神狼がケモナーなのは間違っているだろうか   作:シグナルイエロー

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まぁ、最初はテンプレだよね  (*´・ω・)(・ω・`*)ネー


目指すは迷宮都市!・・・え、そこから!?
黒には白が白には黒が


平凡な日常が祖父の死という形で終わりを告げてから一年

 

僕こと、ベル・クラネルは生前の祖父の「男ならハーレム王(リトさん)を目指せ」という言葉を思いだし世界最大の魔石輸出都市にして冒険者にとっての憧れの街『ダンジョン都市オラリオ』を美女とのハーレムというゲスな目的で訪れた・・・いや別にそれが全てではないよ?ちゃんとキレイな気持ちもバファリンくらいはあるからね?

 

ともかく、最初の頃は右も左もわからない完全なお上りさん状態だった、幾多のファミリアに入団を希望するも田舎者とバカにするような目で見られてからすげなく断られ完全なお手上げ状態で途方に暮れていた

 

でも、そんな自分に手を差し伸べてくれた神様がいた

 

背がちっちゃくてかわいいツインテールの胸の大きな美少女

 

正真正銘本物の女神であるヘスティア様だ

 

神様はちょうど自らのファミリアを作るところだったらしくそこからとんとん拍子で僕はヘスティアファミリアの第一号として【神の眷属】となった

 

おかげで【神の恩恵】(ファルナ)を授かることでオラリオのダンジョンに潜ることができるようになった・・・といってもまだまだ最上層付近をウロウロするだけだけど

 

オラリオの冒険者ギルドで僕の専属受付のエイナさんの助言から最初は無理せずゴブリンやコボルトといった初心者でも倒せる魔物(モンスター)を中心に狩りを行いつつダンジョンに潜っていたけど、いいかげんにこれを何日も続けていると飽きてきた、それにようやくダンジョンにも少し慣れたなんて思ってしまったのもしかたがないと思うんだよ、うん。

 

だからちょっとだけのぞいてみるだけ、先っちょだけ!先っちょだけだから!と思って欲を出していつもより深く潜ってしまった

 

人間、欲を出すと碌な事にならないと、女性にひっぱたかれて顔中を腫らしたじいちゃんに口を酸っぱくして言われていたのを僕はすっかり忘れていた

 

あれほど説得力のある祖父の言葉は後にも先にもあれが最初で最後ではなかろうか、なのにそれを忘れるとか僕のアホ、もっと早く思い出せよ

 

そう、つまり僕は案の定とんでもない魔物と出会ってしまったわけだ

 

 

『ヴヴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!』

 

「うわああああああああああああああああああああああああああああ!?」

 

吉田さおr、ちがった、ミノタウロス

 

牛頭人体の2メートルはありそうな屈強な肉体を持つ正真正銘の化け物だ

 

ちなみに吉田なにがしは物理的な攻撃は全て無効、国を吹き飛ばすほどの爆発でも決して死なないという最強にして伝説の化け物だ、そんなもんに出会ったら近づいただけで僕は消し飛ぶ自信がある

 

最も有名なおとぎ話の一つである『最強の吉田さおrVS最凶の和田あきk』はあまりにも有名な話である

 

つまりどういうことかというと、ミノタウロスは今の僕にとってはそれくらいヤバい相手ということだ

 

本来なら15階層に生息し、下級冒険者の最初の壁とも言われている魔物でもある

 

僕の最終到達階層は現在の5階層、それでも今日は潜りすぎなくらいの階層数だ。

 

普段は2層から3層をウロウロしているような初心者中の初心者が僕だ、それがいきなり三倍以上の15階層、しかもその階層の魔物の中でも強力と言われるミノタウロス

 

魔物の強さがいきなりザクから赤ザク、いやフリーダムくらいになったような感じだ、助けてください大佐。

 

はっきし言って今の僕では何らかのレアスキルが芽生えた上で一月の間ほぼずっとダンジョンで修行し、なんやかんやで魔法も偶然覚えて何か小宇宙(コスモ)的な何かが爆発してようやく勝てるような相手だ

 

なにその都合のいい展開って思うかもしれないがこれはただの妄想、現実はナウで後ろから追いかけてくる・・・というか徐々に追いついてくるミノタウロス

 

今から一月修行とか、一秒先すら生き残れるかわからないこの状況ではとうてい無理な話だ、死ぬかもしれないという恐怖から逃避するためのただの妄想なんだと思う、正気に戻れ僕!戦わなきゃ現実と!

 

そんなことを考えながら逃げていたせいか袋小路に追い込まれてしまった

 

「や、やばい!!」

 

現実と戦わなきゃと思ったらこれだよ!というか?戦ったら死ぬじゃんこれ!!

