ご覧のとおり小説というより漫画半分小説半分の中途半端なものですが、楽しんでいただけると嬉しいです。
度々キャラの画風が変わりますがそれは描いた時期が去年と今年のちょうど今ごろ、つまり一年間の差があるからです。
ご了承ください。
朝~起床・登校~
ミツケタ……
ミツケタァ………
ぷれぇやぁ……
ぷれいやぁ………
”Player”………
ミチタリル…
ウゴカセル…
ハジメラレル……
”ムシクイアナ”ガ、ウメラレル
アリガトウ
アリガトウ
オレイニアナタヲ、ゴショータイ
アナタノオナマエ、ナンテーノ?
ヒトツ、オシエテクダサイナ
アレレ?
アレレレ?
アレレレレ?
アナタノオナマエ、ドッチガホント?
コレハタイヘン、オナマエフタツ
コッチガホント?
ソッチガウソッコ?
…コレガアナタノ、ホントノ”オナマエ”
コレガアナタノ、クラシタ”セカイ”
アリガトウ
アリガトウ
オレイニ”オトモ”モゴショータイ
ワタシガ、イイユメ、ミサセテアゲル
キニイッテクレルト、ウレシイナ
タダシ、ゴチューイ、オヤクソク
”シュヤク”ノオナマエ、タガエチャダメヨ
ココハゲキジョウ、ミンナガヤクシャ
ナマエタガエチャ、”ダイナシ”ヨ?
サァサ、カイマク、チイサナハコノ、チイサナオハナシ
カラクリジカケノ、『むっとーに』
ドウゾ、ゴランクダサイマセ
ソノ”ナ”は───
(タイトルデザイン協力:シズ日記あき様)
サァ
オキテ…
…オキテ……
……オキテ………
「…………きて……おきて………起きて……」
緩やかな揺れとともに、そんな声が聞こえてくる。
あったかい。
まず、そんな感覚が全身をやさしく包んでいるのがわかった。
ふんわりとしたものに包まれ、そのあたたかさ、そして──緩やかな揺れ
もう睡眠の環境としてはこの上ない状態だ。
いや、揺れは関係ないか。
そう、ここはベッドの上
そして布団の中───だ。
ならばなぜ揺れているか。
ここは船の中だからだ。
いや違う、そうじゃない。
確かに船旅にはあこがれるが行った事もないし行く予定もないし旅行中でもない。
ならば地震?
それも違う、かれこれ一分以上揺れ続ける地震というのも恐ろしい。
揺れの発生源は───わが愛妹のしずだ。
「起きて、お兄ちゃん。朝だよ、お兄ちゃん」
アサダヨー、と無表情・棒読みなモーニングコールとともに布団の上から俺にライディングし、ゆさゆさと俺を揺さぶっている。
はぁ……、こんな起こし方でお兄ちゃんが起きると思ったか妹よ。
俺にとってはニャンコが布団の上から前足踏み踏みしてくるようなもの。
幸せオーラ満載で喜んで二度寝するわ。
「うん……わかった…わかったからあと五時間だけ寝させて……」
ピタッと揺れが止まるしず。
ああん、マイバイブレーション……
フィフィフィフィ
「!?」突然のアラームに身がこわばる。
「Self Destruction System hasbeen Activate.All Person Evacuate Immediatry(自爆装置が起動しました。全員ただちに避難してください)」
非常アナウンスが響く。
なんてこった洋画系ゲームでよく聞くアレじゃないか!!
