魔法少女育成計画-LoveLive♥wars-   作:東宮

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-μ's-
高坂穂乃果 …いろんなものをしりとりで変えるよ。
綾瀬絵里 …髪をカチンコチンに固めるよ。
南ことり …相手の理性をぶっとばすよ。
園田海未 …水を纏った魔法の矢を放つよ。
星空凛 …猫の体に乗っ取ることができるよ。
西木野真姫 …頑張った分しっかり成果がでるよ。
東條希 …占いで出た結果は絶対だよ。
小泉花陽 …作物が急成長する魔法の肥料を使うよ。
矢澤にこ …みんなを笑顔にさせるよ。

-Aqours-
高海千歌 …駆けっ子ならだれにも負けないよ。
桜内梨子 …ピアノでいろんな音楽を奏でるよ。
松浦果南 …周りの水を自由自在に操るよ。
黒澤ダイヤ …とっても大きな声を出せるよ。
渡辺曜 …水面を猛スピードで駆け抜けるよ。
津島善子 …漆黒の堕天使を召喚するよ。
国木田花丸 …好きな本の内容を相手に伝えるよ。
小原鞠莉 …どんな料理も美味しくできるよ。
黒澤ルビィ …ピンチな時ほど威力が上がる魔法の光線銃を使うよ。


#8 約束したのに

◇◇◇

◆南ことり

 

あれからすぐにことりは音ノ木坂の方へ飛んでいき2人を探しながらも困っていそうな人を見つけては人助けをして時間を費やしたが、どれだけたっても穂乃果ちゃんにも海未ちゃんにも会うことはできなかった。今日は土曜日、学校はお休みで、校舎内もしんみりしているはずだから2人がいれば目立つためすぐに見つかると思ったがどうやらその2人はきていないようだった。あまり集中もしていないし魔法を生かし切れていなかったせいもあってマジカルキャンディーも200個と少ししか貯まらなかったようだ。しかしその代わりその場所、音ノ木坂の敷地ないの校舎裏で奇妙なものをみかけてしまった。高い空中から眺めてしかいなかったため詳しい部分まではわからなかったが、校舎内を猛スピードで駆け回る見知らぬ少女が3人ばかり見受けられた。そこには彼女達以外は誰もいない様子で、周りの建物や道からは見られないように動いている。しかしことりは上から眺めたことからそれらを観察することができた。猛スピード…それは、どう見ても、どう考えても並の人間ではとてもとても出すことの不可能である尋常じゃないスピードだった。魔法少女の鋭い視力のおかげでわかったが、衣装も煌びやかで華やかに輝いている。そしてすぐわかった。きっと彼女達は魔法少女だ。魔法少女は3階建ての校舎ぐらいなら安々とジャンプで屋上まで上れるし、彼女たちも軽々と上っている様子をみて確信した。しかし、これまでこんなに長く生きてきて、魔法少女と会ったことなどなかった。魔法少女に遭遇するなど考えたこともなかったし、興味すらもたなかった。それに魔法少女がいるなんて、全宇宙の人間にきいても本当にいるとは誰も思わず、都市伝説にするら劣る、架空の存在だった。架空の存在でも、ことりは魔法少女より宇宙人や幽霊、ある物語の裏話などの方が興味はあった。なのに、ことり達が魔法少女になってからこんなにも魔法少女と遭遇している。こといはこのことに少し違和感を感じた。魔法少女になったから魔法少女に遭遇できるのはわかる。だからといって魔法少女はこんなに多かったことは少しおかしい、気にさわる、やっぱり変だ。もしかしたら魔法少女という存在は最近できたものなのだろうか?

ファヴ「いや、魔法少女は昔からあったぽん」

急にマジカルフォンから声が発せられて心臓が跳ね上がる。願ってもいないのにいきなり飛び出てくるのは本当にやめてほしい。

ことり「……そうなの?」

ファヴ「うん、まぁ昔はそれほど多くなかったぽん」

ことり「じゃあ、なんでこんなに?」

ダヴ「…まぁちょっとイベントみたいなものぽん」

イベント…?そんなものがあるのか。もしかして魔法少女育成計画のゲームのことかな…?まぁ、意味はわからないが今はことりが気にすることができるものではなかった。それよりことりはあの校舎にいる彼女達に声をかけるか、少し迷った。人間同士ならともかく魔法少女同士だ。本質すらよくわかっていない存在、まぁそんなことをいえば自分もあてはまってしまうが、それでもそんな危険と言わざるをえない相手に気安く話しかけるなんてことは決して慎重な行動とは言えない。海未ちゃんならそう判断する。もし仮に、穂乃果ちゃんと海未ちゃんがここに来ていたのを見ていたとしたらそれを聞き出したいところだが、そんな安々と話しかけれるのはことりのタマではない。それでも少ししばらくの間悩み、結局は撤退いわばスルーということで考えが収まった。幸いかなりの上空から眺めているに加え、彼女達は何か会話しながら必死に行動している様子だったためどうやらこちらには気づいていないようだった。魔法少女の身体能力なら何があっても不思議ではないので、下手に迂闊(うかつ)な真似はできぬ。ということで、ことりはそっと翼を動かしながらそこから少し離れたところで人助けをまたはじめた。穂乃果ちゃんや海未ちゃんとは、また穂乃果ちゃんの家で会えばいいだろう。今はとりあえずマジカルキャンディーを集めることに集中すればいい。

