復讐者慟哭。幕上がるは復讐歌劇   作:鎌鼬

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禍の団緊急会議

 

 

リゼヴィム・ルシファーの強襲から一夜が明けた。復讐派、英雄派、魔王派、そしてヴァーリチームの代表者が禍の団(カオス・ブリゲード)に集まっている。復讐派からは俺が、英雄派からは曹操が、魔王派からはカテレアとクルゼレイが、ヴァーリチームからは美猴が……なんでヴァーリチームなのにトップが来てないんだよ。

 

 

他のみんなには夏休みを楽しんでもらっている。今頃はハワイに現れたとかいう超古代兵器の処分に奔走している頃だろう。

 

 

「さて……集まってもらってなんだが本題に入る前に聞きたいことがある……」

 

 

テーブルは膝を付きながら顔の前で手を組んで物々しい雰囲気でそう切り出す。

 

 

「ーーーオーフィスに性欲操作と興奮操作を教えたのは誰だぁぁぁぁッ!!!!」

 

「あ、私です」

 

行き遅れ(カテレア)ァァァァァァァッ!!」

 

「ん?今なんてルビ振りました?行き遅れ?行き遅れですか?……よろしい、ここでハルマゲドンでも起こしましょうか……!!」

 

「上等だぁ、魔法熟女カテレア☆レヴィアたんにして動画サイトに投稿してやんよ……!!」

 

「待て待て待て、何がどうしてそうなったんだ?」

 

 

剣を取り出した俺と魔力を放っているカテレアという割とガチな雰囲気を納めようと曹操が割り込んで来る。確かに部外者には何が起きたのか分からないだろう、だが説明したくない。故にこの場での最善はカテレアを問答無用で魔法熟女にすること……!!

 

 

「説明して欲しかったら全力でレージを止めなさい!!」

 

「縛ッ!!」

 

「よっと、四肢の関節外しといたよ」

 

「ついでに仙術で身体の自由を奪っておいたぜぃ」

 

「貴様らァッ!!」

 

 

クルゼレイが本気の拘束魔術を使った上で曹操が俺の四肢の関節を無拍子で外し、美猴が仙術で身体から感覚を奪って来た。

 

 

「それでは説明を……実はオーフィスから性欲操作と興奮操作を教えてくれと頼まれましてね、それで教えたのですよ」

 

「オーフィスが性欲操作と興奮操作……それでレージのこの反応……」

 

「あっ……」

 

「もしかしてあんた……」

 

「えぇ……恐らく、オーフィスに襲われましたね?」

 

「……ハハッ、オーフィスだけだと思うか?」

 

 

それだけだったらまだ良かったんだよ……あいつ見た目はロリータでも実年齢はとんでもだからまだ納得が出来たんだ……出来たんだ……

 

 

「昨日助けたシュライバーにも襲われた……!!」

 

「シュライバーといえばドイツ軍の遺伝子強化試験体(アドヴァンスド)の少女のことか?」

 

「お、オーフィスとシュライバーに……」

 

「だ、大丈夫だって!!オーフィスは実年齢不明だし、シュライバーはハイティーンだからきっとセーフだから!!」

 

「ーーーシュライバーって、じつねんれいはきゅうさいなんだ……」

 

「「「!?!?」」」

 

 

シュライバーは遺伝子強化試験体(アドヴァンスド)という一種の人間兵器と呼べる存在で、誕生してからすぐに教育が行われる手筈になっている。だから教育が出来る年齢にまで成長剤を投与して強制的に成長をさせている……つまり、見た目=実年齢では無いんだ……

 

 

オーフィスという見た目幼女と、シュライバーという中身幼女の2人に襲われたんだよ……

 

 

「ハハッ、笑えよ……見た目幼女と中身幼女に逆レされたんだぜ……」

 

「もうこれ業が深いとかいうレベルでは無いな」

 

「しかも逆レって……」

 

「なんだ、いつものことか」

 

「ウェイ!?どういう事だぜぃ!?」

 

「レージって大体逆レされてるから。確か正妻のアテナにも精通きた途端に逆レされたし、ジャンヌオルタと黒歌にもされてたよね?」

 

