ラブライブ ー鬼纏人と響く女神の歌ー 作:ニックネームは忍者
第五章です。
これでメインのキャラは全員かな?
これもオリジナル話です。
今回は少し無理矢理な設定だと思いますが楽しんで頂けたら幸いです…。
これが終われば、アニメで二話に入るへ展開です。
それではどうぞ(*´∀`)
――――――――――――――――――
「…………」
東京に一人の男は歩いていた…男は黒髪の少し癖毛が凄い髪型で黒目で黒いアウターで中にグレーのインナーに黒いズボン……シンプルでオシャレの服装だった。
時々振り返る女性もいたが、男はそのまま歩いていた。
「……だんだんと暑くなったな…そろそろ衣替えか…」
だが、男の感覚は少しずれていた……。
「自動販売機は……あっちか…」
男は自動販売機を見つけ近づく。
「……?…何だ?」
男は自動販売機の前に立っている女の子を見ていた。
――――――――――――――――――
「うーん…どれがいいんだろう…」
私は絢瀬亜里沙、中学三年生。祖母がロシア人でよくハーフと間違われるけどクォーターなんだ。
ずっとロシアに住んでいて日本に来たばかり……そして今、自動販売機で困っていた。
「日本のジュース……初めて見る……」
初めて見る飲み物ばっかりで全然わかりませんでした……
「お姉ちゃんもまだ連絡出来る時間じゃないし……」
私がそのまま迷っていると……
「失礼、迷っているならこのジュースをお薦めするぞ」
「え?」
私の横に黒い服に背の高い男の人が立っていた。全身黒一色で何だか偉い人を守る人に見えたけど、髪型が少し? 凄く? ……癖毛の強い髪型だった。
その人は自動販売機にお金を入れてボタンを押して下にジュース一本出てきた。
男の人は出てきたジュースを取り私に見せてきた。
「もし飲みたいものが無かったら、このジュース類をお薦めする」
「え…えーと……」
お薦めするジュース缶では無く茶色いビンで初めて見る飲み物だ。
「エナジードリンクだ。疲れている時はこれを飲むと元気になるし味もいい」
「えなじー、ドリンク?」
エナジードリンク……ロシアでもあったけど、日本ではこう言う飲み物もあるんだ。
「そうだ……試しに飲んでみろ。俺が勝手に入れたお金だが、不味かったら申し訳ない…」
「……」
どうしてだかこの人は悪い人には見えなかった……私はビンの蓋を開けようとするがなかなか空かなかった。
「あれ? 空かない」
私は手に力を入れたつもりだが開けられなかった。
「……もう少し強く回せば取れるぞ。俺が支えるから引っ張ってみろ」
「あ……」
そう言って男の人は片手を私が握っているビンを掴んだ。
……男の人の手は大きく、温かい……
「……どうした?」
「わぁ!! いえ何も!」
何で手を握ってくれただけで……私はもう一度蓋に力を入れるとを蓋は取れた。
「! 取れました!」
「炭酸だから少し飲むんだぞ」
「はい!」
私は一口分口に入れた……舌に少し痺れがあり、刺激が強い飲み物だった。
でも、口に入っても不味くなくとてもおいしかった。
「ハラショー!」
「? はら、しょー?」
私がハラショーと言ったら男の人は困惑している表情だった。
「あ、私……ロシアから来たばかりでつい癖で…」
「ロシア?……あぁ、だからか……」
男の人は少し考えて何かに納得したように見えた。
「私、絢瀬亜里沙です!!」
「ん……ロシア人じゃないのか?」
「祖母がロシア人でそれで……」
「なるほど、クォーターと言うことか……俺は早乙女
その人は早乙女黒という名前だった。
「早乙女黒……いい名前ですね」
「…………」
その言葉を言った時、早乙女さんの表情は暗かった。
「? ……あの?」
「……すまない……珍しい反応だったから…」
「珍しい?」
……どうして暗かったんだろう……。
「俺も一本飲もう」
そう言って早乙女さんも同じものを一本買った。
――――――――――――――――――
「……ゴクッ…ゴクッ……いい味だ」
「…………」
私は今、早乙女さんと一緒に歩いている。
あの後、ジュース一本買って去ろうとしたがいく方向が同じだったので一緒に途中まで歩いている。
……私は早乙女黒さんの横顔を見てみた。
私から見て背がとっても高くて服装は全身黒一色で怖いイメージだけどだんだん話していくと怖くない人だとわかった。
顔も何だかとっても……
「……俺の顔に何かくっついているのか?」
「うわっ!? いえ……珍しい髪型だったので」
「う……」
あれ? 何だか落ち込んでる?
