人気キャラが多いのは内緒だ!!(ただし電以外の第六駆逐隊はいない)
横島が鎮守府に着任して、ゲーム時間で数日。建造やドロップで艦娘の数もかなり増えてきた。
今現在、彼等がいるのは工廠である。横島の隣には吹雪達初期艦娘と白雪。
「……おかしいな」
「おかしいですね」
「おかしいわね」
「おかしいのです」
「どうしてこうなったのでしょうか?」
横島達は首を傾げる。と言うのも、問題は彼等が手に入れてきた艦娘達についてだ。
「何がおかしいの、司令官?」
「んー? いや、お前も分かってるとは思うんだけどさあ……」
横島の背中から声が掛かる。彼の背中には1人の艦娘がしがみついていた。その名を“皐月”。ロングの金髪を2つのおさげにした睦月型5番艦の艦娘だ。
横島は皐月を背負ったまま背後を振り向く。すると、横島にいくつもの視線が突き刺さる。
「むー。皐月ちゃん、羨ましいっぽい~」
皐月を羨ましそうに指を咥えて見つめるのは白露型4番艦“夕立”。クリーム色に近い金の髪を背中まで伸ばし、やや右側が長く切り揃えられた前髪、その上の部分に黒い細身のリボンを結んでいる。
夕立は既に横島に心を許しているようで、よく横島にじゃれついている姿が目撃されている。
横島からはその見た目年齢、犬っぽい行動から、自らの弟子であるシロの姿がチラつくらしい。そのため、無意識に頭を撫でてしまうことが多いようだ。
「君もあとで提督にしてもらえばいいよ」
皐月を羨ましがる夕立を宥めるのは夕立と同じ白露型である“時雨”。彼女は2番艦だ。セミロングの黒髪を後ろで三つ編みにし、先を赤いリボンで結んでいる。
非常に謙虚な性格ながらも意外に積極的であり、横島とも良い関係が築けていると言えるだろう。また、彼女も夕立とは違った犬っぽさを持っており、横島からよく頭を撫でられている。
「磯波よー、お前もあとで司令官に頼んでみたらどうだ?」
「そ、そんなこと、頼めるわけないよ深雪ちゃん!」
男勝りな口調の艦娘は吹雪型4番艦の“深雪”だ。彼女は大人しい艦娘が多い吹雪型の中で、最もやんちゃな性格をしており、自らを様付けしたり、前述の通り口調も荒っぽい。何気に必殺技も持っており、その名は『深雪スペシャル』というようだ。
彼女の髪は黒のショートボブで毛先が外にハネている。その容姿を簡単に言い表すならば、男の子っぽい吹雪、といったところか。
対するおどおどした口調の艦娘は、深雪と同じく吹雪型の9番艦“磯波”だ。大人しく引っ込み思案で消極的。おまけに遠慮がちで自己主張もほとんどしない。会話も得意な方ではなく、どもることが多い。しかし、だからと言って卑屈な性格をしているわけではなく、『頑張る』という言葉をよく口にし、それを現実に昇華させようとする努力家だ。健気に頑張る姿を見て、彼女を応援する友人も多い。
磯波は黒いセミロングの2つの三つ編みにしている。この髪型が彼女の雰囲気に非常にマッチしており、地味ながらも彼女の可愛らしさに花を添えている。
彼女の容姿を簡単に表すならば、言い方は悪いが、弱気な吹雪、となる。一見しただけでは彼女は暗い雰囲気を纏っているように見えるからだ。陰気な空気を纏いながらも、じっと何かを訴えかけてくるような瞳で見つめてくる磯波を想像してほしい。何か、心に“来る”ものがあるだろう。
さて、この2人だが、実は建造で手に入れた艦娘ではない。深雪は任務報酬で、磯波はドロップで手に入れた艦娘だ。
