ラブライブ ー鬼纏人と響く女神の歌ー   作:ニックネームは忍者

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第二章です。読んでくれる方、お気に入りにしてくる方、ありがとうございます。



一章は変なところで終わらせてスミマセン……書いてたら、長いなこれ…と思いまして。




……正直、長いなら章を分けてするんですけど……自分ではわかりません……。


それよりも本編をどうぞ(*´∀`)






第二章 人か鬼か……

 

 

 

 

「海未ちゃーん、穂乃果ちゃんが先に行ってて~だって!」

「また寝坊ですか、もう…」

「あんまり言うとまた膨れるよ……あれ? ライ君は?」

 

ことりがいつも居るはずのライを探し周りをキョロキョロしている。

 

「えーと……少し遅れると連絡がありました」

「あ、そうなの? 珍しいね」

「えぇ、本当に……」

 

朝は私とことり、二人で当校しました。

 

 

 

 

 

 

そう、私は覚えている……昨日の出来事を……。

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

『ハァ!!』

「ギギッ!」

 

蒼い鎧と炎を纏った蒼鬼が紺色の甲冑で鎌を持った骸骨に飛び掛かったが怪物は両手に持っている鎌を投げてきました。

蒼鬼は両手首を前に出し盾のようにガードをした。

 

「ギッ! ギッ!」

 

投げたと同時に手からはまた鎌が出てきて連続に投げてきます。十本以上投げた後、怪物は投げるのを止めました。

 

「ギ…」

 

何故なら投げた鎌が腕に当たった同時に消えて……いや、当たると同時に燃えている。

 

 

 

投げるのを止めたせいか蒼鬼は両手を下げ、骸骨に近づく。

 

「ギ……ギギッ!」

 

骸骨は焦っているのか、また鎌を投げる。さっきよりも素早く、沢山鎌を投げている。

 

蒼鬼は守りに入らず気にせず歩く。

 

「そんな!? どうして!!」

 

私が言葉を出した同時に鎧から蒼い炎を出した。先ほどから所々炎が出ていたが周りに炎を出していた。

 

 

 

 

 

 

 

――投げた鎌は途中で消滅している…。

 

 

 

 

 

「ギ…ギ……ギギィィィ!!」

 

骸骨は投げるのを諦め、鎌を構え直接斬りかかった。

 

 

骸骨は右手を振り上げ蒼鬼へと降り下ろす。蒼鬼は骸骨の手首を掴む。

 

「ギィィー!」

 

骸骨は今度は左手を先ほどの右手を同じように攻撃したが同じように掴まれる。

 

「ギ…ギ……ギギ……」

 

両手を掴まれ動けなくし、腕が痛いのか炎で熱いのか腕がガクガク震えて骸骨の口が開いていた。

 

 

 

『……フンッ!』

 

 

蒼鬼はそんな状態の骸骨の頭に頭突きした。頭突きしたせいか、骸骨はよろけてふらついている。掴んでいる手を離した蒼鬼は右手を骸骨の首を掴み、左手を拳にし殴った。

 

『フンッ! フンッ!』

 

 

 

もはや一方的に見えた。何度か殴った後、骸骨の顔がひびが出て蒼鬼は左手をもう一度拳にし炎を左手に集中していた。

 

「ギ……ギ……」

『……――!!』

 

もはや怪物は戦えない状態であったが、蒼鬼は気にせず溜めた拳を骸骨の顔に殴った。

 

 

ガツンッ!

 

 

 

 

「ギッ――――」

 

 

その衝撃で顔が粉砕し怪物の顔が無くなった。

 

 

 

 

顔が無くなった怪物は糸で繋がっていない人形のように腕がぶらついている。

 

 

蒼鬼は掴んでいた右手を離し、怪物は地面へ倒れる。怪物は地面に着いた同時に全身から黒い霧を出して消えていった……。

 

 

 

 

 

怪物が消えた後、少しの沈黙が流れました。

 

 

 

蒼鬼は私は見つめてきました。

 

 

 

 

私は怯えるどころか安心がありました。どっちも怪物ですが蒼い鬼はどうしてか悪い怪物には見えませんでした。

 

『………うッ!』

「あ、あの!!」

 

蒼鬼は突然膝をつき左手で胸を掴んた。私はすぐ側に駆け寄り、同時に鎧が消えて見覚えのある学生服と蒼鬼の素顔を見た。

 

 

「嘘……あなたが…どうして!?」

「…………」

 

 

その素顔は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………海未……僕は…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――蒼馬ライだった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!? ―――――」

 

私は少し後ろに下がった後、少しの沈黙の筈だが、私には長く感じていた。

 

 

 

「ッ!」

「ま、待ってください!!」

 

ライは逃げだそうとしたが私の手によって腕を掴みました。

 

 