でも顔を見てたなんて言えないし……
「あの……変なこと言いましたか?」
「……いや……そうか……珍しいか……」
早乙女さんの顔は普通に戻ったので私は髪型の事を気にしてるのかなと思ったけど気のせいだったみたい。
「あ! 亜里沙、こっちなので失礼します!」
「そうか……最近物騒だから気を付けてな」
「物騒なんですか?」
日本ってロシアより平和らしいんだけど……
「……日本に来たばかりだったな……怪しい人がいたら逃げるんだぞ」
「あ……はい! わかりました!」
私が頭を下げると早乙女さんは微笑んで後ろに向いて歩き出した。
「あ、あの!」
「? ……どうした?」
「また……会えますか?」
私はどうしてか訊いてみた。
「……そう願っていればまた会えるさ」
早乙女さんは微笑んでいた。
「はい! 今度お姉ちゃんも紹介します!」
そう言って私はお姉ちゃんに会う為、歩き出した。
「……もう会わない方がいいんだけどな……」
黒の呟いた言葉は亜里沙の耳には聴こえなかったのだ……。
――――――――――――――――――
「そんなことがあったの? 亜里沙」
「うん! エナジードリンクが美味しくて、ちょっと怖い人に見えたけど優しい人だったの!」
「でも怪しい人だったんでしょう? その人」
「服装が黒一色なんだけど。お姉ちゃんも会えばわかるよきっと!」
亜里沙はあの後、お姉ちゃんの絢瀬絵里との待ち合わせ場所で会いそのまま帰宅していた。そして先程会っていた黒の話をしていた。絵里は不安な顔をしているが亜理沙とても笑顔で話していたが突然暗い顔に変わった。
「でも、ちょっと悲しい感じだった……」
「え?」
「何か……お姉ちゃんみたいだった」
「私に似てたの? 」
亜理沙の言葉に絵里もさすがに変な気持ちになった。
「うん……最近お姉ちゃん一人で思い詰めてるみたいだから」
「亜里沙……」
絵里は学校の事があり、顔に出さないようにしてたがどうやら出ていたようだ。
「……そんなことないわよ亜里沙……それよりも早く帰りましょう……最近変な事件が多いから」
「お姉ちゃん……うん!」
亜里沙は正直、絵里が学校の事で考えて落ち込んでる事を何とかしたいと考えていた。
「それとお姉ちゃん!その人の名前が――」
「? ……どうしたの亜里沙?」
「お姉ちゃん……あれ何だろ?」
亜里沙が指した方には煙があった。地面の排水から出てる緑色の煙だ。
それがだんだんと形になってきて、それは人型に変わった。
「何……あれ……」
それは形は人の形をしていた。だが姿は別だ……全身が黒く、所々に黒い棘みたいのがあった。まるで毛虫の姿で口からは緑色の煙を出していた。
「グラァ……」
毛虫は両手を上げて自分の緑色の煙を絵里と亜里沙の方に流した。
「亜里沙! 走るわよ!!」
「え!? お姉ちゃん!」
絵里は亜里沙の手を握り走り出した。
絵里は歩いてきた道に戻ろうとしたが煙が道を塞いでおり、違う道へ走る。
「……(あれは何? 何なの!?)」
絵里は思った……もしかしたら今年始まった不可解な事件はあれではないのかと……。
「ッ!」
何とか大通りに出ようとしているが、煙に道を塞がれて後ろを見ると煙が迫っており、煙がない道へ走っていく。
「! そんな!?」
「お姉ちゃん……」
煙がない道へ走ってはいたがその先は行き止まりだった。
絵里は戻ろうとしたが煙がいつの間にか近くに迫っていた。
そして煙がまた一つの形なった人型に変わり黒い毛虫の怪物に変わった。
「グララララァァ」
「!?」
絵里と亜里沙は後ろに下がったが壁にぶつかる。
