「ふざけるんじゃ……」
「残り15人、お前達はどうする?逃げるのも一つの手だが」
「ひっ、うわぁぁぁ」
「逃がすわけないがな」
先ほどの爆発とは違い今回は盗賊が凍った、水魔法と風魔法の複合魔法の氷属性だ
「武器を捨てれば、命だけは助けてやる」
「ぶ、武器を捨てれば助かるのか?」
「あぁ、命はな」
「わ、わかった投降するお前等もわかったのなら武器を投げ捨てろ」
ガシャ、ガシャン、と鉄がぶつかり合う音が聞こえた
「おい、武器を捨てろ!」
「い、嫌だ!こいつはおふくろの形見だ!」
「あっそ、なら抜けないように紐で結べばそれでいい」
「ほ、本当か!」
「お前らがその女の子を解放すればそれでいい」
「武器を捨てさせた理由は?」
「契約対象に傷一つつけないようにしただけだ」
「俺達は逃げていいのか?」
「まだだ、そのまま地面にうつ伏せになれ」
筋肉質の男が細っこい子供の命令どうりに動くなどシュールすぎる
「ついてこい」
「待って!せめてクリシュを埋葬したいの」
「『プチファイア』」
俺は火属性で一番弱い魔法を唱えクリシュという男を燃やした
「あとはこの箱に骨を入れて親族に持ってってやれ」
「『無限箱』!?」
「いや、アイテムポーチだ」
こう言っておかなければ面倒なことになる、と魔神に言われている実際俺の『宝物庫』は『無限箱』の上位版なのだがな
『無限箱』はいくらでもアイテムを入れられる、が入れることしか出来ないもちろん生物も入れられない
対して『宝物庫』は『無限箱』までとは行かないもののかなりの容量がある、それに生物も入れられるし中に入り整理することも出来る
「入れたら行くぞ」
「馬車はまだ使えるからこれで行かないか?」
「別にいいが俺は操縦出来ないぞ」
「わ、私も実は出来ない」
「まぁ、貴族が馬車なんて動かさないしな」
「おい、盗賊お前らの中で馬車を操れる奴はいるか?」
「お、俺ができる」
「なら操縦しろ金はこれでいいか?」
ピンッと親指で硬貨を弾く、操縦できると言った盗賊は慌てながらも硬貨をキャッチする
「これは、大銀貨!」
「それでいいのなら乗れ」
「へいっ、喜んで!」
「お前らにはこれで十分だろ」
そう言って俺は小袋に入れた1人2枚分の銀貨を投げた
「それを下地にして、真っ当に暮らせ」
「はいっ!」
「なんなのかしら?この絵面」
そんな事俺に言われてもねぇ、役に立つかもしれないと思ったから生かしただけだしねぇ
「後お前ら、盗賊仲間に俺の名前を教えとけよ?死にたくないやつはよく覚えてろとか言ってよ」
「わかりました!それでお名前は!」
「レオンだ、俺の判断基準はこの刀だ」
「変わった剣ですね、細っこくてすぐに折れそうだ」
「お前等の山賊仲間によく言っとけよ、襲えば容赦無用で殺すと」
「わかったぜ!レオンさん!」
「さっさと行け」(全く現金な奴らだ)
「行くぞオメェら!」
『おうっ!』
「出してくれ」
「はいっ!」
「ほんとなんなのよ?この絵面」
「まずは助けてくれてありがとう、私の名前はカルア・フィリア気軽にフィリアかフィーってよんでね」
「ふーん、ステータスとだいぶ違うな」
「え?」
「ステータスを偽造してんだろうけど、丸見えだな」
「な、『鑑定』をしたの!私にかけられている隠蔽は上級よ!」
この世界のスキルは「極」「上級」の二つのクラスがあり「鑑定」Lv.が3になれば、上級になる5になれば極になる
「俺の『鑑定』は極だ、上級程度で防げるもんじゃねぇ」
「は?スキルLv.は上げにくいのよ!第一あなたは魔法を使っていた、だから貴方はスキルの扱うことの出来る冒険者ではなく魔法使いでしょう!」
「魔法とスキル、両方を使えるものが一つあるだろう」
「……まさか、勇者?」
「ふざけてんのか?魔法剣士だ」
「そうよね、勇者は全員黒髪黒目って言うし灰色の髪に赤い目の勇者なんて聞いたことないわ」
「まぁ、それは別にいい」
「急に顔つき変えたわね?真剣なはなしかしら?」
「なんで、王族が護衛を全く付けずにこんな所にいる?」
「やっぱり、極の『鑑定』持ちなら見えるわよね」
「いいから答えろ」
「答えても良いけど一つお願いを聞いてくれるかしら?」
「内容による」
「良いわ、そんな無理な話じゃないし」
「それで?願いとは?」
「卒業するまでの3年間、私の護衛をして欲しいの」
「その心は?」
「その心?……理由のことなら単に貴方が強くて頼りになると思ったからよ」
「それだけか?」
「そうよ?魔法を瞬時に発動することの出来る集中力、無詠唱で魔力を全く感じさせない技術力、これを出来る人は王都にも1人居れば戦争は勝ったようなものよ」
「……そこまで見てるのか、あの一瞬で」
「もちろん、給金は入れるわ銀貨4枚くらいでいいかしら?」
「別にいらないんだがなぁ、まぁ引き受けようただしこっちにも条件がある」
「良いわよ?出来る範囲ならね」
「魔法とこの世界の常識などを教えてもらいたい」
「あれほどの魔法の腕を持っておきながら教えてもらいたいの?」
「俺の魔法は師に直接教えて貰ったものだ、魔法の基礎は全く知らん」
「まぁ、それぐらいならいいけど」
「それで?理由は」
「私は魔術を作りたいの」
「魔法を超えた術、それが魔術だったか?」
「ええ魔術は魔法とは違い自分自身で作り上げる新しい魔法、他人にしは使えないということと作り上げるために莫大な時間と魔力、それにお金も必要になる、私は……自分だけの魔法を作りたいの!」
「そうか、魔術……か道のりは長いぞレフィート王女」
馬車にガタゴト揺られながら近くの街に向かっていく馬車を操縦する盗賊の男とその盗賊を雇ったレオン、そして助けられた王女レフィートこの3人は近くの街に向かっていく