飯を食った俺は、孫堅に連れられて広場にやって来た。
孫堅「ここはウチの兵達が訓練を行う時に使ってる場所だ。ここなら、戦っても問題ないぞ」
ホントに問題ないのか?確かにそこそこ広いけど…
(俺とあんたが戦えば、まずい気が…)
んなことを思いながら、俺は孫堅を見る。
(駄目だ。俺と戦うことに集中してる)
このパターンは何を言っても無駄だろなと思い、諦めて俺は孫堅と反対側に歩き出す。
孫堅「さて飛翔!勝負内容だが、相手が気絶又は参ったと言うことだ!!」
「使用武器は?」
孫堅「勿論真剣だ!でなけりゃ、戦っても意味ないからな~!!」
そう言いながら、自分の腰にかけてた剣を抜く。へ~、あの剣から物凄い血の匂いを感じるな。その癖に、刃零れ等は起こしてない。鍛冶屋で修理しても、どこかしら傷はあるはずだが、あれには全くない。使い手である孫堅がいい腕なんだろな。
孫堅「俺はこの南海覇王を使う。この剣は先祖代々、国の王になった奴に受け継がれてきた代物だ」
「南海覇王…」
是非とも、同じ物を作ってみたいな。この戦いで触れたらやってみるか。
「
俺は先程使った刀ではなく、2本の剣を作った。
孫堅「!?」
孫堅の奴も、俺の気配に気が付き真剣な表情になる。
孫堅「ほう…」
その言葉を合図に、俺達の試合は始まる。
孫堅「はあっ!!!!」
ガキン!!!!
剣と剣がぶつかり、衝撃波が生まれる。
「流石は呉の王だけはあるな!」
孫堅「お前もな。俺の一撃を受けたのは数えるほどしかいないぞ!」
「そいつは…光栄だな!!」
俺はすぐさま反撃する。
孫堅「ぐっ!!」
孫堅はその攻撃を受ける。
孫策「嘘…母様とまともにやり合うなんて」
「雪蓮、あいつは何者だ。孫堅様と互角にやり合える相手等、言っては悪いが初めて見たぞ」
「お姉様が連れて来られましたよね?」
いつの間にかギャラリーがいた。ってか、孫策に似てる奴がいるな。姉妹か?
孫堅「俺との戦いに余所見とは余裕だな!!」
更に攻撃の破壊力が上がる孫堅。
「ぐっ…流石に厳しいか。なら!!」
俺は更に、殺気などを高めた。すると、それに気づいた孫堅が俺から離れる。
孫堅「まさか、俺が恐怖を感じるとはな」
「流石だな。俺の殺気を感じ取ったか」
俺はそう言いながら、持ってた剣を十字にクロスさせる。
「我らは神の代理人。神罰の地上代行者。我らが使命は、我が神に逆らう愚者を、その肉の最後の一片までも絶滅すること―――
そこから俺は素早く孫堅に突っ込んで行く。孫堅もそのスピードに驚いたのか一瞬間が出来る。だが…
ギギギギャリン!!!!!!!