「海未!!離し…「離しません!! 今は絶対に!! …この手は離しません!!!!」……」

 

ライはだんだんと落ち着いた……私はライが絶対に逃げないことを確信し、掴んでいた手を離す。

 

「海未……僕は……人じゃ…「あなたは人間です!! あなたは私達と一緒に過ごしてきた蒼馬ライです!!」……海未…」

 

 

 

 

今ならわかる……今ライが考えてる気持ちが私にはわかる。

 

「お願いですライ……どこにも行かないでください……例え周りが離れていっても、私はだけはあなたの側にいます…あなたは決して孤独じゃない…」

 

今のライは決して孤独にしてはいけない……私はそう感じた…。

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

……孤独じゃない…海未はそう言ってくれた。

 

「海未……」

 

 

 

 

 

 

……僕はあの後、逃げようとしていた……あの怪物を倒して……海未を置いて……もしここで僕が消えるだけならいいだろう……だが海未がこんな僕を探し行くだろう……人では無い僕を……そんなことにはさせられなかった…。

 

「ライ……」

 

海未は僕の胸に身体を預けた……恐らく涙を流している。

僕は両手で海未の肩を掴み、少し引き離して目を見て言った。

 

「海未……安心して…僕は逃げない……ここに居るから安心して」

「……はい」

 

海未の瞳は少し赤かったが、僕の顔を見てか笑顔に変わっていた。

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

「ライ…本当に大丈夫ですか?」

「あぁ大丈夫だ……ただ少し明日は学校に遅れるが、必ず行く……約束する」

「はい…わかりました……」

 

あの後、ライは海未の家まで送った。頭からの血はライが変身したせいなのか具合どころか傷跡すら残っていなかった。

 

 

それにこの時間に女の子を一人歩きにさせたくなかったからだ。でも海未は心配してる顔でライを見ていた。

 

「明日は廃校阻止について話し合おう……穂乃果も恐らく言うしな」

「はい、そうですね」

 

お互い少し微笑みライは海未を見送った後、家へ向かった。

 

 

 

「(海未は誰にも言わないし今は大丈夫だろう…だが……)今は明日に備えて帰るか…」

 

 

 

 

 

 

 

 

ライは家に向かって歩いていたが、左手が小さく蒼い炎を纏っていたことは知らなかった…。

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「ねぇライ君、朝どうしたの?遅刻ギリギリに着いて」

「まぁ、夜に考え事しててさ……寝坊したんだ…」

 

時間は放課後、結局ライは遅刻ギリギリの時間に来た。

 

 

 

 

 

 

先生の顔は今でも覚えている……。

 

 

そしてライは今、ことりに質問をされていた。

 

 

 

 

 

海未は少し複雑な表情をしていた。

 

 

「(まぁ、当然か)……それよりも穂乃果は何をしているんだ?」

 

穂乃果はさっきから雑誌をめくって何かを探していた。それよりもその雑誌って……

 

「皆! 観て観て観て観て!」

「これは?」

 

穂乃果はあるページを広げてみんなに見せる。海未はそれを見て質問をする。

 

「アイドルだよ! アイドル!!こっちは大阪の高校で、これは福岡のスクールアイドルなんだって!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スクールアイドル……

 

 

 

 

 

 

……テレビで観るアイドルの芸能会社とほ別に、一般高校の生徒を集めて結成されたアイドルの事。

 

 

 

 

簡単に言うと、芸能人ではなく、ご当地アイドルのようなもの。

 

 

 

 

 

 

 

 

ライは詳しく知らないが耳には入っていた。今は流行っているらしいスクールアイドルだ。

 

 

「スクールアイドルって、最近どんどん増えているらしくて人気の居る高校はどんどん入学希望者が増えているんだって!!」

 

 

「……(なるほどな…穂乃果……まさか…)」

「それで私考えたんだ!…あれ?」

 

穂乃果は突然周りをキョロキョロする。ライは周りを見てわかった……海未は逃げている。

 

「海未ちゃん! まだ話終わってないよ!!」

「う……」

 

海未は教室を出たから安心した同時に穂乃果が後ろから声をかけた。

 

「わ、私はちょっと用事が…」

「いい方法があるんだから聞いてよー!」

 

穂乃果が叫んでいる中、海未はため息を着きながら答える。

 

「……私たちでスクールアイドルをやるとか言い出すつもりでしょ?」

「ハッ! 海未ちゃんエスパー!!」

「誰だって想像つきます!」

 

「やれやれ…」

「あはは…」

 

 

ライとことりは二人のやり取りを聴いていた。

 

一方、穂乃果は海未の肩を揉みながら話をしていた。

 

「だったら話が早いよね、今から先生の所へ行ってアイドル部を!!」

「お断りします」

「え!? 何で!」

 

「穂乃果……思い付きで行動しも――」

 

