鋼鉄の鼓動は契りて交わらん(コラボ用)   作:妖鵞夜雨

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はいどうも。E3掘りで頓挫した妖鵞夜雨です。

皆さんイベントの方は楽しんでますか?アクイラ(読み方あってるかな?)ちゃんやウォースパイト(こっちの方が不安)ちゃん他を迎え入れてキャッキャウフフしてますでしょうか。


私は200ちょいあったバケツと3万あった燃料が底をつきました。

ボーキサイトも怪しいですが、鹿島、浜風、水無月、天津風、磯風、長波サマを迎え入れることが出来ました。


あぁ、念願の鹿島たんprpr……浜風たんprpr……二人編も書かなきゃ……おっと。



イベント編も書くかも知れませんが気まぐれですのであまり期待しないでください☆

本編の注意事項としてですが


加賀さんが好き方には先に謝罪を入れておきます。

うちの加賀さん、結構ポンコツでカタブツです。

史実寄りに零戦による旋回戦=最高。それ以外ありえない思考回路なので……お許しください。




コラボ編-03-A 【Concept】

夜雨side in 自室 with 熟練見張り妖精&鈴奈&龍奈&凪紗

 

 

 

 

夜雨「どうしてこうなった……」

 

私含めて5人で円の形に座っている。(そもそも妖精って1人2人と数えるかどうかすら怪しいが)

 

 

いや、わかってはいたんですよ。倭と演習するのは。

 

 

ただ、運用コンセプト的にアウトレンジ砲撃で数を減らして1対多のソロ凸無双を想定している倭に多対多の分割分担艦隊戦前提の私がどうやってまともにやりあえるのかっていう話ですよ。

 

そもそも私アタッカー向けじゃないですし。

 

スペック表ではほぼ全ての能力で私より格上扱いだし……。

 

はぁ……。

 

 

 

 

熟練見張り妖精《一体どうしろっていうんでしょうね…しかも艤装じゃなくて艦って…》

 

夜雨「気が重いです…」

 

熟見妖《うーん……徹底したアウトレンジで航空戦と昼戦を耐えきって夜戦で一気に懐に潜り込んで叩く以外選択肢が無いかと……》

 

凪紗「となると、航空攻撃で主砲の機能を半減させればいいってことね」

 

龍奈「……いや、そんな短絡的にいかない方がいいでしょう。相手は百戦錬磨の猛者ですし、強力な対空砲弾でも積んでると見て間違いなさそうね。それもあっと驚くようなコンセプトのヤツを」

 

 

鈴奈「…それに…電子機器に…若干の不具合が出る…電波が…倭からでてる……」

 

夜雨「ECM?」

 

鈴奈「…違う…ECCMじゃ……中和は無理……」

 

熟見妖《いーしー……なんですかそれ?》

 

龍奈「Electronic Counter Measures(電子対抗手段)といって、レーダーや誘導装置の妨害をする装置です。ECCMはそれに対抗する装置のことですよ」

 

熟見妖「なるほど。ありがとうございます」

 

鈴奈「……通信機器のエラー……増えた……?」

 

夜雨「だいぶ出てますね。電波妨害でもかけてるのでしょうか?」

 

龍奈「まぁ、検討がつく範囲ならへんちくりんな装置かエンジンでも積んでるんですかね」

 

夜雨「あまり人のこと言えませんけどね…」

 

エネルギーリソースがその辺にある(海)水という摩訶不思議な主機(エンジン)核融合炉を積んでいる夜雨の方が原子炉を積んでる倭よりへんちくりんなエンジンや装置を積んでいるとも言える。

 

 

凪紗「今回は16対16の艦隊決戦なのでメンツも決めないとね」

 

夜雨「そこは決まってるみたいですよ。えーっと、とりあえず読み上げますね。

 

・16対16

・倭、夜雨は第一艦隊旗艦

・時雨改二剛、春雨剛は第二艦隊旗艦

・相対距離200kmから開始

・艦隊行動を前提とする

・潜水艦と基地航空隊は安全のための哨戒部隊なので誤射しないように。

なお、基地航空隊は双発プロペラ機、F-15、F-35、F-2J、F-4Jのみで編成する。

該当機と管制との交信を傍受しても構わない。

該当機は可変周波信号をほぼ常時発信するので判別はできる。

 