「女難の相でも待ってんのかよぉ……」

 

 

周りが何か言ってるみたいだけど何も聞こえない。

 

 

襲われた時にどうしてこんなことをするのかって聞いたら、

 

 

『テレビで見た。人間、こういう事する。我もレージとしてみたい。レージとじゃないと、嫌』

 

 

って言われるし……しかもシュライバーもやってきてノリノリで参加するし……しかもオーフィスの性欲操作と興奮操作のせいでヤバかったし……なんか死にたくなってきた。

 

 

「……良し、死ぬか」

 

『ーーー待て待て待てぇい!!死ぬな!!死ぬなよ!!逆レされたくらいで死ぬんじゃねぇよ!!』

 

「じゃましないでらーす、はらがきれない」

 

 

仙術を気合いで解除して、関節を筋肉で嵌めて、拘束魔術を力技で振りほどいて剣で腹を切って死のうかと思ったがラースに身体の支配権を奪われて動かせない。

 

 

放せラース、ペドは死ななければならないんだ。

 

 

「ーーー止めろ、レージ」

 

 

どうにか気合いと根性でラースから身体の支配権を奪い取ったところで後ろから伸びた手が剣を持った手を握る。振り返ってみればそこには前よりもお腹ぎ膨らんだアテナの姿があった。

 

 

「復讐を成し遂げずに死ぬつもりか?それにあの2人なら自ら望んであなたに身体を捧げたのだ。まぐわってそれに自己嫌悪するなど、あの2人に対する侮辱だぞ」

 

「……はい」

 

 

叱るほどの勢いは無かったがそれでも説教されて、それに共感出来たので素直に頷いて剣を納める。ただしカテレア、テメェは許さねえ。絶対に魔法熟女カテレア☆レヴィアたんにして全世界に公開してやる。

 

 

「レージを止めてくれてありがとうアテナ……ところでもうそろそろだと聞いているがここにきて大丈夫なのか?」

 

「予定日は一月程だな、話を聞くだけなら問題無い。アスクレピオスからは激しく動くなと注意されたくらいだな」

 

 

そう言ってアテナは俺の隣にゆっくりと座った。

 

 

そう、もう時期俺とアテナの子供が産まれる。性別はまだ分からない、産まれるまで待とうと2人で決めたから。だから名前は男女どちらが産まれても良いように2つ用意してある。子育てに必要な物はハーデスが揃えたから問題無い。てかハーデスの行動が早すぎる。だって結婚してすぐに買い揃えていたってハーデスの奥さんのペルセフォネさんが困ったように、だけど嬉しそうに言っていたのは今でも思い出せる。

 

 

「さて、オリュンポスから外交役として来たアテナだ。早速だが今日の本題に入ってくれ。でないと妾、旦那(レージ)を虐められた報復に走るから。ゼウスから借りた雷霆が火を噴くぞ?」

 

「レージ、奥さん止めて」

 

「ただいましょうしんちゅー」

 

 

黙ってくれ、カテレアにやられた傷が思いの外大きいんだ。こうしてアテナの手を握って癒さないとこれからに耐えられない。

 

 

「はぁ……実は昨夜、ドイツのとある街で魔寄草によるアウトブレイクが起きた。巻き込まれた者は全員脱出出来て寄生されていないことも確認済みだ。それと人間界の規則に則って権利を剥奪されたドイツの対人外部隊が禍の団(カオス・ブリゲード)に入る事になった」

 

「魔寄草、となると元凶は冥界の関係者か」

 

「魔王派は関与していないことをここに宣言させてもらうぞ……あ、シャルバ・ベルゼブブは知らんがな」

 

「シャルバ・ベルゼブブの動向が気になるが……後回しにしよう。元凶はリゼヴィム・リヴァン・ルシファーだ」

 

 

リゼヴィムの名前が出た途端に会議の空気が一気に張り詰める。

 

 

「リゼヴィム・リヴァン・ルシファーだと……!?」

 

「まだ生きていたのですか!?」

 

