Angel Beats! ~expressionless boy~ 作:ヘビガラス
......
5時、か。少々早く起きてしまった。
ここは、死後の世界...だよな、やっぱり。
何となく夢の中だった気がして、起きたら記憶が戻っていつも通り。
...なんて事を願っていたのだが。
世の中そんなに甘くないようだ。
まぁ、悲観的になっても仕方ない。
今は、ちゃんと現実を見つめよう。
あの天使、いや人間だったな。
あの少女は、ここにいる者は皆学生だと言った。
早く起きてしまったことだし、校舎を回ってみるか。
とりあえず昨日の制服を着て、そして荷物を...
あ、昨日来たばかりで教科書は無いのか。
仕方ない。教室にあるかもしれないし、無かったらその時考えよう。
同室の人は当然といえば当然だが、まだ寝ていた。
仕方ない、挨拶の機会は幾らでもあるだろう。
天城は静かに部屋を出た。
...ふぅ、早朝の空気は冷たくて美味い。
気温から判断して、今は春頃だろうか。
雲一つ無い澄んだ青空が美しい。
さて、先ずは教室に行こうか。回るのはそれからにしよう。
職員室で鍵をとり、自分の教室を探す。
...
......
............
今さらだが、この学校は広すぎる。
廊下は長いし、教室も多すぎだ。
なんと初心者に思いやりの無い学校だろう。
...思いやりのある学校ってなんだ?
っと、なに一人でわけの分からない事を考えている?
教室の鍵を開け、誰もいない室内を見渡す。
奥の壁に座席表が貼ってあるようだ。
えっと、前から2番目の、右から2番目...か。
自分の席を確認し、鞄を机に掛ける。
おっ、教科書類が引き出しに入っていた。
これもやはりこの世界のルールなのだろうか。
...よし。確認することはしたし、少し回ってみるか。
...ふむ、ここは食堂だろうか?
校舎自体が広いだけに、ここもかなり広い。
そう言えば、昨日から何も口にしていない。
試しに何か頼んで...あ。
ここではどうやって金銭を得るのだろうか?
ううむ...分からない。
仕方無い、今日のところは諦めて、後で誰かに聞こう。
なに、1日ぐらい大丈夫だろう。
...ここは、保健室、か?
何故か既に一人寝ている者が居るが...。
下手に関わるのも面倒だ。他を回ろう。
あ、でもあまり時間が無くなってきている。
早く教室に戻らなければ。
教室に戻ると、自分の席の右隣に銀髪の少女が座っていた。
「同じクラスだったのですね。」
「...天城君」
「!...私の名前をご存じで?」
「...座席表...貼ってある。」
「あ。(そうだったな)」
「...私は立華。立華かなで。」
「立華さんですね、昨日はありがとうございました。」
「構わないわ。」
そうだ、この機会に色々教えて貰おう。
「この世界では、お金はどのように確保するのですか?」
「...奨学金がもらえるはず。
お昼休みに事務室を訪ねてみて。」
死んだ後で奨学するのも変な気がするが...。
いや、考えては駄目だ、ルールなのだから。
「昨日、生徒会室にいるとおっしゃっていましたが、生徒会役員なんですか?」
「...ええ、会長を任されているわ。」
成る程、相当成績優秀と見た。
「何故...貴方は戦っているのですか?」
「...それは...今は言えない。」
「え?どうしてですか?」
「...ここは、人の目がありすぎる。
昨日も言ったけど、生徒会室で話すわ。」
成る程、人に聞かれたくない内容なのか。
「分かりました、必ず伺います。」
「おーい、席につけ。」
いつの間にか教師が室内にいた。
...仕方ない。放課後になるまでの辛抱だ。
...ッ。1日ぐらい大丈夫と思ったが...。
前言を撤回する。
...一刻も早く食堂に行きたい。
50分がこんなに長かったとは...。
授業内容が恐ろしくつまらない事が拍車をかける。
...早く...死ぬ...死なないけど...死ぬ...
常に冷静な天城の意外な弱点ですね。
案外、松下五段とお友達になれたりして(笑)
実は音無が一瞬だけ出演しています。
一瞬だけですが。(笑)
今回はあまり進展がありませんが、その分背景の設定をさせて頂きました。
次回はもう少し進展する予定ですので、ご期待下さい!