Harry Potter Ultimatemode 再会と因縁の章   作:純白の翼

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本日2つ目の投稿です。


第2話 ウイルスモードの力

 夏休み3日目で宿題を完全終了させ、7月6日から日本へ旅立った。マホウトコロでの特別講師として招かれたのだ。約3週間を日本で過ごし、7月28日に帰国した。

 

 1992年7月30日。エリナを迎えに行く前日。俺は、義祖父ちゃんに呼び出された。俺の体の事と、8歳の時の真相を教えるとのことだ。

 

「ハリー、掛けなさい。」

 

 義祖父ちゃんが、穏やかな表情で俺に座るように促す。

 

「はい。」

 

 俺は、椅子に座った。

 

「さてと。本当なら17歳、魔法界の成人になったら話すつもりだったが、W-ウイルスの力を発現させた以上は、弊害が無い様にしなくては。という事でハリー。覚悟は出来てるかな?」

 

「元よりそのつもりだよ、義祖父ちゃん。」決意が固い事を伝える。

 

「よし。その覚悟を認め、話すとしよう。まず、W-ウイルスの事はもう分かっているね?」

 

「うん。正式名称Wizard-virus。魔法使いだけに感染して、長時間苦しませて殺す。正確には、魔力を持った生物に死を与える。魔力を持った生命体からしてみれば、究極の天敵になるウイルス。でも俺は死ぬどころか、極稀に起こる適合者だった。俺の姿で接触してきたウイルス、ダブルって呼んでるんだけど。そいつから、少し認めて貰った。リターンマッチの時は、クィレルに大ダメージを与えるほどにまで戦闘能力が上がった。俺が知ってるのはそこまで。」

 

「ウイルスに認められるとは、お前にはいつも驚かされるね。」

 

「支配に興味なんてないからさ。」

 

「そういう所も、私は好きだ。話を戻そう。感染したあの日、唯の事故と表向きには言われている。しかし、あのウイルスによるバイオハザードは、意図的に起こされたものだ。我がロイヤル・レインボー財団に邪悪な野望を持った者がいた。」

 

「誰なの?」

 

「リチャード・シモンズ。奴は非常に優秀だったが、ロイヤル・レインボー財団にいた動機は不老不死の魔法を作る為に入ってきていた。」

 

「前に言っていた変態ヘビと同じものを?」

 

「いや、また違うタイプの不老不死を奴は求めてたのだ。ヴォルデモートと違って、死が怖いからと言う理由じゃないそうだが。」

 

「で、俺の感染と一体何の関係が?」

 

「奴は、W-ウイルスを奪おうとした。その時に、お前がそこにいた。ロイヤル・レインボー財団の私軍とシモンズとの戦闘の結果、サンプルは殆ど奪取出来たが、一つは奪われ、一つは割れた。割れたウイルスは、すぐに近くにいた魔力を持った者に感染した。」

 

「……それが俺だったと?」

 

「そうだな。だが、殆どの魔力を持った者を死に至らしめたはずなのに、生き残った。それ以来、ウイルスの恩恵なのか、お前の怪我は他の人間よりも早く治癒してたのだよ。」

 

 そういえば、適当に休息を取っていれば疲れも大怪我も一晩で治っていたような。今思うと、ダブルの恩恵だったのね。でも、何で適合出来たんだ?個人で体に合う奴がいるという事なのか?まだ謎だから、性急に答えは出さなくてもいいだろう。

 

「適合者になった場合の効果ってどうなるの?」

 

「自分に関係する過去の出来事の予見、身体能力が少なくとも通常時の16倍以上になる。五感も上がる。特に、視力の上昇が著しい。そして、目を合わせる事で相手を幻覚に陥らせる事が出来る。杖など無くてもね。そして魔法を使った場合、魔力の消費量が通常時よりも半減される。ウイルスの力を使っている間は、スタミナを消費し続けるわけだが、ハリーなら長時間の運用が出来る筈だよ。」

 

 これだけ聞くと、何か凄い能力を手に入れたんだなって思った俺だった。だけど、義祖父ちゃんのW-ウイルスに関する説明は、まだ続くわけだ。今度から、W-ウイルスの力を使っている俺の状態を、ウイルスモードって呼ぶかな。

 

「あらゆる毒物、自分に都合の悪い薬品、細菌、ウイルスが無効となる。それどころか、それを自分の力に出来、使いこなせる様になるのだよ。極めつけは、寿命以外で死なない身体となっている事だ。」

 

「まさか。死の呪文も効かなくなったの?」

 

「正確には、永遠の死から仮死状態に緩和されると言った方が正しいか。12時間後に完全復活出来る。」

 

 何か複雑だな。これじゃ、まるで人間の姿をした何かだよ。

 

「ウイルスは、魔力を殺す性質がある。大抵の魔法は効果が抑制、弱い呪いなら完全に無力化出来るから、なの?」

 

「そうだね。その認識で正解だ。流石に、許されざる呪文レベルは完全に抑えられないが。それでも、死にはしない。尤も、死ぬほど痛い思いはするけどね。」

 

