「ここはいったい…」
気が付くと、物凄くピンク色の空間にいた。
「あら?ようやく気が付いたのね♥」
声が聞こえたので振り返ると、そこにいたのは…
「ば、化け物だ~!!!」
ピンクのブーメランの海パンを履いていた、ムキムキのオカマだった。
「誰が見ただけで気絶する化け物ですって~!!」
「そこまで言ってねぇ~!!」
どんな耳してんだよと思ってしまうのは悪くないと思った。
「失礼ね。こんな麗しい漢女を化け物呼ばわりするなんてい」
「あ~…」
どこからどう見ても化け物以外には見えないんだが…
「と、ところでなんで俺はこんな場所にいるんだ?」
とにかく話題を変えないと死ぬ。主に精神が…
「あら嫌だ私ったら。すっかり忘れてたわん。実はね、貴方にはある世界に行ってほしいのよ」
「ある世界?」
「ええ。貴方は前世で交通事故にあって死んだわ」
確かにそう言われればそうだったな。あまりにもおかしな空間にいたから、その事をすっかり忘れていた。
「確かにそうだったな。で、行ってほしい世界って何処だ?」
「それは、行けば分かるわん。けど、今のままその世界に行ってもご主人様は死ぬだけねん」
「なるほど…ってご主人様!?」
いきなり爆弾発言した化け物の言葉に驚いた。
「そうよ♪なんだか私、貴方の事を気に入っちゃったのよん♥」
そう言いつつウインクをする。
(オエ~!!今にも胃の中全部吐き出しそうだ)
なんとか吐かないように必死に耐えていた俺。
「そこで、ご主人様が欲しい特典を挙げちゃうって訳」
「…特典か」
そこまで言うくらいだ。余程危険な世界なんだろう。だったら…
「なら、俺が知ってる漫画やアニメの技が欲しい。無論武器もだが」
「全然問題ナッシングよ!」
「ありがとう。後、出来れば能力や技を鍛える時間が欲しい」
「あら、どうして?」
「いくら優秀な能力や武器があっても、けっきょく使うのは本人だ。本人が弱ければ宝の持ち腐れだ」
昔見たアニメの主人公がそんな感じだったからな。その主人公も修行して強くなったんだ。なら俺も修行して強くならなきゃ意味がない。
「……」
その言葉に、オカマは驚いていた。
「今時珍しいわね。普通能力を貰ったら、すぐに行かせろって奴が多いのに。そして、たいていは死んじゃうんだけどね」
良かった~!そう言って。
「なら、私直々に鍛えてあげるわん」
「…えっ」
その言葉に、俺の顔は青ざめずにはいられなかった。だって、まさか修行の相手が
「うっふん♥よろしくね、ご主人様」
俺、今まじで貞操の危機を感じてる。
(新しい世界に行くまで、俺の貞操が無事でありますように…)
思わずそう願ってしまった俺は悪くない!!
「それじゃあいくわよ!!!」
こうして、修行という名の拷問が始まったのであった。