深雪は仰天した。それはそうだろう。何故ならば彼女が報酬艦として横島達の前に現れた時、その場にいた自分以外の皆は全員サングラスを掛けて自分を凝視していたのだから。おかげで彼女の初台詞は「深雪だよぉおっはああぁっ!!?」となった。
磯波も磯波で不憫だった。何せ彼女が勇壮なBGMを背景に大渦の中心から腕を組んでせり上がってくるのだ。彼女は羞恥のあまり「あ、あの……い、磯……磯、波……」と、もうほとんど自己紹介を声に出すことが出来ず、嗚咽にかき消されていたのだ。出撃メンバーが1番苦労したのは磯波を慰めることだったのは言うまでもない。
「いいじゃん別に。磯波も司令官が嫌いってわけじゃねーんだろー? あたしだって嫌いじゃねーし」
「そ、それはそうだけど……」
そう、この2人は横島のことを嫌っていない。むしろ好意的であると言っても過言ではない。
深雪はその言動が関係しているのか、女の子というよりも男に近い価値観も持っている。男はスケベなものであり、自分だってそういうことに興味を持っている。もし機会があるのならば、横島と気軽に下ネタ解禁トークをしてみたいとも思っている。
対する磯波はスケベな男性には恐怖心を持っている。なので横島と初めて話すことになった時は恐怖と羞恥、緊張から何も話すことが出来なくなってしまっていた。こんな醜態を晒してしまってはどうなってしまうか分からない。そう考えると涙も浮かんでくる。
磯波の様子を見て、横島は大体のことを察した。ならば彼が取る行動も決まっている。
横島はなるべく磯波を刺激しないように、極力優しい声を出し、ゆっくりと、柔らかな笑顔を浮かべながら語りかけていく。最初はそれでも答えられなかった磯波だが、横島が嫌な顔1つ見せることなく待ってくれているのを見て、徐々に答えられるようになってくる。それから後は速かった。自己紹介を終え、姉妹艦の吹雪達と横島に感謝しつつお茶会である。仕事なんてなかった。横島以外は。
「……ふん、あんなクソ提督のどこがいいってのよ」
「同感ね」
「よくくっつけるわね、あの子達」
横島を良く思う者がいるということは、当然彼のことを悪く思う者もいる。それが彼女達“曙”、“満潮”、“霞”だ。
曙は綾波型の8番艦。灰色がかった紫のロングヘアーをサイドポニーの形に結い、髪留めにはミヤコワスレという花と鈴を付けている。口が悪いのが特徴の艦娘の1人であるが、これは彼女の軍艦時代の過去が関係していると思われる。一言で言えば、理不尽な目に遭ってきたのだ。ありとあらゆる事柄、自分とは直接関係のないことすらも彼女のせいにされてきた。救出した艦を雷撃処分したこともあった。そうして、終戦まで生き残った艦の1つとなった。
ミヤコワスレの花言葉は『別離の悲哀』『しばしの憩い』『また会う日まで』というもの。曙の口の悪さに隠された、本当の想いが込められているのだろう。
満潮は朝潮型の3番艦。茶のセミショートの髪をお団子付きのツインテールにしている。彼女も口が悪い艦娘の1人であり、これもやはり軍艦時代の過去が関係しているのだ。
彼女が所属していた『第八駆逐隊』が彼女の修理中に相次いで沈んでいったのである。何も出来ないまま1人生き残り、様々な部隊をたらい回しにされ、結局、轟沈してしまったのだ。
彼女が名を告げた後に口に出した言葉は「私、何でこんな部隊に配属されたのかしら?」である。これは、ただ単に司令官である横島や、彼を支える吹雪達を揶揄して言った言葉だろうか?
