今回は農さん回ですよ。
では、本編どぞ。
前回のあらすじ。
憐花がドレスアップクローズの力によって、メイドにされ。
俺が弱味を握りましたよって話だったな。
ちょっと!それだけじゃないでしょ!
~CR~
「順調に盗まれたガシャットを取り返してるな。」
今取り返したのは、ワンツースロットとドレスアップクローズか。
バクドキホラーに関しては、黒男が持ってるしな。
「みんな強くなってるの~。ワシも前線に出て、戦えたらいいんじゃが。」
「いやいや、ご年配に無理はさせられません。」
「足手まといと言いたいのか?」
「そんな!目上の方を敬ってるんですよ。」
下手な言い訳をしつつ、農さんの話を聞き流した。
といっても暇なので話し掛けた。
「憐花来ないっすね。」
「君のせいでは?」
「そんなぁ、ただこの前のことイジるだけですよ。」
堂々とこんな発言をしたのだが。
「・・・。」
無視か。慣れちゃったのかな。
すると、憐花と院長が入ってきた。
「またあのバグスターの情報が入ったわ。行きましょ。」
「おぉ!待ってました!」
そして、俺たち三人は目撃情報があった場所に行った。
向かうと、黒男とバグスターがいた。
「二人とも、行こうぜ!」
「気が早いけど、まぁいいわ。」
「そうじゃの。」
三人でガシャットを構えて、起動。
『フォルティアクションZ!』
『タガヤスアグリカル!』
『ホップステップリズム!』
「「「変身!」」」
一斉に変身し、それぞれの武器で相手に立ち向かった。
農さんはバグスターを、俺と憐花は黒男を相手にした。
このバグスター、手強いのう。
いや、ホントに手強いか?
まさか、ワシが弱いんじゃ。
そう思うと、相手の攻撃を連続で受けてしまった。
「農さんっ!」
憐花くんが気にかけてくれる。
「ワ、ワシは大丈夫じゃ、だからソッチを頼む!」
明らかに大丈夫な状況ではなかった。
そんな時、つい考え事をしてしまい、さらに攻撃を受けた。
そのため、変身が解けてしまった。
「ぐわっ!」
あぁ、何でこんな事に···。
すると善人くんが来て。
「退きますよ、農さん。」
「あ、あぁ。スマナイ。」
ワシたちはバグスターらを背に帰った。
~CR~
「すまん。ワシのせいで···。」
「そのことはいいですよ。でも、どうしてんですか?」
「少し、考え事をしてしまったんじゃよ。」
「考え事···、ですか。」
ワシは昔から一人で抱え込むことが多い。
さらに、この前なんか。
善人くんが初めてあのバグスターと戦ったとき、ワシは見た。
黒いプリスパーサの正体を。
言えるはずがない、今までワシたちと協力してきたのに。
あの時はすぐに善人くんの後を追ったんじゃが。
途中で社長が変身するところを見てしまった。
だから、わざと遅れていった。
最低だ、そう思った。
こんなことCRの人たちに言えない。
CR、の人たち···。
CRでない人なら?
宝さん。あの人になら、言っても。
「ちょっと、出かけてくる。」
「農さん、どこへ?」
「すぐ戻ってくるから、じゃあの。」
そしてワシは、宝さんのいる坪押しの店へ向かった。
~劉宝軒2階~
「···宝さん。」
店に入るなり宝さんに話し掛ける。
「ン?あなたは···。」
「あ、自己紹介がまだでしたか。ワシは農。大草 農。」
ワシは簡単に自己紹介を済ませ、話を切り出す。
「宝さん。黒いプリスパーサについてですが。」
「・・・。」
宝さんの顔が険しくなった。
「単刀直入の言います。ヤツの正体は、任藤 天、です。」
「!?」
驚いている、まぁそうじゃろうな。
「いつから分かって?」
「実は先日、天社長が変身するのを偶然···。」
宝さんには全て話すつもりだった。
例えその情報がCRに渡ろうとも。
「ワタシもね、社長がゼロディのプロトガシャットを管理してるのを知ってネ。」
「確か、黒いプリスパーサが使っているのは。」
「プロトフォルティアクションZ···。」
「ワタシはそのことを、ズット疑問に思ってイタ。」
成る程、それなら合点がつく。
しかし、社長の目的は?
「目的は一体、何なんでしょうね。」
「それが分からナイ。なので様子を見ようかと。」
「分かりました。これからは少しお邪魔するのが多くなります。」
「ハイ、分かりました。」
そしてワシは、店を出た。
農さん遅いな。
さっきのこと気にしてるのか?