「……成る程、あの扇動家ならしかねんな」

 

 

先代魔王の家系である クルゼレイとカテレアは生きていた事に驚き、アテナはリゼヴィムならばやりかねないとどこか納得した様子で頷いていた。

 

 

「真偽はともかく本人はそう名乗っていた。それにその隣にはユーグリット・ルキフグスを名乗る悪魔もいた……確かルキフグスは先代ルシファーに仕えていた一族だったよな?」

 

「そうだ。ルキフグスを名乗る者が側に控えていたのならばリゼヴィム・リヴァン・ルシファーで間違い無いだろう」

 

「うっし、回復完了だ……恐らくリゼヴィムの狙いは俺だ。会った時に俺の名前を呼んでいたからな。黄昏の聖槍(トゥルー・ロンギヌス)持ちの曹操が隣にいたにも関わらずだ」

 

「レージが狙い?……あぁ、星辰光(アステリズム)にでも興味を引かれたか」

 

「かもしれない。一見してみれば魔力も光力も使わず、しかも神器(セイグリッド・ギア)でも無い力だからな。興味を引くには十分過ぎる」

 

 

実際に父さんと母さんはこの力を開発したが為にサーゼクスとアジュカに殺された。未知ということはそれだけ興味を引くのだ。

 

 

「それだけなら俺と曹操で首を取れたが……最悪な事にクロウ・クルワッハとかいう龍と手を組んでやがった」

 

「クロウ・クルワッハだと!?」

 

「クロウ・クルワッハか……ケルト神話からも死を確認していないから生きているかもしれぬと連絡はあったが、よりにもよってリゼヴィムと手を組んだか……」

 

「対峙するだけで手一杯だったよ……レージの射殺す百頭(ナインライブズ)を喰らっても平気そうだったし」

 

「最悪、他の邪龍とも手を組んでるかもしれないですね」

 

「でも邪龍って大半はもう死んでるはずだろ?」

 

幽世の聖杯(セフィロト・グラール)を所持していれば、魂からでも肉体は構成出来る」

 

 

曹操が口にしたのは最悪の予想。神滅具(ロンギヌス)の1つとして数えられる幽世の聖杯(セフィロト・グラール)、聞いた話によれば生者を改造し、死者を蘇らせる事が出来る神器(セイグリッド・ギア)だとか。確かにキリストの血を受けた杯ならそれくらいやってのけそうである。

 

 

「予想は常に最悪を想定しておくべきだ……リゼヴィム・リヴァン・ルシファーの戦力はユーグリット・ルキフグス、クロウ・クルワッハ、幾らかの邪龍に幽世の聖杯(セフィロト・グラール)の所持者か……いや、もう神器(セイグリッド・ギア)は抜かれているかもしれんがな」

 

「各自、自分の部下への伝達をしてくれ。それと出会ったら戦おうだなんて考えないで逃げに徹するんだ。邪龍の相手出来るのは禍の団(カオス・ブリゲード)じゃ英雄派(おれたち)の幹部クラスか復讐派くらい……と言っても、俺とレージ以外だと複数で当たって互角って当たりだな」

 

「だから邪龍が出てきたら俺と曹操が相手をする……()()()()

 

 

曹操はともかく、俺の全力は人間界では極力出したく無い。下手をすれば国一つを死滅させかねないから。だが邪龍という脅威を放置しておくことは出来ない。ゲオルグ辺りに亜空間でも用意してもらうか、人間界で被害が出ても問題無いところを用意するかしておかないとな。

 

 

その後リゼヴィム陣営に対する対策をいくつか出してから、オーフィスに余計なことを教えたカテレアを魔法熟女カテレア☆レヴィアたんにして動画サイトに流しておいた。

 

 





【悲報】レージ、オーフィス(実年齢???)とシュライバー(実年齢9歳)に襲われる。見た目幼女と中身幼女に襲われるとかもう業が深過ぎるんですが。

リゼヴィム対策にオリュンポスも動き出す模様。まぁ自分の陣営が攻撃されるかもしれないんだったら動かざるを得ないよね。

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