釘宮円で葛藤   作:NANA@

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 金髪幼女の名前が決まります。

 語感の可愛さが全てです。


第十話「金髪幼女で孤独」

 

 

 

 

 「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!! 燃え上がれ私のパトスぅうううううううううううううううううううううううううイヤッハァァアアアアアアアア!!!!!!!!」

 

 とある世界のとある空間のとある次元にあるとある白い世界の中で、

 

 金髪のロリっ子少女は熱く燃えていた。

 

 白いワンピースにレースやリボンをあしらったロリッロリのロリータ衣装に身を包んだ少女は何やら凄絶な笑みを浮かべている。

 

 一見、ラリっておかしくなった金髪ロリに見えなくもないが、彼女が行っているのはあくまで神聖な……

 

 「咲き誇れ快感んんんんんんんんんんんんんんんんんん!!!!!!!!!! 燃え上がれ炎ぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」

 

 そう、あくまで神聖な儀式のはずで……

 

 「アドレナリン アドレナリン あなどれない ナシゴレン!! イェイ!!」

 

 これはあくまで神聖な儀式であって彼女の頭がおかしくなったわけではない!!

 

 そう、これはあくまで神聖な儀式なのだ!!

 

 「ロリータロリータ ペニョリータ 珍味はしんにょう てとろぽちなのまあ」

 

 そこまで言ってやっと金髪のロリっ子こと「モョホャンベィヵス」は言葉を閉じた。

 

 モョホャンベィヵスは彼女の世界、真っ白の世界、彼女の目の前に眠っている人形を確認する。

 

 その顔をバシバシと数回叩くとモョホャンベィヵスは、

 

 「うん。正常に起動してくれたようで何よりなんだよ♪」

 

 そう言って満足そうに頷いた。

 

 その人形は少し大きく、彼女が抱き枕にすると言われてもまだ違和感がある。

 

 その体は関節が見えず、まるで生きているような、そんな印象を周りに与えた。

 

 遠目で見れば、ロリがふたりいるような……

 

 双子のように見えなくもない。

 

 この人形は言わば媒体。

 

 モョホャンベィヵスをほかの世界に連れて行くための電話のようなものだった。

 

 「それにしても、これ一体作るのに結構な精霊を犠牲にしちゃったな。悲しい悲しい」

 

 そう適当にモョホャンベィヵスは嘯く。

 

 今の彼女を突き動かしている力は好奇心だ。

 

 それ以外の何者でもない。

 

 悲しみなんて一欠片もないのだ

 

 つまんない、世界を監視し、管理するだけの日々に彩りをくれたあの少年。

 

 彼に会いにいくためだけに、彼女は別の世界の精霊を全て犠牲にし、この人形を作り上げたのだ。

 

 モョホャンベィヵスはそんな自分を突き動かすものなど知ることはなく。ただただ自分のやりたいように行動する。

 

 彼女を縛り付けたものなど何もなかった。

 

 彼女はいつも自由だった。

 

 すべてが自由すぎて退屈した。

 

 魔法と科学と闇と光の蠢く世界。

 

 あまたの戦士たちが栄冠を目指し戦う世界。

 

 忍びたちが世界のために戦う世界。

 

 海賊たちが財宝を求める世界。

 

 彼女はそんな世界すら管理し、楽しんできた。

 

 しかし、どんなに刺激的な世界でも、どんなに楽しい世界でも、彼女を飽きさせない世界はなかった。

 

 モョホャンベィヵスは孤独だった。

 

 どこに行っても、そこの人物の行動は自分の意思で行動を変えた。

 

 自分がその人を好けば、思い通りにその人もモョホャンベィヵスのことが好きになり、自分が嫌った人は潜在意識により、次々に死んでいった。

 

 まるで、終わらない夢でも見ているかのような気持ちだった。

 

 しかし、彼は違った。

 

 突然彼女の前に現れた男は、あろうことかモョホャンベィヵスを殴りつけた。

 

 そして、彼女の意思に反論し、彼女を頼った。

 

 自分が惹かれているという自覚をモョホャンベィヵスがしても。

 

 彼は相変わらず、モョホャンベィヵスに恋心を抱くようなことはなかった。

 

 彼女をその場にいる一人の少女として、色眼鏡も、何もなく、ただの少女として彼女を見てくれた。

 

 彼は彼女の管理外にいる。

 

 「だから私はお兄ちゃんに会いにいく」

 

 モョホャンベィヵスは正体のわからない彼をある世界に送り込んだ。

 

 うまくいけばその世界は、モョホャンベィヵスの管理を外れ、彼の維持する世界になる。

 

 そうなれば、その世界は彼女を普通の人として認めてくれる。

 