最後に霞であるが、彼女も満潮同様朝潮型の10番艦。灰色がかった銀髪を緑色のリボンでサイドテールに結っている。彼女も口が悪いのだが、彼女の場合は提督である横島だけでなく、艦娘に対しても同様である。曙も満潮も口が悪いと前述したが、この3人の中で誰が1番口が悪いかといえば、それは霞であると言える。
彼女は過去の軍艦時代に機動部隊の護衛として数多くの作戦に参加している。とある作戦の中で彼女に非難が集中し、散々に陰口を言われ続けた。部隊は解散し、過酷な輸送作戦に従事することになる。後の作戦で駆逐艦ながら旗艦を努め、作戦を成功へと導いている。
彼女の最期は、被弾によって航行不能になり、“冬月”という駆逐艦の最初で最後の雷撃によって処分されたのだ。
霞の口が悪いのは、何も皆が嫌いだからというわけではない。むしろ提督である横島を、そして艦娘達を思ってのことである。今まで数々の激戦を潜り抜け生き抜いてきた彼女の罵倒は、いわば彼女なりの説教なのだ。
事実、彼女は面倒見が良い部分もあり、根底にあるものはやはり彼女なりの優しさである。
彼女達3人に罵倒されている横島だが、彼自身は3人のことが嫌いではない。それは何も横島が美女美少女に罵倒されるのが好きなマゾだからではない。ちょっとドキドキしたりもしない。どちらかと言えば嫌いになれない、と言った方が正しいのかもしれないが、とにかく横島はこの3人に対して悪感情を持ってはいない。流石にたまにイラっとくることはあるが、それを引きずったりもしない。
横島は自分が司令官として駄目な部類であると自覚している。それを指摘し、正しい方向に持っていってくれる彼女達は、横島としては嬉しい人材だ。
対する3人は横島が嫌いなわけではない。嫌いなわけではないが……ある部分で嫌悪していると言える。戦闘中の指示もおかしなところはなく、むしろそういった部分では信頼してきていると言っても良いだろう。問題は、家須や佐多から聞いた彼の煩悩についてである。
曰くかなりの女好きであり、美女美少女に飛び掛る。着替えや風呂を覗く。セクハラをかます。チチシリフトモモを触ろうとしてくる。――彼女達の態度の方が正しいと言わざるを得ない。むしろ少しでも信頼を置いていることが信じられないくらいだ。まあ、自分達からは絶対に横島に近付こうとはしないが。
「……中々面白い人間関係ですね」
そんな3人を少し離れた場所から見ているのは陽炎型の2番艦“不知火”だ。桃色が強い銀のセミロングの髪を水色の髪飾りでポニーテールに纏めている。
非常にクールな性格をしており、戦闘時には「沈め」「徹底的に追い詰めてやるわ」など、やたらと物騒な台詞を口にする。ただ、「不知火に落ち度でも?」や「不知火を怒らせたわね……!」という台詞から分かる通り、意外にも一人称は自分の名前である。さらには時折構ってほしそうなことを言うときもあるので、案外子供っぽいところもあるようだ。
そんな不知火だが、彼女は横島や他の艦娘達から一歩引いた立ち位置で観察をしている。不知火は横島の女の好みを知っているので自分達がセクハラなどの対象にはならないと見抜いており、そういったところでは曙達のように心配をしていない。かと言って吹雪達のように心からの信頼も置けていない。今はまだ、見極めの段階である。
そうやって離れて見ていると、色々と面白そうな芽を見出すことが出来た。退屈だけはしなさそうである。
「見たら分かる通り、見事に駆逐艦ばっかだろ?」
「うん。みんな駆逐艦だね!」
振り返った横島の言葉に、皐月が元気良く答える。分かっているのか分かっていないのか、何とも微妙な返しだ。
「何よ、私達が駆逐艦なのがそんなに嫌なの?」
「そうは言ってねーだろ? これから先敵も強くなってくるし、駆逐艦だけじゃ対処しきれないことも出てくるだろーからな。それに大人のねーちゃんが1人もいないってのがきつい。みんな女の子だし、俺には相談出来ないことだってあるだろ?」
