タグで内容がお察しつくかと思いますがご了承ください。
また、書籍版以外のネタだったり色々含んでおります。他作品ネタはその為です。
――気がつけばそこは、何もない空間だった。
はて、なぜ『私』はここに居るのだろう?
どうにも思い出せない。何か、とても大切なことがあったはずなのだが。
「こんにちは!ようこそこの『ずっと遠くて近い場所』へ!」
そして、体もうまく動かない。掌を握ったり開いたりしようとするが、動かしているという認識はあるものの感触がない。
うぅむ、実に困った。これではこの場から一歩も動くこともできそうにない。
「あのー、もしもーし?聞こえてますかー?」
さぁ、どうしたものかと思っていると、どうやら『私』に話しかけてきている存在が居るようだった。
そちらの方へ意識を向けてみると、そこには少女のような姿をした『存在』が居た。
だが、その『存在』の姿に『私』は違和感を覚える。
「あぁ、よかった。ちゃんとお話できそうだね!せっかく用意した
なぜこんな記憶だけが鮮明に残っているかは分からないが、今『私』の目の前で安堵の表情を浮かべている『存在』は……『魔法少女まどか☆マギカ』という作品の主人公『鹿目まどか』だった。
いや、正確に言うとその『鹿目まどか』がなんやかんやした結果なんかすごいことになった通称『アルティメットまどか』という状態になっているのだが、まぁそれは置いておこう。
ともかく、そこが気になった『私』は恐る恐る手を挙げながら(挙げる手の感触がないのだが)、目の前の『まどか』にそのことを訪ねてみた(声を出すどころか口があるかどうかすら定かではないのだが)。
すると、キョトンとした表情を見せた『まどか』は腹を抱えて大笑いし、滲んだ涙を拭いながら説明してくれた。
――簡潔に述べると、彼女は《幻想》と呼ばれる神様の一種らしい。
光と秩序と宿命の神々と、闇と混沌と偶然の神々。このどちらが世界を支配するのか、神様たちは
いつしかその争いは、
そこに思うところはあるし、妙な引っ掛かりを覚えるのだが、
なぜ《幻想》が『鹿目まどか』の姿に見えるかという理由は、実に
『私』がなぜか鮮明に覚えている
なるほど、『私』と《幻想》では文字通り『格』が違うのだろう。そこを抑える為に
疑問が解決し満足していた『私』がうんうんと頷いていると、《幻想》に自分がここに居る理由が気にならないのか?と指摘された。すっかり忘れていた。
正直に言うと《幻想》は再び腹を抱えて笑いだした。せっかく美少女の
「あー、笑った笑った。こんなに笑ったのは久しぶりだよ……
――そう、にこやかに告げる《幻想》の顔を見て、なぜか『ボクと契約して魔法少女になってよ!』というあの台詞が浮かんだのは秘密である。
もっとも、それすら《幻想》にはお見通しだったのだろうが。
ゴブリンスレイヤー異聞録~かくして『蜘蛛』は賽に導かれた~
「――しかし、
「先生、どうかした?」
「いや、なんでもないよ」
「まったく、相変わらずですねあなたのその独り言は。考え事をしているとすぐ口に出る。それでいて
「……そろそろ目的地だ、気を引き締めていこう」
「あなたがいいますかあなたが?」
弟子である
後ろで長年の付き合いになる神官の小言が聞こえてくるが、いつものことなので放っておく。少し気が逸れていたとはいえ
少し大げさに驚く女魔術師を
――《幻想》からの
冒険者となり、幾多の戦いを駆け抜けた。出会いもあった。別れもあった。
気がつけばギルドに属する冒険者の、事実上在野最優と称される銀等級にまで上り詰めていた。
もっとも、『私』が経験してきた冒険は……例えるならば、
今受けている
正直な所、受けたくないのが本音だった。だが、放っておけばもっと厄介なことが起きると
初めの頃は、この
だが、《幻想》が……いや、正確には時折
明らかにその近くを拠点にしている冒険者たちの力量を超えた怪物が居たり、下手をすれば世界の危機となる宝物が眠っていたり、エトセトラエトセトラきりがない。
そうこう考えている内に、件の教団が潜伏していると思われる神殿が見えてきて――
そして現れたのは、天にも届きそうな巨体と翼をはためかせる、最上級の
「なぁっ!?」
「……魔神を崇める教団の討伐と聞いていたので嫌な予感はしていたのですが、やはりですか。まったく、あなたと居ると退屈しませんね」
おい神官、お前仮にも神様に仕えている身だろう。なんだその皮肉交じりの言葉は。『私』だって苦労しているんだ。
どうして《真実》が絡んでくる時に限って最初から
まずは今にも空へと舞い上がろうとしているあの
巨木や神殿の柱を経由して
――この世界に生まれ落ちた私が備えていた
もっとも、『鋼鉄』をいともたやすく引き裂けるような怪力を持っているなら話は別だ。現に
だが、それはそれで好都合だ。
その隙に『私』は森に落ちている枝に
だが、
「
神官の叫びが聞こえてくる。ちらりと視線を向ければ、その瞳は「あれを使ってしまえ」と訴えており、女魔術師と
やれやれ、この辺り一帯が地図から消えてしまうことになるが致し方あるまい。幸いなことに周囲に『私』たち以外の人の気配は感じられない。
恐らく討伐すべき教団もこの
