英雄伝説~銃精と剣皇の軌跡~   作:猫の炊事場

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最近冷え込んできて毛布を出さないとまともに寝れなくなってきた猫です。
そろそろ、コタツも出さないと...などと思いながら物置の奥底に眠っている埃まみれのコタツ布団をどうしようか悩んでます。
買い替えるにしてもお金がァ...

と、いうことで今回は第3話、やっとプロローグが終わりました、そして少し短めです。
それではどうぞ


特別オリエンテーリング《開始》

降りた先にはジメジメした薄暗い部屋とは対照的な乾いた音が鳴り響いていた。

音の発生源に目を向けるとそこには紅葉の葉でも引っつけたのではないかと思われるほど左の頬を腫らしているリィンと、若干涙目で腕を振り抜いた体制で硬直している金髪の少女の姿があった。

 

(あれは...アリサだったっけか、それにしても、ラインフォルト社のご令嬢はえらく気が強いなぁ...そーゆー所は母親譲りというか)

 

講堂で軽く自己紹介をした為クラスメイトの出身などを把握していた。だが、仕事柄各国の主要企業の情報を把握していたリオにとってはクラスメイトの半数近い人間のある程度の素性は元から知っていた。

 

(四大名門を筆頭に名門貴族の出、軍の中でも精鋭中の精鋭の子、ラインフォルト社のご令嬢に政界の大物の息子まで、よくもまあここまで揃いも揃って各方面の大物を集めたなぁ...まぁ、貴族と政界、明らかに反りが合わなそうな二人が居るけどな...あの沢庵とワカメまた喧嘩してやがるよ...)

 

講堂の時点で既に険悪な中だったマキアス・レーグニッツとユーシス・アルバレアこの二人は講堂でも、この校舎に入ってきた時にも売り言葉に買い言葉、誰かが止めに入らねば絶対に止まらなかったであろう喧嘩をデッドヒートさせていた。

 

(で、こっちは...ノルドからの留学生だっけか...?なんともいい体つきだ事で、そんで何故かアイツの妹さんもいると。)

 

そこまで言ったところで背筋に悪寒が走ったリオは昔自分にとっては災いの種だった魔女に言われたことを思い出すと共に件の魔女の恐ろしさを再認識する。

 

(なんで、蛇を抜けた後もあの人との関係は断ち切れねぇかなぁ...。)

 

以前所属していたとある団からの束縛をやっとの事で脱した筈なのに切っても切れない縁に苦しめられているのは当人以外は知ることは無いだろう。

 

(んで、最後が...)

 

くすんだ金髪を肩の高さで切りそろえた少女。その少女に親友の面影を重ねつつ、しでかした事実は拭えないと再認識する。

 

(カノン・クロステール、彼女には俺を殺す権利がある。)

 

その思いを胸に贖罪を続けるリオは気持ちを切り替える。

すると、入学前にもらった資料についていたARCUSから通信が入った。

どうやら正門をくぐる際に渡した自分たちの得物とARCUSにつけるマスタークォーツというものを用意したから受け取れ。ということらしい。

 

その瞬間、待ってました!と言わんばかりに周囲が一斉に煌々と光りだす。

その眩しさに一瞬視力を奪われるがすぐに回復し見やすくなった周囲を改めて見渡す。

ホール状のその場所には自分達の周囲を囲むようにして生徒の数と同じだけの台座が安置されていた。

 

 

「へぇ~これがマスタークォーツねぇ……きれいだね~」薄い灰色の普通のクォーツよりも一回り大きなムラクモと呼ばれるクォーツをARCUSにセットする。

そうするとリオを淡い青色の光が包み同期の完了を知らせる機械音が鳴る。

 

「これまた、面白い機能だ事で。えらいオーバーテクノロジーじゃねーか。」

 

そんなことを呟きながら辺りを見回すと全員が淡い光に包まれ同期が完了した機械音が辺り一帯に反響した。

そんな中手に持ったARCUSから例の教官の声がする

 

