刹那 オバロ世界のガンダムになる   作:なかじめ

2 / 2
2話 ガンダム

「目標を!駆逐する!」

その言葉で矢のように飛び出したガンダムエクシア。それは竜王国の防衛の為の兵士達も見ていた。

 

「…なんだ?アレは?」

 

「すげぇ、鎧を着て空を飛んでやがる…」

 

「マジックキャスター?いや剣を持っていたよな…矢のようなスピードだぜ…」

 

彼等からすればあんなスピードで飛ぶ物体は矢かマジックキャスターしか思い付かないのだろう。航空機も、ましてや飛行可能なモビルスーツ等有り得ないのだから。

 

 

 

「GNブレイド。」

 

そのエクシアは両腰に懸架してある二本の実体剣、GNブレイドを両手に持ち、未だに呆然としている直近のビーストマンに切りかかっていた。

 

まずは一人目、両手を広げ右手のGNブレイドで首を飛ばす。

二人目は左手、三人目は両手を交差し広げるように胴体を×字に切り開く。

 

それを見ていたビーストマンからやっと悲鳴が上がる。

 

「なんだあれは!!」

「敵だ!早く叩き落とせ!!」

「無理だ!速すぎる!!」

 

 

その間も、エクシアは地面を滑るように、踊るようにビーストマンを解体していく。

しかしようやく、体勢を立て直したビーストマン達がエクシアに殺到する。

 

「これでもくらえ!」「おらあ!」

「死ねよ!!」

 

そう言い、全員で手に持った武器をエクシアに叩きつける。

 

「俺に、触れるな!」

 

しかし、GNシールドで全てを防ぎ両手に持ったGNブレイドを広げ、回転切りで全員を弾き飛ばす。

 

「駄目だ!重装歩兵を呼んでくれ!ぐあっ!」

 

「俺達の武器じゃ歯が立たねえ!ぎゃあ!」

 

「重装?そんな物が有るのか?…!」

 

その時、刹那の目には鋼鉄製だと思われるかなり重厚な鎧を着込んだビーストマン数体がこちらに近づいてくるのが見えた。人間が着込んでも重すぎて動けないだろう分厚い装甲だ。

刹那はELSとの意識の共有で得たデータの中の人革連のモビルスーツ『ティエレン』を思い出していた。

 

「…目標を確認。重装歩兵を竜王国の脅威と断定。目標を駆逐する。」

 

そう言い、エクシアをそちらに走らせる。GNブレイドを両腰にマウントしなおし、

「GNソード。」

その一言と共に右腕に装備しているビームライフルの機能も持った実体剣、GNソードを伸ばす。そのGNソードにGN粒子をため、再び飛翔する。重装歩兵達に接近すると、

「ガアアア!ツブレロ!」

と、重装歩兵達が手に持った巨大なハンマーを振り下ろしてくる。が、それを横に流れるように回避し、エクシアはGNソードを重装歩兵の重厚な鎧に叩きつける。

「馬鹿が!その鎧にそんな剣で…何ぃっ!?」

そう周りのビーストマンが馬鹿にしたように言ったが、GNソードはギギィ!という嫌な音と共に火花を上げ難なく鎧を両断する。

だがそれでは止まらない

 

「はあああっ!!切り裂く!!」

 

その気合いのこもった声と共にエクシアは止まることなく次の目標も両断する。そして次々に切り抜けを連発し、気付けば重装歩兵達は皆、倒れ伏していた。

「…エクシア、武力介入を続行する。」

 

「化けもんだ……くそ!ゴズを呼べ!重装歩兵達が全滅した!」

 

(ゴズ?知っているかい、刹那?)

(ああ、さっき俺が砦で吹き飛ばされた巨大な牛の頭のビーストマンだと思う。)

 

そう頭の中でELSと会話を終え辺りを見渡すと、遠くから鎖に引かれ巨大な牛頭のビーストマンが味方も敵も殴りつけ吹き飛ばしながら近づいてくる所だった。

 

(…あれか。この世界には僕の知らない生き物が沢山いるなぁ。)

(…。)

(刹那…流石にお前が言うなはヒドいと思うよ?)

(…心を読むな。)

(ふふ、冗談だよ。)

 

「…ミッションを、セカンドフェイズに移行する。引き続き武力介入を続行し竜王国の脅威を排除する。」

 

「ゴアアアア!!!ゴオオオオ!!」

 

ゴズと呼ばれた巨大なビーストマンも此方に気づいて近寄ってくる。その腕には巨大な石の斧を持っている。

 

「対象を確認。目標を駆逐する。」

 

「ゴアアアア!!!」

 

刹那が言うと同時にその大声と共にゴズが此方に石斧を振りかざしながら突っ込んでくる。周りのビーストマン達を轢き潰しながら。

 

「味方も敵も無いのか……貴様は歪んでいる!」

 

そんな刹那の言葉もお構いなしにゴズは石斧をエクシアに向けて振り回す。

 

「ゴアアアア!!!」

「何をやってるんだ!早く叩き潰せ!」

 

それをスイスイと回避し、一旦距離を取るエクシア。

「早く追え!さっさと…ぐば!」

さっきからうるさいと言うようにそのビーストマンを叩き潰すゴズ。

それを見たエクシアは動き出す。

 

「…貴様の歪みは俺が断つ!セブンソード!エクシア!」

 

その言葉と共に再びGNブレイドを両手に持ち、ゴズに突進していくエクシア

、だが流石にゴズも待ってましたと石斧をフルスイングする。それをフォークボールよろしく高度を下げ回避するとまずはゴズの両脚をGNブレイドで攻撃する。

 

「はああ!」

「グアアア!!」

 

両脚から血を吹き出し、激痛からか脚を振り回すゴズ、それをエクシアは今度は高度を上げて回避し、ゴズの顔面に蹴りを見舞う。

 

「ガアアア…!」

 

脚を斬られているせいで踏ん張りが利かずたたらを踏むゴズ、そこに今度は

 

「GNダガー!」

 

二本の短いビームサーベルをゴズの顔面に投げつける。しかしそれはゴズが石斧で払いのける。しかし、それが決定的な隙になる。

 

「グアア?ガアアア!」

 

一瞬目を離した隙にエクシアを見失う。そしてキラッと何かが上で光ったと思いゴズが上を向くと、横向になったエクシアが錐揉み回転し、丁度GNソードの折り畳まれた実体剣を伸ばした所だった。

咄嗟にゴズは石斧を頭上に掲げて防ごうとするが

 

「はあああっ!断ち切る!」

 

錐揉み回転した勢いを乗せたGNソードの一撃で石斧が両断され、ゴズの額からも血が吹き出す。

動きを止めたゴズにエクシアは

 

「俺が、ガンダムだ!」

 

その言葉と共に脇からビームサーベルを抜き、そのままゴズの身体を×字に切り開く。

 

それがトドメとなりようやく、ゴズは倒れ伏す。

 

一瞬の静寂の後、ビーストマン達から悲鳴が上がり、背中を向けて逃げて行く。

同時に竜王国の兵士達からは歓声が上がり、エクシアの元に集まってくる。

 

「そうだ。…俺がガンダムだ…」

 

その兵士達の一人にあんたは何者なんだと、名前を聞かせてくれと言われ、刹那は迷い無くこう答える

 

「俺がこの世界の、ガンダムだ!」

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。