NEXUS of the Heroes ~英雄達との絆~   作:0.1tトラック

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この作品の邪ンヌ、及び少しのキャラの性格が変わっている所があります。


今回は休息回ということで、戦闘は無いです。


第5話 召喚

◆ ◆ ◆ ◆

 

「クソッ・・・くそっ・・・くそっ!!!」

 

 

あの聖女を・・・殺せなかった!

あの時あんな予想外な奴が居なければ・・・!!

 

頭の中で憎悪の炎が渦巻く。

 

あれから本陣に帰還したけど、あの絶好の機会を逃したのは痛手だった。

 

それに・・・。

 

「なんなのよ・・・アイツは!」

 

あの赤い戦士になっていた魔術師・・・。

アイツからはなんだか嫌いな部類の人間だ。なぜだか分からないけど、顔を思い出すだけで無性に腹が立つ。

 

そしてあの目・・・。あの目は、なぜ・・・。

 

「おお、ジャンヌ・・・どうされたのですか?」

 

 

守りを任せていたジルが私を案じるように声を掛けてくる。

 

いつもならなんでもないはずなのに、今回ばかりは全てに対して苛立つ。

 

 

「うるっさいわよジル!焼かれたいのですか!?」

 

 

「おおお・・・ジャンヌよ、どうか落ち着いてください・・・」

 

「これが落ち着いていられるものですか!あの聖女を・・・あの偽者を消せるチャンスだったのに!!」

 

「ジャンヌ・・・今は心を落ち着かせて、状況を把握するのです・・・焦ってはなりません」

 

ジルの言葉は正しい。未だに燃え盛る憎しみを落ち着かせ、且つ消えさせないよう、深呼吸する。

 

「・・・すみませんジル・・・。かなり嫌な出来事があったので」

 

「嫌な出来事・・・それは一体?」

 

改めて冷静になれた私は、戦場であの女に出会った事、他にもいた大盾を持つ少女とマスターと思われる青年、そして付き添いのサーヴァントと出会った時から全てを話した。

 

あの訳の分からない奴のことまで。

 

 

「なんと・・・赤き戦士・・・ですか」

 

「何か知っていますか、ジル?」

 

考え込むが、最後には首を横に振るジル。

聖杯の知識にも無い、あの赤い戦士は何なのでしょうか・・・。

 

「ジャンヌ、今は色んな事が起きて疲れたのでしょう・・・もう夜です、お休みになられては」

 

「そう・・・ね、分かりました。今はワイバーンや他の英霊達に任せて私は休みます」

 

「はい、今までの戦いでも貴女はほぼ休まずその身を奮われました。今はゆっくりとお休みに・・・」

 

深々と頭を下げるジルに私はありがとうと答え、寝室に向かいます。

 

 

(今までの戦い・・・ですか)

 

 

あの旗を掲げてから民を率い、そして最後には裏切られた忌々しい記憶。

 

私は蘇った。私は舞い戻った。

今度は、その憎しみを、国に、民達にぶつける為に。

 

だけど・・・。

 

 

 

|なぜ、私は戦う前の記憶が無いのでしょうか。《・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・》

 

 

本当に、私は本物で、あの女が偽物・・・・でしょうか。

 

(なんで・・・こんな事考えるの)

 

分からない。分からない。

 

なんで急にこんな事を考えたのか・・・。

 

 

そして、どうしてアイツの目を・・・。悲しそうな目を思い出すの・・・。

 

 

 

□ □ □ □

 

 

 

ーーーいやぁ、参ったねこりゃ・・・。

 

あれからジャンヌさん達と話していたら、この世界はまさかの特撮が無い事が分かるとは・・・。

 

あれだよ、日本に住んでて『白米?え、何ソレ・・・』とかすごい訳分からないヤツだから・・・。

 

 

あの時、俺は絶句するしかなかった。寧ろそれ以外の反応が出来なかった。

 

よもや、ゴジラやガメラ、戦隊モノやライダーシリーズ、それ以外の特撮文化だけが無いのだ。

 

なぜこんなピンポイントに無いのか・・・。俺は悲しくてしょうがなかった・・・。

 

 

ーーーだって、あの文化を知らないなんて損してるにも程がある!!!

 

 

一つの作品で人生変わる人もいるんだし、その作品をずっと愛し続けている人もいるし、ちょっと暴走しちゃってリアルすぎるフィギュアやコスプレも作っちゃう人だっているんだ。他の文化でもあるけどね。

 

俺はずっと子供の頃から特撮が大好きで、生まれる前の特撮作品を見るたびに「あぁ・・・なんでもっと早く生まれなかったんだ・・・映画館で見たかった・・・」なんて何回思った事か・・・。

 

・・・まあとにかく、クウガの事で興味津々のジャンヌさんにありったけのクウガの魅力を説明した。

実際は見た方が一番良いのだろうが、生憎DVDなんて持っていないし、機器も無い。

 

それからは特撮について知ってるだけの事を皆に説明していたが、やはり未知の分野だったのか、開始数分でギブアップが出た。

 

まあかなりの作品があるし、許容値オーバーするのも無理はないだろう。

だが、皆興味を持ってくれただけでも有り難かった。

マシュさんや藤丸さん、そして本拠地にいるというDr.ロマン、男性じゃなかったのかダ・ヴィンチちゃん、他のサーヴァントさん達も真剣に聞いてて嬉しかった。

 

まあ、そんなこんなで。

 

今現在は龍脈・・・という所に召喚サークルを設置し終えた所らしい。

 

なんでも新たな英霊を召喚できるらしい。あの小次郎さん並みにすごい剣士の人も運が良ければ出るらしい・・・。

 

『あ、そうだ!』

 

