〜育成の部屋〜
「まさかコリンが襲われるなんてなぁ」
リンクが初日にキラキラした目で写真を撮らせてください!と言われた時のことを思い出す。あの時の熱意はさすがのリンクも一歩たじろぐ勢いだったのをよく覚えている。
「……にしても石化ねぇ。なんか思い出せそうなんだよな」
うーん、と頭を悩ませるリンクに少しでもヒントになれば、とハリーがハーマイオニーに言う。
「ハーマイオニー。ちょっとリンクに今までの状況を説明してあげて」
ハーマイオニーはこくりと頷くと今までのことを喋り始めた。
暫くして、リンクはハーマイオニーの話と全く関係なく、ふと思いだした。
「……あ、思い出した」
デスペラティオとのとある実験の内容を思い出したリンクは半分期待と半分外れていてくれという思いのもと、ハーマイオニーに聞く。
「ハーマイオニー!ミセスノリスのいた床は水たまりか何かなかったか⁉︎」
「え、えぇ。あったわ。それが何か……?」
リンクは目を見開いて呟いた。
「!……全部わかったかも」
「え⁉︎ちょっと⁉︎」
ソフィアの困惑した声を背中に、リンクは走り出した。
〜大広間〜
全員襲われる心配のないスリザリン寮を除いた3つの寮生は心配そうにヒソヒソ話をしていた。
すると大広間の扉がドロップキックで蹴り開かれ、リンクが文字通り転がり込んで来た。
「ダンブルドア‼︎わかったぞ‼︎怪物はバジリスクだ‼︎」
「⁉︎……落ち着いて、順番に説明しておくれ」
一瞬驚きを見せたダンブルドアだったが、すぐに落ち着きを取り戻し、リンクに言う。立ち上がったリンクは頷き、そして話し始めた。
「まず、十数年前、デスペラティオ・レストレンジは有能な魔法使いを簡単に捕獲する方法を考え始めたそうだ。
奴はそこで強力な魔法生物を操ることを考えついた。
奴はパーセルマウスだった。そのため扱うのは蛇のみとなった。
オロチ、ヒュドラなどの怪物で実験を行った結果、ついにバジリスクの新たな特性をあの女は発見したんだ。
鏡などのもので反射したバジリスクの目から発生する致死光線は対象を石化させることができるというものを。
もっとも、やつは子供から優秀に育てたほうが早いやという結論に至り、すでに優秀な才能を発揮させていたマーリン一族の兄妹に目をつけた……まぁ、あとは知っての通りだ」
「…ふむ、なるほどな。
吾輩の記憶が正しければ、確かにミセスノリスの床は水たまりができていたな」
スネイプの言葉をリンクが首肯する。その言葉にそれを聞いていた生徒のざわめきが大きくなる。
「そしてコリンはカメラを持っていた」
リンクが続ける。叫び声なども聞こえ始めたため、静かに大広間に入ってきたソフィアが黙らせる。
「俺の考え、もといあいつの研究結果が正しければ手鏡でもあればまず死ぬことはないだろう。
今まで死者が出なかったのが奇跡なくらいだ。このくらいで死なずに済むなら安いものだろう。
まぁあの女に限ってそんなちゃちなミスはしないだろうし。なぁ、ダンブルドア?」
ダンブルドアは静かに頷く。
「恐らくは信ずるにたる情報じゃろう」
その次の日から、手鏡を持つ生徒が増え、これ幸いと手鏡を仕入れて売りまくったウィーズリー双子がホクホクすることとなった。
話を終え、帰ろうとしたリンクが大広間のドアを開けるとハリーたちがなだれ込んで来た。
「……おい、何やってる?」
「……いや、真面目な話ししてて入りづらかったもので……」