 そんな世界になる

 

 モョホャンベィヵスがいつも夢に描いた世界に……

 

 ただし、

 

 その世界には彼の邪魔をする者がいる。

 

 それは許せない。

 

 直接助けることはできない。

 

 だから、間接的に助ける。

 

 そのための儀式であり、そのための人形だ。

 

 「媒介型駆動鎧起動!!」

 

 金髪ロリが渾身の力を込めて叫ぶ。

 

 その人形は姿を消した

 

 

 

 

 

 

 大きな“樹”の下で少女は目を覚ました。

 

 かくんと腰を曲げて体を起こし、目をごしごしと両目でこすった。

 

 そして、きょろきょろと辺りを見渡す。

 

 「ふむふむ、うまくいったみたいなのらしゃ!!」

 

 誰が見ているでもないのに、その金髪ロリは立ち上がりガッツポーズを決める。

 

 「無事、世界樹の前にこれたみたい。さて、そうと決まればやることをやるんだよ……」

 

 誰も反応してくれない(まわりに誰もいないので当然なのだが)ことに涙を少し悲しそうになりながら、少女は口をパカっと開いて、

 

 「寂しくない♪ 寂しくない♪ 一人は楽しいなあ♪ ラララララ~♪」

 

 感情のない蓄音機のようにそんなことを言った。

 

 傍から見てれば痛々しすぎることこの上ないのだが少女はなぜか鼻をすすりながら大きな“樹”、“世界樹”に向かう。

 

 「寂しくなんかないもん……一人には慣れてるんだもん……」

 

 彼女の年齢はもはや46億歳にのぼろうとしているのだが、この有様だ。

 

 精神年齢は外見的年齢に引っ張られるとはよくぞ言ったもので、それを見事に体現している少女なのであった。

 

 自分と誰かと行動を共にすればいいという意見もあるのだが、彼女は世界の管理人。

 

 そんなことをすれば逆らわず怒らずずっと媚びへつらっている下僕が一人完成だ。

 

 それはそれでいいと思うのだが、途中から一人芝居をしているような気になって余計に虚しくなるらしい。

 

 そんなわけもあり、彼女は一人で行動すると決めていた。

 

 まあ、それも一時の気まぐれであるため、これからどうなるのかはわからない。

 

 彼女は気まぐれその場その場、コロコロと意見を変える。

 

 でないと、こんな生活を何年も続けてられないし……

 

 そして、気を取り直したモョホャンベィヵスャンベィヵスは、

 

 「ふっふっふ、このモョベッツァ!!」

 

 堂々と名乗り出ようとしたところで思い切り舌をかんだ。

 

 モョホャンベィヵスという言葉は、この世界では発音できないらしい。

 

 「痛い!! 痛いよ!! 一体全体何だっていうのさぁ……」

 

 せっかくテンションが上がっていたのに雰囲気を思い切り盛り下げてしまった。

 

 

 

 

 

 

 ところ変わって砂漠の城、

 

 ここでは城の姫、というのはこの場合不適切かもしれない。

 

 もとい、“創造主”とその配下の者たちが悪の組織らしく、今彼らが直面しているとある問題について、厳かな雰囲気で会議を

 

 「なっ、なんということじゃぁぁぁぁぁぁあああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 してなかった。

 

 豪華すぎる玉座に座りながら飛び上がり発狂するという奇妙な特技を見せている緑色の髪の女性こそ、この城、さらには魔法世界の全てを作り出した大魔法使い、“創造主”である。

 

 そうは見えないが……

 

 彼女たちが直面している問題というのは、“彼女が次の一生を生き、世界を見守るための体が()()の部下とともに消えた”というものである。

 

 そのうち二人は金で雇った傭兵であるので裏切られてもしょうがないといえばしょうがないのだが……(契約もその前日で切れていたし……)

 

 もちろん、ただ逃げ出しただけなら彼女もここまで慌てたりしない。

 

 彼女が今まで使っていた体もあと二百年は保つように作られていた。

 

 それでは、彼女が発狂し、玉座で蠢き、苦しんでいるのにはどういう理由があるのか……

 

 答えは簡単。

 

 精神を移す魔法が、柿崎美砂という魔法使いの手によって既に発動させられてしまったのだ。

 

 受け皿がないのに精神を移す魔法を発動させられた。

 

 柿崎美砂は他人の魔法途中で余計な詠唱を加え、魔方陣に記号を加え、それまでの準備を台無しにするということが得意中の得意だったりする。

 

 その戦法でもって、かつて様々な強力な魔法を戦場に落ちている地雷の配置から敵の方向を探り、そこにその地雷を積んだミサイルをブチ込むがごとく台無しにしまくっていた。

 