そのとき、通信からダ・ヴィンチちゃんの何か思いついた声が聞こえた。

 

『ねぇねぇ、真木くん!調べたところ、君にもマスター適性があるみたいだよ。だから・・・君も召喚しない?』

 

「は、はい!?」

 

 

「え、ちょ、ちょっと待ってくださいダ・ヴィンチちゃん!今は先輩しかマスター登録されてない筈ですが」

 

余りの突拍子な提案に驚きの声が出てしまう。

 

召喚するにはカルデアでマスター登録をしないと、召喚する事が出来ないと聞いていた。

マシュさんの質問にダ・ヴィンチちゃんはさらっと答える。

 

「ああ、それには及ばないよ。真木君、ちょっとサークルの中心に立って」

 

ちょっと怖いが、了解をしつつ、サークルの中心に立つ。

一体何をするつもりなのか不安だったが、立った瞬間、スキャンするような光が上下に動く。

スキャンが終わったと同時に、右手に軽く火傷のような痛みが走り、見ると紋章のような物があった。

 

『うーんと・・・。はい、コレでよし!マスター登録完了だよ~』

 

「え、出来るんですか!?」

 

『この天才、ダ・ヴィンチちゃんに不可能はないのだ~!!』

 

アッハッハと笑う声に、手を腰に当てて笑うダ・ヴィンチちゃんの姿を思い浮かべた。まだ会ったこと無いけど。

 

『ま、まあともかく、まずは藤丸くんから召喚をやっていこうか』

 

いきなり登録したての新人が分かるわけないと、それもそうだなと思い、ロマンさんの指示で藤丸さんから始まる事になった。

 

「ちょ、ちょっと・・・緊張するなぁ」

 

「だ、大丈夫です、先輩。いざという時は私が守ります!」

 

「マシュ・・・うん、頑張るよ!」

 

マシュさんに後押しされて、藤丸さんが星のような七色の石を並べて、手を翳す。

 

 

 

 

 「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。 祖には我が大師シュバインオーグ。降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」

 

              

 「閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。(みたせ みたせ みたせ みたせ みたせ)

  繰り返すつどに五度。ただ、満たされる刻を破却する」

 

              

 「―――――anfang」

 

 「――――――告げる」

 

 「――――告げる。汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」

 

 「誓いを此処に。我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者。汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」

 

 

長い詠唱が終わると同時に石がクルクルと円を描くように回りだし、光と雷がパッと発生した。

 

眩しさが無くなると、そこには赤いマントのようなのを着た、白髪の浅黒いお兄さんが立っていた。

 

「サーヴァント、アーチャー。召喚に応じ、参上した。君が、私のマスターかね?」

 

「は、はい!宜しくお願いします、え~っと・・・」

 

「私の名前か・・・私はエミヤ、エミヤでいい。そう固くならなくていいぞ」

 

「エミヤさん・・・うん!改めて宜しく、エミヤ!」

 

固く握手を交わすエミヤさんと藤丸さん。なんだか最初から仲良さげな雰囲気で良かった・・・。

 

 

『さあ、次は真木くん、君だけど・・・星晶石って持ってる?』

 

「あ、え~と確か・・・」

 

マリーさんと来るときに道中でチマチマ拾っていたのを思い出して、ポケットから取り出す。

 

ーーーこれ、集めてといて良かったなぁ~

 

マリーさんが綺麗だから集めましょう!って言い出して集めてたんだけど、ここに来て役立つとは思わなかった。

 

無事に石を6個のうち3個をセットする。残りの3個は藤丸さんに渡しておいた。

 

『さて、君は何も知らないだろうから、さっきの詠唱は無しでも構わないよ。あれは強いサーヴァントが来るように願掛けを掛けるようなもんだから、気持ちを楽にしてね』

 

ーーーあ、願掛けのようなものなのか。

 

後ろで「必死に覚えた僕って・・・」と少し泣きそうな藤丸さんの声が聞こえて、マシュさんとエミヤさんがフォローしているのが分かる・・・気がした。

 

とりあえず、ダ・ヴィンチちゃんの言うとおり、深呼吸して心を落ち着かせ、身体を楽にする。

 

ーーー大丈夫、大丈夫だ。

 

さっきの詠唱はやらない。そのまま俺は手を翳した。

 

ーーーだれか、来てください!

 

目をつぶり、願いを込めた。

 

右手の甲が熱くなったと同時に、またエミヤさんが召喚された時のような光が発せられた。

 

ゆっくりと、俺は目を開ける。

 

そこには。

 

 

 

「召喚に応じ、参上した。貴様がマスターというヤツか?」

 

 

黒い仮面を左手に、そして黒く染まったような剣を右手に持つ、黒い鎧の金髪の女性が立っていた。

 

 




まさかのお気に入り数、そしてランキングに乗っていた事に驚きが隠せない作者です。

ここまで多くの人たちに読んで貰えてとても嬉しいです。


本当に、ありがとうございます。



そして邪ンヌヒロインとして早く書きたいよぉ・・・・。


追記

はい、まさかの28日からとうとう来た邪ンヌイベントが来たので、かな~り遅れます。走りきる覚悟ですので。

あと、ちょっと展開的に今とても悩んでいる所です。

下手をすればここから大きく物語りが変わるので・・・。

一人で行くのか二人で行くのか、皆さんはどっちが楽しんでくれるのでしょうか。

光と闇、正義と悪、一応これがこの作品のテーマとして作者の頭フルバーストでやっていますので・・・。

多分2人の方が当初からの考えですので、多分こちらに行くかと思いますが・・・。

どうか、もう少しだけお待ちください。


あと、感想、考察、大歓迎ですので、ドシドシください。
作者の原動力ともなりますので・・・。よろしくお願いします。
 

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