「それは……まあ、そうね」
曙が横島に噛み付くが、横島はそれを冷静に流し、以前から思っていたことを打ち明ける。その内容は霞だけでなく、他の全員にも納得できるものだ。
「どんなに資材の分量を変えても駆逐艦しか出ないってのはなー……。はたしてゲームの仕様なのか、それともバグってんのか」
「恐らくバグね。
横島のぼやきに答えるのは叢雲。彼女も横島の鎮守府に起こっている異常に何かしらの危機感を覚えているようだった。
「んー……しゃーない、今から資材を大量に使えば駆逐艦以外が建造出来るかを試してみるか。そこまで資材が多いわけじゃないけど、四の五の言ってらんねーし。それでも出なければキーやん達に報告だな。……そういうわけだから、みんなにも手伝ってもらうぞ」
「了解です、司令官」
横島の命令に秘書官である吹雪が答える。これで今回皆が工廠に集まっている理由が分かった。
「さて、とりあえず適当に開発任務をこなして……おっ、出来た出来た。何々……? 61cm四連装(酸素)魚雷……?」
「何ですって!? それ私!! 私に装備しなさいよ!!」
「あっ、ずりーぞ叢雲!! それは深雪さまのもんだー!!」
「ちょっ、こらやめろお前らー!!?」
そんな何だかんだがあって1回目の建造。
「んじゃ俺じゃなくてみんなに資材を投入してもらうか。初っ端は誰が――」
「はいはーいっ!! 1番はあたしー!! 白露にやらせてー!!」
「あいよ、1番早かった白露が1番目だな」
横島から嬉々として端末を受け取ったのは白露型の
1番艦だからか、やたらと“1番”にこだわる。何かにつけて1番1番と言ってくる彼女に、横島はよく苦笑を浮かべている。
白露は横島の性格を知っても特に警戒したりもせず、どちらかと言えば懐いている部類だ。妹の時雨と夕立が横島に懐いていることもあり、自分も彼に信頼を置いている。何より彼の指揮で
「ふんふふーん♪ それぞれの割り当てはこれだー!!」
白露は元気良く横島に画面を見せる。彼女が投入した資材はこうだ。
『燃料:111・弾薬:111・鋼材:111・ボーキ:111』
「……やってみ」
「うん!」
そして建造開始。結果は『00:20:00』。見事に駆逐艦である。
「知ってた」
「うう、そんなぁ~」
案の定駆逐艦であったことに横島は頷き、白露は項垂れる。彼女を慰めるのは妹達に期待し、横島は任務報酬を受け取って新たな任務を受注する。
「今度は開発3回っと。……22号水上電探、12.7cm連装砲、10cm連装高角砲……?」
「何ですって!?」
「深雪さまのもんだー!!」
「ボクも欲しいー!!」
「だからやめろっつってんだろお前らーーー!!」
そして今度は3回の建造である。
「そーんじゃ……夕立、やってみるか?」
「ぽーい!!」
「いや、どっちだよ」
夕立は横島から端末を受け取り、それぞれ資材を投入していく。
『燃料:400・弾薬:100・鋼材:600・ボーキ:30』
「これは……」
「戦艦狙いっぽい!」
「へえ、これが戦艦狙いのレシピなのか……」
横島はふんふんと頷き、そのレシピをメモに取る。結果は『00:18:00』。どうやら駆逐艦のようだ。
「ダメっぽい~」
「まあ落ち込むなって。そんじゃ高速建造材を使って……」
画面の中で妖精さんがバーナーを放つ。建造が終了し、小型ドックの扉が開くのだが、中からは誰も出てこない。代わりにカードが落ちており、それぞれ“深雪”、“皐月”の絵が描かれていた。
「ありゃ、ダブったか」
横島はカードを拾い、吹雪に渡す。いわゆるダブり艦も増えてきた。そろそろ近代化改修に踏み込むのも良いだろう。
「次は……お?」
「――っ」
「霞、やってみてくれ」
