ジェムと千歌は眠りに落ちた。
ピーッピーッ!
安らかな時もすぐに終わりを告げた。
ジェム「警報!?って……あいつがいない!?」
隣に寝ていたはずの千歌が…姿を消していた。
ジェム(くっそ……!こんな時に!!とりあえず他の皆の安全を確保して出なけれれば!!)
ジェムは焦りを感じ、急いで部屋を出た。
部屋を出たジェムの目に飛び込んできたのは……
血の海だった…。
大量の血。
そこら中に散らばっている、仲間達の残骸。
そこには…つい最近知り合ったばかりの女子高生達の物もあった…。
ジェム(あいつは…!?高海千歌は!?)
ジェムはその光景を見て、唯一自分を優しく包み込んでくれた友人の心配をした。
ジェム「おい!どこにいるんだよ!?生きてるなら出てきてくれ!!」
……呼んでも返事がない。
なぜだ!?
答えはもうわかっている。
わかっているのに、わかりたくなかった。
ジェム「おい!千歌!!頼むよ……千歌ー!!」
ジェムは大切な友人の名を大声で叫んだ。
その名を叫んだ時、視界が急に変わった。
ジェムがいたのは…自分の部屋だった。
ジェム「………夢?」
自分の小隊の部下が3人も殺された後だ。
あのような夢を見ても仕方がないのだろう。
そう思いながら再び眠りにつこうとした。
が……あることに気付く。
ジェム(千歌がいない!?夢じゃなかったのか!?)
隣に寝ていたはずの千歌の姿は…無かった。
ジェム「千歌!?」
千歌「なぁーにぃー?」
ジェム「え!?いた!!」
千歌「ずっとここにいたよぉ?」
千歌はジェムの隣ではなく、
ジェムを膝枕していたのだ。
ジェム「な、なんでそんなところに!?」
千歌「ジェム君ね…ずっとうなされてたんだよ?」
ジェム「そ、そうだったのか……迷惑かけたな…」
千歌「ううん、大丈夫だよ?それにしても…ずーーーっと私の名前呼んでて…ちょっと嬉しかったな…♩」
ジェム「な……声に出てたのか…!?」
千歌「さっきも目が覚めてすぐに私のこと探してたもんね……ありがと」
ジェム「いや……気のせいじゃないか…!?」
千歌「そーかなー?いつも私のこと“おい”とか“お前”ってしか呼んでくれないのに……ずっと“千歌!千歌!”って言ってたんだよ?」
ジェム「………絶対誰にも言うんじゃねぇぞ」
千歌「うんうん、わかってるよ!だからさーもう1度千歌って呼んでよー!!」
ジェム「うるせぇ……絶対言わないからな…」
千歌「言わないと皆にバラしちゃうよぉ??」
ジェム「わ、わかったよ……千歌……///」
千歌「うわ!顔真っ赤だよ!?可愛いぃー♩」
ジェム「うるせぇ!///ていうかまだ夜だぞ……早く寝ろよ」
千歌「ジェム君またうなされたら大変だから私は様子見てるよ?」
ジェム「お前が隣にいてくれた方が安心するんだよ…」
千歌「え?お前??」
ジェム「……千歌が隣にいてくれると…安心するの…」
千歌「意外と甘えん坊さんなんだから……じゃあ寝よっか♩」
ジェムは色々と慣れないことをしたせいか心臓がドキドキ鳴っていた。
そのドキドキの正体を…ジェムはまだ知らなかった。
だが…その正体を知っている千歌は…
もう自分の気持ちには気付いていた。
一緒にいて、自分の素を出して話せた。
色々ムカつくこと言われるけど、それも楽しいと思えてしまう自分がいた。
普段は1人で抱え込むジェムが甘えてくれた。
でも、やっぱり誰よりも頼りになるし、
あの時私の名前を呼んでくれて、凄く大切にされてると思った。
千歌はそんなジェムのことを好きになっていた。
この短時間で2人の距離はかなり縮まっただろう。
千歌は…すでにジェムにベタ惚れだったのだ。
ジェムも自分の気持ちには気付いていないものの、
千歌をとても頼っているというのは自分でもわかっていた。
こいつになら甘えられる。
こいつなら受け止めてくれる。
いつか、ジェムの中で千歌はそんな存在になっていたのだ。
だから…今日大切な部下を失ったように…こいつを失いたくない。
もうあんな悲しみ……2度とごめんだ。
だから…早く戦争を終わらせたい。
戦争を終わらせて、平和な世界でまた仲良くしたい。
ジェムのそんな願いが強くなっていった。
きっと……千歌の寝顔は可愛いぞー!
やっぱりこの話は短く完結させようと思うので、流れが早くなってしまいます…