登場
ダイゴやミツルを中心に根源的破滅招来体と戦うために組織されたeXpandent Interceptive Guardians(通称X.I.G)が結成された。
メンバーにはホウエンのジムリーダーや四天王を加え元チャンピオンであるユウキ、シンオウのチャンピオンのヒカリの加入が決まる。しかし、組織としては未熟で資金、技術提供を受けにくいため世間からも新生されたアルケミー・スターズより劣るとの見解が多い。それでもエリートトレーナー達によるエリートポケモン軍団は今後の活躍に期待されている。
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XIG結成前
「ねえ、お客さんが来てるよ。ユウキの知り合いだって言ってるけど……って!勝手に入らないで下さい!」
「ユウキー!久し振り!元気だった?」
僕は目を疑った。かつて共に世界を救った後、消息を絶ったヒガナが目の前にいる。
「ちょっとユウキ!この人あんたの何!?」
ヒカリは僕に声を荒げて聞いてくる。別に何って言われるほどの関係じゃないけどね。
「ん?まさか、そういう関係?大丈夫、元カノとかじゃないから安心して彼女さん」
ヒガナはケタケタ笑いながら僕達をからかってきた。
「「ち、違う!そういう関係じゃない!」」
二人の声が重なる。こういう話題は相変わらず苦手だ。ヒカリも顔を赤くして怒ってる。
「別にここに長居する気はないからさ、聞きたいことだけ言うね」
ヒガナはいきなり真剣な面持ちで僕を見る。
「ガイアとユウキの関係、またはあの青いウルトラマンとの関係ってどうなの?何か知ってるでしょ」
僕は思わず動揺する。その小さな動揺を逃さなかったヒガナはニヤリと笑う。
「あー、もういいよ。知りたい答えは見つけられたし。じゃねー」
突風のごとく現れたと思いきや微風のように爽やかに帰っていったヒガナ。
「あ、あの人何者?凄いクセのある人だったけど…」
「話すと長くなるんだよなぁ」
「……………それにユウキとガイアの関係って?」
やはりその話を突っ込まれるか。ヒカリには話していいだろうか?すると、突然ポケナビが鳴る。
「お久しぶりですユウキさん!」
正直、助かったと思いながら画面付きの通話機能を開く。この子は確か…
「もしかして……双子のクミちゃん?」
「かわいい子ね」
六年ぶりに見る彼女は幼稚園児なりたての頃から大分大人になった。まあ、まだ小学校高学年くらいの子供だけど。
「ああ!覚えてくれてたのね!流石私の未来の旦那様!って、隣にいるのは誰!?浮気ですか!」
「…………ユウキ、あんたこういう趣味が」
ヒカリは軽蔑の眼を僕に向けてきた。
「彼女が勝手に言ってるだけだから!」
会った時から一目惚れをされたらしくポケナビの番号を無理矢理聞かれて以来、しょっちゅう会いに行かされたっけ。
「相談があるから聞いて下さい!」
また好きな食べ物とかどんな子がタイプかを言わなきゃいけないのかと落胆する。しかし、予想外の展開になる。
「妹のルミがウルトラマンガイアに初恋中なの!だから、どうすればいいかアドバイスして欲しいの!ついでにデートもしましょう!」
僕もヒカリも目が点になる。とりあえず二人で彼女達の所に行くことした。
103番道路キンセツ方面、二人が僕達を待っていた。
「あーっ!やっぱり浮気だったのね!?」
「違うから……それよりルミちゃん。初恋の相手は本当に……」
ルミちゃんは頬を赤らめて小さく頷く。六年前より大人しく引っ込み思案な彼女。
「どうしてガイアの事が?」
「………助けてもらったから」
どうやらアパテーとの戦いの最中近くにいたらしく、
たまたま助けてしまったらしい。姉と違い一目惚れではないにしても同じように面倒な事になりそうだ。
ルミちゃんはとにかくガイアに会いたいらしい。根源的破滅招来体が来ればガイアに会えるので怪獣が来るのを楽しみにしてしまってる始末。地球の危機になんて子だよ全く。
「じゃ、この話はとりあえず後回しで私とユウキさんでデートしまーす!」
「ええっ!?」
無理矢理引っ張られる。どうやら妹の相談を口実にキンセツシティでショッピングデートがしたかったらしい。アプローチの仕方が若干上手くなってるな。
「ルミちゃんと私は後から追い付くから」
ヒカリはルミちゃんを一人にさせないために僕らと別行動をする。………しかし、厄介な事になったなぁ。
「ルミちゃんはガイアが大好きなのね。実はね、私もガイアに助けて貰ったことがあるの」
「お姉ちゃんも…?」
「私もガイアの事が大好きなの。ガイアが好きなら彼の事をこれからもずっと応援してあげて。そしたらきっとガイアもルミちゃんの気持ちに応えてくれる」
ルミは小さく頷いた。そして、ついでにヒカリに質問をする。
「お姉ちゃんはユウキさんの事が好きじゃないの?」
