アナザーラバー   作:なめらかプリン丸

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第30話

~~~放課後~~~

 

幸太郎「よし!やっと放課後になった!長かったなぁ…、それじゃあ一夏、水着を買いに行こうか。」

 

授業終了のチャイムがなると同時に、幸太郎が教室のドアを開けた。

 

一夏「いや…、別に俺は良いんですが、シャルと買いに行く予定があるんですが。」

 

幸太郎「そうなのか。だったら、三人で行こう。」

 

そう言って幸太郎は、一夏とシャルロットの腕を引っ張って教室から出ていった。

突然の事で、クラスの生徒達は騒然としていた。

 

~~~学園外~~~

 

既に千冬から、外室許可を貰っている幸太郎達は意気揚々に学園を後にしていた。

 

幸太郎「なんだか、久しぶりの外の空気な気がする。まぁ、昨日まで眠ってたから仕方ないよね?」

 

一夏「幸太郎さん、全く笑えないです。ここまで走って来るなんて、少しは自分の体を労って下さい!

また倒れたらどうするつもりですか!?」

 

一夏に叱られ、幸太郎は少しショボンとしていた。

 

シャルロット「まぁまぁ、そんなキツイ言い方しなくても良いでしょ一夏。」

 

一夏「いやそんな事無い。幸太郎さんは、周りの為に動きすぎなんです!ですから、今日は俺とシャルが幸太郎さんをエスコートします。」

 

幸太郎「エスコートねぇ…、良くわからないけど、一夏がそう言うならお言葉に甘えさせて貰うよ。」

 

こうして三人は、水着を買うためにショッピングモールを目指して歩き出した。

 

そんな三人を、隠れて見ている人影があった。

セシリアと鈴音とマイルナである。

 

鈴音「シャルロットたら、随分と一夏と仲が良いわね…。」

 

セシリア「えぇ仰る通りです。クゥ!羨ましいです。」

 

セシリア「私と鈴音さんがいるのはわかりますが、マイルナさんはどうしてここにいるのですか?」

 

セシリアは、隣で心配そうに幸太郎を見ているマイルナに聞いた。

 

マイルナ「だって、ショッピングモールなんて人混みの多い所に行くのは、初めての事なのよ?

もし幸太郎が、ガラの悪い人に絡まれたら…、途中で一夏達とはぐれたら…。」

 

鈴音「そんなに心配なら、マイルナさんも一緒に行けば良かったのに。」

 

マイルナ「私も幸太郎にそう言ったんだけど、幸太郎が大丈夫だって言ったから…。」

 

とは言いつつ、今にでも飛び出して行きそうなマイルナを、二人は軽く呆れながら見ていた。

 

ラウラ「どうしたんだ皆して?何か面白いモノでも見えるのか?」

 

端から見れば怪しい三人に、後ろからラウラが声をかけてきた。

 

ラウラ「おっ!嫁と一夏達ではないか。そうか、水着を買いに行くと言っていたな。」

 

するとマイルナは、ある事を思い付いた。

 

マイルナ「良いことを思い付いたわ!ラウラ、今すぐ幸太郎達と一緒に水着を買いに行って!

そして、幸太郎を側で護って欲しいの!」

 

マイルナの提案に、否定する要素が一つもないラウラは二つ返事で了承した。

 

ラウラ「任された。それに一度、買い物デートと言うモノをしてみたかったんだ。

そうと決まれば…、おぅい嫁よ!」

 

ラウラは、嬉しそうに幸太郎の方へと走っていった。

 

マイルナ「これで良し…、でももしラウラが側にいられない場合が起きたら…。

貴方達、今すぐ私達も追いかけるわよ!」

 

セシリア「ちよっと待ってください…、行ってしまわれました…。」

 

鈴音「まぁ、私達も一夏とシャルロットをある意味監視をしたいし、行くしか無いわね。」

 

こうしてマイルナ達も、幸太郎達にバレない様に尾行を開始した。




心配性ですねマイルナさんは。

でも、幸太郎の病状を考えれば仕方ないと言えば仕方ないですかね?

皆様、大雪でしたが大丈夫でしたか?

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