 

…と、いうことになっていたが、さすがに18時までずっと1人で人助けというのは心身共にかなり応えるものだった。せめて誰かと一緒にやったほうが手ごたえがあるだろう。1人でこんなことをやっていてもモチベーションは維持できない。やはりことりは穂乃果ちゃんありきだ。にこちゃんほど真面目にマジカルキャンディーを集める気力も情熱も愛のカケラもない。ということで、ことりは17時には穂乃果ちゃんの家に帰っていた。ことりだけがはぐれ、穂乃果ちゃんと海未ちゃんが2人で合流し、ことりを探すため家にいるという可能性もあったがさすがに誰もいなかった。誰にもいない部屋にひっそり忍び込むのは仮にそこが穂乃果ちゃんの部屋だったとしても抵抗がある。しばらく部屋にのっそりと入ったままボーッとした後ことりは久しぶりにきた穂乃果ちゃんの部屋にあるマンガを取り出し、寝っ転がりながら少し体勢的に落ち着かないが、慣れない手つきで『海の底』というマンガらしくないタイトルのマンガを読み始め、2人が来るのを待った。

 

17:20 とりあえずでマンガを読み始めたが、やっぱりことりはマンガの面白さがそれほど理解できない。どうして皆そんなにマンガを面白いと思えるのだろう。このマンガもタイトルに反して全くシリアス要素はないよくあるつまらないラブコメだ。やはりマンガより小説の方がずっと読み応えがある。

 

17:40 もうことりはマンガ飽きたよ。はやくあの2人に、帰ってきてもらいたい頃だ

 

17:50 これ、本当に18時までに2人とも帰ってくるのだろうかと少し不安が芽生えた

17:55 うーん、来ない。今頃2人は何をしているのだろうか

18:00 やっぱり来なかった。穂乃果ちゃんはともかく海未ちゃんが遅刻とは珍しい

18:05 お腹がすいてきた。魔法少女でもお腹はすくものなのか

18:10 マジで来ないよ。ことりも様子を見にいったほうがいいのだろうか

 

ことりの心にいよいよはっきりとした不安感と危機感が(あら)わになってきたとき、ふと気が付くと濃い橙色の髪をした少女がドアを開けて入ってきていた。

仮に相手が人間だったらどうしようもないことになっていたなのかもしれないが、よかった。穂乃果ちゃんだ。大分汗をかいている、疲れているみたいだ。息づかいも粗く見えた。

穂乃果ちゃんが息をハァハァ言わせながら言葉を口にした。

穂乃果「ご、ごめん……絵里ちゃんとキャンディー集めててちょっと遅れた」

ことり「おかえり穂乃果ちゃん、え、絵里ちゃんとやってたの?海未ちゃんは?」

穂乃果「え、海未ちゃん?会ってないよ。ことりちゃんは海未ちゃん探してたの?」

ことり「うん、最初に飛ばされたときから…その後凛ちゃん真姫ちゃん花陽ちゃんにこちゃんに会ったけど…」

穂乃果「私もマジカルキャンディーは集めてたけど海未ちゃんとは会わなかったよ」

ことり「もしかして、もう先に京都に帰ってるとか?」

穂乃果「…海未ちゃんはそんなことするかなあ」

穂乃果ちゃんの言っていることは正しい。海未ちゃんはきっとそんなことしないとことりにもわかっている。海未ちゃんが遅刻するだなんてことは、基本今までなかった。そんなときは大体何かよほどの事があるときだ。…少し嫌な予感がする。

ことり「穂乃果ちゃん、一緒に海未ちゃん探しにいこう」

穂乃果ちゃんは強くうなずき、部屋に「海未ちゃんへ もし帰ってきていたら2人に連絡してください」とだけ書いて、ことりと穂乃果ちゃんで探しにでかけた。

ことりは空を飛べるが穂乃果ちゃんは空を飛べない。しかし空を飛べなくても大概の建物なら屋上までワンジャンプで乗っかることができる。ことりは上空に飛びっぱなしの状態を続けながら、穂乃果ちゃんと離れないように海未ちゃんを探した。

そうして何かを見つけるまでの時間はそれほど長くなかった。まず、魔法少女は人助けするにしてもできるだけ人目の少ない場所で人を助けるほうが目立たなくていい。だからまず都市部にはいないだろうと考えできるだけ人目の少ない場所を中心的に探した。東京は日本一の都市といえるほどなので、人目の少ない場所はそれほど多くない。港から離れた人の少ない海岸近くの海で、普通ではありえない現象といえる光景があった。具体的には何が起こっているのか把握できなかったが、海の水が浮かび上がってその周りには竜巻の空気の流れのように水が走っている。魔法少女の仕業の可能性が高いと踏んだことりはすぐに穂乃果ちゃんにそれを伝えた。

