超次元ゲイムネプテューヌ〜Secret Mission〜   作:絶望危惧種

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更新が遅くなってしまって申し訳ございません!!
やっぱり受験が忙しいのです……(´・ω・`)
ご了承ください……m(_ _)m

では、第11話、どーぞ!


第11話「誕生」

――???――

 

……どこだ、ここ。

 

 俺は今、真っ白な空間をただ1人漂っている。見渡してみても全て白。俺以外の存在が確認出来ない。

 

 

――カイト、カイト。

 

 

 どこからか、いつぞやの声が響いた。

 

 

……また、お前か。

 

 

 今置かれている状況も分かっていないし、せっかくだ。こいつとじっくり話でもするか。

 

 

――どうだった?つよかった?

 

 

 きっと、突然湧き出したあの力の事だろう。やっぱりあれはこの声の主が与えたのか。

 

 

……すげえよ。凄すぎて呑まれかけたけど。

 

 

――えへへ。ほめて、ほめて。

 

 

 まさかこいつ、子供なのだろうか。先程からの言葉遣いといい、舌っ足らずな話し方といい、どう考えても幼すぎる。

 

 

……なあ、君は誰なんだ?

 

 

 俺の中の一番の疑問をぶつけてみた。しかし、返ってきたのは曖昧な返答だった。

 

 

――わたし?わたし、だれ?わかんない。

 

 

……ダメだこりゃ。

 

 

 はぁ……っ、と内心ため息をつく。

 

 

――カイト、よんでる。じかんだよ。

 

 

……呼んでるって、誰が?それになんの時間だよ。

 

 

――カイトの、だいじなひと。よんでるよ。

 

 

 ふと、脳裏に赤い髪の少女の、無愛想な顔が浮かんだ。ああなんだ。ケイブが、呼んでるのか。……じゃあ、行かなきゃな。

 

 すると、白の空間に少しずつ亀裂が入っていく。

 

 

――じゃあ、またね、カイト。

 

 

 その言葉に少し寂しさを感じてしまった。だから俺は、普段言わないような言葉を口にした。

 

 

……次は、いつ会える?

 

 

 2度目の質問。さっきとは違い、返ってきたのは意外なものだった。

 

 

――すぐ、あえるよ。わたし、あいにいくよ。

 

 

 

 その言葉と同時に空間が完全に崩壊し、俺の意識も薄れていった。

 

 

 

 

 ✱✱✱✱✱

 

 

 目が覚めると、見知らぬ天井があった……というありきたりな展開を今俺は体験している。本当にそう思うもんなんだな、と少し勉強になった。

 

 

「……ここはどこだ?」

 

 目が覚める前にも言ったセリフを再び口にした。身体を起こし、辺りを見渡してみる。

 

 ベッド、観葉植物、見たことのある壁紙、俺が繋がれているチューブの先にある変な機械……なるほど、内装的にここは教会の医務室ってところか。

 

 どうやらあの暴走のあと、気を失って誰かがここまで運んでくれたようだ。

 

 

……ふと、左手に温もりを感じた。

 視線を移すと、そこには俺の想い人……ケイブが、俺の手をギュッと握ったまま、ベッドにうつ伏せになって眠っていた。

 

 

「あら、目が覚めたのね」

 

 ドアの方から声がした。いつの間にかチカ様が入り口に立っていた。

 

 

「……俺は、一体……」

 

 チカ様にそう尋ねようとすると。

 

「それは、その子に聞きなさい。あなたがここに運ばれてからつきっきりなのよ?」

 

 

……そうだったのか。

 

 もう1度、傍らで眠る少女を見つめる。俺のためにそこまでしてくれたことに嬉しさと愛おしさがこみ上げ、胸がいっぱいになった。

 

 

「それと、彼女ずっと泣いてたわよ。アタクシ、ケイブがあんな顔するなんて知らなかった……あなたがケイブを変えたんでしょうね」

 

 チカ様のその言葉に、少しの驚き申し訳なさを覚えた。

 

「……悪いと思うなら、安心させてあげなさい。はぁ、羨ましいわ。ケイブにそんなに気に入られて」

 

……考えていた事を見透かされた。俺は表情に出やすいタイプなんだろうか。チカ様はそう吐き捨ててどこかへ行ってしまった。

 

 

「……ケイブ」

 

 ポツリとその名を口にした。

 

 いつも無愛想で、けれど時折見せる年相応の笑顔が可愛らしいケイブ。いつもクールで、そして優しく俺をフォローしてくれるケイブ。そんな彼女にここまで思ってもらえるのは、なんて幸せなのだろうか。

 

 眠っているケイブの緋色の髪をそっと優しく撫でる。触れると、とてもサラサラとして心地がよかった。

 

 

「……んっ……、カイト……?」

 

「……ごめん、起こしちゃった?」

 

