Fate/GrandOrder 円環支配国家アメストリス 作:零崎妖識
リゼンブールという町に降り立った赤倶たち。彼らは、まずはこの世界のことを調べることにした。
「ドクター、私たちの位置は把握できてますか?」
『ーーごめん、今探しているところなんだが、反応がどこにもない。多分、今のカルデアスではわからない、IFの次元なんだろう。だから、サーヴァントの情報もあてにならない。本当にごめん』
「では、バイタルサインや周辺の魔力の感知などは?」
『できてるよ。位置情報だけが不明なんだ。でも、魔力の感知もあてにならないかもしれない。魔力が異常なんだよ』
Dr.ロマンの言葉に、エミヤも頷く。
「ああ。ここの魔力は何かおかしい。魔術師向きの土地では無いな」
『魔力は、そこから西の方に向かって集中してるみたいだけど、大きな円形状にも発生している。……あれ?これまでの特異点にあった、空のサークルは?』
「……確認できません。何故でしょうか、先輩」
「……ドクター」
『……ごめん、わからない。とりあえず、まずはその町で調査だね』
ーー数分後ーー
町外れに一同は集まった。調べるにしても、町が狭かったためにすぐに調査が終了した。
「みんな、わかったことはある?」
「丘の上に焼けた家があったわね。あれ、ここ最近焼けたわけじゃないわ」
「よくわからない時代ですね。機関車や拡声器があるようですが、拳銃もありますし、何より
「私も、オートメイルなんてものは見たことがない。……それに、世界の法則も違うようだ」
エミヤの言葉に、みんなが目を見開く。
「エミヤ、どういうこと?」
「ここは異世界で、魔術なんてものがない世界だということだ。我々のような英霊もいない、死徒もいない、幻想種もいない、そんな世界のようだ」
「なぜわかるのですか?」
「単純に、住人に聞いてみただけだ。ここでは、科学の一端として、錬金術が発達しているようだ」
「錬金術と言うと、卑金属を貴金属に、特に金に変換するあれですか?」
『だね。錬金術はヴァン・ホーエンハイム・パラケルススが起源と言われていて、マシュが説明してくれたような感じに、卑金属を貴金属に変換することを目的とした。当時は魔術と言われていたけれど、れっきとした化学だよ。メッキの技術や、幾つかの元素は、錬金術の研究の中で発見されていった。そして、錬金術師の最大の目標点が、賢者の石と言われる存在だ』
「賢者の石?」
『さっき言った、卑金属を貴金属に変換する技、これを可能とする素材とされているんだ。それ以外にも、いろいろな効能がある。人を死から蘇らせたり、寿命を延ばしたりね。ニコラス・フラメルが生成に成功したと言われているけれど、詳細は不明。一説には、硫黄が賢者の石の材料の一つとも言われている。哲学者の石とも言うね。あと、中国錬金術、練丹術の仙丹みたいなものだ。
簡単に纏めると、夢のような力を持つ石だとでも覚えておいてくれ』
「ありがとう、Dr.ロマン。……それで、どこに向かえばいいの?」
「西の方に、イーストシティと言う町があるらしい。そこに軍施設があるそうなんだが、ロイ・マスタングと言う男、こいつなら話を聞いてくれるかもしれないらしい」
信じるかどうかはマスター次第だがね。
そう締めくくったエミヤに礼を言い、一向はイーストシティに向かうことにした。今は、そこ以外に目的地がない。もし襲ってくるようなら、返り討ちにするだけだ。
レッツゴー東方司令部