「どうして効果を知ってるの?」

 

「文献があるのだよ。データベースでは、トップシークレット事項となっている。」

 

 適合するのは、余程運の強い奴だけか。

 

「普通の人間に戻れるかなあ?」無理そうだけど、聞いてみようか。

 

「ひとたび適合すれば、肉体の一部となり、死ぬまでその状態だ。」

 

「そっか。やっぱり。」

 

 予想はしていたし、覚悟も決めて、その上腹も括っていたけど、ちょっとショックだな。義祖父ちゃんも、何か申し訳なさそうな表情になっている。

 

「そうだ。話は変わるけど、そのリチャード・シモンズって奴はどこへ?」

 

「今、我々は捜索中だ。雲隠れのように姿をくらましたから、見つけるのは至難の業だよ。」

 

「そっか。じゃあ、次の話に移るけどさ。明日、エリナを迎えに行くじゃん。その準備は問題ない?」

 

「いつでも出発できる。1週間前に、ダーズリー家にその手紙は送った。返事も貰ってる。」

 

「そりゃいいね。だけど、エリナ宛の手紙は送っても返事は来ないんだよな。ロンにハー子、ゼロとグラントも愚痴ってたし、何か訳アリだよね。これでダーズリーの仕業だったら、思う存分消せるんだけど。」

 

「それはないな、ハリー。こちらが迎えに行く許可をしといて、エリナに手紙を送るなと言うのはいくら何でもおかしすぎる。」

 

「という事で、その確認も兼ねてだね。で、その後にウィーズリー家へ、か。ま、退屈しなさそうだしね。義祖父ちゃん。」

 

「そうだな。それよりも、アレは習得したかな?あの課題を。」

 

「アレね。『臭いを消せ(アンブロッサ・ウドラントゥー)』、いわゆる臭い消し呪文を習得しといたよ。まさか。この国の魔法省の連中、こんなものがロイヤル・レインボー財団で発明されているなんて思いもしないだろうね。」

 

「確かにな。それにしても大した奴だ。もう習得してしまうとは。うん。やはり見込んだとおりだ。素質は、アルフレッドやエイダ、イーニアス、アドレー、キットをも上回っている。彼等でさえ、半年はかかったのに。細胞分身込みとはいえ、2ヵ月半でモノにするとは。素晴らしい…………それならば、褒美としてこれを渡そう。」

 

 義祖父ちゃんが差し出したのは、見かけは何の変哲もない手錠と、黒い指なしタイプと赤い全身覆うタイプのグローブの2つだ。

 

「これは?」俺が、手錠に触ろうとした。

 

「ハリー!不用意に触らない様に!」義祖父ちゃんが、大きな声で叫んだ。

 

 少し遅かった。手錠に触った瞬間、急激に力が抜ける感覚がした。急いで手を放す。すると、いつもの調子に戻った。何だ、今のは?

 

「ちょっとばかり遅かったか。一見普通の手錠に見えるのも無理はない。だが、これはある鉱石で出来ている。誰も欲しがらなかったから、ロイヤル・レインボー財団がその権利を持っている。」

 

「何で作られてるの?」

 

「身に着けている者の魔力を封じ込めて、魔法を一切使用不可能にする石、『魔封石』と呼ばれるものだ。」

 

「これ、魔法使いにとっては結構致命的な弱点の物質じゃない?」

 

「そう。これは、つい最近発見された。限られた場所でしか採掘出来ない。成分の話になるが、鉄と変わらない。だから、加工は難しくない。しかも、希少性は低いから誰も欲しがらない。」

 

「それで、この手袋は?」

 

「そんな魔封石の効果を身に着けている間一切受け付けない布で作った。尤も、覆うのは手だけでそれ以外の部分に魔封石が触れるといつも通りの効果になるが。」

 

「つまり、グローブを身に着けることで、魔封石の効果を遮断して、この手錠を使えというわけだね、義祖父ちゃん。」

 

「そうだよ。そして、ハリーよ。1日早いが、誕生日プレゼントだ。」

 

「ありがとう。でも、普通手錠をプレゼントにするのって無いんじゃないかな?」

 

「ハハハ。確かにね。4年前に渡した、ブローチ付きの銀色のマントの方は、どうなったかな?」

 

「特殊な訓練が必要になる瞬間移動(テレポーテーション)は既に去年身に付けたよ。本当に最低でも4年もかかるなんて、驚いたね。これからは、他の技も編み出していく予定だよ。」

 

「そうか。精進するのは大いに結構な事だ。だが、たまには息抜きも入れなさい。週に1回でも2回でもいいからな。それじゃ、もう寝なさい。明日は早い。」

 

「はい、お休みなさい。」

 

「お休み。」

 

 部屋を出た。ウイルスの力とエリナ、誕生日プレゼントの件を話した事で、就寝についた。明日が楽しみだな。

 




いかがでしたでしょうか。次回、エリナを登場させます。
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