「お姉ちゃん……」
「大丈夫よ亜里沙……」
亜里沙が怯えているのは絵里にもわかっていた。絵里はそんな亜里沙を守るかの様に抱き締めている。
「グラァ……グラァ……」
怪物はまた両手を上げて今度は前に伸ばした。絵里と亜里沙の壁側にある下水の隙間から緑色の煙が出てきた。
煙は絵里と亜里沙に徐々に近寄ってきた。
「!? (何これ……息が……)」
「お姉ちゃん……何だか……」
「亜里沙!?」
絵里は少し煙を吸ったら、苦しくなってきた。亜里沙はどうやら多く吸ったのか絵里の方に倒れそうになり、絵里が支える。
「亜里沙!? ……う……しっかり!!」
「……」
亜里沙の返事が無く苦しい表情だった。絵里も段々と苦しくなってきた。
「う……(亜里沙の息が……私も…)」
絵里は視界が真っ暗になってきた。
「……(こんな時に何も出来ない何て…)」
「グララ、グララァ……」
絵里は学校では生徒会長であり学校の為にしっかりやっていた。
だが今は廃校阻止する為にいろいろな提案しているが却下されていた。
……怪物もそんな絵里を笑うかのように鳴いていた。
「……(せめて、亜里沙だけでも)」
絵里は自分の事はどうなってもいい……せめて妹だけでも助けたかった。
そして絵里は目を閉じ、心の底から願った……
……誰か……本当に誰か…………
誰か……助けて!!
パリンッ!!
「グラァ、ラ……」
「……何? …?」
絵里は何とか目を開けて、視界の悪い状況で周りを見た。
……怪物は頭を掻いていた。いや、何かを落としていた。
何かが地面へ落ちていく。絵里は地面にあるものを見た。
「……(ガラス? ……違う……ビン?)」
地面には茶色い破片が落ちていた。
余り大きくないが少し分厚いビンだった。
……ビンだとわかった時、絵里の目の前に何かが降りてきた。
「……(誰?)」
絵里の前には全身が黒い服を来た人が降りてきた。
男は早乙女黒だが、絵里はまだ知らない。
「…………」
黒は絵里の方に振り返らず怪物に少し近付いた。
「まさか下水に隠れていたとはな……だがその匂いのせいか、地上に出れば一瞬だったな……」
黒は右手を前に出し、肘を曲げ前腕を上にする。
そして、前腕の方に黒く光っている腕輪が現れた。
「……(あれは?)」
絵里は腕から出てきた腕輪を見ていたが黒は左手の指を腕輪に触れて言う。
「我に憑依せよ!!」
≪Armor Vector≫
黒はその言葉を口にすると腕輪から音声がなり、赤いラインが体を包む。
その形は鎧のような形になり、一瞬光って特殊なスーツと鎧が混ざった姿に変わった。頭の方は額の真ん中に小さい角が着いた鉢金を被っていた。だが男は背中にあるフードを被り顔を隠した。
黒は右手を拳にし地面へ強く拳を降ろした。地面にぶつかるかと思ったが、当たる寸前で止まる。変わりに絵里の周りにあった緑色の煙が吹き飛んだ……まるで見えない風みたいだと絵里は感じた。
「グラァ……グラァ!!」
毛虫の怪物は周りを見て、自分の巻いた煙を消された事に怒っているのか両手を拳にし、黒の方へ突っ込んで来た。
「……」
黒も拳を構え怪物に突っ込んだ。
「……あれは何なの……煙が無くなったのはいいけど……」
絵里は未だに状況をつかめていない……いきなり毛虫の怪物に襲われたら黒い人が現れて、違う姿に変身した。
周りにあった煙は吹き飛び亜里沙は目を開けていないが息はしていた。
……結果的に黒い人に助けられた状況だった。
絵里の視界も少しずつ回復していた。
そして怪物と黒い人の戦いが始まった。
―――――――――――――――――
