アカメが斬る! 夜と正義と二重スパイ   作:斗穹 佳泉

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みなさん、こんにちは
どうしても書きたくなったと言っておきながら半年。
なにもしてないわけではなかったのですが、なかなか投稿できずすみません。
定期的に更新できればいいのですが……。

それでは、どうぞ



第二話 医術士から軍医へ

医術士になりたい!

 

そう小さい頃から思っていたシウノは、14歳の頃、医術士を目指して勉学に励んでいる時に、現場実習という形で、帝都医術院に所属していた。

数か月そこで本物の医療器具の知識や扱いの技術を学んだ。

だがある日突然、シウノの生活は、ガラリと変わった。

それは、シウノが深夜番を務めた夜のこと。

いつもどおり院内を見て回っていると、当時のシウノより背が高い、白衣を着た人影が、廊下を横切ったのを見た。

 

「え? 深夜番は私一人のはずなのに……」

 

不思議に思うも、引かれるように歩みを進める。

廊下の先には、病室と階段しかない。

人影は常にシウノと距離を置いているようで、近づきもしなければ、見失いもしない。

だいぶ長く歩いただろうか、シウノはある扉の前まで人影を追ってやってきた。

そこは、医療品が置いてある部屋が並んでいる場所よりも、さらに奥。

扉を開けると、部屋の中心には、ガラスケースに入れられた白い箱があった。

 

「こんなところに救急箱? どうしてガラスケースに……?」

 

ガラスケースを開け、シウノの手は自然と箱に触れる。

 

14歳の少女の夢は、その日、現実へと変化した。

 

 

 

それが、帝具『速治瞬療 メディツール』とシウノの出会い。

その後すぐに、医術院ではなく、軍部へと、正式に所属することになる。

『速治瞬療 メディツール』に適合者が現れたことは、軍によって情報規制がされたが、帝都には噂が流れることになった。

 

「なぁ知ってるか? 天才医術士が現れたんだってよ」

「どんな傷もたちまち治療しちまうとか」

 

 

帝都の人々は喜び期待したが、その医術士が医術院に現れることはなかった。

それはなぜかというと、軍がシウノを軍の建物に軟禁していたからである。

 

「どうしてですか!? 帝都にはたくさん治療を必要としている人がいるんです!」

「だめだと言っている。お前は帝具に認められたのだ。ここでおとなしく待っていなさい」

「そんな……、でもリ―――」

 

突然シウノは“水流”に呑まれ、言葉を斬られる。

体を強く壁に打ち付けるも、持ち前の精神力で目をあける。

廊下の隅にあった先ほどまで水一杯だった水槽が、空っぽになっているのが見えた。

すぐに手で体を触れ、怪我がないか調べる。

傷は……ない。

 

「なぜ、外に出て治療してはいけないのか、と言ったな。シウノ、今お前はただの医術士ではない。これからはエスデス将軍配下の兵士を治療する医術士だ。その上帝具使い。これが、どういうことかわかるか?」

 

シウノは咳き込みながらも、リヴァを見る。

リヴァは来ていたコートを脱ぎ、すっかり濡れてしまったシウノにかける。

 

「闇討ちにあう可能性。今のお前にはそれを凌げるほどの力はない。帝都の外に出れば危険種。危険種との戦い方も知らない。今のお前では無理だと判断したから、こうしているのだ」

 

グッとシウノは自分の手を握りしめる。

確かに、私は、なにも知らない。

今まで、治すことしか学んでこなかったから。

 

「そこの部屋に入って暖炉で服を乾かしなさい。あと半刻で、お前の上司がその部屋に向かう。それまでに身なりを整えておけ」

「……はい!わかりました。リヴァさん」

 

扉の奥へと消えていくシウノを見届け、リヴァは呟く。

 

「おもしろい子だ。あの衝撃で気を失わないとは。それに物分かりもいい。ブラートとはまた違う方向の戦士になりそうだ」

 

かつての仲間のことを思い出しながら、リヴァはシウノの先を想像し、一人微笑んだ。

 

 