気のせいか画面の上の方にコンマ秒単位のカウントまで見えるような
くそっ、ここももうだめか早く脱出を…
「まてまてまて起きます起きます お き ま す から自爆は勘弁してください!!」
フィ…
警報がやんだ、というかしずの警報の口真似が止まった。
こいつ芸達者だな……
「パンは焼けた。お湯も沸いた。あとはお兄ちゃん待ち」
「うん、あとは俺がコーヒーを淹れて目玉焼きを焼くだけだな…なんでコーヒーの分量やフライパンの焼き加減しくじるかな…しずは」
「…調理スキルがない。どれくらいが最適か見極めることが難しい」
「スキル、って…そんな大層なものかな料理って………」
まあ当たり前にできる人間にとってはわからないものなんだろうなそこは。
さて、洗顔も終わった、制服も着た。
しずがパンと目玉焼きをほおばってる傍ら、俺は昨日の残りのチャーハンと冷凍から揚げを弁当箱につめ、最後の卵焼きを焼いている。
この卵焼きがしずのお気に入りなのだ、手抜きはできない。
なんでも卵料理というのは人によって出来が違い、その人となりが色濃く表れる料理なんだそーだ。
その卵料理をしずが気に入ってくれている。
作った甲斐があるってぇもんじゃーないですか。
「弁当はいれたか?おサイフは持ったか?忘れ物はないか?」
「携帯品チェック。
本日の教科装備、グリーン。
お弁当、グリーン。
おサイフ、グリーン。
家のカギ、グリーン…オールグリーン。
クリア・フォー・ムーブ」
よし、いざ登校───ナザリック学園へ!
◇
わが町、
これといって目立った名所らしい名所もない、普通の町だ。
まあ住宅街だしな、せいぜい近くに『
朝の空気が涼しいながらも暖かみの混じるものになっている。
四月もそろそろ下旬だしな、これがゴールデンウィークを越せば一気に暖かくなるだろう。
今年は気温がずれ込んだせいか開花が遅かった分、四月の今頃でも普通に桜が舞い散っている
俺は、この朝の空気をゆっくりと吸い込んだ。
肺の中を、冷気を含んだ空気が満たしていくのが感じられる。
おっと、自己紹介がまだだったな。
俺の名前は
『私立ナザリック学園』高等部二年生だ。
部活は…特に入ってない。ていうかあまりそんな余裕ないしな。
…まいった、紹介しろって言われてもあとは特に何もないぞ…?
成績なんか聞いても特に面白くないだろ?ちなみに学年内では中の上だ。
『桜舞い散る道を~』
歌のフレーズでポピュラーな一節がふと頭をよぎる。
一人暮らしならぬ『二人暮らし』が始まり、こうやって同じ学校へ登校するようになり。
ずっと気になっていた事を今初めて聞く。
「なあ、しず」
「?」
「学校、いい友達できそうか?」
「うん、みんないい人たち」
「そうか……それならいいんだ」
そしてふと傍らを見る。
前述した通り俺の妹だ。
そして俺のこの世で唯一の肉親。
そう、両親はかなり前に他界した。…まあ、その話はまたいずれ。
俺と同じ『私立ナザリック学園』に通う高等部一年…つまり今年入学したばかりだ。
はっきり言ってかなり頭がいい。
ナザリック学園は中高一貫校、高校からでも入れるがお約束の通り編入試験がある。
俺も苦労して入った…のだが、しずは楽々で編入試験をクリアした。
しかも学園長の計らいで学費免除特待生扱いまでされるくらいの成績で。
すげぇよ俺の妹。
ん?眼帯?……まあ人にはそれぞれ事情があるというもんだ。
そうこうしてゆるやかな登り坂に差し掛かった時、坂の上の方に見知った顔がいるのに気付いた。
まあ、いつもの事なんだが。
「おはようございます、アイ──ダ君」
「…鈴木だよ、誰だアイーダって」
「失礼、かみました」
「………おはよう」
わざとじゃない、事を祈るべきか。
このポニーテール娘は同じクラスの同級生だ。
名前は
すごく物腰丁寧で同級生にすら敬語を使う。
まあ基本無愛想なんだけどね、でも面倒見がいいところもある。
ただ…人の名前を憶えるのが苦手なのか、名前を間違えられる事が稀によくある。
いや、本当に間違えるのかってくらい簡単な名前も間違える。
ていうか”
俺としずと鍋原の三人で連れ立って通学路を行く。
これが基本的に朝の登校スタイルだ。
『基本的に』というように、日によっては変則的になる。
というのも…ああ、ちょうどいい、その変則的な例がいた。
「おはよーっ、
ピタッ
呼びかけた相手がふと歩みを止める。
「……鈴木クン、前から言ってるけど………」
くるりと振り返る。
「私は教師じゃないし!」
ビキッとこめかみに青筋が立つ。
「あなたと同い年だから!!」
なんてね。
ちなみにいうとクラス委員長だったりする。
ものすごく頼りになるお姉さん…にしか見えない
………どうしても同い年に見えないんだよなあ…。
「今なにか失礼なこと考えてなかった?」クイッとメガネを持ち上げる由利。
「いえいえいえいえいえ」
こやつ───できる!
