私、子野日ゆうはこの度“童市立童中学校”の中学二年生として二学期からの転校生になり、学問の学びを受けることになりました。
安部さん(ねずみの縫いぐるみ)を連れていけないのは寂しいけれど、同じ学年に同い年の弟がいるから、ちょっと楽しみ・・・だけど、ねずみがいれば最高なのにね。
1. ねずみの転校
朝はものすごくつらい。朝日はくたばれ。
半目で朝食をとる。弟はなんでだかシャツの首元にナプキンをかけている。こいつ、中世貴族の真似をしてるつもりなんだろうけど、はたから見れば、よだれかけをかけてるようにしか見えない。
弟の名前は子野日せい。変わってるところがあるが大目に見てね。
弟を見ていると、ある違和感が出てきた。弟が前と何だか変わっているような気がした。
私は、弟がストレートパーマをかけていることに気が付いた。
「せい、ストパーかけたんだ。」
「ああ、僕、王子だからね!」
どや顔で言っちゃったよ。こいつ、やばい育ち方をしたよ。今のセリフ録音して10年後に聞かせてやりたい。
せいと二人で登校している。童中学の同級生らしい人たちに会うたびに、王子(笑)なんて呼ばれてる。からかわれてるね!王子(笑)こいつと登下校するのは、今日で最後にしよう。
職員室に向かう途中、校内乱闘が起こった。この学校の治安はあまりよろしくないらしい。
「王子(笑)、ちょっと場を収めることできないの?」
「無理だね!僕が動かずとも、風紀委員が何とかしてくれるさ。」
「無能な王子(笑)だから乱闘が起こるのよ。」
「ノンノン。僕はこの学校の王子じゃないの、ネズミーの国の王子なの!」
「いやいや、ネズミー国は私の国よ。貴様は追放してやる。」
「((((;゚Д゚))))」
そんなことを言ってたら職員室に着いた。ここで、せいとはいったんお別れ。ネズミー国の権利をあとで話し合おうじゃないか。
「失礼しまーす。」
職員室に入ると、生徒指導を受けている人たちがいた。指導している教師は鬼でした。
私は、近くにいる教師に転校生だということを話した。
「雛菊先生―、転校生の子野日さんですよー。」
鬼がこっちを向いた。おふう、貴方でしたか雛菊先生は・・・。
「おお、子野日の姉の」
「王子(笑)を知ってるんですか」
「結構有名人だからなぁ。その有名人子野日と似てる女子が一緒に登校してきたって、もう広まってる。弟とは仲いいんだな。」
「いえ、ネズミー国を取り合うくらいの仲ですよ。」
(どんな仲だよ、姉弟そろって変わってるな)職員室一同
雛菊先生に案内されて、教室に着いた。2年3組、ここが私の通うクラス。せいは2年1組だってさ。
「おーい、席に着けー。転校生を紹介するぞ。」
「子野日ゆうです。好きなものはねずみです。よろしくお願いします。」