「グラァ!」
「……」
毛虫の怪物は黒に殴りかかったが黒は避ける。避けた黒は毛虫の腕を掴み壁の方へぶつける。毛虫は壁の衝撃で前へ倒れそうになるが黒の正面蹴りで壁にぶつけられ黒はそのまま右手の拳を毛虫の顔に殴ったが毛虫の身体は突然緑の煙に変わり姿が消えた。
「何? ……」
黒は突然消えたことに何事かと思ったが、怪物は黒の後ろに立っており黒の首を絞めていた。
「グララララァ……」
「……」
毛虫は笑いながら強く絞めていたが黒は首を絞められているのに特に何もしなかった。
黒はそのまま絞められていたが右腕の肘を毛虫の脇腹に叩く。
「ウグゥ……」
「……」
毛虫は何度も叩かれて絞めていた首を離し、毛虫は数歩下がる。
黒は振り向き毛虫へ近付いた。毛虫は黒の身体に殴りかかったが黒はその攻撃を受ける。
「……」
「グ…グララァ……」
毛虫は自分の攻撃が効いていないのか攻撃を止めて下がる。黒はそのまま毛虫へ歩いた。
「グ、グララララァァァァ!!」
毛虫は口からの煙を勢いよく黒の顔に吹きかけた。
黒は少し下がったが特に苦しそうな姿はみせず立っていた。
「……」
「グララァ……」
黒は近づき左手で顔を掴もうとしたが毛虫はまた煙に消えた………………だが黒は右手を太ももの側面に仕舞ってあるナイフを取りだし逆手に構え左へ回る。
そのナイフの先は毛虫の首に刺さっていた。
「……貴様の敗北の一つは消えて後ろに立っていたことだ」
「グ……グラァ……」
怪物は喉を切られたせいか苦しいような声を出した。黒はナイフに力を入れる。
「…………二つ目はその匂いだ…」
「グ――――」
黒はそのままナイフで切り裂いた。毛虫の頭は地面に落ちた同時に消えて行き、怪物の首から黒い煙を吹き出し、首から足へ消滅していった。
「………………俺にその程度では毒は効かんぞ……」
黒は独り言のように呟きナイフを仕舞った。
「あの……あなたは?」
「……(見られたな……どうするか)」
絵里の意識は完全に回復し黒の戦いはしっかりと見ていた。黒は見られてしまった状況をどうするか考えながら絵里の方へ向いた。
「…………君は――――」
「え……」
絵里から見て黒の顔は見えない。フードの能力で黒の顔を隠していた。
……絵里は疑問を感じた……絵里は目の前の人は初対面だ。だが黒い人は絵里の顔を見て声を出した。
「………………その子は無事か……」
「え……えぇ、無事よ。少し気を失っているみたい」
「そうか……」
黒は絵里より亜里沙の事を質問した。黒も目視すると絵里の言う通り亜里沙は命に別状はなく気を失っている状態だった。
「大通りまでは担いでいく。そこまで行けばおそらく目が覚めるはずだ」
「え? ちょ!?」
そう言って黒は亜里沙を担いだ……持ち方はお姫様抱っこだ。黒は亜里沙を抱え大通りの方へ歩いていく。
「……」
絵里は聞きたいことが山ほどあるが黒い人に着いていった。
「……(奴を倒す時、別の方で強い気配を感じた……一瞬だったか確かだ……アイツな訳がないはず……明日はアイツに訊いてみるか……)」
この時の黒の顔はどこか殺意のある顔だったのだ……。
――――――――――――――――――
「……助けてもらった事は感謝するわ……でもあの怪物にあなたの姿はいったい何なの?」
「…………」
あの後、絵里と亜里沙を担いでいる黒の人の三人で大通りの方へ歩いていた。不審者と歩いているのは嫌な気分ではあるが絵里は今居る場所がわからない以上携帯で連絡しても意味がない…………この人は悪い人には見えない……けど絵里からの質問は何も答えず歩き続けていた。