・勝利条件は一定時間経過時の【艦喪失量、損害率】及び【艦隊行動の質】で判断する。スタンドプレーで全艦撃沈判定を出してもそれはその個艦の勝利であり艦隊の勝利ではない。

 

演習の課題は【艦隊】における【連携の質の強化】及び【役割分担】であり、必然的に重点は【艦隊行動の質】となる。

 

・使用可能な砲弾は演習用通常弾、演習用徹甲弾、演習用対空砲弾のみとする。特殊砲弾は演習用に改造されたものを審査員(提督)に見せ、許可を得たもののみ可とする。

 

基準は

損傷を与えないものであること

弾頭がペイントであること

安全であること

と、する。

 

・装備は旗艦の判断で載せ変えても構わない。

 

 

編成

 

第一艦隊

 

旗艦     夜雨

高速戦艦   榛名改二

高速正規空母 蒼龍改二

高速軽空母  瑞鳳改

航空巡洋艦  熊野改

重巡洋艦   羽黒改二

 

第二艦隊

 

旗艦    春雨改剛

雷巡    阿武隈改二

対空駆逐  吹雪改二

軽巡    由良改

軽巡    夕張改

駆逐    皐月改二

 

らしいです。

 

装備はある程度自由らしいのでそこで有利になるように組みたいですね。とりあえず空母は偵察機と高性能艦戦をガン積みにしてもらいましょう。着弾観測は……まぁ、なんとか無理やり統合処理すれば良いですね」

 

 

 

龍奈「……倭の兵装の推定値ですが、主砲射程は約80~120km、副砲で30km前後、対空ミサイルは私達と同じのを積んでいるのであれば約200km以上、機銃類は10km弱でしょう。多分このような【要塞戦艦】に近づくだけでも相当な困難になるかと。」

 

夜雨「つまりざっと50~100kmまではデスゾーンってわけですね。距離100km、砲弾速度を340m/s、完全な等速直線運動と仮定して砲弾到達までの時間は約5分。倍の速度の680m/sなら約2分30秒、3倍の1020m/sなら約1分ってところかな。1分先のことを精密に予想するのは困難だからかろうじて回避はできると思うけど…不安ですね」

 

凪紗「……真面目に対艦用10t徹甲爆弾(ガイアクエイク)どころかスッピン(武装無し)でも無理な気がしてきた。どうしよう」

 

 

龍奈「システムを飽和させるほどの物体を投射するにしてもどれぐらいの攻撃をせーので仕掛けるぐらいしか私にも思いつかないわ。どれぐらいの量を投げればいいかは検討がついてないけど……」

 

 

夜雨「AGSのもう一つのモード(超遠距離攻撃)を試してみるしかないですね。とりあえず上部構造物を破壊してからじゃないと迂闊に近づくだけで木っ端微塵になりそうですし…」

 

龍奈「使ったことがないのでシステムエラーを吐きそうですけど、そこはなんとかしてみせるとして、問題はロケット砲弾がどこまで正確に飛ぶかですよね。工廠の妖精さんはどちらかと言えば職人というよりも芸術家みたいに気まぐれですし」

 

 

熟見妖《現品と分解可能な現品と図面があるならかなりの精度まで出来るとか噂で聞いたことはありますけど…》

 

夜雨「AGS……というより、速射砲はこっちの世界にもあるらしいからそれで代用するとして、問題はIC(集積回路)系が作れるか、ですね」

 

龍奈「見た感じですけど、IC設備どころかマトモな設備は無さそうです」

 

鈴奈「……だめじゃん……」

 

龍奈「そこで、艦の妖精の一部を工廠に派遣して手伝わせてもいいならそれも解決できます」

 

凪紗「その手があったか!」

 

夜雨「お、採用。後で意見具申してきますね。お昼ご飯の時間も終わったので演習のメンバーが来ると思うから、そろそろ甲板に行きましょうか」

 

 

ーーーーーーー

 

 in 食堂  with倭 時雨、加賀、長門他数名

 

倭「……なぁ、時雨。何故俺が艦隊を組まなきゃいけないんだ?そして標的にしかならない空母まで含むってどうすればいいんだ」

 

