一夏「幸太郎さん、一緒にビーチバレーでもしませんか?」
先に上がっていた一夏が、手を振りながら幸太郎を呼んだ。
そして幸太郎達も、海から上がった。
幸太郎「ビーチバレーか…、折角のお誘いだけど俺は遠慮しとくよ。さすがにこの炎天下で動いたら、倒れちゃうしね。」
マイルナ「それじゃあ幸太郎、貴方はパラソルの下で休憩をとりましょう。」
そう言ってマイルナは、幸太郎をパラソルまで連れていった。
千冬「ほぉ、ビーチバレーか。面白そうだな、ぜひ私も混ぜて欲しいな。」
束「あっ、ちーちゃんも泳ぎに来たんだね。それにしても、相変わらずナイスバディだね。」
マイルナ「千冬ね…そうだわ!貴方達五人と、私達四人で戦いましょう。これなら、問題はないわ。」
このマイルナの発言で、五対四のチーム戦を行う事が決まった。
そしてマイルナチームが集まって作戦会議をしている時、ラウラは自分の胸に手をおき劣等感にかられていた。
それに気がついたマイルナは、ラウラの頭を撫でた。
マイルナ「そんなのは、気にしなくても良いのよ。胸の大きさなんか、幸太郎は気にしないわ。
大切なのは、幸太郎を愛する想いの大きさよ。」
ラウラ「べ、別に気にしてなんかいませんよ//それよりも、速く作戦を決めましょうよ//」
恥ずかしくなったラウラは、誤魔化す様に話をそらした。
ラウラ「そうか…、幸太郎は気にしないのか…。フフッ、それなら安心だな。」
周りに聞こえない様に言ったつもりだったが、マイルナ達にはしっかりと聞こえていた。
束「ふん!だからって、私よりも幸太郎への愛が大きいとは、限らないんだからね!」
ラウラ「な、聞こえていたのか//クッ…恥ずかしい//だが、それはお前だってそうだろう!」
二人はまた、軽い口喧嘩を初めてしまった。
千冬「はぁ…、ゲームの前からこれだと、先が思いやられるな…。で、どうしますかマイルナさん?」
マイルナ「全く、幸太郎を好いてくれるのは嬉しいけどね。
貴方達、いい加減にしなさい。これ以上喧嘩するなら、私が怒るわよ?」
マイルナの言葉に、束とラウラは口喧嘩を止めた。
そして恐る恐るマイルナの方を見た。
ラウラ「喧嘩だなんて、人聞きが悪いですよ…。」
束「そ、そうですよ。これはちょっとした、交流ですよ…。」
マイルナの鋭い眼光と、静かな声に二人は逆らえなかった。
言われた訳ではない千冬も、恐怖で鳥肌がたってしまった。
マイルナ「そう。なら良いけど…、じゃあ作戦会議に戻るわよ。
と言っても、細かい作戦なんて無いわ。強いて言うなら、このゲームにもし勝てたら、今日は特別に幸太郎と寝ても良いわよ。」
このマイルナの発言に、ラウラと束のやる気は一気に上昇した。
千冬「さすがはマイルナさん。二人に最適な言葉を、見事に言うなんて…。」
マイルナ「まぁ、これでなんとかなるでしょうね。」
そしてビーチバレーが始まった。
結果は、マイルナチームの完全勝利に終わった。
それも束とラウラだけの力で、勝利したと言っても過言ではない。
マイルナ「まさか、ここまでやるとは思わなかったわ…。でも約束どおり、今日は幸太郎と寝ていいわ。」
こうして幸太郎達は、午前中を楽しい海水浴で過ごしたのだった。
マイルナさん、怖いですね…。
千冬までビビるなんて、やっぱり相当なモノですね。
やる気になったラウラと束は違いますね。
まさに、無敵状態です。