海未ちゃんの魔法は水に関する魔法だ。しかしあのようなことを引き起こすことが海未ちゃんの魔法でできるのは難しいだろう。しかし、何も関わりがないようにはあまり見えなかった。なんとなくそこに海未ちゃんがいるとことりの勘が働いた。勘だけでない、あの竜巻の周りに回っている不自然すぎる水は、海未ちゃんの魔法によってつくられたようにしか見えない。海未ちゃんの魔法を肉眼でみた機会は1回しかないが、ことりは海未ちゃんのことも大好きだから鮮烈に覚えている。とにかくその場所へ2人で急いだ。海未ちゃんが無事でいることを強く願った。急いでいこうとしたが、空を飛んでいないと穂乃果ちゃんは目的地がわからなくなるので、穂乃果ちゃんのペースにあわせるため大分遅いスピードになってしまったが、無事その近くまでやっと来れた。

穂乃果「海未ちゃあああああああああん!」

穂乃果ちゃんが大声を発した。声質自体はまったくいつもと変わりない穂乃果ちゃんの声だが、その大きさは人間のときより倍近く大きい音量の声だった。人間でも大きい声を出すことはあるが、人間でこんなに大きい声を出すのは人間では物理的に不可能だ。ただでさえ声の大きい穂乃果ちゃんが出すその声はことりと穂乃果ちゃんの距離だったらまるで耳元でしゃべられているように耳に響いた。この付近は本当に人がいなさそうだから幸いだが、都市部にまで声が漏れていないだろうか。

しばらく時間がたちあちらからも声が返ってきた。穂乃果ちゃんの声より圧倒的に音量は小さいが、「穂乃果ああ?」と言っているように聞こえる。言っている内容まではあまり聞こえないが、声の高さと通り具合から一瞬で分析できた。間違いない、海未ちゃんだ。もうここまでくれば穂乃果ちゃんでもたどりつけるので、ことりはそこへ猛スピードで飛んでいった。そしてようやくわかった。

海未ちゃんは何かと闘っている。その後すぐにわかった、海未ちゃんは、海未ちゃんは他の魔法少女と闘っていた。

 

◇◇◇

◆園田海未

 

最初の人助けとして民家の家事を解決した後もずっと魔法で基本高いところに飛び回りながら人助けをしていたが、マジカルキャンディーも1000個を達成したということで一度人目の少なそうな海岸で休憩していた。ことりと穂乃果も少し探していたが見つからなかった。マジカルキャンディーの総数は1002個。このキャンディーは食べられないのかと気になった1002個ならあと2個食べれば丁度1000個になってスッキリするし、人助けもかなりやっていたので何か食べたい気分であった。もし毒が入っていたら…と考え、ファヴを呼び出し安全を確認したところで、まぁこれで嘘だったらこの変哲なマスコットキャラクターを一生恨むという気持ちで、キャンディーを口の中に入れた。………う、うまい!そのキャンディの味は予想以上のうまさで、ぱく、ぱくとまたキャンディーを食べてしまった。そしてようやく気付いた。そのとき3個のキャンディーを食べてしまったのだ。マジカルフォンの端末をみるとキャンディー総数999個とかかれている。これはいけない、1000個にするつもりだったのに何も考えず食べてしまった。そして反射的に口をあけその中を思い切り手をつっこみ無理やりキャンディーを1個取り戻そうとしたが、丁度ギリギリでそのキャンディーはツルンと食堂を通り胃の中へ滑って入ってしまった……。

少しの間落ち込み、気を取り直して、自分の魔法の研究をしようと思いついた。先ほどは魔法で2人を飛ばす際勢いと水の量はよかったものの飛んでる最中に角度がどうしてもまがってしまってうまくいかなかった。今後魔法を使うこともあろうと、失敗しないため、さらにはほかにどのように使えるなどを研究しようと思い、場所的にもそこが丁度よさげだったので徹底的に一人で調べようとしていた。

17:30頃だろうか、研究をはじめてまもなく、1人の何かがこちらに迫ってきていることに気付いた。

あれは……波に乗っている?…こちらをにらみつけている?少女だ。背は高いが、私よりは年下に見える。

少し警戒しながら観察していると、相手は私に近寄り津波のようなものを発生させ意図的にこちらを攻撃しようとしているのが確信できた。目、あれは、殺意が込められている目だ。今まであんな怖い目を見たことはない。…相手はおそらく魔法少女だ。私を殺そうとしている。ならば、戦わねば。丁度魔法の研究をしていたし、丁度いいかもしれない…………!!




東宮填晴です。あの…実は1話では、「ひがしみや」って名乗ってましたが、別に「とうぐう」でも大丈夫です。どちらでもかまいません、実名じゃないので!(笑)
次の投稿までは少し時間がかかると思いますが、またよろしくです。読者の皆様、いつもお読み上げいただき本当にありがとうございます。
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