ライの言葉を聞かず雑誌を掴みあるページを見せる。

 

「こんなに可愛いんだよ! こんなにキラキラしてるんだよ! こんな衣装普通じゃ一生着れないんだよ!」

 

「そんなことで本当に生徒が集まると思いますか!」

 

 

ライは気のせいか、海未が少し頬を赤らめて言う。

 

 

「そ、それは……人気が出れば」

「その雑誌に出てるスクールアイドルはプロと同じくらい努力して真剣にやって来た人達です。穂乃果みたいな好奇心だけでやっても上手くいくはずないでしょう!」

 

 

確かに穂乃果は好奇心でいろんな行動をしていた。ライも色々巻き込まれたが、ライは穂乃果の行動には感謝する所を知っている。

 

「おいおい海未……そんなに否定しなくても……」

 

だが、海未は鋭い目付きで言う。

 

「ハッキリ言います……アイドルは無しです!!」

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

「へぇ~そんなことがあったのか……少し笑っちまうな」

「そんなこと言わないでくださいよ、レオン先生」

 

ライはあの後、レオン先生と会い数学準備室で話をしていた。

 

 

 

そしてライは今日の朝を思い出す……。

 

 

 

 

tttt

 

 

 

 

 

『昨日の夜、また不可解な荒らされた現場が発見されました。周りは所々焦げているとの事です。場所は――』

 

僕はテレビの電源を切って、椅子に座った……そして、考えた。

 

「やっぱり行きずらいな……」

 

昨日の事を少し思い出す。

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

『……力が欲しいのか?』

 

「え?……」

 

その声は僕の耳に確実に聴こえた。周りには誰もいない。

 

 

 

 

『力が欲しいのかと聞いている…』

「それは……」

 

欲しい……そう思った…だが僕にそんな力は……

 

 

 

 

『――左手を見ろ…』

「え……」

 

 

 

僕は左手を見た…………それは燃えていた……あの時の夢に出てきた物と同じだった。

 

「これは……」

『この力を使えば彼女は助けられる……だが覚悟はいるぞ。この力を求めればいずれお前を苦しめる事となるぞ……もう一度言う……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――覚悟はあるか?』

 

 

 

 

その声は僕を試すかのように言う。

 

 

 

「あぁ……覚悟はできている」

 

そう、そんなことは決まっていた……彼女救えるなら…………何だってしてやる!!

 

 

 

 

 

 

 

 

『…よかろう……ならば、その炎に念じて言え……』

「炎に念じて……」

 

左手の平にある人魂を見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『そうだ……その言葉は――――――』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

テュルルルルルル…テュルルルルルル

 

 

 

「ッ!」

 

僕はハッとして現実に戻された。

電話がなっていた。

 

 

「この電話……海未かな」

 

僕は携帯を取り、着信の名前を見る。

 

「海未じゃない……」

 

てっきり海未だと思ったが違った……だが知っている人からの電話だ。

 

「もしもし……」

 

 

 

『ライか?俺だレオンだ』

「先生……」

 

そう、レオン先生からの電話だった。

教師との連絡先交換はあまり良くないが、レオン先生はライから見て別だった。レオン先生も勿論そうだ。

 

『実は朝、海未とことりを見かけてな、遅れて来ると言っていたが……穂乃果は来てお前が来ないとなると流石に違和感を感じてな、昨日のせいなら俺の問題だからな』

「レオン先生……」

 

 

 

 

先生は本当にいい先生だ……こんな自分に心配させて……不安もあるが、今はとにかく学校に行こうと決意した。

 

 

 

「先生、今から行きます。すみません変な心配させて」

『そうか……なら急げよ、急がないと遅刻だそ。それと放課後顔出せよな、出さなかったら辞職願いするからな』

「あはは……わかりました」

 

レオン先生の言葉は冗談だろうが今の僕には本気のように感じた。

 

 

 

 

 

tttt

 

 

 

 

 

 

「だが穂乃果の提案はいいものだと俺は思う」

「はい、僕も思うんですけど……」

 

穂乃果の考えたスクールアイドルはいい案だが活動について全くの素人がやるのはよくない考えだった。

 

「だがなライ……外見てみろよ」

「え……?」

 

ライはレオンが指した方向を見てみる……

 

 

「これは……」

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「それじゃあレオン先生、今日はありがとうございました」

「いや、俺は何もしてないさ……それよりも頑張れよ」

「はい!」

 

さっきの見て僕の考えは決まった、まずは弓道の方に行こうとしたがレオンが止めた。

 

「ライ……俺も多少は人を見る目があるんだが、本当に大丈夫か?」

「? はい、本当に……」

 

 

 

僕は振り向きながら答えるが、レオン先生の目を見た時、どうして答えられなかった。

 

 

 

 

先生の目はしっかりと僕を見ていた……まるで心までも見ているようだった。

 

「……本当に大丈夫ですけど…」

 

正直、汗が頭から下に落ちていた……。

 

 

 

 

「そうか…大丈夫ならいいさ、すまんな……余計な質問をして」

「い、いえ……元々は僕が寝坊しなければ済むことだったので……失礼します」

 

そう言って僕は廊下に出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この時のレオン先生はまるで別人に見えた。

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて……ことりにはメールで送ったし、穂乃果意見はいい案だが、海未を……ん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――さあ!