由利は怒らせるとおっかないんだ。
先日も鍋原たちがうっかり怒らせてしまって「うへぁ」って感じになっていた。
あ
そうだもう一つ忘れていた。
こいつにはある困った癖が──
逃げてしず逃げて
べちゃ。
べちゃ。べちゃ。
べちゃ。べちゃ。べちゃ。べちゃ。
朝の通学路に次々と響く肉の濡れる音
それは、一方的な蹂躙だった。
妹の悲痛な叫びが虚しく空に消える───
ここまで書くとなんかエッチだ。
しずが由利に顔ペロペロされてる。
由利の小さいもの好きは時として狂気すら感じる。
早く止めないとしずが壊れる、いろんな面で。
「うへぁ」とつぶやく鍋原とともに二人を引きはがしにかかった。
「ごめんなさい…小さくて可愛い生き物見ると…つい、アウトオブコントロールになるの……」
いやいやいや、”つい”じゃねーよ。
今もしずを抱いているその姿はなんだ。
「歩きにくい」
うん。
そんなこんなで一行は俺、鍋原、しず、を抱きかかえている由利、の四人になった。
……このまま冒険に旅立っていけそうな?
そんな登校の道すがら、後方からなにやら…「遅刻、遅刻」と轟き声が……?!
こっ、これは!
噂に名高き伝説の『きゃー遅刻遅刻女子高生』!?
スゲェ!! 冒険者パーティー組んで最初のエンカウントが伝説級レアモンとは!!
いかん!いきなりで激突する心の準備が!!
インターセプト!!
息せく影!! 真っ赤な髪!!
口には食べかけのパ…なんだよ生肉って!!
「ステーキ肉」
うん、そうだねしず。
「ふぉおおぉぉ!!遅刻遅刻ッすぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」
あいつは
すんでのところで極力回避!!
ゴワァ!という轟音を残し過ぎ去っていく狼布須。
待てあいつバーニアか何かでもついているのか!
からくも狼布須の
しかしおかしい。
狼布須は遅刻遅刻といっていたが俺はともかく超優秀な人間時計のしずをはじめ鍋原と由利が一緒にいる状況で今が遅刻するような時間ではない。
朝練か?
いやそもそもあいつ飽きっぽいから部活とか入ってなかったはず…。
まあともかくもうじき学校だ。
朝からなんでこんな騒々しいんだ……。
はじめまして
あるいは、お久しぶり?
某画像掲示板でちょこちょこと落書き短篇形式のSSを投下させていただいております、
『ナザ学あき』でわかる方もいらっしゃいますでしょうか。
とうとう投下までこじつけられました。
長かったぁ…。
初めはほんの些細ないたずら書きでした。
プレアデスをギャルゲーに出してみたら?というコンセプトでまずナーベラルが思いつき、そして次にアニメ本編ではトータルテロップでもキャスト名すら出なかった不遇のキャラ、シズ・デルタを使って軽い学園物の妄想を書きました。
ちょうどそのころ某「物語」シリーズを全話見返していて、「ナーベラルにシャフ度させてみようかなぁ」とか「シズを式神風に暴れさせてみるのはどうだろ」とかいろいろ妄想していました。
まあまさかここまで続くとは…。
まあそんなこんなでいろいろお見苦しいでしょうが、どうか気長にお付き合いくださいませ。
…どうしよう画像ボックスって有限なんだね…
(画像縮小版と誤字訂正のため若干修正)