「――それではこれより、士官学院・特化クラスⅦ組の特別オリエンテーリングを開始する。各自、ダンジョン区画を抜けて旧校舎一階まで戻って来ること。文句があったらその後に受け付けてあげるわ」これまためんどくさいことを...とリオは思いため息を吐く。

(はぁ...このサラ・バレスタインという女に関わっていい事があった覚えがないんだよなー。

ある時は酒の請求書を突き付けられ、ある時は酒の借金の連帯保証人にされ、ある時は酒屋の主人に払えなかった分の仕事をさせられ...あれ?なんだか毎回酒絡みじゃないか?)

 

サラ・バレスタイン+酒=財布への甚大な被害という構図を脳内で完成させたリオは眉間を抑えて唸っている。

 

そこに更に追い打ちをかける一言を件の女教官は言い放った。

 

「何だったらご褒美に、ホッペにチューしてあげるわよ」これだからアイツは...リオはさらに深いため息をつきARCUSを懐にしまう。

 

リオが頭痛に悩まされている間に他の面々は出発してしまったのだろう、その場にはリオの事を心配して残ったリィンと何故かカノンの姿があった。

 

「リオ大丈夫か?とりあえず他の皆はもう出発したよ。とりあえず今残ってるのは俺とカノンにリオの3人だ。まだ、お互いのこともよく知らないし、軽く自己紹介してからにしないか?」

 

いつの間に置いていかれたのだろうとキョトンとしていたリオにリィンは苦笑いしながら言葉をかける。

 

「あ、あぁ...えっとー、俺はリオだ。呼び方は...まあ気軽にリオとでも呼んでくれ。得物は長刀と打刀、それにまあ呪詛と式神系かな、アーツは殆ど使えねぇから期待しないでくれ。」

 

腰のベルトに二振りの愛刀を右足のポケットに式神の紙が入ったホルダーをセットしながらリオは簡潔に自己紹介を終わらせる。

 

「俺はリィン、リィン・シュバルツァーだ。気軽にリィンとでも読んでよ。俺の得物はこの太刀かな、一応八葉一刀流って剣術を使うよ。俺もアーツはどちらかと言う

と苦手なんだ...だから、あんまり期待しないでくれ。」

 

苦笑いしながらアーツが苦手と言うリィンは恐らく女子からの人気が高いんだろうな、あんな事がければ、だけど。

そんなことを思っていると、事故なのか故意なのかリィンの太刀の鐺がリィンの背後に立っていたリオの鳩尾にジャストミートする。

だが、リオが悶絶している事などお構い無しに自己紹介は進んでいく。

 

「私はカノン、カノン・クロステール。得物はー...まあ二丁拳銃なのかな?後は、スローイングナイフも嗜む程度には使えるよ。アーツは自分で言うのもなんだけどそこそこ得意な方かな。リィンやアストレイは前衛よろしくね、バックアップは任せてよ。」

 

人差し指でクルクルとハンドガンを回しながら得意気に話すその姿にリオは

 

「そりゃ、頼もしい」

 

と小さく誰にも聞こえないような声で零す。

 

「っと、それより俺たち大分ほかの奴らより遅れてるんだろ?待たせて悪かったな、急ごう。」

 

いつの間にか鳩尾の痛みから復活したリオは進行を遅らせてしまった負い目からか二人を急かすようにして薄暗いゲートの中へと入って行った。




うーん...なんだか他の作者様に文が似てないか心配すぎます。
物語の出だしなんかも似てる作品が幾つも...
できる限り自分の言葉で書けるように精進します。
感想、批評、誤字脱字報告は感想まで宜しくお願いします。
不定期更新ですがエターしないように頑張ります。

P.S.皆様風邪にはお気をつけて
自分は薬を飲んだことすら忘れて今朝風邪薬を通常3錠のところ6錠飲んで苦しんでます(笑)
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