大好きだばんざーい!

まけないゆうき――

 

 

 

 

 

ライは廊下からピアノの音と歌が聴こえてきた。

 

 

 

「女の子……聴いたことの無い歌だな……でもいい歌だな…」

 

ライは気になって音楽室へ向かう。

そして音楽室の入り口に立ち、扉の窓からピアノの椅子に座っている人を見た。

 

 

 

「(赤い髪にショート? いや、少し長いからセミロングボブかな)」

 

彼女は目をつぶって歌いピアノを弾いている。リボンの色は青だった。

 

 

 

「(一年生か……だから初めて聴くのか)」

 

 

ライは去年、レオン先生の手伝いの帰りにこの廊下を通っていたから、このような出来事は初めてだった。

 

そしてライは彼女が引き終わるのを待った。

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

――大好きだばんざーい

頑張れるから 昨日に手をふって

ほら前向いて ――

 

 

 

 

「……ふぅ…」

 

私――西木野真姫はピアノを弾き終えて、リラックスした。

 

 

「……(やっぱり音楽は楽しいわね……でも私は――――)……ん?」

 

 

 

ふと、扉の方を見ると銀髪の男の人が立って、こっちを見ていた。

 

「ヴェエ!」

 

 

私は驚いた。この高校に入ってこんなに近くに私のピアノを聴かれたからだ。

それと同時に銀髪の人が扉を開けて入ってきた。

 

「すまない、驚かすつもりはなかったんだが……邪魔したかな?」

「……」

 

 

 

 

 

どうしよう……男の人で先輩だ…話すの苦手だ……クラスでも人と話した事無いのに……この人…綺麗な目してる……。

 

「あの……?」

 

「ヴェエ!! 何それ!意味わかんない!!」

「え?…意味……??」

 

 

 

ちょ……私、何言ってんだろ……どうしよう……クラスの男子にはこんなこと言わないのに……。

 

「……いい歌だったな」

「え……」

「ピアノもいい響きだった……とてもよかったが、途中から少し悲しく感じたな……」

 

どうして……

 

 

 

「何言って……」

「まだ弾きたい、歌いたいけど……もうそれは出来ない……そんな曲想だった」

 

何で……

 

「……」

 

 

 

 

 

 

「僕もほんの少しだけ音楽の知識はあるから、わかるよ」

 

 

この人、凄いな……

 

 

 

 

 

「すまない……君を傷つけるつもりは無かったんだが……「名前…」…え?」

「名前……教えて…下さい」

 

どうして素直に言えないのかな……

 

 

 

 

 

「……蒼馬ライ…君は?」

「に、西木野真姫です……」

 

い、言えた。

 

 

 

「そうか、西木野さんか」

「あ、あの……蒼馬先輩、ありがとうございます」

 

私はこれでよしと思ったのに…

 

 

 

 

「西木野さん……普通に話していいよ」

「え?」

「僕は気にしないから、普通でいいよ」

 

 

 

 

また、見抜かれた……ほんとに凄い人。

 

「……あ、ありがとう」

「うん、やっと本当の君を見たよ」

 

彼は微笑んで言った…何だか顔が赤くなってきた。

 

 

 

 

 

「何それ!意味わかんない!!」

「ふふ……それじゃあ西木野さん」

 

蒼馬先輩はそう言って背中を向けて音楽室から出ようとした。

 

「あ、あの!」

「? どうかしたかな?」

 

ちょっと嫌だけど、言わないと。

 

 

 

「また……会えますか?」

「…………」

 

何で黙るのよ…。

 

 

 

 

「……近い内にまた会うよ…きっとね」

「な、何で……?」

「うーん……何でだろ?」

 

それはこっちが知りたいわよ!!