弟提督に案内後手渡された紙を1通り見終わったけど内容はかなり理不尽な物だった。

 

特に超兵器と呼ばれる単艦で戦況をひっくり返し、殲滅できる程度の艦と単艦で戦うことを目的とした艦にとって艦隊行動は無縁にも等しい。

 

そして、航空母艦は基本的に艦載機を蹴落とせば何も出来ない艦種であり、特に時代遅れのレシプロ機しかない低速空母(※倭基準だとジェット機とマトモな対艦用装備と60knot以上は必須)は御荷物以外、何者でもない。

 

加賀「……空母を馬鹿にしたような発言が聞こえたのですが、それは気のせいかしら?」

 

ほとんど無表情でクールな加賀が珍しく顔をひきつらせて詰め寄る。

 

倭「事実を言ったまでだ。航空母艦は艦載機を全滅させてしまえば低速で動く標的に変わる。俺から見ればレシプロ機は囮程度……いや、ミサイルの標的でしか無いし、46cm砲弾の直撃にすら数発耐えれない空母に期待なんてしないよ」

 

(※鋼鉄勢が異常なだけで倭の考え方も艦娘sの考え方も正しいです。価値観の違いです。お許しください)

 

長門「…で、そのみさいる?とやらはどんなもんなんだ?」

 

倭「音速よりも速い自立式誘導機能を持った長射程の噴進弾と言えばわかるな?」

 

長門「ほう。伊勢が持ってたロサ弾の誘導機能付き版と言ったところか」

 

倭「あながち間違いでは無い」

 

加賀「……無視しないで頂戴」

 

掌を机に叩きつける。

彼女にしては珍しく怒った…というより、火山が噴火したと表現した方が良いだろう。

食堂に居た一同が倭と加賀の方に視線を向ける。

 

 

加賀「……発言を取り下げ謝罪を要求します。それとも言葉すら理解出来ないのですか?」

 

彼女が拳を握り振り上げる前にすっと時雨が割って入る。

 

時雨「まぁまぁ、もめないでよ。とりあえず倭、その紙をちょっと借りるね?えっと、、

 

 

・16対16

・倭、夜雨は第一艦隊旗艦

・時雨改二剛、春雨剛は第二艦隊旗艦

・相対距離200kmから開始

・艦隊行動を前提とする

・潜水艦と基地航空隊は安全のための哨戒部隊なので誤射しないように。

なお、基地航空隊は双発プロペラ機、F-15、F-35、F-2J、F-4Jのみで編成する。

該当機と管制との交信を傍受しても構わない。

該当機は可変周波信号をほぼ常時発信するので判別はできる。

 

・勝利条件は一定時間経過時の【艦喪失量、損害率】及び【艦隊行動の質】で判断する。スタンドプレーで全艦撃沈判定を出してもそれはその個艦の勝利であり艦隊の勝利ではない。

 

演習の課題は【艦隊】における【連携の質の強化】及び【役割分担】であり、必然的に重点は【艦隊行動の質】となる。

 

・使用可能な砲弾は演習用通常弾、演習用徹甲弾、演習用対空砲弾のみとする。特殊砲弾は演習用に改造されたものを審査員(提督)に見せ、許可を得たもののみ可とする。

 

基準は

損傷を与えないものであること

弾頭がペイントであること

安全であること

と、する。

 

・装備は旗艦の判断で載せ変えても構わない。

 

 

編成

 

第一艦隊

 

旗艦     倭改

高速戦艦   霧島改二

高速正規空母 瑞鶴改二

高速軽空母  千歳航改二

航空巡洋艦  利根改二

重巡洋艦   摩耶改二

 

第二艦隊

 

旗艦    時雨改二剛

雷巡    木曽改二

対空駆逐  初月改

軽巡    五十鈴改二

軽巡    川内改二

駆逐    夕立改二

 

 

 

……うわぁ、何となく予想はできたよ。加賀さんは''大好きな''瑞鶴さんが出てるから嫉妬しちゃって八つ当たりも入ってると思う。加賀さんはとりあえず頭を冷やせばいいと思うよ。

 

倭は倭で僚艦は優秀な改二ばっかりだからきっちりと指示を出せば案外なんとかなるかもよ?」

 

