超次元ゲイムネプテューヌ〜Secret Mission〜   作:絶望危惧種

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皆さんはじめまして、絶滅危惧種と申します。
処女作となります。本格的な小説を書くのが初めてなので拙い文章となっていますが生温かい目で見守っていただけると幸いです。


プロローグ

―――G.C.(ゲイムギョウ界歴)2004 ―――

 

 

……痛ぇ……。

 一体、何が…………?

 

 さっきまで皆で車に乗ってて、買い物から帰るところだったはず……

 

 そうだ、皆は!?

 

 辺りを見渡す。

 数メートル先で火をあげる車。その近くに父さんと母さんが投げ出されていた。

 

…………父さんっ!母さんっ!!

 

 

「アッハッハッハッハ!脆いなァ、人ってのはよォ!」

 

 炎に包まれた俺達の車から、人影が現れた。

 

 誰だ、あいつは…………?

 わからない、わからないけど……あいつはヤバイ。

 

 

「あァん?まだ息があるじゃねェか。しぶとい奴だなァ……」

 

 そう言うとその男は父さんの首を片手で鷲掴み、持ち上げた。

 

「……ぐっ……がァ………」

 

 父さんの息が漏れる音が聞こえた。

 男はもう片方の手で懐から黒い拳銃を取り出した。

 

 オイ、お前、なにしてんだよ……?

 

 

「偉大なるマジェコンヌ様の礎となって、死んでくれェや?」

 

 パァン!と、乾いた音が響いた。

 父さんの頭部から鮮血が飛び散り、男を紅く染める。

 男は父さんを乱暴に投げ捨てる。父さんはもう、ピクリともしない。

 

 

 なに、を…………?

 

 うそだろ、父さんが、しんだ……?

 

 

「あァ、汚ったね。……ん、この女も虫の息かよ。かったりィけど、楽にしてやらァ」

 

 男の拳銃が、今度は母さんに向けられる。

 

 

 待て……やめろ、やめろぉぉぉぉぉ!!

 届くわけもない母さんに向かって、必死に手を伸ばす。

 

 

 

…………パァン!

 

 2回目の、絶望の音がした。

 

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!!」

 

 叫ぶ。ただ、泣き叫んだ。

 

 何故、どうして。

 さっきまであんなに笑いあっていたのに。いつも通りの会話を楽しんでいたのに。

 

 

 その日常が一瞬にして、消えてしまった。

 

 もう……戻ってこない。

 

 

 

「……ん?ありゃ、ガキがまだ残ってたか。面倒クセェ」

 

 

 男が……父さんと母さんの命を奪った悪魔が、俺に近づいてくる。

 次はお前だ、と言わんばかりに。

 

「……ひっ…………」

 

 情けない声が出る。他でもない、俺の口から。

 

 俺はここで終わるのか?

 嫌だ、死にたくない……死にたくない!!

 

「怖がんなよォ、傷つくじゃねェか。家族に会わせてやるってのに」

 

 来るな……来るなくるなくるなクルナぁ!!

 

「んじゃ、あばよ。天国とやらで仲良くな」

 

 

……あぁ……もう、ダメだ…………

 死を覚悟する。ゆっくりと、目を閉じた。

 

 

 

 パァン!!

 

 

 

 

…………え?

 

 襲ってくるはずの痛みが、いつまで経っても来なかった。

 何が起きたんだ……?

 

 おそるおそる目を開けると、さっきの男が銃を持っていた右手を庇うようにして立っていた。

 

 

「ちくしょお……、何だってんだよォ!キサマぁ!」

 

 男は俺ではない誰かにそう叫んでいた。

 男の睨む視線の先を見ると、そこには黒のロングコートを羽織った1人の男が佇んでいた。

 

 

「そこまでだ。貴様を拘束する」

 

「その面ァ、思い出したぞ!リーンボックス特命課の《黒い悪魔》ァ!!」

 

 男は俺のことなど忘れた様子で、黒コートの男へ向かっていった。

 

 

 そこから先は一方的だった。

 

 暴れ狂う男の攻撃を黒コートの男は最小限の動きで躱し、受け流す。

 大ぶりの右フックにタイミングを合わせ、カウンターの左ストレート。よろけた男の顔面に回し蹴りを叩き込む。そのまま吹き飛び地面に倒れ込む男にトドメと言わんばかりに、無慈悲な踵落としを決めた。

 

 男はピクリともしない。完全に気絶したようだった。

 

 

「……君、怪我はないかい?」

 

 黒コートの男は気絶した男を拘束すると、こちらに近寄ってきた。

 

「……俺は大丈夫です。けど、父さんと母さんが……っ!」

 

 怒りと悲しみで胸がぐちゃぐちゃになる。どうすればいいのか分からなかった。

 

 すると彼はしゃがみこむと、俺をそっと抱き寄せた。

 

「すまなかった。もっと到着が速ければ、こんなことには…………俺のせいだ」

 

 抱きしめられて緊張が解れたのか、それとも彼の優しさに触れたからか。俺の感情は、決壊した。

 

「……うっく、うぅ…………っ!!」

 

「そうだ、今は泣くんだ。そして、強くなれ……少年」

 

 

 夕焼けの空に、少年の慟哭が響いた。

 男はその少年が泣き止むまで、じっと彼を包み込んでいた。

 

 

 

 

 

 ✱✱✱✱✱

 

 

 

 ――――― G.C.2009 ――――――

 

 

 

 あの地獄の日から5年。

 

 俺は今、新しい制服に身を包み、その姿を鏡でチェックしている。

 

「んー……。なんか似合ってないなぁ。服に着られている感がすごい」

 

 ふと壁掛けの時計を見ると、既に8時を回っていた。

 

「おっと、もうこんな時間か。そろそろ出ないと遅刻しちまう」

 

 さすがに初日から遅れるのは印象が悪すぎだ。急いで家を出る支度をする。

 

「よし、準備OK。……父さん、母さん、行ってくる」

 

 玄関に立てかけてある家族3人が写った写真に声をかける。いつもの日課だ。

 

 玄関のドアを開け、家をあとにした。

 

 

 

 

 ✱✱✱✱✱

 

 

 

 

 自宅の最寄りの駅から電車に乗り、揺られること30分 。

 

 俺の目の前にあるこの建物が、この国の中枢を司る施設であり、今日から俺の職場となる「リーンボックス教会」だ。

 

 

 正面入口を抜けると、受付嬢が挨拶してきた。俺はそれに軽くお辞儀して返す。

 

 エントランスを突っ切り、エレベーターで地下1階へ。

 降りてすぐ目の前にあるこの部屋が目的地だ。

 

 

「すーっ……はぁー………よし、大丈夫」

 

 軽く深呼吸して、緊張をほぐす。さあ、記念すべき第一歩だ。

 

 前に進むと自動ドアが開いた。そのまま部屋の中へ入る。

 

 中は広間になっていて、女性3人と男性1人が既に待機していた。

 4人とも俺の存在に気付いた様で、じっとこちらを見つめてくる。

 

 心地よい緊張感に包まれるなか、俺は今日のために何度も練習したセリフを口にした。

 

「本日付けでリーンボックス特命課に配属されました、麻宮カイトです。よろしくお願いします!」

 

 

 俺の物語が、今始まった。




このような感じになっています。
感想&ご指摘等よろしくお願いします。
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