 そこからついた通り名は“水の泡(クラッッシャー)”。

 

 今回もその例に漏れず、立つ鳥あとを濁しまくり、儀式魔方陣に手を加えていったのである。

 

 本人は今頃ほくそ笑みながら、どこかで騒ぎを起こしているのだが、“創造主”からしてみればたまったものではない。

 

 彼女に残された選択肢は思念体となって次の二千年を過ごすか、

 

 新しく器を作り出すか、

 

 今から三年以内に器であるエンを見つけ出すかのいずれかしか残されていない。

 

 その選択肢を考えても、新しく器を作り出しても、彼女の魔力に耐え切れずに崩壊してしまうだろうし、

 

 あの柿崎美砂と椎名桜子が裏切った以上、エンを見つけ出すことも出来るかどうか。

 

 たとえ見つけ出せたとしても、“創造主”である彼女を除けば、彼らと拮抗できるのは組織の中で多く見積もっても二、三人くらいだ。

 

 確保は困難を極める。

 

 もちろん、思念体になるなど言語道断だ。

 

 そんなわけで、彼女は今いる勢力を総動員して、エンたちを探すのに躍起になっている。

 

 それ以外できない。

 

 彼女の精神力は魔法をとどめておくことに使われていて、魔法を使えない。

 

 八方塞がりなのだ。

 

 「人間を舐めておったようじゃの……」

 

 

 

 

 

 ところ舞い戻って麻帆良、世界樹前

 

 ここで再びあのロリっ子、モョホャンベィヵスは悩んでいた。

 

 何に悩んでいるのかというと……

 

 「“くぅぽん”と“まいるど”と“ぴぃたん”のどれにしようかなぁ?」

 

 そう、モョホャンベィヵスに変わる新しい名前についてである。

 

 一つは切り取り式の券。

 

 一つは“濃い”という意味の英単語。

 

 一つは中国料理に使用されるアヒルの卵を塩、草木灰、石灰どろにつけたもの。

 

 全く可愛さを感じないのだが、これらの単語は彼女の考えついた、最高に可愛らしい名前の数々らしい。

 

 そんな理由で、彼女は今、名前を悩んでいるのだ。

 

 「“くぅぽん”内側からにじみ出る可愛さも捨てがたいし、“まいるど”という響きも、いやいや、“ぴぃたん”の締りのあるアクセントも何とも言えないし……」

 

 “くぅぽん”のどこから何がにじみ出ているのか、“ぴぃたん”のどこに締まりがあるのか全くわからないが、彼女の中ではそのような分類になっているようだ。

 

 モョホャンベィヵスは腕を組み、目を閉じ、口をつぐんでむむむ……と考えている。

 

 彼女は大真面目なのである。

 

 そうして、三十分ほど考えた後に、

 

 「そうだ!! 全部つけちゃえばいいんだ!!」

 

 それはもうとびっきりの笑顔で飛び上がった。

 

 そした、弾むように“世界樹”の周りを走り回る。

 

 「私は今日から、“くぅぽん・まいるどぴぃたん”だぞ~♪」

 

 とんでもなく嬉しそうな顔で笑っていた。

 

 モョホャンベィヵス、もとい“くぅぽん・まいるどぴぃたん”という名がよほど気に入ったらしい。

 

 

 

 

 

 

 「しまったのだ!! ここに来た意味をすっかりわすれてた!!」

 

 一通り大騒ぎして落ち着いたのか、くぅぽん・まいるどぴぃたんはその小さな両手を大きく広げて、世界樹に抱きついた。

 

 まあ何をしているのかというと……

 

 「み~んみんみんみんみ~ん♪ み~んみんみんみんみ~ん♪」

 

 セミのように世界樹の魔力を吸い取っているのだ。

 

 この世界樹はエン、椎名桜子、柿崎美砂の三人の魔力で育った“樹”である。

 

 地脈によってかき消されているが、その内部には彼女たちのエキす……もとい、魔力が大量に含まれているのだ。

 

 つまり、その魔力をつかって、あたかもエンが地球上にいるかのように見せ、“創造主”たちを魔法世界にいる本物のエンたちから外す。

 

 これが彼女の間接的な人助けなのだ。

 

 「ペロペロペロ、いい匂いだなぁ……ハァハァハァ……お兄ちゃん……ペロペロペロ……」

 

 少し変態じみているのはご愛嬌である。




 いかがでしたでしょうか?

 少しふざけました……はいすみません……反省はしますが改善はしません……

 とりあえず、評価や感想を気にしながら作品を作り上げていこうと思いますので、

 なにか気がついたことがあればコメントをお願いします。

 
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