と思ったら、農さんが戻ってきた。
「農さん。てっきり帰ってこないのかと。」
「地味に酷いのう。」
「よし、みんなでバグスターを探しにいこうかの。」
「え?あ、はい。」
急にどうしたんだ?
前線に出たいとか言ってたし。
まさか、それでか。
そんなら今回は農さんに譲るかな。
俺たちはバグスターの居そうなトコを廻っていたが、いなく。
近くのカフェで休んでいた。
「居ませんねぇ。」
「そうじゃのう。」
「急患を待ったほうが。」
「そうそう。無理に探さなくてもいいじゃないですか。」
コーヒーでも飲んで休むなんて洒落てること、
こんなときでもないと、出来ないし。
憐花はケーキを頼み、俺はコーヒーを啜っていた。
「あ~、ウマい。」
店員が憐花のケーキを持ってくると、ゲームスコープが鳴った。
「「「あっ···。」」」
わーお、なんつーグッドタイミング。
「じゃあ憐花、俺たち行ってくるわ。」
「う、うん。」
「払っといてな!」
「えっ。ちょっと、善人!」※久しぶりのクズである。
そして俺は農さんとカフェを後にした。
~風見公園~
おぉ。ここは懐かしの場所ではないか。
「ん、あれは。」
お馴染みの黒男とバグスターがいた。
「行きますか、農さん!」
「あぁ!」
ガシャットを構え、一気にレベル2に変身する。
「「変身!」」
『ガッチャーン!レベルアップ!』
『フォルティジャンプ!フォルティキック!フォルティフォルティアクションZ!』
『タガヤス!ウエル!ソダツ!シュウカク!タ·ガ·ヤ·ス!アグリカル!』
よっし、変身完了!
「農さん、バグスター頼みます。」
「分かった。」
俺は黒男を相手した。
農さんは武器にガシャットをセットした。
『ガシャット!キメワザ!』
武器の鍬を構える。
『タガヤス!クリティカルフィニッシュ!』
鍬の刃をバグスターの肩に刺して無理矢理下ろした。
バグスターは爆発し、農さんはガシャットをゲットする。
てか、この黒男全然やられねぇな。
こうなりゃ、ワンツースロットを!
俺がガシャットを構えると。
「待ってくれ善人くん。」
え、何?
俺は黒男から一歩下がり、間をとった。
「どうしたんですか。」
「今度は、儂の番じゃろ?」
まさか農さん、ガシャットを。
『ペッツグロー!』
やっぱりそうか!
農さんがガシャットを起動すると、画面から鹿みたいなのが出てきた。
てか、えぇ。鹿?ダサい···。
そして農さんはベルトのレバーを閉じて、ガシャットをセットする。
『ガッチョーン!ガシャット!』
「其の参!」
掛け声の後に、レバーを開く。
『ガッチャーン!レベルアップ!』
すると、さっきの鹿が横から農さん目掛け突進して合体した!
『アガッチャ!ビッグなペッツに育てあげろ!レッツ!ペッツグロー!』
ネイチャーは肩に鹿の顔が付いた姿になった。
黒男は農さんに走っていった。
農さんは武器を構えて黒男の攻撃を防いだ。
そして鹿の顔が付いてる方で、ヤツにタックルした。
黒男がやられたのを見て、キメワザをする。
『ガシャット!キメワザ!』
さらにもう一度!
『ペッツ!クリティカルストライク!』
農さんが武器をシャベルにすると、肩の鹿が離れた。
「昔は、草野球が得意だったんじゃよ!」
そう言って、シャベルを振りかぶろうとした時!
グキッと大きな音。
農さんの腰にはGREAT!の文字。
あっ。(察し)
鹿は微妙な表情で農さんを見たあと、黒男に突進していった。
鹿の攻撃が黒男に当たると、ヤツはやられ、去っていった。
「み、農さん。やりましたね。」
「あ、あぁ。そう···じゃの···。」
そのあと俺は、農さんをCRに連れて帰った。
「任藤 桂馬···カ。調べてみる価値はありそうダ。」
ワタシは爆走バイクのガシャットを見つめ、そう呟いた。
see you next game···
次回!仮面ライダープリスパーサ!
「天、社長···?」
「サテサテ、どう料理しようカ!」
「デリシャスクッキング!」
次回「運命の時!光るCOOKINGSENCE!」
で、ゲームスタート!
いかかでしたか?
次回はウンメイノー時です。
どういうことなのか!
それでは、次回もお楽しみに!