ベリアル物語   作:ヴァンパイア

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皆さんお久しぶりです。今回は非常に短いです。エピソード19まだ執筆中もう暫くお待ちください。


ベリアル物語外伝 エピソード0

男は愛する者達を守ろうと力を手に入れた。だが、その力はあまりにも強大だった。

そのせいで男は畏怖された。男の存在は驚異になると判断されたため、抹殺対象となった。自分の身を守ろうとしただけだったが、誤って辺り一帯を消滅させた。恋人、友、家族を守る為、手に入れた力で愛する者を滅ぼしてしまった。

 

 

あの時、何が起こったのか分からなかった。でも、残酷にも頭が状況を把握した。ショックを受けた。泣いた。絶望した。

 

私がやった事は瞬く間に広がった。私を恐れた者達全力で殺しにかかって来た。私も迎え撃とうと全力の一撃を放った。全て崩壊した。“全宇宙が消えた”。

 

 

 

 

何も無い漆黒の空間。宇宙も、星も、生物も、物質も、原子も、何も存在しない。

 

そんな中、何万年いや、何億年…いや、何兆年。もしかしたらそれ以上かな。私は孤独に長い年月を過ごした。自殺しようとしたけど死ねなかった。

 

私はふと気付いた。何も無いのなら創りあげればいいと。だから、宇宙を創造した。私はこれで孤独では無くなると思った。けど、結局新しく生まれた生命にも恐れられた。

 

もう、疲れて来た。こんな力はもういらない。だからと言って安易に力を渡してもまた悲劇を繰り返すだけだ。なら、この力を渡してもいい様な者を見つけなければ。

 

私は正義感溢れる者にこの力を託そうと思い、正義感の強く確かな実力を持った青年を導いた。青年は事情を話すと納得してくれ、小手試しとして1万分の一程度の力を分け与えた。

 

だが、期待外れだった。その青年は自分の正義を貫く奴だった。自分が間違ってると思うともせず、他者に自分の正義を押し付けた。少しでも背くのであれば抹殺する。結果は青年は暴走した。

 

あの青年いや、奴に力を与えたらダメだ。私はすぐに別の者に力を与えては様子を見たが、結果は全部期待外れだった。こいつならやってもいいかもしれないと確信に至るまでいった者もいたがダメだった。むしろ、そいつの方が今まで一番凶悪な奴になった。

 

正義か…この言葉は反吐が出る。正義ってのは正しい道理っ意味だけど、そんなものは存在しない。自分の正義が相手にとっては悪にもなる。その相手を殺してまで正義ってのは貫かなきゃいけないのだろうか。反対する者がいる時点でそもそも正しい道理じゃない。

 

だから、私は正義だ正義だとか言ってる奴に力を与えらのはやめた。多少が間違っていても暴走しないで、全宇宙を崩壊させる様な破壊神にでもならない限りいい。

 

けど、大抵な奴はその力を使ってすぐ暴れ出す。どうすればいいのやら。私は宇宙中を観察した。そんな中、面白い事を言い出した者がいた。

 

「それじゃ、行こうじゃねえか。俺の、いや、俺達の守るべき者を探しに。」

 

確か、この者は悪に堕ちたウルトラマンだったな。悪に堕ちてもウルトラマンであることには変わらないってことか。こうゆう者は大体がそれを消し去ってやるとかそうゆう風に考えるのが多いが、こいつは逆に守るべき者を得ようとしている。

 

この者は、正義なんだの言わない。それに少しは部下をよく思ってる。此奴がもし、私の力をどうなるのか。守るべき者を手に入れさせたらどうなるのか…予想もつかん。

 

 

早く、我のお家に案内しようっと

 

 

 

 

 

 


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