加賀「なっ…五航戦の子達となんか一緒にしないで」

 

そっぽを向くが怒りと照れによりその頬はほのかに赤い。

……加賀さんって意外と感情豊かなんですね。

 

倭「…単独戦闘殲滅戦をさせてもらえるならこの程度の艦隊を消すことなど造作も無いんだが。僚艦(支援艦隊)を使えというのが理解出来ん。おまけに標的艦までついてくるとはな」

 

 

加賀「…その口を二度と開かないように縫い付けましょうか?」

 

服の襟を握り倭を無理やり立たせ壁に押し付ける。

 

衝撃で椅子が数個ほど吹き飛んだが、壁際の座席だったため被害は無かった。

 

加賀は表情に乏しい方なのでここまでブチギレること自体が珍しい。加賀と倭、その隣にいた時雨を中心に人の半円ができる。

 

長門「おい、お前ら。何をやっている!」

 

長門が人の円を割って入り込む。

 

加賀「……無礼な発言をした者を問いただしてるだけですが」

 

倭「俺は常識を言ったまでだが。それで急に壁に押し付けられる意味がわからん。時雨が言ってた壁ドンの真似のつもりか?それに先に手を出したのは青白袴の方だろ。それで俺が悪役にされるのはおかしいだろう」

 

長門「とりあえず二人とも離れろ。ど付き合いをされてもこっちが困る」

 

時雨「2人ともやめなよ。ほら、離れて」

 

 

加賀「……まさかとは思うけど艦隊行動すらできないのかしら?」

 

時雨が間に割って入り加賀を引き離す。

 

倭「…残念だが同型艦以外との艦隊行動は想定されていない。主任務が超兵器を消し去ることだし、それが俺の本分だしな。というより、ノロノロ(30knot前後)で動けと?いくら何でも付き合いきれん」

 

 

(※倭の常識がry)

 

加賀「……いい加減に口を謹んでしてください。艦としてのいろは、基礎基本の艦隊行動が全くできないくせに戦艦を、いや艦を名乗らないでください。戦闘イカダとでも名乗ってればいいんですよ」

 

倭「……せめてマトモな艦載機、具体的に言えばハウニヴーと呼ばれる円盤型の超音速で動き回る戦闘機・攻撃機・爆撃機を足したような物と俺と同等クラスの速力を持っているならその発言はわからなくないが……それすら無い奴がなんと言おうが意味を成さん。負け犬の遠吠えみたいで無様だぞ」

 

 

売り言葉に買い言葉、火に油を注ぐとは正しくこのことか。

 

加賀の怒りが頂点を突き抜ける。

 

加賀「……実在しないものを比較に出すなんて猿の方がよほど賢いようね。1回動物園の檻の中に入ってみてはいかがですか?どれだけ貴方が無様かわかるでしょう。不服なら艦隊行動ができるようになってから文句を言って頂戴。そして私の目の前から消えてください。気持ち悪いです」

 

倭「まず、艦隊にすら参加しないお前にあれこれ指図される筋合い等全く無い。瑞鶴に言われるならまだ考えなくもないがな。俺とて空母の利用価値はわかってる。だが、人の考えを頭ごなしに否定する奴は黙って焼き鳥製造機になってくれ。そもそもの話、お前など眼中に無いし視界に入れても認識する必要すら無いからな。そして、実在しないものは比較に出さん。最後に、そこまで言うなら俺は部屋に帰る。時雨、鍵を持ってくぞ」

 

(※倭の常識がry)

 

きつく握りしめていた加賀の手をあっさりと振りほどく。

 

お返しと言わんばかりに先程まで食べていた超絶激辛カレー皿を加賀の顔面に叩きつけて破砕音と共に部屋を出ていく倭。

 

その足元には金属製の扉がシュレッダーにかけられた紙のように粉砕されていた。

 

時雨「……はぁ……加賀さんごめんね。うちの倭が物凄く失礼な事言っちゃって……」

 

唇が激辛カレーのせいでパンパンに膨れ上がった加賀に形だけでも謝る。が…

 

加賀「…っ……辛っ…逃げ足だけはとことん速いのね…何、貴方の猿なの?猿ぐらいちゃんとしつけなさいよ」

 

