生徒会。
会長や副会長、会計だの学校によって役職の名称や人数などに違いはあれど、共通しているのは、組織を運営していくという点である。
「で? ほかの奴らはいつ来るわけ?」
携帯にたまっている通知を処理しながらオレは当然の疑問を口にした。
オレの心を表すように強く地面を叩くように降る雨の音だけが無言の生徒会室に響く。やがて沈黙に耐えかねた生徒会長が口を開く。
「来ませんわ」
「はい?」
「だーかーらー。来ないと言っているのです」
「あんたもしかして人望ないのか?」
「違います。ほかの人たちはみなさん部活と掛け持ちで忙しくて来られないだけですわ」
生徒会長は少し怒った表情を見せる。
「まぁそれはいいとしてオレは何をすれば帰れるんだ?」
「意外とやる気ですのね」
「早く帰りたいだけだ」
「ではこちらにあるダンボールを3階の空き教室にお願いします」
「それ終わったら帰っていいんだな?」
「そんなわけないでしょう」
「……」
オレは仕方なくダンボールを両手に抱えると扉に向かって歩く。閉じてる扉がいきなり開いた。目線を下げると会長の妹が扉を開けてくれたようだ。意外と気が利くみたいだな。目が合うとさっと逃げてしまうのが残念だが、人見知りなら仕方ない。元人見知りだからよくわかる。
無駄に重たいダンボールをもちならが廊下をふらふらと歩いていると、昨日のデブオタクとすれ違う。こちらに気がついて避けるように廊下の端に寄った。まぁどうでもいいので無視して廊下を進む。階段を上がり、3階に上がり空き教室に到着する。足で扉を開け空いてるスペースを見つけてダンボールを置く。とそこでオレの良くない癖の一つ好奇心がくすぐられた。
「この箱何が入っているんのだろうか?」
気になると開けたくなるのがオレ。別に開けるなと言われたわけでもないし、と理由をつけてダンボールを開け中をのぞき込む。
中身は面白味のないプリントとなぜか雑誌が入っていた。
「スクールアイドル? なんだこれ」
表紙にμ's特集と書かれた古い雑誌のようで、雑誌の角が丸くなっていて色も薄くなっている。ページをめくると読み込まれた跡がよくわかる。この雑誌の持ち主スクールアイドル好きなんだろう。まったく興味のなかったオレだが、気が付くとぺージの半分ぐらいまで読み進めてしまっていた。当然かなりの時間が過ぎてしまている。慌ててダンボールを雑誌を放りこみ教室の外に出る。
「うわっ」
出たところで人にぶつかった。といっても尻餅とつくほどの衝撃ではなかったのでお互い転ぶことはなかった。
「大丈夫ですか? って葵君?」
「渡辺何でこんなところに?」
ぶつかってきた相手は同じクラスの渡辺。下の名前までは知らないが、物怖じしない性格で学年を問わず男子女子関係なく人気が高い。生徒会長が美人で噂されるように渡辺はかわいいと評判だ。
「ここの空き教室に鍵かけておいてくれって先生が。それより葵君こそどうして?」
「生徒会」
「え?」
「生徒会の仕事」
「嘘でしょ?」
「いろいろあんだよ」
「そっか。なんかごめんね」
渡辺は聞いてはいけないことを聞いてしまったという感じのしょんぼりとした表情をして謝って来た。
少し誤解を生んだ気がしなくもないが、これ以上遅れると何を言われるかわからない。急いで生徒会室へと戻ることにした。
早くも(?)お気に入り40突破しました。うれしいかぎりでございます。