 

 

 

 

「それじゃあ西木野さん……ここでピアノを弾くのはいいけど、もっと凄い人がここに来るかもね」

「何よそれ……」

 

そう言って蒼馬先輩は微笑んで音楽室を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……面倒な人…」

 

 

 

 

 

 

 

このあと私はもう一度ピアノを弾いていたら本当に凄い人が廊下で拍手をしてこっちを見ている人と遭遇した。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

「さてと、少し時間かかったが……海未いるかな?」

 

ライは弓道部の入り口に入るとすぐに見覚えのある子を見つけた。

 

「あ……海未……」

 

 

 

 

 

この時のライは知らなかった……いや、知る筈もなかった……。

 

 

 

 

 

 

 

「皆のハートを撃ち抜くぞー! バン♪」

 

 

 

「え?……」

 

 

 

 

「ラブアローシュート!!」

 

 

 

 

「……何だろ?……この気持ち……」

 

 

 

 

 

 

ライは自分の胸がドキドキしてるのを感じどうしてか、考えていた。

 

 

 

「あぁ!! …いけません! ……ッ! ライ!?」

 

 

海未は自分の発言をライに聴かれたのと同時に顔が真っ赤になりました。

 

 

「部屋を間違えました……」

「ま、待ってくださいライ!!」

 

 

ライはこの場から離れようとしたが海未によって掴まった。

 

 

 

 

「海未ちゃーん、ちょっと来てー……あれ? ライ君?? どうしたの?」

「えーと……」

 

「気にすること無いよ、ことり……それよりもメールは見たかな?」

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

「全く、穂乃果せいで全然練習にみがはいりません」

「……(本当にそうなのか?)」

 

ライは疑問に思ったが、あえて言わずにした。

 

「てことは、ちょっとはアイドルに興味があるってこと?」

「いえ、それは……やっぱり上手くいくなんて思いません」

 

海未はどうしもスクールアイドルに反対だった。

 

「でも、いつもこう言うことは穂乃果ちゃんだよね」

「?」

「海未……覚えているか、四人で大きな木に登ったあの日」

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

「「えー!!」」

「皆で登ってみようよ!」

「むりですー!こんな大きな木に!」

 

そう、幼い頃の四人は公園で遊んでいたがある時に大きな木を見つけ穂乃果は木に登る。

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「私達が尻込みしちゃう所、いつも引っ張ってくれて」

「そのせいで散々な目に何度も合ったんじゃありませんか」

「そうだったね」

「穂乃果はいつも強引すぎます」

 

「でも海未……後悔したことあるか?」

「え?」

 

 

穂乃果にはいつも捲き込まれていたが嫌だと思ったことは一度もなかった。

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

「うわゎゎー!怖いよー! ……あ!」

「うわぁ!」

「きれい…」

「……」

 

四人は結局、杉の木まで登った。

海未は怖がっていたが周りに見えた夕焼けはとても綺麗だった。

 

……ただこの後、杉の木が折れて降りるのに苦労をしたと、ライの記憶にあった。

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「見て、海未ちゃん」

「え?」

 

 

 

ことりが指した方を見ると海未は目を大きく開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よっ!はっ!」

 

 

 

 

穂乃果は踊りの練習をしていた。今まで特に熱中したことは無いのに今回は違った。

くるくる回っていたが転んでしまう。

 

 

「うぅぅ、痛~ほんとに難しい……でも皆、良くできるな…よし! もう一回!」

 

 

 

「(本当に穂乃果は……)」

 

 

 

「ねえ、海未ちゃん」

「?」

「私……やってみようかな」

「え?」

 

 

ことりの言葉に海未は驚く。

 

「(だってそれは…)」

 

 

 

 

「海未ちゃんはどうする?」

「私は……」

 

ことりは笑顔で質問をした。

海未はそれでも迷っていた。おそらく自分が出来るか出来ないからだ。

 

「海未」

「ライ……」

 

ライは海未の肩をつかむ。

 

「僕も手伝う……スクールアイドルのマネージャーとしてね」

「ライ……わかりました」

 

 

海未の決意は決まった。それと同時に、穂乃果はまた転ぶ。

 

「痛たたた……くぅぅぅ……ん?」

 

穂乃果は自分のお尻の痛みを気にしていたら、海未が穂乃果に手を差しのべた。

 

「海未ちゃん?」

「一人で練習しても意味はありませんよ、やるなら四人でやらないと」

 

海未はあれだけ反対していたのに今の表情を見て穂乃果の顔がだんだんと笑顔に変わった。

 

「はぁぁぁ……海未ちゃん、ことりちゃん、ライ君……」

「穂乃果ちゃん」

「僕も手伝うからさ……四人で頑張ろう」

 

そして四人は微笑んだ。

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……これは?」

「アイドル部、設立の申請書です」

 

 

穂乃果達は生徒会室に行き申請書を提出しに来たが、生徒会長の絢瀬絵里は明らかに不機嫌だった。

 

「……それは見ればわかります」

「では、許可して頂けますよね」

「いえ……部活は同好会でも、最低五人は必要なの」

「え!?」

 

「(そう言えば、手帳に書いてあったな……忘れてた)」

 

ライがどうしよか、考えたが海未が先に口を開いた。

 

「ですが校内には五人以下の所もたくさんあります」

「設立した時は皆、五人以上居た筈よ」

 

 

その言葉に四人は黙る……。

 

 

 

 