だが、グズグズしてはいられない。
ならば、一気にケリをつけるしかあるまい。
「――《我は、地獄からの使者なり》」
唱えるのは、最後の
やってることは《幻想》に使っていいかお伺いを立てているだけなのだが、それはそれ。
「《御身が振るうは、約束されし勝利の剣。今ここに、顕現せよ――》」
光と共に、『私』の背後に剣を携えし光の巨人が姿を現す。その荒々しい波動は空を割るかのように轟き、輝く光が黄金の炎となって舞い踊り、大地を唸らせる。
「《――神が齎し、超戦機》!」
そして、巨人が振るった斬撃が周囲を飲み込み、『私』の視界が真っ白になる。
――後に、吟遊詩人の手によって新たな詩が綴られることになる。
光の柱と共に現れた、神殿の欠片すら残さない
それは嘘か真か、
そして、神の化身を呼び寄せたのは――救いの糸を垂らすため、神によって使わされた1匹の『蜘蛛』だと。
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「毎度毎度思うんだけど、それはないよなぁ」
《真実》の神様がへそを曲げるのを見て、《幻想》の女神様は苦笑いを浮かべます。
きっかけは、とある冒険者の準備をしていた時。
《真実》が「たまには出自を
《幻想》は嫌がったのですが、
《真実》の神様はしめしめと言わんばかりの悪い笑顔。
この出自を与えられた冒険者はどんな困難を経ていくのか、それが楽しみで楽しみで仕方ありませんでした。
ところが、そこで終わらなかったのがこの物語が始まる所以。
《真実》がたった1つだけ、
『違う世界の記憶を持った
もちろん、阿鼻叫喚となりました。
《幻想》はどうしてこんな項目を作ったのかと叫び、《真実》はなんで引き当ててしまうんだと嘆きます。
そうは言っても、
そこで、《幻想》はいっそのこと開き直ることにしました。たまには《真実》に意趣返しを食らわせてやろうと思ったのかもしれません。
他の神様にかけあって、
そして、
最も、選んだ魂が《幻想》の意図を察したのかは定かではありませんが。その魂が願った3つの
その
が、あんまり強すぎてもそれはそれで面白くないので、結果的にはあれでよかったのだろうと今になって《幻想》は当時を振り返ります。
というより、十分やりすぎていたのでお察しください。条件が限定されているとは言え
こうして、
そんな姿を見て、時にはこうして
なぜか《真実》がちょっかいを出した時だけ
――さぁ、息抜きはここまで。新しい冒険者を用意しよう。次は、どんな
神様達の遊びは、まだまだ続くのです。
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「――しかれど、彼こそは小鬼殺し。彷徨を近いし身、傍に侍らう事は許されぬ」
依頼主からの報酬を受け取りに都に来ていた『私』はその帰り道、大路にてリュートを奏でる吟遊詩人の旋律に、ふと足を止めていた。
「伸ばす姫の手は空を掴み、勇者は振り返ることなく立ち出づる」
ぽろん、ぽろろん、ぽろんと、時には勇壮に、時には物悲しく響くリュートと共に紡がれるその叙事詩。
その英雄に、『私』はどこか懐かしさを覚えていた。
「辺境勇士、小鬼殺しの物語より山砦炎上の段、まずはこれまで……」
気がつけば吟遊詩人の詩は終わり、聴衆たちはざわめきながら去っていく。
一礼をする吟遊詩人の帽子に小銭を放り込むと、『私』はつい吟遊詩人に話しかけ、その冒険者が本当に居るのかを尋ねた。
「おや、前にも同じようなことを聞かれたよ。もちろん、もちろんだとも。今は、こっから西の辺境へ、ニ、三日ばかし行ったとこの街を拠点にしているそうだよ」
堂々と胸を張り答える吟遊詩人に礼を言うと、『私』は足早に弟子たちを待たせている宿屋へと向かう。
あぁ、どうして忘れていたのだろう。今になって、《幻想》の名を聞いた時に覚えた引っかかりが氷解した。
危険なる辺境で、損得抜きにゴブリン退治を引き受ける、銀等級の冒険者。
その物語を、『私』は知っていた。元の世界のとある界隈において、特殊な成り立ちから生まれたその冒険譚。
夢中になったその『物語』の中で、『私』は生きている。生きているのだ。
宿屋の扉を勢い良く開き、ちょうど夕食を摂っていた
――この胸の高鳴りは、しばらく抑えきれそうもない。
「
――これは、物語の、数ある内の一つでしかない。
そして、彼女がこれからどんな冒険を歩んでいくのかは――
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スパイダーマンの代名詞の一つ。若干拡大解釈気味。
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スパイダーマンの代名詞の一つ。世界観的にライミ版方式がギリギリセーフだろうと思ってます。
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勢いで書いてたらなぜか追加されてた。さすがにそのまんまだとあれなので真マジンガーZERO対暗黒大将軍終盤に登場した、光に包まれたスーパーロボット軍団みたいになってます。