理不尽。いや、腹が煮えたぎっているせいか冷静な判断力を欠いているためか、無関係な時雨にまで怒りの矛先を向けてしまう。

 

しまった、と思って口を抑えるも出てしまった言葉はもう戻らない。

 

時雨「何故それを僕に言うんだい?土俵違いにも程があるよ。一応空母だから最低限の礼儀は守ろうと思ったのに、そんな発言するんだ。まだ瑞鶴や翔鶴(五航戦のお二方)のほうがよほど礼儀があると思うよ?それとも、勝ち目のない戦艦じゃなくて、勝ち目のある駆逐艦の僕にまで喧嘩を売るってわけ?一航戦ってその程度なんだ。最低だね」

 

加賀「なっ……ふざけるのも大概にし…」

 

時雨「へぇ。そもそも謝る気すら無いんだね。ふざけてるのはどっちだい?

 

加賀「……っ。……1回黙らせてあげましょうか!」

 

時雨「(一航戦)には失望したよ。謝罪すらまともにできないなんて人としても最低だね」

 

加賀が時雨につかみかかろうとしたその時

 

姉t「…はい、そこまで」

 

出入口から強烈な覇気とともに部屋の空気が凍る。

 

半円が提督の通り道の部分だけナイフで切り落としたかのように綺麗に割れる。

 

姉t「加賀、後で執務室に来なさい。それまでにお風呂に入り頭を冷やしておくように。カレー臭いまま来るなんて言語道断よ」

 

加賀「……時雨の件に関しては完全に私が悪いです。ですが、倭の件に関しては私に非は無いのですが?それでも…」

 

姉t「いいから来なさい」

 

加賀「ですが!」

 

怒りの矛先が提督にまで向く。だが提督は怯まない。

 

姉t「わかりましたか?」

 

加賀「……はい」

 

先に加賀が折れた。唇を噛み締めてうつむく。床が拳から滴り落ちる血で汚れるぐらい強く握りしめながら。

 

姉t「わかればよし。時雨、貴女は倭に艦隊行動のいろはを教えてあげなさい。倭の情けない姿は見たくないでしょう?必要ならば私の所まで部屋の鍵なり資材なり何なり遠慮せず取りに来てください。全力でサポートします」

 

時雨「加賀の件は不服ですが、提督がそう仰るのなら。失礼いたします」

 

一礼し、割れた道から退室する。

 

姉t「昼ごはんの時間も終わりね。丁度いいわ、解散とします。以上」

 

食堂に残った数名の艦娘は散り散りになって流れ解散となった。

 

机を拭いて明かりの落とし、椅子を上げ火の用心を行う長門と姉提督。

 

そのふたりの顔はどこか考え事をしているようにも捉えられる。

 

姉t(面白いわね倭は。演習のプログラムを書き換える必要が出てきたわ。基地航空隊の編成が必要ね…)

 

長門(…演習のために基地航空隊の編成と通達を急がせよう)

 

 

提督室で同一のことを考えていた事にふたりが腹を抱えて笑ったことは言うまでもないであろう。

ーーーーーーーー

 

in倭と時雨ルーム

 

 

 

時雨「やーまーとー?ふて寝しようとしてるところ悪いけど、僕、怒だからね。だいたい君の速力がおかしいだけだし、加賀さんにそこまで言う筋合いも義理もないし、いくら苦手分野から逃げても最終的にはそれをやらなければならないんだから僕が恥をかかない程度にはできるようにしてよ」

 

倭「しかし、ああ言われて黙るわけにはいかん」

 

時雨「……」

 

時雨が壁を殴る。木材が軋み、へし折れる音と共に壁が円錐形に凹む。

 

倭「……はぁ……」

 

時雨「わかったら返事は?」

 

倭「……ん」

 

時雨「わかってくれればいいよ。早速僕と練習しよ?''2人っきりで''」

 

倭「……は?」

 

時雨「できないならできるようになるまで練習すればいいのさ。ほら、演習室行くよ。ちゃんとできるようにならなきゃダメなもんはダメだからね」

 

 

倭(どうしてこうなった……)

 