紙一重で俺の攻撃を防いでいた。
「ほう…あの攻撃を防ぐか」
孫堅「ハァ…ハァ…バカ言うな。殆ど勘だ」
勘って…俺の攻撃勘で防がれたのかよ。ちょっとショックだな。
孫策「母様が、押されてる」
祭「バカな!?」
「信じられない」
「あいつ…いったい何者なの」
外野ではそんな話声が聞こえていた。
「(う~ん…このままじゃジリ貧だな。仕方ない。さっき
俺は持ってた剣を消し、新たに剣を作り出す。現れた剣を見て、孫堅を始め全員が驚きの表情になる。
孫堅「バカな!?」
雪蓮「あの剣は!!」
祭「ありえん!あの剣は、この世に堅殿が持っておる一本しかないはずじゃ!!」
「で、ですが現に相手の手の中に」
「なんで…あの剣を持ってるのよ」
『南海覇王が!!!』
そう、今俺の手元にあるのは孫堅が持っている南海覇王だ。だが、孫堅もその剣を持っている。実はあの時、近づいた一瞬の隙を狙って南海覇王に触れたんだ。触れたら後はこっちのモンだ!!早速忠実に再現したわけだ。
孫堅「何故お前が南海覇王を…」
「さあ、何でだろうな?」
俺はおどけた感じで答える。勝負が終わらない限り教える気は更々ないので悪しからず♪
孫堅「ならいい。お前に勝って教えてもらうさ!!」
「できたらな!!」
互いの南海覇王がぶつかり、先程より強い衝撃波が生まれ火花が弾け飛ぶ。
(この剣なら、あの技にも耐えれるだろ)
俺は孫堅から距離を取り、剣を構える。
孫堅「何をする気だ」
「まぁ見てな」
俺は気を集中させていく。そして剣を振り上げる。
「…破邪剣征、桜花放神!!!!!」
これはあのオカマが呼び出した女性から教わった技だ。本来は破邪の血というものが無ければ使用できない技らしいが、そこはホラ、あのオカマが『この貂蝉ちゃんにいお任せあれん♥』って言って使用できるようになった。
孫堅「はああああああああ!!!!!!!!」
孫堅は叫びながら、放たれた桜花放神に攻撃する。
「なに!?そのまま受けるつもりか!?」
孫堅「グッ!!グアッ!!!!」
しかし、当然受けきれる訳もなく、孫堅は吹き飛ばされたのだった。
孫堅「ハ…ハハ、まさか…俺が負ける…とはな」
祭「そこまでじゃ!この勝負飛翔の勝ちとする!!誰か!急いで堅殿に治療を!!」
「は、はい!!」
孫堅はそのまま運ばれていった。俺は投影した南海覇王を消す。
「ふぅ」
祭「まさか堅殿に勝つとはのう」
祭と呼ばれる女が声をかけて来た。
雪蓮「ほんとよ!まさか母様が負けるなんて思わなかったわ」
「確かにそうだな」
次々と観戦していた連中が俺の所にやって来る。
「えっと…」
雪蓮「そういえばまだ名乗ってなかったわね。私は姓は孫、名は策、字は伯符、真名は雪蓮よ」
祭「わしは姓は黄、名は蓋、字は公覆、真名は祭じゃ」
「姉様!?祭!?見ず知らずの男に真名まで!!」
雪蓮の妹の奴にそう言われる。
「あ~…悪い。真名ってなんだ?俺がいた場所はそんなのないからよ」
「ほう、真名がないとは珍しいな」
「悪かったな。で、あんたは?」
ロングの黒髪で眼鏡を掛けた褐色の女に話しかける。
「まだ自己紹介していなかったな。私は姓は周、名は瑜、字は公謹、真名は冥琳だ」
「冥琳!?貴方まで!!」
冥琳「そして真名の意味だったな」
妹の言葉を無視して、俺に真名の重要性を教えてくれた。真名とは、呼ぶことを許されていないと首を刎ねられても文句を言えないそうだ。なるほど、それほど自分の真名を大切にしてるんだな。
「なるほど。けどいいのか?そこの三人は俺にその真名を教えてくれたが?」
雪蓮「別にいいわよ。母様に勝つほどだもん!それに、私貴方の事気に入っちゃったしね♪」
祭「わしもじゃ。堅殿に勝った腕前、いずれ手合わせを願いたいものじゃの」
冥琳「私も気にしていない。それに、少しお前に興味が湧いたしな」
「そっか。なら、俺の事も好きなように呼んでくれ。俺には真名がないからな」
そんな話をしていると、1人だけ名乗っていない妹の方を見る。
「……」
雪蓮「ほら蓮華」
蓮華「……」
「名乗りたくないなら別にいい、嫌々名乗られてもこちらの気分が悪い」
蓮華「な、なんですって!!」
この程度で怒るって、頭が固いな。さて、こいつは放っておいて俺は先程から気になった事を言う。
「あ~冥琳」
冥琳「ん?なんだ山田??」
「お前…胸に何か病を抱えてるだろ」
『!?』
俺のその言葉に、周りにいた全員が驚いたのだった。