「(確かに生徒会長の言う通りだ……)」

 

 

どうしようと思った時……

 

 

 

 

 

「……後、一人やね」

「え……」

 

生徒会副会長の東絛希がある一言を言った。

 

 

 

「後一人……わかりました。行こ……」

「待ちなさい」

 

穂乃果達は部屋から出ようとしたが生徒会長は立ち上がる。

 

「どうしてこの時期にアイドル部を始めるの?あなた達、二年生でしょ?」

 

絵里も勿論気になるだろう……よりによってこの時期に。

 

 

 

「廃校を何とか阻止したくて、スクールアイドルって今、凄く人気のあるんですよ! だから…「だったら、例え五人集まっても、認める訳にはいかないわね」…え!?どうして!」

 

穂乃果は質問をするが絵里は言葉を続ける。

 

「部活は生徒を集める為にやるものじゃない、思い付きで行動した所で状況は変えられないわ」

 

 

絵里は冷たかった……まるで自分に言い聞かせてるみたいにライは感じた。

 

 

 

 

 

 

「……」

 

「変なこと考えてないで、残り二年を自分の為、何をするべきか……よく考えるべきわね」

 

 

そう言われて、穂乃果達は生徒会室から出ようとした。

 

 

「……そこのあなた…」

 

「……僕ですか?」

 

絵里はライを呼び止めた。

 

「あなたは確か……蒼馬ライだったわよね」

「はい、そうですが……何か」

 

ライは突然呼び止められて少し緊張する。

 

 

 

「あなたのことは知っているわ……去年雨漏りしたアルパカ小屋の屋根を直してくれたし、校舎の電灯交換もしていた」

「ついでに水道の水漏れも交換してくれたんよね」

 

絵里と希の言葉にライは少し困惑する。

 

「……全部レオン先生の指示です。自分はただ先生が出来ないことをやっていたけです」

 

 

 

 

ライは去年、レオン先生の手伝いを色々としていた。

 

 

「ライ……あなたそんなことをしていたのですか」

「ライ君……ことり知らなかった」

「ほえー、ライ君本当に生徒なの?」

 

「……それがどうかしましたか? 特に今話す事ではないと思いますが」

 

ライは少し怒っているのか、口調が少し変わっていた。

 

「別に……ただあなたなら、こんな活動じゃなく別の方に活かせばもっと自分の為になるんじゃない」

「……」

 

その言葉に皆は静まる……さっきの言葉にライの能力を知っているからだ……だがライはいつもの目を鋭くし一言を言う。

 

 

「僕はいつでもやりたい事をやっています。今はここにいる三人が辞めるまで誰に何を言われようが一緒に活動をします……行こう」

 

ライは頭を一度下げ、生徒会室を出る。三人もライの後を追うかのように出る。

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

「がっかりしないで、穂乃果ちゃんが悪い訳じゃ無いんだから」

「ですが生徒会長だって、気持ちはわかってくれた筈です」

「……」

 

僕達は今、学校の帰り道だった。

 

 

……さすがに生徒会長の言葉に穂乃果も参ったのか黙っている…何て言えばいいかな……。

 

「ねぇライ君……」

「?……どうした穂乃果」

 

穂乃果? どうしたんだろ? さっきまで黙っていたのに。

 

「ライ君は私達がやっている事……どう思う?」

 

 

どう思うか……

 

 

 

「穂乃果……さっきも言ったが僕は穂乃果達がやめない限り、僕なりに全力でサポートするつもりだ」

「でも……」

 

そう……

 

 

「僕は穂乃果達と過ごしてきて迷惑だと思ったことは一度もない」

「……」

 

……迷惑だと思ったことは一度もない…これは確かな事だ。

 

 

「そんなことよりも明日は講堂使用許可書でも書いてもう一度生徒会長に会った方がいいだろ?」

「ライ君……そうだよね!」

 

 

穂乃果の顔が笑顔に変わった……これでいいかな。

 

 

「よーし、明日から頑張ろう!!」

「うん!」

「はい!」

 

三人はとてもやる気だな……僕も頑張ろ。

 

 

「それじゃあ僕は今日買い出しがあるから、こっちから」

「あ、そうだよね。ライ君、また明日!」

「またね!」

「……また、明日」

 

「あぁ、また明日!(気のせいかな? 海未の様子が暗かったような )」

 

僕は気のせいなのか、海未は笑顔で言ったが少し暗く見えた。

 

 

 

だが僕は気にせずそのまま家に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

「さっきの……誰かさんに聞かせたい台詞やったな」

 

「……いちいち一言が多いのよ、希は」

「ふふ……それも副会長の仕事やし……それよりも、どうして彼にあんな質問をしたの?」

「……」

 

 

生徒会室に絢瀬絵里と東絛希は四人が去った後、希はちょっとした事を質問した。

 

