悲劇の女神   作:ユーセー

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3話 加入

千歌「私達も一緒に戦う!!」

 

千歌が出した決断はとんでもないものだった。

 

 

ジェム「やめておけ。女子供なんて足手まといになるだけだ」

 

千歌「ジェム君だって同じ年だし!!私達だってこんなめちゃくちゃなことされて黙ってられるわけないじゃん!?」

 

ジェム「そんなこと言ったら、この戦争に納得している人間なんて何人いると思う?納得できない人間を防衛軍に入れていたら人数がとんでもないことになるだろう」

 

千歌「た、確かにそうだけど……」

 

ジェム「それにさっきも見ただろ?戦場は、覚悟無しに踏み入れちゃいけないんだ」

 

千歌「覚悟ならあるよ。私、絶対許せないもん…!」

 

ジェム「そんな理由で……戦場に足を踏み入れるな」

 

千歌「なんでよ!?じゃあジェム君は何のために戦ってるの!?」

 

ジェム「生きるため。俺達軍人は、生きるために戦わなければならないんだ。戦わなければ殺られてしまう。明日を生きるために戦う。もうこの戦争がなんで起こったなんてわからない。いや、わからなくていい。それでも戦わなければいけない」

 

千歌「じゃあ…なおさらだよ…!私達を防衛軍に入れてよ!?」

 

ジェム「他のお前らはどう思ってるんだ?」

 

ジェムは千歌以外のメンバーに問う。

 

曜「私は……やっぱり怖いけど…戦いたい」

 

梨子「何もできずに死んでいくよりも…何かできることをして死んでいきたい。もちろん死にたくはないけど…でも、何もしないよりはよっぽどマシだと思うの」

 

花丸「おら…怖い……もう嫌だ……早く平和な日常に戻りたいずら…」

 

ルビィ「ルビィも……怖くて…戦いなんて無理ですぅ…」

 

善子「ずらまる!?ルビィ!?私はこんな世界嫌よ!だからこそ終わらせるために戦うわよ!」

 

花丸「善子ちゃん……!そうだよね!おら達も何かしないといけないんだよね!」

 

ルビィ「ルビィも…もう守ってもらうだけの立場なんて嫌だ……!皆一緒なら頑張れる!!」

 

 

千歌「皆、覚悟はできてるよ」

 

ジェム「どちらにせよ、俺の一存で決められることではない。上に報告するからお前達にはついてきてもらう」

 

千歌「わかった。行くよ?皆!」

 

曜「でも待って千歌ちゃん!3年生の皆は一体…」

 

ルビィ「お姉ちゃん達を始め、この学校で生き残った生徒はほとんど防衛軍に保護されているらしいです!」

 

千歌「生き残った生徒………?」

 

ジェム「あれだけの被害があったんだ。おそらく、逃げ切らなかった人もいるだろうな…」

 

千歌達の頭には友達の顔が浮かんだ…

彼女達は無事だろうか……

もし……死んでいたら?

 

色々な感情が込み上げてくる。

 

千歌「……いこう」

 

ジェム「あぁ。俺のサクラーレはコクピットが広めだからこのくらいの人数入るだろう。乗ってくれ」

 

梨子「そういえばさっきの会話にも出たけど、そのサクラーレって言うのは一体なに?」

 

ジェム「俺の専用機体、サクラーレガンダムのことだ」

 

善子「サクラーレ……ガンダム…?」

 

ジェム「とりあえず今から防衛軍の基地に向かう。しっかり掴まっとけよ」

 

花丸「ど、どこに捕まるずら!?」

 

ジェム「俺の座ってるイスにでも掴まってろ」

 

そう言われた5人はそれぞれイスに手をかけた。

 

なぜか高海千歌だけはジェムに腕に抱きついていた。

 

ジェム「……おい、なんでお前は俺の腕を掴む?」

 

千歌「えぇー、なんでって…掴みやすいし…この方が安心するから……」

 

ジェム「…なら勝手にしろ」

 

梨子「ねぇねぇ曜ちゃん……(コソコソ)」

 

曜「あの2人……もしかして…(ニヤニヤ)」

 

ジェム「……操縦しにくい…やっぱ離れてくれ」

 

千歌「やだー!勝手にしろって言ったのはそっちですー!」

 

梨子「……千歌ちゃんだけかもね…笑」

 

 

サクラーレに乗りしばらくして、防衛軍の基地に到着した。

 

ジェム「お前らはここで待ってろ、今大佐と話してくる」

 

ジェムは入り口に6人を残して基地へ入っていった。

 

 

 

メタク「おぉ、ジェム。どうしたんだ……複雑な顔をして…」

 

ジェム「彼女達がここに入りたいと言ってきかないんです。大佐からも何か言ってやってください」

 

メタク「別にいいだろう。むしろ救護や料理ができる人材がなくて困っていたところだ。女手があると助かる」

 

ジェム「そんな…部屋は!?部屋はどうするんですか!?」

 

メタク「今空いてる部屋は4人部屋が2つほどだろう…。そこにいてもらえれば大丈夫だ」

 

ジェム「でも!でも!!」

 

メタク「ジェム…君がこんなに感情をむき出しにするのは珍しい……なぜそこまでして彼女達を入れるのを拒むんだ」

 

ジェム「……彼女達は…普通の女子高生です…危険に晒したくない…」

 

