皆様のおかげでUAが1000目前です。
まだまだ、この程度で満足する気はありませんが、皆様、ご愛読ありがとうございますm(*_ _)m
それでは、第4話、どうぞ。
「あ、そうそうリィンとカノンは頑張りなさいよ。アンタらと一緒にいる奴は色々とあれだから」
例のホールから出て薄暗い通路を進んでいるとARCUSからサラの声が聞こえる。
「サラ教官...えっと、リオがどうかしたんですか?」
サラの言い方に疑問を覚え苦笑いしながらARCUS越しに聞き返すとサラはある意味衝撃的なことを言ってのけた。
「そいつ、基本
ARCUS越しにすら伝わってくる諦めたような雰囲気に何か嫌な予感がした二人は恐る恐るいつの間にか視界から消えていたリオをみるため曲がり角を抜ける。
すると、そこにはサラが危惧したような、グロテスクな場面が広がっていた。
100メートルほど先に敵の集団、ざっと見ただけで数種類20匹強の魔獣が道を塞ぐように並んでいる、その前にリオは鯉口を切り、今にも抜刀できる姿勢で立っている。リィンとカノンがこのままではと思い援護をしようと武器を構える、しかしその時にはその蹂躙劇は開始されていた。
「
ボソッとリオの口から呟かれた言葉、その言葉は直後に起きる甲高い風切り音によってリィンの耳にもカノンの耳にも届くことは無かった。
風切り音と共に繰り出された居合はリィン達にとっては目で追うのがやっとだったろう。
一瞬で敵の集団と肉薄したリオは居合を放つとそのままの勢いで鞘を抜いて一回転しながらそれで敵を殴り飛ばす。
魔獣からすれば目の前に立っていた人間がいきなり肉薄したかと思えば前にいた味方が切り、殴り飛ばされたのだ、警戒レベルを引き上げるには充分だたのだろう。リオから一斉に距離をとるとリオへ一斉に威嚇をし側面、背後へと回り込む。
「はぁ...めんどくさい。【揺れ霞み惑う白火よ我を守る障壁となり魔を封じ邪を退け祓いたまえ】」
足についたポーチから何やら漢字の書かれた札を取り出し唱えるリオ、無防備なその姿に好機と見たのか側面、背後に回り込んでいた魔獣が一斉に飛びかかる。
絶体絶命、そう思われたがリィンとカノンは先程の圧倒的な力に見とれ、未だにその場を動けずにいた。
しかし、とうのリオは澄ました顔のまま前方を除く周囲三方へと札を投げる。
その瞬間、三枚の札を結ぶようにして半円状の何かが形成される。
リィン達には陽炎のように揺らめく壁が形成されたかと思うとそれに突っ込んだ魔獣が文字通り灰燼と化したようにしか見えなかっただろう。
実際は白い炎がリオを囲むようにして揺らめき立ったのであった。
そして、それに突っ込んだ魔獣は一瞬で灰になり消し飛んだというわけである。
そして、生き残った魔獣は生存本能によってこの人間には絶対に勝てないと悟る。
一度逃げ腰になった軍隊を立て直すのは並大抵のことでは無い。瓦解した魔獣の集団は我先にと逃げようとする、しかしそれを見逃すリオではなく、一度売られた喧嘩は決着がつくまでやるタイプのリオにとっては途中棄権なんてもってのほか、戦闘を逃げるグラスドローメに向かって打刀を投げ、壁に縫い付けると先制攻撃を行った時のように一斉に距離を詰めると今度は魔獣の集団の中に入り勢いを生かして跳躍する、そして
「御影流【
腹の底から叫んだような大声は、しかし今度も魔獣の叫び声と地面を抉る音によって掻き消された。
跳躍して天井に達したところでその天井を蹴り前回転をして斬りつける地面をも抉るような斬撃は魔獣を先導していたリーダー格の飛び猫の羽を斬り飛ばす。