 

この後の展開もあれだろ?振り返ると奴がいr

 

『ヴォオオオオオオオオオオオオオオオ!!』

 

すでにミノタウロスは手に持っていた巨大な斧のような鉄の塊を僕に向かって振り上げていた

 

(あ、死んだわこれ)

 

次の瞬間には、ズンッ!!!!と重い物が叩き付けられた音が辺りに響く

 

『・・・・・・ッヴオ゛!?』

 

しかしミノタウロスの振り下ろした斧の下にはあるべきはずの僕の挽肉はなかった、あるのは陥没した地面だけ。

 

当たり前だ、僕はいつのまにかミノタウロスの後ろにいたからだ

 

何が起こったのかもわからず混乱していたけど、それが目に映った瞬間どうでもよくなった

 

とんでもない美女がドアップで僕の目の前にいたからだ

 

体にぴったりと張り付くような服に頑丈そうな籠手とブーツを履き、長い黒髪を後ろでポニーテイルの様にまとめた、日に焼けた肌の思わず姉御と呼びたくなるようなボンッキュッボンの猫人(キャットピープル)

 

僕と美女はミノタウロスの後方から少し離れた位置にいた、俗に言うお姫様抱っこをされた状態で。

 

ミノタウロスに挽き肉にされかけたら美女にお姫様抱っこされてた

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

何を言ってるのかわからないと思うがそんなもん僕にも何が起こったのか全く分からない

 

そんなことを思っている間にミノタウロスがこっちに気づいて向かってきた

 

「ひぃっ!?」

 

恐怖に凍り付く僕とは対象に美女の方は冷静に一言発しただけだった

 

「遅いぞ」

 

そう美女が言うと、信じられないことが起こった

 

何か突風のようなも風を感じた瞬間に、ミノタウロスが細切れになったのだ

 

「アイズ」

 

そしてそれを行ったのはまたもや美女、いや、今自分をお姫様抱っこしている女性からするとまだ幼さが残るため美少女と言うべきかもしれない

 

僕を助けてくれた猫人とは対照的な白と青の軽鎧に白い肌、そして輝くような金色の長い髪をした人間(ヒューマン)の美少女

 

その少女の方は噂で聞いていた特徴と猫人の美女が呼んだ名前から誰なのかがすぐにわかった、オラリオの第一級冒険者にして【剣姫】の二つ名を持つレベル5の冒険者、アイズ・ヴァレンシュタインだ

 

レベル1の今の僕では傷一つつけることができない魔物を風のように切り裂くその姿は僕からすれば天上人だ

 

そんな彼女がどうやらミノタウロスを細切れにしたようだ

 

立て続けに起こった出来事に僕の脳が付いていていないのか完全にフリーズしてしまった。

 

 

 

 

================================================

 

 

 

「ふぃ~、ギリギリセーフじゃったの、坊主、大事ないか?」

 

声をかけるが、返事がない

 

「おい、坊主!どうした!?」

 

ガクガクンと揺さぶるがベルはされるがままにされる、あまりの勢いにベルの口から魂的な何かが出てくる、それをチョンチョンと肩をつついてアイズが止める

 

「ヨルイチヨルイチ、その子放心状態、目を開けたまま気絶してるみたいな感じ」

 

そこでようやくベルは解放される

 

「なんとまぁ、器用なやつじゃなー」

 

放心しているベルを下ろすと、おもむろにアイズがベルの手をニギニギと触る

 

「しかたがないかも、たぶんこの子まだレベル1の冒険者・・・・・・それもまだ日が浅い、手の平が柔らかいのがその証拠」

 

それを見て後から駆け付けてきた狼人の男が声をかけてくる

 

「う゛おおおおい、アイズお前何やってんだ!?」

 

「ニギニギ」

 

「whatじゃなくてwhyの方な!」

 

「・・・なんでだろ、わかんないけどこの子の手を握ってるとポカポカする」

 

それを聞いた狼人の青年に雷が落ちた

 

「っっっなななななな!?」

 

「お~、お嬢にもついに春が来おったか!カカカ良きかな良きかな!こやつ男にしてはかわいい顔しておるが、そうか~お嬢はこういうのが好みなのか、・・・残念じゃったなべート」

 

「な、なにが!?べべべべべべ別に何ともないし!?」

 

「決め手は顔じゃったか」

 

「うるせえ!うるせえ!うるせええええええええええ!!俺はぜってー認めねえええええええ!!」

 

「ベートや、今日は遅くまで酒に付き合ってやるぞ(笑)」

 

「いるかボケ!!」

 

そんなたわいない会話をしていると、アイズが上層への道を見て放心していた

 

「アイズよどうかしたか?」

 

「・・・・・・・れた」

 

「「・・・は?」」

 

「・・・逃げられた」

 

気づけばすぐそばの地面に寝かせていたはずの少年がいなくなっていた

 

「っ野郎!?礼も言わずに逃げたのか!・・・・・・いや待て、なんで逃げた?」

 

すでにミノタウロスは倒している、逃げる必要はないはずだ、と二人が頭をひねる

 

「起きてから・・・私の顔を見た瞬間に逃げちゃった・・・」

 

まるで、撫でていたかわいい子猫に嫌われてしまったかのような表情のアイズ

 

「私ってそんなに恐い顔してる?」

 

次の瞬間、二人の獣人の大爆笑がダンジョンに響き渡った。

 

 

=================================================

 

 

「はい、それでは手続きはこちらでしておきますので、ええ、またいらしてくださいね」

 

依頼のクエストを発注した者にそう言って事務処理を手早く済ませる

 

(これでとりあえず今日の午前中の仕事は最後っと)

 

オラリオのダンジョンを運営管理する『ギルド』の窓口受付嬢にしてハーフエルフのエイナ・チュールは冒険者の多くがダンジョンに潜る昼下がり、午前中からの最後の仕事も終え、暇になっていた

 

(あの子今日も大丈夫かな・・・)

 

年下の男の子ということを鑑みてもどうしてもどこか頼りなさを感じてしまう、最近冒険者になったばかりのとある少年のことを思い出していると

 

「エイナさあああああああああああああああんっ!!」

 

自分の名前を呼ぶその特徴的な声の主をすぐに察する

 

(噂をすればってね、でもよかった、今日も無事だったんだ・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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