~~~教室~~~
山田「と言う事で、シャルル・デュノアくんはシャルロット・デュノアちゃんと言う事です。」
朝のHRでの、シャルロットが女性だったと言う暴露で、教室はざわついていた。
女子「ちよっと待って!ならシャルロットちゃんは、一夏くんと同じお風呂に入ったって事よね!?」
一人の女子の発言で、よりざわつきは大きくなった。
千冬「はぁ…お前達、そんな下らん事でわざわざ騒ぐな。このままだと、HRがいつ終わる事やら…。」
千冬の言葉に、生徒達は静かになった。
千冬「それよりもラウラ、さっき一夏に聞いたが幸太郎の布団に忍び込んだんだってな?」
ラウラ「はい!教官のおっしゃる通りです!ですが、幸太郎は私の嫁です。
ならば、私が布団に入るのは当然の行いです!」
千冬「幸太郎が嫁だと?誰がそんな事をお前に教えたんだ?」
ラウラ「日本では、好きになった相手を嫁と呼ぶと、クラリッサに教えてもらいました。」
千冬「なるほど、クラリッサの影響か…。まぁ、お前が普通の女子らしい生活が出来てるのなら問題は無いんだが。」
千冬は頭を少し抱えながら、ため息を吐いた。
そしてラウラの嫁発言に一番驚いていたのは、他でもない箒だった。
姉を有利にしない様にラウラに協力したが、まさかここまで話が大きくなっているとは思っていなかったのである。
箒(一応、恋する乙女を応援はしたが、同じ布団で寝るほどの仲に発展するなんて。
もしこの事を姉さんが知ったら、私はどうすれば良いんだ!)
ラウラの無理やりとは知らず、少し勘違いをして解釈していた。
千冬「さて、連絡がある。約2週間後に臨海学校に行く事に決まった。一応授業の一環として行くのだが、海の綺麗な所だ。
泳ぐ時間はたっぷりあるから、水着の準備をしておけ。」
幸太郎「臨海学校か…そして海か…、凄く楽しみだな。ねぇお姉ちゃん。」
マイルナ「そうね、海水浴なんて久しぶりの事だし楽しみね。でも、水着着れるかしら?」
千冬「幸太郎にマイルナさん!いつの間に来てたのですか。」
ドアの方からいきなり声が聞こえ、千冬は驚いて幸太郎達の方を向いた。
千冬「それに、今回の臨海学校は授業の一環ですから…、二人はついてくるつもりですか?」
幸太郎「うんそのつもりだけど、もしかして問題でもあるの?」
千冬「いや…、問題は無いが…。二人は一応、この学園の職員だからな…。」
千冬はそう言ったが、幸太郎の無邪気な瞳を見ていると、大きく否定が出来なかった。
千冬がそんなジレンマに悩んでいると、それを見抜いたのかマイルナが近寄って耳打ちをした。
マイルナ「まぁまぁ、そんなに深く悩む事は無いわ。幸太郎は産まれてから今まで、病院から出た事があるのは小学校かこの学園だけなの。
だから、海が楽しみで仕方ないのよ。」
千冬「それはわかっています。ですが、IS学園の教師としてどうかと思いまして…。」
マイルナ「それなら心配いらないわ。今回の同行は校長先生から了承済みよ。
まぁ、幸太郎の思い出作りだと思えば良いのよ。」
そう言ってマイルナは、幸太郎の元に戻って行った。
幸太郎「よし!そうと決まったら、放課後に水着を買いにいこう!」
楽しそうにしている幸太郎とマイルナの言葉で、千冬は二人の同行を認めたのだった。
IS学園の長なので、校長先生じゃ無くて学園長なのかも知れませんが、物語に関係無いと思うので間違いでも気にしないで下さい。
いよいよ、臨海学校がスタートしそうですね。
と言う事は、満を持して束が登場しますね。