これがなるべく頭を空っぽにの弊害か!
・・・仲間外れにされてから、だいぶ経ったなぁ~。俺達は全然気にしない、・・・とは言えないか。嫌がらせが多いからね、・・・報復したいけどそれは出来ない。俺達には社会的な力がないし、親にも迷惑が掛かる。まぁ・・・物理的な力はあるけれど、それを使っちゃあいけないよね。結局、親に迷惑が掛かるし。つーか基本的に、相手の家柄ってーの?・・・かなり上だから、社会的抹殺が恐ろしい。・・・力、・・・力が欲しいよね、・・・本当に。
・・・その反動なのかな?俺達三馬鹿に、万ちゃんまでもが、物理的な力を得る為の修行に貪欲だ。嫌がらせ、・・・つーかイジメに対抗しなくてはいけないからね。流石の俺達も、最初の内は堪えたよ、・・・イジメってキツいね!だけど修行をしていく内に、精神力も鍛えられて、イジメなんか屁でもなくなったのさ!
物理的なイジメなんか無意味、画鋲の針を逆に潰しちゃうし。万ちゃんなんか、一日で数十個の画鋲を潰したぜ?足の裏やお尻でさ!・・・女子って陰湿だよね?たまに現れては、俺達に修行をつけてくれる金髪執事のおっちゃんには感謝だね!
・・・そんな日々の中、雪ん子のことが心配というか気になって、職員室でなんとか許可をもらい、雪ん子のクラスに行ってみた。会いに行くのは俺一人、他の三人は留守番さ。なんていうか、俺ってお利口さんだよね?あれ以来、他のクラスには行っていないし、今回もきちんと許可をもらうとかってさ。決まり事を無視しないで守るとかって、将来は社畜ッスかね?
雪ん子に会う為だし、いつもの調子がいいよね?だいぶ会っていないけど友達だし、他人行儀じゃ雪ん子も悲しいと思うし。元気良く行ってみようか!勢いよくドアを開けて、
「うぃっす!雪ん子いる?」
そう言って教室内に入ってみれば、男子は一人もいなく女子のみ。その女子達は、教室に入ってきた俺に驚きつつも、すぐに鋭く睨み付けてくる。・・・それはいい、そんなこたぁ~いい、俺が気にしなくてはいけないのは、雪乃・・・奴らの前でへたり込んでいる雪ん子、彼女だけだ。
「・・・雪ん子?・・・雪ん子、どうしたんだ?」
俺はそう言いながら、彼女の下へ行こうとしたのだが、
「・・・・・・雪、・・・・・・くん?」
俺の方へ振り向いた雪ん子の顔は青白く、大きな瞳からは涙がこぼれ、その身体は震えていた。そんな彼女は俺の姿を見て、
「・・・・・・・・・!?」
大きく目を見開いて、何かを・・・いや、俺を恐れるように後退り、
「・・・私、・・・違う、・・・私はもう、・・・・・・証、・・・ない。・・・いや、・・・いやぁっ!」
跳ねるように立ち上がり、教室を飛び出していった。
・・・なんだ?何故雪ん子は、俺を見て逃げたんだ?何故・・・?動揺する俺を、今のを見ていた女子は・・・、
『・・・へぇ、・・・アンタもあの子をイジメていたの?流石は学校一の悪者ね。』
・・・・・・今、・・・この女はなんて言った?・・・イジメ?・・・俺が雪ん子をイジメるだと?・・・・・・いや、そんなことよりもこの女は、『アンタも』と言った。・・・『も』?
飛び出す前の雪ん子を思い出す、・・・へたり込んで泣いていた姿を。・・・・・・雪ん子はイジメられていたのか?俺達と同じように?・・・そう思い至った時に、見付けた物。・・・床に落ちている壊れたキーホルダー、・・・俺が、・・・俺達が雪ん子にあげたパンさんの、・・・キーホルダー。
それを見た俺は確信し、壊れたキーホルダーを拾い上げ、雪ん子の後を追うように、教室を飛び出した。
金髪執事のおっちゃんとは誰なんだ!?