ヒラヒラと白衣を靡かせる担任を筆頭にC組の生徒達がその後に続く。
階段に差し掛かると他のクラスと合流し二組の列になる。
なんか女の子ばっかりのクラス...
静『○○、そんなに緊張しなくても大丈夫だぞ?』
「そ、そんな事ないです...」
静『君は周りの人間を放っておけない気持ちにさせる力があるな。』
ポフッと頭に手を置く。
「...なんですかそれ。」
静『ははっ今は分からなくて良いのかもしれないな、こっちの話だ。』
曖昧に答え先生の胸の高さほどの僕の肩を優しく叩く。
『あら、随分平塚先生と仲が良いのね。○○くん。』
余り見ないようにしていた隣のクラスから聞き覚えのある声が飛んでくる。
静『君は...』
「雪ノ下...さん?」
雪『おはようございます。お二人とも。』
静『雪ノ下じゃないか。おはよう。』
「おはょ。」
女の子ばかりの隣のクラスは雪ノ下さんのクラスだった。
静『○○、雪ノ下とは面識があったのか?』
「入学前に。ね?」
雪『そうね。お久しぶりです、平塚先生。』
静『そうか、陽乃は変わりないか?』
雪『はい、変わる要素が見当たりません。』
「雪ノ下さんは先生と知り合い?陽乃?さん?」
雪『私の姉がここの卒業生なのよ。』
「へぇ、そうなんだ。」
静『変わらない、だろうなw陽乃が○○を見たら捕って食われてしまうかも知れないなw』
雪『フフッそうかもしれないわねw』
「えっちょっとなんですかそれ。怖いです...」
陽乃という雪ノ下さんのお姉さんの存在...なんなの...
ビク付く僕を尻目に二人は笑いながら体育館の扉をくぐる。
雪『心配しなくても姉さんには近付かせないから安心してちょうだい。』
「うん...お願い。」
静『仕方ない、何かあれば私が守ってやろう。』
「お願いしますって言いたくないですっ...けど...」
なんかもぅ...よくわからなぃ...
僕の困った表情にクスクスと笑う雪ノ下さん。
入学前、会ったときにはしていなかった赤いリボンを揺らしながら僕の隣に整列する。
「お姉さん...怖い人なの?」
雪『さぁ、どおかしら?』
不敵な笑みでからかう様に答える雪ノ下さん。
陽乃さん...要注意人物かも知れない...
雪『そう言えば、あれから参考書は手に入れられたのかしら?』
「あー...結局買えてないんだ...」
雪『そう...』
一呼吸置いて雪ノ下さんが喋り出す。
雪『もし迷惑でないのなら、その...私が選んであげても構わないのだけれど...』
「え?ほんとに??...凄い助かるょ。」
雪『ええ、解りやすい内容の物、だったわよね。』
「うんっはぁ...ホントよかったぁ...ありがとう雪ノ下さんっ」
雪『っ...そんな...大袈裟だわ、気にしないでちょうだい。』
実際助かるもんっ...
静『雪ノ下、○○をよろしく頼むな。私は教員席へ足を運ぶ。』
カッコつけた歩き姿と去り際のアデューポーズをキメてくれた。
雪ノ下さんの厚意を受け取り式が開始された。