 まだ意識のぼんやりとしたケイブに問いかけた。すると彼女はハッとした様子で俺を見上げる。

 

「カイト……っ!!よかった、目が覚めたのね……」

 

「あぁ、おかげさまでね」

 

 そう言うと、ケイブは急に俺に抱きついてきた。

 

「……ちょっ、ケイブ?」

 

 恥ずかしさとか驚きとかで声が裏返る。一旦放そうとするが。

 

「……少しだけ、このままでいさせて頂戴」

 

 そんな彼女の泣きそうな言葉を聞き、俺はケイブの頭を優しく撫でながら、彼女の気が済むまでそうしておくことにした。

 

 

 

 

 ✱✱✱✱✱

 

 

 

「……ごめんなさい、取り乱してしまって」

 

「全然。気にしないで」

 

 落ち着きを取り戻し、ケイブはいつも通りに戻った。……個人的には感情的なケイブも悪くないと思うのだが。

 

 

「……それで、あの後どうなったの?」

 

「そうね……。実は……」

 

 ケイブに俺が気絶したあとのことを尋ねると、彼女はゆっくりと今までの事を教えてくれた。

 

 俺が一通り暴れ回ったあと、ここ、教会の医務室まではケイブとアイエフが運んでくれたらしい。あの時ぶっ飛ばした下っ端とワレチューはそのまま身柄を拘束、現在は教会の地下牢に突っ込んでいるようだ。そして俺は丸2日眠り続けていたとのこと。

 

「……こんなものかしらね」

 

「あれ、そういえばチカ様の例の作戦は?」

 

 確か、この作戦が終わり次第教えると言ってたような。まさか、もう終わってしまったのか……?おそるおそる尋ねる。

 

「いえ、まだよ。貴方が目覚めなければ女神様達の気が乗らないだろうとの事よ」

 

 俺は初めて、あのチカ様が教祖らしい事を言ったぞ、と驚いていた。

 

 と、ケイブの表情が再び暗くなり、さっきより少し低めのトーンで話しかけてきた。

 

「今回は……本当にごめんなさい。私のせいで、貴方に迷惑をかけてしまった」

 

「何のことだ?どうしてケイブが謝る」

 

 彼女が何に対して謝罪しているのか、そもそもどんな負い目を感じているか、分からなかった。ケイブは俺にその事を話す。

 

「私のせいで、貴方はこんなにボロボロになって……私がもっと強ければ、こんなことには……」

 

 なるほど。彼女は自分のせいで俺が暴走したんだと思っているわけか。ますます不甲斐ないな、俺は……。

 

 俺は彼女の手の上に自分の手を重ね、諭すように言葉を紡ぐ。

 

「ケイブ。俺は自分の意思であの力を望んだんだ。暴走しちまったのは、俺が未熟だったから。むしろ、ケイブは俺を助けてくれたんだ。感謝してもしきれないよ」

 

 実際、彼女がいたから力に目覚め、彼女のおかげで正気に戻ったのだ。ケイブがいなかったらと考えると、ゾッとする。

 

 ケイブは俺の話を聞くと、目尻に涙を溜めながら、笑みをこぼした。

 

 

「やっぱり、優しいわね。ありがとう、カイト」

 

 

……この笑顔だ。この笑顔のためなら、何だってできる。心からそう思えた。

 

 

 

 いっそのこと、この想いを伝えてしまおうか。

 

 

 

「……なあ、ケイブ」

 

「?どうしたの?」

 

「実は俺、ケイブの事が……」

 

 好きなんだ、そう続けようとした時だった。

 

 

 

――カイト、あいにきたよ

 

 

 頭の中にあの声が響いたかと思うと、突然、俺のズボンのポケットが輝き出した。

 

 

「なっ、なんだ!?」

 

「ど、どうしたの、カイト……!?」

 

 おそるおそるポケットの中に手を入れ中を探ると、硬いなにかに触れた。ほのかな暖かさを感じるそれを取り出してみる。

 

 

「……これって、あの時の」

 

 出てきたのは下っ端達の起こした爆破テロの時、帰り際に拾ってそのままだった不思議な結晶だった。透明なそれの内側が点滅しながら輝いていた。

 

 その光はどんどん強くなっていき、明滅の間隔も短くなっていく。

 

 突如、目も開けられないほどの眩い光が放たれる。

 

「うっ……!」「………ッ!」

 

 

 しばらくして、視界が回復する。そこにさっきまでの結晶はなかった。

 

 ……しかし、その代わりに俺の手に乗っかっていたのは。

 

 

 

「キュゥゥゥーン」

 

 

「「…………ドラゴン!?」」

 

 

 

 

 まるでさっきの結晶のように、透き通るような青い体表をした手のひらサイズの『仔竜』が俺の指に自分の顔を、すりすりしていた。




次の話は出来るだけ早くあげられるように頑張ります……!!

感想、アドバイス、よろしくです❀.(*´▽`*)❀.
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