ズルズルと時雨に引っ張られて演習室にしばらく篭ってたのは言うまでもない。

 

ーーー

 

加賀side

 

 

……やってしまった。

 

最近の提督からの扱いもあったけど、怒りで自我を失っていたとはいえ無関係の人(時雨)に八つ当たりをしてしまった。

 

……でも、許せない。アイツだけは。

 

シズめテやル……シズメてヤ…っ……落ち着け…私…。

 

姉t「……前線要員として使ってくれないからって不貞腐れるのはいいんですけど、いつまで風呂に入ってるんですか?」

 

慌てて振り返るとバスタオルを体に巻いた凛々しい提督の姿があった。

 

加賀「提督、いつからそこに……」

 

姉t「15分程前かな?とりあえずお風呂に入りながら鼻塩塩」

 

加賀「……どうぞ」

 

姉t「どうもです。ちょっと油断して冷えちゃってさ。ってことでドボーン☆」

 

天井にまで水しぶきが届くほど豪快に飛び込む。

 

加賀「……で、話ってなんですか?」

 

姉t「夜雨から前にちらっと聞いた話だけど…そうね。装甲空母、軽空母を含めた空母全体の弱点はわかるわよね?」

 

加賀「……夜と運用コスト、小回りの利かなさかしら。潜水艦は軽空母が、直接攻撃は装甲空母が反例になるわね」

 

姉t「なら、倭や夜雨の世界の空母のことを今から言うからその弱点を予想してみて?えっと、夜間の発着艦は勿論可能で旋回半径は駆逐艦とどっこいどっこい。艦載機はジェット機とその後継機と言ったところかしら。多目的化されていて対潜水艦、対水上、対空攻撃も可能よ」

 

 

加賀「……搭載量と運用コスト、超硬目標への攻撃手段でしょうか」

 

姉t「それをとりあえず夜雨の特徴と当てはめて考えてみればわかるよね?」

 

加賀「あっ…そういうことだったんですね…」

 

姉t「そういうことよ。落ち着いて考えればわかるでしょ?」

 

加賀「はい…」

 

姉t「空母の利点は臨機応変さだからいつまでも硬いままじゃ、何も出来ないわよ。でも、硬い部分は必要。夜雨や倭でいうなら鋼の鎧と鉄の意思、絆や愛と言ったところかしら」

 

絆……愛……繋がり

 

今まで1度もそんな事を考えたことは無かった。

 

常に一番であり続けなければならないという脅迫にも似たような感情…いや、思考に囚われ続けていた。

 

 

…本来私は改長門型戦艦、つまるところの加賀型戦艦として産まれる予定だった。

 

しかし、軍縮により廃艦…要らない子として一度捨てられた。

 

天城型航空母艦の天城と同型の赤城さんが空母として改装されるはずだった。

 

ー私も長門さんや天城さんや赤城のように海に出たかったー

 

そう望んでしまった。

 

望まなければ……そう……あんな事さえ無ければ。

 

私の運命と引換に彼女は死んだ。

 

要らない子のはずの私を天井を支えていたはずの梁から守ってくれた。

 

私の腕の中で死ぬ間際に残した

 

「…私の代わりに…日本を…頼み…ま…す…」

 

という彼女の声が今でもたまに聴こえる。

 

…責任を負わされたり批判されたりしなければ今の私は心を閉ざさ無かったのかもしれない。

 

その時からか、私の周りには誰も居なくなったのでしたね……

 

突然柔らかい感触が頭を覆う。

 

「…貴方は一人で背負い込み過ぎです。たまにはすべて吐き出してみたらどうですか?」

 

(…赤城さん……?)

 

確かに声が聞こえたような気がした。

心が揺れる。流されてはダメ…。

 

「…たまには甘えても良いんですよ?」

 

(……鳳翔さん……?)

 

心を揺さぶられる。……流されないように耐えなきゃ……。

 

「…たまには休憩も必要ですよね?先輩」

 

(……翔鶴……?)

 

両の目が熱い。必死に目を閉じる。だめ……。

 

「…先輩は無理しすぎよ。たまには休んだら?」

 

(……瑞鶴……?)

