アナザーラバー   作:なめらかプリン丸

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第36話

~~~旅館~~~

 

千冬「ここが、私達がお世話になる旅館だ。くれぐれも粗相をせず、IS学園の生徒として恥ずかしくない行いをしてくれ。」

 

女将「始めして皆さん。私がこの旅館の女将です。」

 

生徒達「よろしくお願いいたします!」

 

生徒達の返事を、女将は微笑ましそうに見ていた。

 

千冬「それではお前達、今から重要な話と特別なゲストに来てもらう。ついてこい。」

 

そう言って千冬達は、移動を始めた。

 

千冬「さて、確かこの辺りだったかな…。よしお前達、今回の臨海学校がどの様な目的で行われるかわかっているか?」

 

一夏「たしか自然の中で色々学ぶ為と、気持ちのリフレッシュだったはずだよね?」

 

一夏は、記憶が曖昧になっていたので恐る恐る答えた。

 

千冬「一夏の言う通りだ。だが、リフレッシュと言ってもお前達はまだ学生だ。

まぁ…、若干二名ほど例外はいるが。」

 

千冬「羽目を外しすぎる事なく、学生としての自覚をしっかりと持って行動してくれ!」

 

すると空から、何かが一夏達の近くに向かって落ちてきた。 

そしてその物体は、大きな揺れと砂ぼこりをおこしながら一夏達の目の前に着陸した。

 

一夏「き、巨大なニンジンのロケット?でもどうしてこんなのがここに…。」

 

千冬「はぁ…、ハデな登場をするとは聞いたが、これはハデと言うより迷惑だぞ。」

 

巨大ニンジンロケットのドアが開くと、中から篠ノ之 束が出てきた。

 

束「どうも皆さん、ISを造り出した大天才篠ノ之束さんで~す。

久しぶりだねちーちゃん、私に会えなくて寂しかったでしょ?」

 

生徒A「篠ノ之束って、あの篠ノ之束!?」

 

生徒B「政府が血眼になって探してるって話なのに!」

 

意外な特別ゲストの登場に、生徒達は驚きを隠せなかった。

 

束「こんな所に束さんを呼ぶなんて、どんな用事があるのちーちゃん?」

 

千冬「そうだった、お前に会わせたい人がいるんだ。」

 

そう言って幸太郎の方を見てみると、そこには機嫌が悪そうにしているマイルナがいた。

 

束「マイルナさん!どうして貴方がここにいるんですか!」

 

マイルナ「そんな事はどうでも良いわ。それより束、貴方のそのハデな登場のせいで、幸太郎にもしもの事が起きたらどう責任をとってくれるのよ!」

 

幸太郎「別に気にしてないから、大丈夫だよお姉ちゃん!

それよりも、こうして直接会って話すのは本当に久しぶりだね束。」

 

束「こ、幸太郎まで来てたの//そ、そうだね久しぶりだね。えっと…その…、何を話して良いのかわからないね//」

 

久しぶりの再会に、束はタジタジになっていた。

 

そんな束と幸太郎を見て、ラウラはムッとしていた。

束との関係はマイルナに教えてもらっている。

 

だが、自分の方が今の幸太郎と長く過ごしているし、幸太郎が他の女と親しげに話しているのを見ると、心がモヤモヤしていた。

 

ラウラ「あのすみません!貴方が嫁が親しいのはわかりますが、少し近すぎです!」

 

束「うん?誰なのお前。私と幸太郎との仲に、お前は関係無いだろ…嫁?

おい!幸太郎が嫁ってどうゆう事なのよ!」

 

ラウラの発言を、束は聞き逃さなかった。

 

幸太郎「それよりも、速く海で遊ぼうよ。」

 

箒「姉さん、この子はラウラと言って…。」

 

困惑している束に、箒が全てを話した。

 

束「なるほど…、この子は私のライバルって訳ね…。それよりも、その嫁発言がマイルナさん公認って事が一番驚きよ!」

 

ラウラ「ふん!当たり前だろう。私の嫁に対する愛情は、世界一なのだからな。」

 

箒と千冬が心配していた様に、束とラウラの口論が始まり収拾がつかなくなってしまった。

 

そしてこの口論を終わらせたのは、他でもないマイルナだった。

 

マイルナ「二人とも!そんな口論なんて今すぐ止めなさい!幸太郎が海で遊びたがってるよ!わかったら、速く準備するわよ。」

 

セシリア「やはり、一番強いお人はマイルナさんでしたわね。」




束とラウラの初接触!
やはり、和気あいあいとはいきませんでしたね。

ですが、この二人なら仲良くやっていける気がしますね。
そして鶴の一声ならぬ、マイルナの一括です。

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