二度にわたってリーダーを失った集団は今度こそ真の意味での瓦解をする。
あとは、リオの独壇場だった。
指揮官を失い烏合の衆と化した魔獣の集団はリオに蹂躙されていく。
羽を毟られ地面に落ちてジタバタしている飛び猫の脳天に躊躇いなく刀を突き刺し止めをさすリオの周囲には特有の触手を引き抜かれ壁に打刀によって縫い付けられているドローメの姿や頭から真っ二つに叩き斬られたコインビートルの死骸があり、まさに死屍累々、地獄絵図であった。
「う...り、リオ。いくらなんでもやりすぎじゃないか...?」
袖で口元を押さえながら真っ二つに切り裂かれた飛び猫をよけつつリィンはリオの横に立ち尋ねる。
それに対しリオは出会った時と変わらない表情で、ちょっと、やりすぎた。と答える
「あ、いや、ほんと、流石に今回はやりすぎたと思うよ?ここまでグロシーンを作り出す必要は無かったと思ってる。」
壁に縫い付けたドローメに止めをさして愛刀を抜き鞘に戻しながら苦笑いしているが逆にその苦笑いが少し恐ろしくて、しかしその圧倒的な心の強さに少しの羨ましさを感じて、六分の恐怖と四分の好奇心、心の状況はそんなものだろう。リィンはリオ・アストレイという同年代の少年に決して抱かないであろう感情を抱いていた。
しかしカノンの心には、その力は恐怖にしかならなかった。様々な黒い感情が蠢きリオを見る目が冷めていくのが自分にもわかる。銃を握る右手に力が入る。
しかし、そこで頭に上った血が下がる。
仕留め損ねたのだろう、ドローメの最後の足掻きとして放たれたアーツがリィンと談笑していたリオを直撃する。
決して無事では済まされない距離を吹き飛ばされたリオを見て溜飲が下がったカノンはしかし次の瞬間またもや有り得ない光景を目にする。
アーツによって吹き飛ばされたリオは吹き飛ばされる瞬間に抜刀し壁に当たる刹那、壁を蹴ることで被害を最小限に緩和し反動そのままで物理攻撃に高い体制を誇るドローメの体を真っ二つに斬る。
リオが蹴った壁にはその衝撃を物語るようにクレーターが出来ていた。
「いってー、まさか仕留め損なってたとか思わねーわ。手負いの獣は恐ろしいっていうけどまさにその通りだな。俺もまだまだ精進が足りねぇわ。まあ、リィンやカノンに当たんなくてよかったわ。」
後ろ頭を掻きながらあははと笑うリオを見てカノンは考えることを放棄していた。
「んじゃ、まあ進みましょーか。流石に今回みたいなことはしねーから安心してや。俺はバックアップに徹するから。」
その言葉通りバックアップに徹したリオだがバックアップはバックアップでなかなかに常軌を逸していた。
明らかに死角から飛んできたアーツをその方向を見ることなく躱すと次の瞬間にはその魔獣を駆逐していた。
バックアップをしている筈なのにリィンとカノンの二人で魔獣一体を相手している間にリオは三体の魔物を相手取り一方的に倒していた。
リィンはこう思ったことだろう。
(どこがバックアップなんだ。バリバリ主戦力じゃないか)と
そうこうしてリオの圧倒的な力を目の当たりにしていると通路の先から女子生徒の悲鳴と大規模な戦闘音が聞こえてきた。
「あーあ、なんか大事になってるっぽいな。さっさと行くぞ。」
さも気だるそうに、しかし一切の余裕の無い表情をしたリオに感化され、三人は通路をひたすら全力で駆け抜けた。
相変わらずの駄文ですが読んでいただきありがとうございますm(*_ _)m
ボリューム感はありませんし、こんな文量でいいのかと思ってしまいます。
誤字脱字、批評、感想は感想欄に宜しくお願いします。
それでは次回またお会いしましょう。