幸太郎「さてと、ずっと眠ってたままだったから、速くお風呂に入ってくるよ。
たしか、大浴場に入れる様になったんでしょ?」
千冬「そうだな。幸太郎、今の時間なら一夏もシャルルもいる。話せなかった分、存分に話してこい。
そして風呂から出たら、荷物を纏めて一夏の部屋に来てくれ。」
千冬にそう言われ、幸太郎は了承した。
そして嬉しそうな足取りで、大浴場へと向かって行った。
マイルナ「一夏だけじゃ無くて、幸太郎も一緒に入るんでしょ?大丈夫なのシャルルちゃんは?
なんたって、千冬も驚いた程のものよ?」
千冬「まぁ、何とかなるでしょう。それに、もしかしたら今回の事で、幸太郎に羞恥心が生まれるかもしれないですし。」
~~~大浴場内~~~
大きくて広い大浴場で、一夏とシャルルは背中合わせで湯に浸かっていた。
お互い、風呂の熱さと恥ずかしさで顔が赤くなっていた。
シャルル「学年別トーナメント、中止になったね。」
一夏「そ、そうだな…。俺達なら優勝出来ると思ってたなに、残念だったな。」
二人がそんな話をしていると、大浴場の扉が開いて幸太郎が入ってきた。
無論、タオル等は巻いていなかった。
幸太郎「おおっ、誰が入ってるかと思ったら一夏とシャルル君じゃん。
まぁ、二人しか男子がいないから当然か。」
シャルル「こ、幸太郎さん//前隠して!」
シャルロットは、自分の顔を手で隠しながらそう言った。
幸太郎「何で?男同士なんだから、恥ずかしがる事無いのに…ねぇ一夏。」
一夏「いや…シャルの場合は特別で…ってそれより、もう起きて大丈夫なんですか幸太郎さん!」
一夏は幸太郎に駆け寄った。
幸太郎「おう、この通りバッチリ元気だぜ。本当に皆には、凄く心配をかけたな。」
そう言って幸太郎は、頭や体を洗うためシャワーの所に座った。
そして頭を洗い出した。
シャルル「そ、それじゃあ一夏、僕はもう先に出てるね!」
シャルロットは逃げる様に、風呂場から出ていった。
幸太郎「どうしたんだろうねシャルル君は?様子がおかしかったけど。」
一夏「まぁ、深い事は気にしないで下さい。それより、体洗いますよ。」
そう言って幸太郎の体を洗い始めた一夏は、幸太郎の体を見て言葉を失っていた。
大人の男性の体とは思えない程、ガリガリに痩せている体や入院ばかりで、日の光を浴びてないのか色白な肌。
これまでの幸太郎の苦労を、一夏は想像する事さえ出来なかった。
幸太郎「そう言えばさ、風呂から出たら一夏の部屋に行けって、千冬から言われてるけど理由わかる?」
一夏「千冬姉がそんな事言ってたんですか。知らなかったです。」
こうして幸太郎は、風呂にしっかりと浸かり体を温めた。
そして荷物を纏める為に、自分の部屋へと向かって行った。
~~~一夏の部屋~~~
一夏の部屋の前についた幸太郎は、部屋のドアをノックした。
幸太郎「お~い一夏、荷物が纏まったから来たよ。」
千冬「来たか幸太郎、ドアの鍵は空いてる。勝手に入ってきてくれ。」
中から聞こえてきた千冬の指示に従い、幸太郎は部屋の中に入っていった。
一夏「それで千冬姉、話って何なのさ?シャルを別の部屋に移動させた位だから、相当な話なんだろ?」
千冬「何を考えてるんだ馬鹿者が。シャルルは、ラウラと同室になっただけだ。」
一夏「そうなんだ、じゃあ幸太郎さんを呼んだのって。」
千冬「あぁ、これからはお前と幸太郎が同室で過ごして貰う。理由は色々あるが、男同士なら同じ部屋が良いだろ?」
千冬は本当の理由を、言おうといたが止めておいた。
幸太郎の病状が悪化した時に、すぐに気づける為だと言えば、幸太郎が嫌がるからである。
幸太郎「まぁ、俺は別に一夏と同室でも気にしないけど。」
一夏「俺も気にしませんよ。それに、千冬姉の意図もわかった。」
姉弟だからか、千冬が言いにくかった事を、一夏は何となく理解した。
千冬「ならば、今日から同室で過ごしてくれ。」
幸太郎「宜しくな一夏。先に言っておくけど、俺は朝は凄く弱いからな。」
こうして、一夏と幸太郎の同室が始まった。
関係ない話ですが、オカダ・カズチカとケニー・オメガの戦いは、本当に素晴らしいプロレスでしたね。
周りの人の中には、プロレスはショーと言う人もいますが、それでもプロレスは見ていてハラハラしますしレスラーの動きや技を見ていると、感動します。
ちなみに、私がしてみたい技はジャーマン・スープレックスです。