女性は一緒に走り出した。
さすが英霊というのだろうか。すごいスピードで戦場と化してた街が離れていく。
後ろが気になって、視線をチラリと向けてみた。
背中から炎が見えそうなほど、憎しみを滾らせた目をした黒い女性と目が合った気がした。
その目は、なぜだろう。とても悲しそうな目に見えたのは、俺の気のせいなのだろうか・・・。
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「と、いう事があったんですよね・・・」
「なんというか・・・色んな事が起きすぎて情報が整理しきれなさそうです、先輩・・・」
「う~ん・・・もう考えるのをやめたい気分だよマシュ・・・」
色んな事実を受け入れるのに時間が掛かりそうな二人・・・マシュさんと藤丸さん。
この二人と一緒にいたのは、なんとあの佐々木小次郎という宮元武蔵との話が有名な剣士だった。
マシュさんのデミ・サーヴァントの説明、藤丸さんとの知り合った出来事、不思議な生物フォウ、そしてカルデアという施設、そこで起こった出来事を話してもらった。
そう・・・特異点、聖杯、そして・・・人類史の焼却を。
それは人類が今まで刻んできた歴史がなくなる。未来も無くなり、人類は滅びの運命を辿る事になったらしい。
最初の特異点は何とか聖杯を回収したが、次の特異点・・・つまり、今ココにいるオルレアンでの聖杯探索をしているとの事。
そして色々探索していたらあの白い女性・・・ジャンヌ・ダルクに出会い、そしてあの黒いジャンヌに出会ってしまい、戦闘をしていた時に俺が乱入した・・・という。
ーーー色々掻い摘んでのヤツだが、想像以上の事が起きてるのか・・・。
最早俺がココにいる問題よりもそっちの方が大問題だ。
未来が無い。人類が滅ぶ。それだけでどれだけ大事なのか・・・。
そして・・・。目の前にいるこの藤丸さん唯一生き残りのマスターであり、それを背負うというのだ。
それは自己申告で言い出してないだろう。背負う事になったのだ。自分の意思とは無関係に。
ーーーこの人、精神すげぇなぁ・・・。
いきなり世界と人類の運命は君に委ねられたなんて言われたら、誰もが戸惑い、嫌だと言うのが普通じゃないだろうか。
それを受け止めるのは考えられないほどのプレッシャーだろう。
それを彼は受け止めているのだ。
彼の隣にいるマシュさんや小次郎さん、そして他にいる英霊やカルデアの人達に支えられてると言っていた。
ーーーこの人達を、助けてよかった。いや、これからも。
この人達を助ける事が俺のやるべき事。そう思えた。
「なら、俺も藤丸さん達を手伝います」
「えっ、本当!?」
「はい、俺が出来る事がそれぐらいしかないのですから」
「ありがとうございます、真木さん!」
「あはは・・・進一でいいですよマシュさん」
やった!とばかりに目を合わせて嬉しそうにする藤丸さんとマシュさん。
これが、俺が出来る事なら。人類を、世界を救う事が出来るなら、手伝おう。
いつまでも、俺の心の中にある、英雄になろうとするため。
◇ ◇ ◇ ◇
彼・・・進一さんが微笑ましそうに二人を見つめている時、私は聞きたい事があって声を掛けました。
不思議そうにこちらを向く彼に、これはこの場にいる藤丸さん、マシュさんにも知っていたほうがいい。
他のマリーさん達は見回りをしているので一緒に聞いておいて欲しかったですが、この機を逃すわけにはいきませんでした。
「あの・・・仮面ライダー・・・クウガというのは、アレは一体何なのですか?」
「え?」
目を丸くさせる彼ですが、さらに疑問をぶつけます。
「そしてあの時、貴方から数多くの霊基を感じました。一体、何なのですか。仮面ライダーって」
藤丸さんとマシュさんも聞いた事無い言葉に興味を持ったのか、進一さんに視線を集中させます。
「いや・・・仮面ライダーって・・・知らないの?」
その言葉に進一さんを除いて頷く全員。
「えーと、仮面ライダーは特撮で代表の一つで・・・」
「特撮・・・・?」
また聞いた事無い言葉に戸惑いを感じる私。他のお二人も反応を見る限り、知らないみたいです。
「進一さん・・・私達、マシュさん達も、その・・・特撮という言葉を聞いたことがありません」
「・・・・・・え?」
「英霊はある程度の知識は召喚された時からあるのですが・・・」
「・・・・えっと、じゃあ・・・」
「はい、私達は、その『特撮』というのが知らないのです」
彼が信じられないような物を見るような顔をしていました・・・。
彼にとっては常識な物でしょう・・・。ですが、私達は知らない。
この違いは、一体何なのでしょうか。
あ~、早く邪ンヌ愛でたいんじゃ~・・・。