「なんや……気になるん?」

「そんなんじゃないわよ……ただ、どうしてそこまでするのか気になっただけよ」

 

希は少しにやけながらしてきた。

だが絵里はスクールアイドルの事よりも蒼馬ライはどうしてあの三人に気にかけているのが不思議だったのだ。

 

「そのなん? でもライ君はどうしてレオン先生の手伝いを引き受けているんや? うちはそこが気になるな」

 

「……そんなに気になるなら先生に訊いてみたら」

「うーん、あの先生はいい人なんやけどカードで占うといつも不思議なんやね」

 

「不思議?」

 

今の言葉に絵里は疑問を感じた。

希は霊感がある……それはかなりのだ。タロットで占えばはっきりとわかるのにそれが現実わからないことにとても疑問を感じたのだ。

 

 

ガチャ

 

 

 

 

 

「失礼します、生徒会長殿。この書類を提出しに来ました」

 

 

入ってきたのは先ほど話していたレオン先生だ。流石に二人は少し焦る。

 

「ん……どうかしたか?」

「い、いえ……提出したい書類とは?」

 

絵里は内心焦っていたが何とか誤魔化すことができた。

 

「そうか……それではこの書類、確かに提出しました」

「はい……確認しました。……先生は教師なのに校舎の作業員みたいな事してますね……どうしてですか?」

 

絵里の言葉にレオン先生は少し驚いた顔をしていた。

 

「教師なのに作業員か……確かにそうだよな……スクールアイドル部の設立はどうなったかな?」

 

レオンは作業員の言葉に微笑んでいたが本人は先ほどの用紙が上にあったのを気になったのか質問をした。

 

「部活申請には五人以上が設立の条件です。だから今のままではこの用紙は通りません」

「そんな条件があったのか。あいつも大変だな……提出は確かにしました、これにて失礼します」

 

 

レオンは提出とちょっとした質問をして生徒会室を出ようとした。

 

 

「先生ちょっといいですか?」

「? どうしたんだ東條?」

 

 

レオン扉を掴んだ同時に希に呼び止められ後ろを振り向く。

 

「レオン先生はどうしてライ君達に気にかけているのですか?」

 

希の言葉にレオンは一瞬思案顔に変わったがすぐに表情を戻し爽やかに言った。

 

「放っておけない……それだけだが」

「え……」

「本当にそれだけなのですか?」

 

絵里はどうしてかまだ何かあると感じた。

 

「何だ絢瀬? ……確かに去年はライに色々とお願いはしたが、作業の方は最初俺一人だったんだぞ。断ってはいたんだが、あんなお願いされたら断る理由がないと俺は思うぞ」

「あんなお願い?」

 

絵里と希は更に謎を感じたが、レオンは「次は理事長室に用があるから」と言って、部屋を出た。

 

 

 

「えりち、レオン先生はうちの言う通りだやろ?」

「そうね……(本当に何者なの?)」

 

絵里にはどうしてか謎の多い人物より教師には見えなかった。

 

 

「えりち?」

「何でもない……それよりも早く他の書類を終わらせましょう」

 

 

絵里と希はそのまま生徒会の仕事をするのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ライはもう学校を出たのか……もう少し早く行くべきだったか…」

 

 

その一方レオンは理事長室に向かう中、一人呟くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

ライと別れた三人はそのまま帰り道を歩いていた。

 

 

 

 

「でも部活として行動は認められなければ講堂は借りられませんし、部室もありません……何も使用はありません」

「そうだよね……」

「……?…ねぇ……あれ何だろ?」

 

 

 

穂乃果が指した方を見ると人形が壁の方に背をつけて倒れていた。

 

 

少し近づくと段々と形が見えてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

見た目はピエロの人形である。大きさは穂乃果達よりも少し大きく赤色の服装をしていたが人形の身体や服は痛んである所がある。

 

姿、形だけでは昔の操り人形のようだ。

 

 

 

「何でこんな所にあるんだろうね」

「捨てられたのかな……何で?」

「私がわかるわけないでしょう」

 

 

そんなやり取りをしていると穂乃果が近づこうとしたが海未は人形に身に付いているあるものに気づいた。

 

 

「! 待ってください穂乃果!!」

「え!? どうしたの海未ちゃん?」

 

穂乃果は海未の言葉に驚いた。だが穂乃果は海未の言葉よりももっと驚く物を発見する。

 

「穂乃果……その人形の腰にある物は見えますか?」

「え? 腰……!?」

 

その人形の腰にぶら下げていたのは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……血のついたナイフだった。

 

 

 

「ひっ……」

 

穂乃果は腰を抜かし倒れる。ことりは口を押さえ悲鳴のない悲鳴をあげている。

普通の女子高校生が本当の血がついた凶器を見て平気ではいられない情態だ。

 

 