「…………」
「…………」
さすがに絵里はどの質問からの答えが返されずこのまま歩くことにした。
「……(それにしてもこの人は何なの? 変身したまま歩いて……すれ違いがないのが不思議みたい。まるで誰ともすれ違わずに大通りへ行っているみたい)」
絵里はちらりと横顔を見る。
「……(フードで頭は見えないけど顔もなぜか見えない……まるで見えない仮面みたい。でも額の真ん中に角が少し見える…………まるでお――)……「あれは……」……え?」
絵里はずっと質問して黙っていた黒が突然喋りだした事に驚く。
「……あれはこの世に絶望をもたらす者だ…そしてこの姿は絶望から救ってもらった者の力だ……」
「…………」
絵里は黙っていた。質問の答えより喋った事に驚いていた。
「……どうした? 質問には答えたつもりだが」
「え、えぇ……あまり信じられない会話だけどあの怪物を見たら疑う理由がないわ…」
絵里はどうしてか申し訳なく感じた……質問したのは自分なのに嫌な気分になってしまった。
「出来ればこの事は話さないでほしい……」
「……えぇ、わかったわ……」
絵里は言われた言葉に重みを感じ受け止めた……警察に話しても信じてもらえる証拠も無いからだ。
「この道を真っ直ぐ行けば大通りへ安全に行けるさ……この子も降ろすか」
黒は先にある二人かけのベンチに亜里沙を降ろした。絵里も亜里沙の隣に座ろうとしたが黒が一度止めた。
「座るのは構わないがそのベンチに蜘蛛の巣があるから気をつけてな」
「え……」
確かに端に蜘蛛の巣があった。絵里は一旦座るのを止めた。
「……制服に蜘蛛の巣が付くのは嫌だろ?」
「そうね……ありがとう」
絵里は蜘蛛の巣よりも巣にいた小さい蜘蛛の方が嫌だった……。一言お礼を言った後、黒はそのまま歩いて来た方向に向けて去ろうとした。
「あの!」
「……何だ?」
絵里は呼び止めたが黒は振り返らず答えた。
「あなたは……どうして戦っているの?」
「…………妹が目を覚ますぞ」
絵里は亜里沙の方を見る。まだ眠っていた……もう一度前を見たが黒の姿は消えていた。
「……ハラショ……」
「うぅ……」
黒が消えた後、一人呟き亜里沙は目を覚ました。絵里は亜里沙の側に駆け寄る。
「亜里沙! 悪い所ない?」
「?……大丈夫だけど……あの変なお化けは?」
亜里沙は毛虫の怪物がいた事を覚えており周りを見ていた。
「……あの後、通りすがりの警察に悪い人は捕まったわ……もう大丈夫よ亜里沙」
「そうなんですか? ……ハラショー」
亜里沙も覚えていないせいか納得したようだ。絵里は納得してくれた事に安心した。
「さぁ亜里沙、行きましょう……少し遅い時間だから」
「うん!」
絵里は亜里沙と大通りへ行くが、もう一度あの黒い人が向かった方を見た。
「…………」
その先は暗く、正に闇だった……。
「……」
「お姉ちゃん?」
亜里沙は絵里を不思議そうに見ていた。
「何でもないわ亜里沙……行きましょう」
そう言って絵里は二人で歩き出した。後ろへ振り向かわず…。
「……(まるで日本の鬼だった……でも黒いから黒鬼かしら…顔は見えなかったけど何だか悲しい人だった……)」
絵里はあの人の事をそう感じたのだった。
……ベンチにいた蜘蛛もいつの間にか居なくなっていた……。
そして次の日――――また会うのを絵里は知らなかった……。
――――――――――――――――――
次回予告
それぞれの場所で戦った者達……
それぞれの場所で危険を伴った者達……
それぞれの想いが絡まりながらも一つの方向へと進んでいく……
次回『交差する三人』