30分後。

すっかり服を乾かし終えた私の頭は、リヴァさんのコートどうしよう? と私の上司って誰なんだろう? で一杯だった。

そろそろ時間だ。私の上司に、そして師になる人がやってくる。

ガチャ、と扉が開く。

シウノはすぐに起立し、気をつけをする。

 

「おぉ、お前が新しく私の部下になるというやつだな?」

 

……ん、あれ、えっと、もしかして

シウノの頭は、今この瞬間ある有名な人物の名前で埋め尽くされた。

 

「私はエスデス。これからよろしく頼むぞ、シウノ」

 

や、やっぱり……

帝都最強のドS将軍であらせられるではないですか。

いや、私も多少はMだけど将軍ほどのドSとなると……今はこんなことを考えている場合じゃない。

 

「きょ、今日からご、ご指導よろしくお願いします!」

 

すごい、すごく美人さん。女の私から見てもぜんぜん綺麗。

エスデスが差し出した手に応え、シウノが手を出し握手した次の瞬間。

 

「きゃあ!?」

 

シウノが思いっきり投げられ壁に激突。

すぐに体に手を当てる。

さっきは傷はなかったが、今回は……

 

「かはっ、肋骨二本折られた……『メディ』」

 

シウノが腰に着けている白い箱『速治瞬療 メディツール』に声をかけると、箱から必要な器具が飛び出してくる。

それを使い、胸を開き、折れた骨を戻し、縫合して傷をなくす。

それを終えるまでに、わずかコンマ数秒。

 

「ほう、それが噂の高速治癒か」

「……はい、これが『メディツール』の力です。あの、治せる、といっても、痛いんですよ?」

 

そう笑って言うシウノを、エスデスは高く評価した。

何の訓練も受けていない、ただ医術師になるために頑張ってきた14歳の少女が今の傷で喚くこともせず、冷静に傷を割り出し、それに対処した。

受け身もまともに取れなかっただろう。それでも痛みに負けない精神力。

なるほど。鍛えるにはとてもいい素材だ。

それに『速治瞬療 メディツール』という帝具。

治療に必要なものが箱から出てくる、というものか。

なかなかにおもしろみがありそうだ。

 

「お前はうんと強くなれるな。みっちりやるぞ」

「は、はい!」

 

それから二年。

最初の一年は、エスデスにみっちりしこまれ、毎晩『メディツール』を使わねば体が持たないほどだった。

それからの一年は、15歳にして軍医としてエスデスと共に戦場へと何度も向かった。

いくらエスデスの軍が最強とはいえ、やはり怪我人は出る。

シウノの存在は、よりエスデス軍の士気をあげることになった。

 

戦争の合間にリヴァから剣術、ニャウから笛を、ダイダラから投撃を教えてもらっていた。

とくにリヴァとは仲が良く、よく一緒にリヴァの趣味である料理を作ったりした。

ここだけの話、シウノと一緒に作るまでのリヴァの料理は、あのエスデスですら数秒気絶するほどの味だったそうだ。

一緒に作るようになってからは、リヴァの料理も普通に食べれるくらいに成長した。

そんな、和気藹々とした生活の中、シウノに大臣から招集がかかったのだ。

 

もう十分エスデス将軍の下で経験を積んだだろう。

ナイトレイドに対抗する部隊を作り、その隊長になれ、と指示がきた。

エスデスやみんなの下を離れることにシウノは躊躇ったが、エスデスに、

 

「シウノ、お前が行きたいのなら行け。行きたくないのなら、私が大臣に直接言ってやるから」

 

と、優しく言われ、逆に決心がついた。

 

「いえ、私行きます! エスデスさんに習ったことを活かして、今度は自分一人で頑張ってみます!」

 

そういうと、みんなは優しく送り出してくれた。

たまには顔を出せよ、とエスデス軍のみんなに言われ、シウノは宮廷へと足を向かわせた。

 




みなさんもうお分かりかと思いますが、シウノの過去(軍部に移動するところ)を書きました。
書いてると、ほんとはエスデス軍の人たちも仲間にはとても暖かい人たちばかりなのでは、と思いました。

次回は、没案を投稿します。
要するにネタ回ですね、友達にこれを書いてほしいと言われたので、それを書かせてもらいます。

この程度の文書力ですが、読んでくれる方これからもよろしくお願いします!
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