「ことり! 穂乃果! 早く離れましょう!」

 

海未はとにかくこの場から離れたかった。穂乃果を起こし、ことりと三人で離れようとしたその時だった……。

 

 

 

 

カラン、カラン……

 

 

 

 

人形が立ち上がった……まるで糸に繋がった操り人形みたいに…。

 

 

 

 

……血がついてるナイフを自分の顔に近づき、無表情な顔が穂乃果達に向いた。

 

 

 

 

 

「メケケ……」

 

 

 

人形は奇妙な声を上げ、操り人形のように歩き、穂乃果達に近づいてきた。

 

「穂乃果!! ことり!! 走って!!」

 

海未は穂乃果とことりの手を取り走った。

 

「海未ちゃん何なのあれ!」

「……」

「とにかく走りますよ!!(あれは昨日のと同じ物なのでしょうか……ライ…私はどうすれば……)」

 

穂乃果は走れているが、ことりは顔色が悪くあまり走れない状態だった。

 

「メケケ…」

 

「「!?」」

 

そんな中、上からもう一体の人形が現れた。二体目は青く頭に帽子のような物を被り、手には肉切り包丁を持っていた。

 

「こっちです!!」

 

人形がいない一つの道を走り海未はふと後ろを見た。

人形は追いかけていたが、遅かった。これなら逃げ切れると海未は思ったが、自分の視界におかしな物を見た。

 

 

 

 

 

 

道の壁側に血らしき跡が残っていた……進むにつれてだんだん増えていき海未はまさかと思い前を向いた同時に絶望した。

 

 

「!?」

「嘘!? 何で!」

「ひっ!」

 

前は行き止まりだった。それと同時に大量の血の跡があった……おそらく何人かはここまで走り壁際に追い詰められてそれで――。

 

 

 

もう一度、後ろを振り向くと人形はもう一体増えていた。緑色でピエロのような帽子を被っている。手には猛獣を狩るような銃を持っていた。

 

「「メケメケメケ」」

 

赤色と青色は嘲笑うかの様に鳴いている。

 

「メケ……」

 

緑色は右手の銃を構え、海未達に向ける。

 

「ッ!」

「海未ちゃん!!」

 

穂乃果は海未が二人の前に立ち両手を広げる、まるで盾になるかのように……。

 

「……(怖い……でも二人は守らないと、この絶望な状況でも!!)」

 

「メケケケケ…」

 

人形はまず海未に銃を向けた。

海未は銃に向けられた恐怖で目に涙が溜まり、目をつぶる。

 

 

「……(助けて下さい……ライ!)」

 

 

「メケケケケ……メケ?」

 

緑の人形は引き金を引こうとしたが上に気配を感じ、上を見たと同時に目の前に何者かが降りてきて緑の人形の腹に蹴りをくらわす。その衝撃で緑の人形が飛び赤と青の人形にぶつかる。

 

 

ガラン!ガラン!

 

 

 

 

「……?」

 

海未は銃とは違う音がし目を開ける。

 

 

「…………」

 

「ライ? …ですか? ……」

「え? ライ君?」

「ライ君どうしてここに?」

 

 

そう、先ほど前に一緒に帰り道を歩いていた蒼馬ライだった。

 

 

 

「……海未……皆を下がらせて」

「あ、はい…穂乃果、ことり下がって下さい」

 

ライは質問には答えず、皆が下がるのを確認した。

前を向くと三体の人形が立ち上がる。

 

「メケケ! メケケ! メケケ!!」

 

緑の人形は怒ったのか両手に銃を持ち、ライに向ける。

 

「……」

 

だがライは左腕を見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

tttt

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『よかろう……ならば、その炎に念じて言え……』

「炎に念じて……」

 

左手の平にある人魂を見た。

 

 

 

 

 

『そうだ……その言葉は――――――』

 

 

 

 

 

 

 

tttt

 

 

 

 

 

 

 

「メケケケケェェェェ!!」

 

「ライ!!」

 

 

 

人形は二丁銃の引き金を引くと同時に海未の声がライの耳に届いた。

すると左腕の手から人魂が出る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「炎よ! 我を纏え!!」

 

 

 

 

銃弾はライから放たれた炎に消され、ライの身体は蒼い鎧に包まれた。

 

 

 

 

 

 

そして鎧に包まれると炎は消えてライの身体は蒼い鬼の姿に変身した。

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

次回予告

 

 

 

 

――僕は人なのかはわからない……

 

 

 

 

 

人は僕を拒絶するかもしれない…

 

 

 

 

 

…だが今は守りたい人がいる。

 

 

 

 

 

 

 

 

……たとえこの身が人を捨てて鬼になろうとも僕は……

 

 

 

 

 

 

 

次回『鬼纏人』

 

 

 

 

 

 

 

――今度こそ、守って見せる――

 

 

 

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