~~~放課後~~~
幸太郎「よし!やっと放課後になった!長かったなぁ…、それじゃあ一夏、水着を買いに行こうか。」
授業終了のチャイムがなると同時に、幸太郎が教室のドアを開けた。
一夏「いや…、別に俺は良いんですが、シャルと買いに行く予定があるんですが。」
幸太郎「そうなのか。だったら、三人で行こう。」
そう言って幸太郎は、一夏とシャルロットの腕を引っ張って教室から出ていった。
突然の事で、クラスの生徒達は騒然としていた。
~~~学園外~~~
既に千冬から、外室許可を貰っている幸太郎達は意気揚々に学園を後にしていた。
幸太郎「なんだか、久しぶりの外の空気な気がする。まぁ、昨日まで眠ってたから仕方ないよね?」
一夏「幸太郎さん、全く笑えないです。ここまで走って来るなんて、少しは自分の体を労って下さい!
また倒れたらどうするつもりですか!?」
一夏に叱られ、幸太郎は少しショボンとしていた。
シャルロット「まぁまぁ、そんなキツイ言い方しなくても良いでしょ一夏。」
一夏「いやそんな事無い。幸太郎さんは、周りの為に動きすぎなんです!ですから、今日は俺とシャルが幸太郎さんをエスコートします。」
幸太郎「エスコートねぇ…、良くわからないけど、一夏がそう言うならお言葉に甘えさせて貰うよ。」
こうして三人は、水着を買うためにショッピングモールを目指して歩き出した。
そんな三人を、隠れて見ている人影があった。
セシリアと鈴音とマイルナである。
鈴音「シャルロットたら、随分と一夏と仲が良いわね…。」
セシリア「えぇ仰る通りです。クゥ!羨ましいです。」
セシリア「私と鈴音さんがいるのはわかりますが、マイルナさんはどうしてここにいるのですか?」
セシリアは、隣で心配そうに幸太郎を見ているマイルナに聞いた。
マイルナ「だって、ショッピングモールなんて人混みの多い所に行くのは、初めての事なのよ?
もし幸太郎が、ガラの悪い人に絡まれたら…、途中で一夏達とはぐれたら…。」
鈴音「そんなに心配なら、マイルナさんも一緒に行けば良かったのに。」
マイルナ「私も幸太郎にそう言ったんだけど、幸太郎が大丈夫だって言ったから…。」
とは言いつつ、今にでも飛び出して行きそうなマイルナを、二人は軽く呆れながら見ていた。
ラウラ「どうしたんだ皆して?何か面白いモノでも見えるのか?」
端から見れば怪しい三人に、後ろからラウラが声をかけてきた。
ラウラ「おっ!嫁と一夏達ではないか。そうか、水着を買いに行くと言っていたな。」
するとマイルナは、ある事を思い付いた。
マイルナ「良いことを思い付いたわ!ラウラ、今すぐ幸太郎達と一緒に水着を買いに行って!
そして、幸太郎を側で護って欲しいの!」
マイルナの提案に、否定する要素が一つもないラウラは二つ返事で了承した。
ラウラ「任された。それに一度、買い物デートと言うモノをしてみたかったんだ。
そうと決まれば…、おぅい嫁よ!」
ラウラは、嬉しそうに幸太郎の方へと走っていった。
マイルナ「これで良し…、でももしラウラが側にいられない場合が起きたら…。
貴方達、今すぐ私達も追いかけるわよ!」
セシリア「ちよっと待ってください…、行ってしまわれました…。」
鈴音「まぁ、私達も一夏とシャルロットをある意味監視をしたいし、行くしか無いわね。」
こうしてマイルナ達も、幸太郎達にバレない様に尾行を開始した。
心配性ですねマイルナさんは。
でも、幸太郎の病状を考えれば仕方ないと言えば仕方ないですかね?
皆様、大雪でしたが大丈夫でしたか?