子供の純心な質問にたじたじするヒカリ。とりあえず誤魔化そうと必死で何か言い訳を考えようとして出た言葉が…。
「どっちも大好き!いや、そういう意味じゃ……」
「お姉ちゃん、二人も好きな人がいるなんてエッチだね……」
ヒカリはエッチになってしまった。
「そ、そういう意味で言ったんじゃないのにぃー!」
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ユウキはクミとデートの真っ最中。周りの視線が痛いほど突き刺さるのを感じながらも一応は楽しむ二人。
「ねえ、そろそろ二人と合流…」
「ダメ」
こうなるとあと何時間も付き合わされると心の中で悪態をつきながら仕方なく従うユウキ。
「私ね、よくルミと似てるって言われるんだ。でも性格も好きなものも全然違うんだよ!失礼しちゃう!似てるのは顔と身長だけよ!」
とうとうデート中に愚痴まで言い始めてしまうクミ。ユウキは心の中でげんなりしながら後続の二人を待とうと思ったその時だった。
「か、怪獣だー!」
「117番道路の育て屋から怪獣が!」
怪獣が出現したため、ユウキはクミにヒカリ達と合流するよう伝えると現場に走って行く。
117番道路上空には巨大なワームホールがある。どうやら根源的破滅招来体が送り込んできた怪獣らしい。ユウキは周りに人がいないのを確認するとボールを取りだし光に包まれウルトラマンガイアへと変身する。
育て屋に現れた怪獣ダイゲルンは肉食怪獣で預けられたポケモンを食べようとしていた。そこに産まれたばかりのチリーンが逃げ遅れてしまう。このままだとチリーンが怪獣に食べられてしまう。
「チリーン!」
産まれたばかりのチリーンは何も出来ず、泣いていた。ダイゲルンはチリーンに気づき噛み付こうとした次の瞬間だった。
「デュアァァァ!」
目の前にウルトラマンガイアが現れ、着地と同時に地表を揺るがし土埃を舞わせる。ガイアは回し蹴りを怪獣の脇に食らわせダイゲルンは横に倒れる。
「チリ……?」
ガイアはチリーンの安全を確認するとダイゲルンの尻尾を掴み振り回す。
「デヤァァァ!」
ダイゲルンはそのまま受け身を取れずに落下する。そこへガイアが馬乗りになって首に手刀で連撃を繰り出す。
キンセツシティでガイアの戦いを見る三人。
「ガイア…!」
メロメロなルミに隣で騒ぐミーハーなクミ。そして、前に出ようとしてしまう二人を抑えるヒカリ。
「わかったから二人とも落ち着いて!」
ガイアは馬乗りになってそのまま怪獣を倒す勢いで連撃を続ける。するとダイゲルンがガイアの腕を噛み始める。
「グワアァァ!」
ガイアは腕を噛まれたままダイゲルンに振り回される。ガイアはなんとか脱出しようと蹴りを入れるがダイゲルンのアゴはそれしきのことでは緩まない。
ダイゲルンは逆にガイアのボディにパンチを食らわせガイアが腕に込める力が弱くなるとますますダイゲルンの噛む力が強くなり歯が食い込んでくる。
「負けないでウルトラマンガイア!」
大人しかったルミが大声でガイアを応援する。ガイアはその声に応えるように腕をダイゲルンごと地面に叩きつける。たまらずダイゲルンは腕をか解放し、ガイアは距離を取ると頭頂部に光を集めフォトンエッジをダイゲルンに放つ。
「ハアァァ!デェアアァァ!」
タフなダイゲルンは爆散こそしなかったものの凄まじいエネルギー量を受け今にも倒れそうだ。ガイアは腕に光を集めると左腕を肘につけ右腕を縦にする。そこから強力な光線ークァンタムストリームーを放つ。
今度こそダイゲルンは爆散しウルトラマンガイアは空へ消えた。
ユウキはキンセツシティに戻ろうとすると、さっき助けたチリーンが木陰でユウキを待っていた。
「チリーン!」
チリーンは尻尾のようなものでユウキをグルグル巻きにする。これはチリーンの求愛行動であり、それを知っていたユウキは困惑する。どうやらウルトラマンガイアの正体を早速見抜いてしまったようだ。
「チリーン、皆には内緒だよ」
チリーンをゲットし、ボールに入れる。まさか、人間だけでなくポケモンにまで好かれるとはウルトラマンは凄い存在なんだと思うユウキ。
「ユウキ!無事で良かった!」
ヒカリ達と合流すると、ルミがとても満足そうにしていた。また会いたいと言っていたが、怪獣と戦うのは楽じゃないのにと心の中でトホホとするユウキ。
帰る途中、二人は双子ちゃんの話題が尽きなかった。ヒカリも最初はユウキがロリコンなのではないかと心配してついてきたので疑惑が解消されて素直に良かったと安心している。
ユウキはお騒がせな双子ちゃんにコリゴリのようだ。ただ、二人はやはり良く似ていると彼は改めて思う。
『似てるのは顔と身長だけよ!』
(顔と身長だけじゃない。好きな人にゾッコンな性格も好きなものも丸っきり同じじゃないか)