悲劇の女神   作:ユーセー

3 / 10
2話 真実

所々で爆発音が鳴り響く。

外にはまるでロボットのような兵器がうろついていた。

 

千歌「ねぇ……これが戦争…?」

 

曜「うん……怖い、怖いよぉ…」

 

千歌達は学校から出て、とにかく戦場から離れるようにして逃げた。

 

 

 

しばらく逃げて学校が見えなくなるくらいの所まで来た。

…その時だった。

 

 

 

校舎は兵器の攻撃を受け、崩れ去っていった……。

大好きだった学校。

せっかく廃校から救ってこれからだった学校。

 

 

そんな学校は……一瞬にして無くなった。

 

 

 

 

千歌「あ、あぁぁ……」

 

梨子「千歌ちゃん!止まっちゃダメ!!」

 

 

3人はずっと離れず一緒に逃げた…。

 

 

 

その頭上を一機の兵器が通った。

先ほどの兵器達とは色が違う。

向こうが緑基調の色が多かったのに対し、この兵器は薄いピンク。

もし兵器でなければ…見惚れてしまうような綺麗な色だった。

 

 

 

その兵器は先ほどまで攻撃を続けていた兵器の元へと向かって飛んでいった。

 

そして間もなく聞こえる爆発音。

 

千歌「もう!今度は何!?」

 

振り返った千歌の目に、先ほどまで攻撃を続けていた緑色の兵器の姿は無く、こちらに向かってくるピンクの兵器しか見えなかった。

 

 

 

曜「やばいって!!早く逃げるよ!?」

 

 

曜がそう声をかけると3人は再び走り始めた。

 

だが…所詮人間の走る速度。

あっという間にピンクの兵器が千歌達の前に立ちはだかる。

 

 

千歌「あ…やばい…よね…」

 

3人が自分の命の危機を察知した。

だが、その兵器の中から「友達」の姿が見えた。

 

 

ジェム「良かった…逃げきれてたか」

 

千歌「ジェム君!!この兵器はジェム君のものなの!?」

 

ジェム「あぁ…一応これでもエースだからな。専用の物が配備されてる」

 

千歌「さっきのロボットみたいなやつってなんなの……味方じゃないの?」

 

ジェム「あれはモビルスーツって言われる兵器だ。その昔第一次戦争の時にノーアースにいた人間が作ったものだ。俺のやつもそのモビルスーツってやつの一種だ」

 

千歌「なんでノーアースが作った兵器が地球防衛軍にも…?」

 

ジェム「それは…良くわからない……」

 

曜「っていうか……なんでここが攻撃されたの!?戦争って宇宙でやるものじゃないの!?」

 

ジェム「そこが……俺にも良くわからないんだ…攻めているのは確実に俺ら地球防衛軍側なんだ…向こうはこちらに攻めこんでくる必要はない…こちらの行動に怒り制裁を加えようとしたのか…それとも……」

 

梨子「それとも?」

 

ジェム「もしかしたら……本当にノーアース達が俺達を消しにかかっているのかもしれない…でも…一体なぜ…?」

 

???「ジェム!!無事だったか!」

 

千歌「だ、誰ですか!?」

 

???「おっと、これは失礼…私はメタク・リース。地球防衛軍所属の人間だ」

 

ジェム「大佐!なぜこんなところに!?」

 

メタク「ここが襲われたと聞いてね、ガンダムで出ようとしたんだがね…途中に君のサクラーレが見えてね…」

 

ジェム「それにしても、なぜピースクローバーの機体が!?これは地球防衛軍のプライドを守るための戦争じゃなかったんですか!?」

 

メタク「誰がそんなくだらないことのために多数の命を危険に晒すかね…彼らは私達を完全に支配下に置いている。人として扱われなくなるのも時間の問題だ。そう思い我々は早めに対処することにしたのだよ」

 

曜「人として扱われない…?」

 

メタク「君達は知らないと思うが、ある国は既に火星の手に落ちている。そこの国民は皆奴隷。使えなくなったものは処刑。そうして彼らは物資を得ているんだ」

 

ジェム「そんな……俺もそんなこと知らなかった…俺の友は……ジェイは!?あいつは戦場に出て帰ってこなかった!!地球防衛軍はプライドのために戦争してると思っていたから!!あいつは戦場に!!」

 

メタク「ジェム……ジェイはノーアースだ…。あいつはこっちの内部に入り込み、情報を錯乱させていたんだ。お前もその被害者だったんだな……。それになジェム。確かにあいつは帰ってこなかったが…それは死んだからじゃない。任務を果たしたから自分の居場所へ帰ったんだ」

 

ジェム「そ、そんな……」

 

千歌「じゃあ、やはりノーアースの人々は地球を完全に支配するつもりなんですね…?」

 

メタク「あぁ、今地球に生きている人間を消し、完全に火星の手に落とすつもりだ」

 

千歌「そんなこと……させない!私は絶対ノーアースを!ピースクローバーを許さない!!!」

 

メタク「まぁ…私はジェムの様子を見に来ただけだからそろそろ帰らせてもらう…お前も早めに休めよ、ジェム」

 

ジェム「わかりました……大佐」

 

 

 

メタクは白いモビルスーツに乗り帰っていった。

 

 

それとすれ違いになるように3人の少女がこちらへ駆けつけた。

 

ルビィ「千歌ちゃん!!千歌ちゃん達だ!!」

 

花丸「皆!!生きてたずらー!!」

 

善子「良かったわ……皆…」

 

千歌「3人とも!!!良かった!無事だったんだね!!」

 

ジェム「誰だ、この3人は」

 

曜「私達の仲間だよ!ちゃんとジェム君も挨拶しなさい!」

 

ルビィ「えぇ!?男の人!?もしかして……軍人さん…?」

 

ジェム「あぁ、俺はジェム・クロウ」

 

ルビィ「く、黒澤ルビィです…」

 

花丸「おらは国木田花丸ずら!」

 

善子「私は堕天使ヨハネ……」

 

ジェム「ルビィ、花丸、ヨハネ。名前は覚えておく」

 

善子「え!ちょっ…この人突っ込まないんですけど…?」

 

千歌「しょうがないよ〜軍人さんだし…そういえばダイヤさん達は?」

 

善子「それが…まだ会えてないのよね……」

 

曜「そうなんだ……無事だといいね…?」

 

ルビィ「そのことなんだけど、お姉ちゃんと連絡が繋がってるから大丈夫!鞠莉さんも果南さんも無事だって!」

 

梨子「皆無事なんだぁ…良かったぁ…!」

 

千歌「でも……皆で守った学校は…無事じゃなかったよ……」

 

曜「私……許せない!!こんな好き勝手して!!」

 

ジェム「あぁ……お前らのその気持ち、俺が背負う」

 

千歌「嫌だ!!私達も戦いたい!!」

 

ジェム「……は?」

 

千歌「私達も、地球防衛軍に入って戦う!!」

 

 

 

高海千歌が出した決断は、とんでもないものだった。




少しオリキャラ紹介!

ジェム・クロウ
コードネームであり本名では無い。
任務に忠実。
あまり口数は多い方ではなく、他人と関わるのが苦手。
サクラーレガンダムと言う専用機がある。


メタク・リース
階級は大佐。
専用機は量産型ガンダム。
防衛軍のトップである。


サクラーレガンダム
ジェム・クロウが乗る機体。
桜のような色をしている。
武装などは今後明らかになっていくだろう。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。