 

拳を固く握り感情に流されないように耐える。……やめて……。

 

「…加賀さん、たまには泣いてもいいんですよ?」

 

皆に優しく頭を撫でられ、抱きしめられる感覚が連鎖する。

感情が止まらなかった。必死に抑えてもすり抜けるように湧き出てくる。ついに耐えきれなくなり溢れ出す。

 

私は提督の腕の中ですべてを吐き出した。辛かったこと、嬉しかったこと、悔しかったこと、悲しかったこと……。

 

 

……たまにはいいんですよね……?

 

優しさの海に溺れても……

 

 

 

ーーーー

 

ひとしきりすべてを吐き出した後、私は提督室に呼ばれた。いや、連れてこられたと言った方が正しいかもしれない。

 

基地航空隊の編成を、とか仰ってましたけど完全に私への勉強会になってますよねこれ……

 

姉t「結果的に一般的な考え方の【戦艦の方が空母よりも弱い】という考え方をひっくり返してもいる。わかりやすく言えば柔よく剛を制すと言ったところかしら」

 

加賀「何故成立しないのですか…?」

 

姉t「空母側は艦載機が全滅しない前提かつ空母とほぼ同速の戦艦1隻だけを標的にしているからよ。この条件下なら確かに空母の方が強いわ。でも、その条件下では無かったら、例えば強力な対空砲火を備え、速力が自分の3倍以上で艦載機が全滅する可能性があれば?」

 

 

加賀「艦載機をたたき落とされて袋叩きに……っ?!」

 

姉t「気がついたわね。倭の理論も運用コンセプトも間違いでは無い。むしろ被害が1隻だけに集中するから艦隊の穴が開かないというメリットがある。その分リスクも大きいけどね」

 

加賀「……なるほど」

 

姉t「後で謝ってきなさい。……電話だ、ちょっと失礼しますね。《はいもしもし……はい……えぇ、わかった。今許可を出すね?……えっと、はい、だしたよ〜。また困ったことがあったらかけてきていいよ……はーい》…時雨ちゃんから演習室の許可クレしてきたって事は今は控えた方がいいね」

 

加賀「演習室?何故…」

 

姉t「どこぞの誰かさんにボロクソ言われたくないから艦隊行動の訓練をしているんじゃないかしら?」

 

加賀「……すいませんでした」

 




…自問自答式Q&A

Q.ガイアクエイク……?地中貫通爆弾(バンカーバスター、グランドスラム、トールボーイ)の事かな?

A.ご名答。それの対艦型で並の戦艦なら一撃で粉砕できる神電Ⅱ他数機用の一撃必殺兵器。ただ、とても重たいために制空権確保状態でしかまともに運用ができ無い他数点の難問を抱えるロマン爆弾。

Q .あれ、倭ってそんなもん(電磁波を常時発する装置)積んでたっけ?

A.CFA様に渡されたスペック表通りに仕上げました。何故変な電磁波が出てるかは何も知らないです。標準的にミサイル妨害をする仕様にでもしてるんじゃないかな〜と、思ってます。
なので私は何も知りません。直接CFA様に聞いてください(丸投げ)


Q.AGSはチートだろewwww


A.現実仕様のAGSを見てからもう一回そのセリフを言おうか(ダミ声

真面目な話、ここまでチート砲だとは思ってなかったんですよねw

Q.倭のエロゲ主人公補正はよwww

A.加賀さん√は考えてます。夜雨s√は''まだ''無いです


Q.加賀さんぇ……

A.姉t鎮守府では正規空母はさほど強く無いんですよね……
【前提として】
軽空母は対潜哨戒とかに駆り出されてるのでソコソコ(?)強いし、艦載機の使い方はしっかり把握しております。
正規空母改二組は本で調べたり軽空母古参組に教えて貰ったりしてます。
雲龍型はそんな正規空母改二組を見てたり、史実的に覚えてたりします。

……赤城さんはそこまで人の言うことを突っぱねたりしません。

となると……言わなくてもわかりますよね?

加賀さんは意外と浮いてます。そのへんものちのち紹介していきたいですw


Q.姉t……何者?

A.姉提督です。
というより、提督にプラス補正が4乗ぐらい乗ってます。


……ふぅ、やっと書けたぜ。


では、次回。

艦隊決戦

両舷前進ようそろ〜
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