この小説はスマホで書いているのですが、どうもゴーストタップ現象が頻発してきまして...
文中にいきなり、あ、とかが登場いていたらそのせいです。
それでは、どうぞ!
「さて、と...時間まで何すっかなー」
お馴染みの青いコートに袖を通しながら第三学生寮を後にしたリオはその足でトリスタ駅へと向かっていく。
現在時刻は午前4:00
なぜ、そんな時刻に駅に向かうかというと、それは今日の目的地が関係していた。
「はぁ...帝国からレマンまで行くとかどんな苦行だよ。えっと...クロスベルで乗り換えて、公国通ってからか...やれやれ、こっちに戻ってくるのはいつになる事やら。ヘタしなくても明日の晩だぞ、こりゃ。」
前日とある筋から届いた手紙に同封されていた切符を見て溜め息を吐いたリオは手紙をもう一度見直す。
〜・《リオ・アストレイ》殿・〜
この度貴殿の正式な処罰が決定致しました。
つきましては、レマン自治州、遊撃士協会本部までの出頭を要請します。
処罰内容の発表はその場で行われます。
なお、貴殿の学院へ外出の申請をし許可を得ておりますので自由行動日前日の朝4:20の列車へお乗り下さい。
〜・遊撃士協会 理事長 《ソーマ・F・シエスタ》・〜
その手紙にも、その手紙が入っていた封筒にも、しっかりと遊撃士協会の捺印が押されておりその手紙が偽物でないことを確かにしている。
取り出した切符を駅員に渡し、目的地へと向かう列車を待つため無人のホームへと向かいベンチに腰掛ける。
「はぁ...折角の自由行動日とその前日なのになぁ...」
自由行動日、学院生にとって待ちに待った1日、それを片道半日以上かかる国外旅行(観光無し)に費やすリオの心はド底辺まで沈んでいた。
そうこうしている内にホームへと列車の到着を告げる音楽が寂しく響く。
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「次は、クロスベル、クロスベルです。レミフェリア公国、レマン自治州方面のお客様はお乗り換えください。繰り返します、次は、クロスベル、クロスベルです。レミフェリア公国、レマン自治州方面のお客様はお乗り換えください。繰り返します...」
誰も乗っていないガランとした車内をそんな無機質なアナウンスが流れ、ボックス席に座り窓の外を眺めながら風に当たっていたリオは乗り換えの準備をするため荷物も頭上の荷棚から下ろし、席を立ってドアへと向かう。
タイミング良く開いたドアから飛び出したリオは日も出て若干の人の往来がある、しかし寂しい程に静かなホームを歩いていき少し広いホールのような場所で止まり時計を見る。
「はぁ...しっかし、次の電車までまだ2時間もあるぞ
...どーすっかな、これは。」
自動販売機で缶コーヒーを買い、それを飲んでいたリオは何かを思いついたのか笑を浮かべると駅を出て、東方人街を目指して歩き出した。
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「ちわっす、ミシェルさん、アリオスさん。相も変わらず早い出勤ですね。まだ、6:30ですよ。こんな時間じゃ仕事なんて入ってこないでしょうに。」
「あら、リオじゃない。こんな朝早くにどうしたの。...って言いたいところだけど、一応全部の支部に情報は回っててね。あなた今から本部に行くんでしょ?気を付けなさいよあそこには胡散臭い連中もいるから。」
「なんだ、リオか。その後はどうだ?少しは目標に近づけたか?」
遊撃士協会クロスベル支部、争いごとが絶えないクロスベルの地において警察よりも信頼されている民間人の味方。
日に数え切れない数の依頼が舞い込んでくるこの支部のエース二人は事情を知っていながらも身を案じ声をかけ、自身の上達の話をし、以前と変わらず接してくれる。
それに、リオは首肯を返し、ウォーターサーバーから紙コップに水を汲むとそれを一気に飲み干す。
「いやー、正直、本部には行きたくもないですわ。行くまでの道のりが面倒な上に行ったら行ったでジジイやら上役が心を折りに来るとか、そんな心折設計いりませんよ。いや、まじで。」
ソファーに腰掛け愚痴をこぼすリオをミシェルはまあまあ、と言って宥める。
「ところで、リオ。お前列車の時間までまだ余裕があるだろう?軽く手合わせでもしないか?なに、ほんの少しだ。ミシェル、俺はこいつを送ってくるから上で寝てる奴らをそろそろ起しておいてくれ。」
「いやいや!アリオスさん、何勝手に決めてるんですか?!俺は承諾してませんよ?それに得物も手元にありませんし!」
刀を持ち、扉の前にたったアリオスを冷や汗をかいたリオは必死に説得する。
そして、そこで、ミシェルの助け舟が入る。
「あら、リオ。あなたが置いて行った刀ならちゃんと保管してあるわよ。持ってきなさい。」
まさかのアリオスに入った助け舟はより一層リオを窮地に立たせ、トドメの一撃と言わんばかりにミシェルから刀が投げて寄越される。
「はぁ...ほんと、少しだけですよ?こっちは時間もあんまり無いんですし。」
トホホ...と言いながら支部を出ていくリオは、足並みこそ重いものの、先程までの嫌がる雰囲気は消え、闘志が見え隠れしていた。
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「いいぞ、リオ。鍛錬は怠っていないようだな。剣閃も鋭くなっている。」
「風の剣聖にそう言ってもらえるとは光栄ですね!こっちは案外全力なんですが、ね!」
刺突、袈裟斬り、逆袈裟、ありとあらゆる方向から斬りかかるがそれを全て躱すアリオスは流石風の剣聖と言うべきか、リオとは対照的に汗をほとんどかいていなかった。
「何を言う。式神を使わないでここまでやられるのは予想外だったぞ。第一お前はガッツリ前衛をやるよりも小技とハッタリで相手の意表をつくタイプだろう。それで負けたら俺の面子が丸潰れだ。」
半身ズレ、体が横を向いたところに飛んできた背中を狙った斬撃を刀を背後に回すことで受け、衝撃を利用して間合いをとったアリオスは納刀すると、「今回はここまでだ。」と言ってコートの裾についた砂埃を払う。
「はぁ...相変わらずアリオスさんは凄いですね。また今度、機会があったらよろしくお願いします。」
側の岩の上に置いていたバックを取りながら礼を言うリオは何となく、どこか吹っ切れたような雰囲気が漂っていた。
「リオ、これは餞別だ受け取れ。...さて、駅に向かうか。」
そう言ってアリオスがリオに渡したのは七曜石のイヤーカフスだった。
「ありがとうございます...アリオスさんがプレゼントなんて珍しいですね。」
走ってアリオスを追いかけたリオは若干ニヤケて、尊敬する人物からのプレゼントに喜びを隠せていないのと共に普段見せない姿を見れたことで気分が満たされていた。
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「それじゃ、行ってきます!いきなり押しかけたりしてすみません。アリオスさん、ありがとうございます。大切にしますね!」
列車の発車する瞬間、窓を開けて叫んだリオの言葉は手を振っていた二人には届いたのだろうか。
「さて、あと半日...頑張りますか。」
遠ざかっていくクロスベルの街並みを眺め、先程もらったイヤーカフスを付けながらリオは相変わらずガランとした車内で呟いた。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
相変わらず亀&不定期&駄文ですがこれからも読んでいただければ幸いです。
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それでは、また次回!