横島が誰を選ぼうかと艦娘達を見回し、霞とばっちり目が合った。霞は一瞬身体を硬直させるが、それを顔には出さず、近付いた横島から端末を受け取る。隣の2人は思い切り横島を警戒しているが、霞はそこまででもない。特に文句も無く、資材を投入する。
『燃料:520・弾薬:130・鋼材:680・ボーキ:40』
「少し夕立のレシピと似てるな」
「そう? まあこれも戦艦狙いだし、そうそう変わらないでしょ」
横島はメモを取りつつ感想を述べる。それに霞はそっけないながらも返答する。やはり横島に心を開いているわけではないが、毛嫌いしているわけでもなさそうだ。
この結果は『00:24:00』。残念ながら駆逐艦である。
「……これもダメか。ここまでくるとやっぱり……」
「検証が終わってもないのに決め付けてんじゃないわよ、このクズ」
「分かってるって。……んじゃ最後は吹雪、お前がやってくれ」
「え、あっ、はい! 了解です!」
霞の叱責に頷き、最後は秘書艦である吹雪に任せる。吹雪は自分が選ばれるとは思っていなかったのか、少々慌ててしまう。
吹雪は横島から端末を受け取り、慣れた手つきで入力していく。秘書官として横島の代わりに何回か建造をしたことがあるのだ。
今回吹雪が投入したのは『燃料:300・弾薬:30・鋼材:400・ボーキ:300』の空母狙い。
「これが空母レシピ?」
「はい。ボーキサイトが他と比べてかなり余っていたので……」
「まあ戦艦レシピ2回やればな。さて、結果は……?」
空母狙いの結果は『00:20:00』。残念ながら、最後も駆逐艦だ。
「……こりゃ、ログアウトしてキーやん達に報告だな。戦艦や空母どころか、重巡洋艦や軽巡洋艦まで出ないのはおかしいし」
「そうですね……。ログアウトしたらゆっくりと身体を休めてくださいね。こちらでの1日が向こうでの1時間ですし、何か感覚がおかしくなっているかもしれませんから」
「そうだなー。バイトにも学校にも行かなきゃなんねーし、今度こっちに来る時は向こうでの明日の夜だな……ややこしい」
横島はこの“艦これ”のテストプレイヤーだ。何か問題が発生したら事細かに報告をせねばならない。報告をしたとしてもそれがバグではない可能性もあるし、あり得ないだろうが、もしかしたらゲームの仕様という可能性もある。バグだったとしてもゲームの修正が終わるのにどれほどかかるか……。気が重くなる話だ。
「とりあえずログアウトするのは寝て明日起きてからかな。ログインしてあとは寝るだけってのは何か嫌だし、建造が終わるのも待たないとな」
「それじゃあ建造が終わるまでボクと遊ぼうよ司令官!」
「夕立も司令官さんと遊ぶっぽいー!」
「はいはい、遠征の計画を立ててからな。今回で燃料と鋼材が枯渇気味だし、悪いけどよろしく頼む」
曙達の方からクズだの何だの聞こえてくるが、彼女達も承知の上で今回の建造を行ったのだ。悪感情はほとんどなく、ただ言ってみただけである。呆れは多分に込められているのだろうが。
横島は遠征計画に頭を悩ませながら建造の終了を待つ。資材のことだけでなく、色々と考えることが多い。『調整中』となっている演習や、叢雲の『他の鎮守府』という言葉。どうやら自分以外にもテストプレイヤーがいるらしい。考えてみれば当たり前のことだ。これほどにまで作りこまれているゲームをたった1人でテストプレイ出来る訳がない。いくらなんでも時間がかかりすぎる。
加えて艦娘というゲームのキャラクターが魂を持っていること。他の鎮守府でも同じなのか違うのかによって話が変わってくる。
横島は痛みを訴えてきた頭をポリポリと掻き、溜め息を吐いた。まだまだ、前途は多難である。
第九話
『春の駆逐艦祭り』
~了~
お疲れ様でした。
祭りって言うほど出てないかな……?
現在横島鎮守府の駆逐艦は吹雪・叢雲・電・白雪・深雪・磯波・白露・時雨・夕立・満潮・霞・曙・不知火・皐月の14人ですね。
新しく建造されたのは陽炎型の誰かと吹雪型の誰かです。
それではまた次回。