メタク「もう戦争が起こっちまってるんだ。とっくに危険に晒されてるさ」

 

ジェム「そうですけど……」

 

メタク「なぁに、心配ないさ。ここの基地にはお前がいてくれてるんだ」

 

ジェム「………」

 

メタク「それじゃ…私は彼女達に話にいってくるよ…」

 

メタクは彼女達の元へ向かった。

 

 

メタク「やぁ、また会ったね…」

 

千歌「メタクさん!私達もこの地球防衛軍に入れてください!!」

 

メタク「おっと!いきなりだね…その前に少し自己紹介をしてくれないか?」

 

千歌「あ、すいません……」

 

千歌達6人はそれぞれ自己紹介を終えた。

 

メタク「それでは千歌さん…貴女達を地球防衛軍へ入れてあげよう」

 

千歌「本当ですか!?」

 

メタク「ただ…私も女性を戦場に出すのはあまり良い気はしない……しばらくは家事や救護などにあたってもらいながら、シュミレーションなどで訓練してもらい、力がついたら戦場に出す。という形でよろしいだろうか?」

 

千歌「…はい!」

 

メタク「それで…さっき会った時は3人で…今は6人…部屋のこともあるから…人数を正確に把握しておきたいんだが…」

 

ルビィ「あ、あの!1ついいですか!?」

 

メタク「なんだね?えぇと…ルビィさんかな?」

 

ルビィ「中に3人くらい、私達の仲間になってくれる人たちがいると思うんで……話してからでも大丈夫ですか!?」

 

メタク「3人か……いや、それなら大丈夫だ。入るにしても入らないにしても部屋は足りるだろう。ただ…1人ジェムと相部屋になってもらうことになるんだが大丈夫か…?」

 

曜「じゃあ千歌ちゃんが相部屋だね!」

 

梨子「そうね、1番仲良いしね」

 

千歌「えぇ!?私なのー!?別にいいけどさ…」

 

メタク「部屋の話は中にいる仲間と合流してからするといい。私もそろそろ本拠地に戻らねばならないので…」

 

千歌「はい!!ありがとうございます!」

 

 

そういうとメタクは白い機体に乗り飛び去っていった。

 

それを見送り千歌達は基地に入った。

 

千歌「ジェム君。私達のこと、これからもよろしくね?」

 

ジェム「やっぱり入ったのか………絶対死なせないから、絶対死ぬなよ?」

 

千歌「うん……ジェム君がいるから…大丈夫だよ!」

 

ジェム「…勝手にしろ」

 

曜「…ジェム君それ口癖だよね…笑」

 

ジェム「別に俺の勝手だろ!」

 

梨子「本当良いコンビよね…3人とも」

 

ルビィ「ところで…保護された人達ってどの辺りに…?」

 

ジェム「あぁ、それならあそこにいるだろ」

 

ジェムが指差した方向には…

10人くらいの女子高生が座っていた。

 

千歌「え……?あれで全員…?」

 

ジェム「あれ以外の生存者は確認できなかった」

 

千歌「そ……んな…!?」

 

梨子「嘘……だよね…!?」

 

その生存者の数が、戦争の悲惨さを物語っていた。

 

 

 

ルビィ「あ!お姉ちゃん!!お姉ちゃーーーん!!」

 

ダイヤ「ルビィ!!生きてたのですね!?」

 

ルビィとダイヤが熱い抱擁を交わした。

 

ダイヤ「ルビィ……良かったですわ…!」

 

ルビィ「お姉ちゃんが生きててくれて……良かったぁ…」

 

果南「ダイヤ……良かったね!」

 

鞠莉「えぇ…私達も一安心できるわ…」

 

千歌「果南ちゃん…!鞠莉ちゃん!!」

 

果南「ウチら…皆生きてたんだね!」

 

千歌「うん!!Aqoursが全員そろって良かった!!」

 

果南「ウチらはたまたま防衛軍の人がウチらの逃げてるルートを通ったから助かったんだけど……良く千歌達無事だったね…」

 

千歌「私達も危なかったよ……でも、あそこにいるジェム君が助けてくれたから!」

 

果南「あそこにいる………あ!初めまして、私達松浦果南です」

 

ジェム「ジェム・クロウだ」

 

果南「なんか……凄く無愛想じゃない…?」

 

千歌「最初はそう思ったけど、話してみると凄く良い人だし、一緒にいて楽しいよ!!」

 

曜「千歌ちゃん……いつも冷たくあしらわれてるようにしか見えないんだけど…」

 

梨子「それが…楽しいんだ…」

 

ルビィ「そんな話よりも!お姉ちゃん!お姉ちゃん達も……ここの防衛軍に入って、一緒に戦おう?」

 

果南「そう言うと思ってた。私達も最初からそのつもりだったんだよ?ねぇダイヤ?」

 

ダイヤ「私がとても大好きな学校をあんなにされて…黙ってられるわけないじゃないですか!!絶対に許しませんわよ!!」

 

ジェム「これからかなり辛いことがあるかもしれんが……その辺は大丈夫なのか?」

 

千歌「うん、私達9人揃えば、できないことはないから」

 

 

 

ジェムはこの9人の強い繋がりを見て

とても羨ましい。そんな気持ちを抱いたのであった。

 




ジェムは…高海千歌の影響で段々人間らしい一面を見せていくようになりました。
今後この2人の関係がどうなるのか…
楽しみですね!
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