更新おもい切り滞ってましたね。すいません。
今回のシーンには危険なシーンがあります。絶対マネしないで下さい。
戻ったオレの目に飛び込んできたのは、荒れ果てた生徒会室。プリントやファイルが床に散乱していて足の踏み場もない。そしてその中を焦った様子で動き回る赤いの謎の生き物。生徒会長の姿はなく一人で散らかしている。
「ないっ。ないないないないないなーーーーい」
「なにしてんの?」
荒らされた生徒会を見回してから犯人に問いかけた。
「なんでもないです」
「それは無理があるだろ」
オーバーくらいかぶりを振り一歩後ずさる。それから目が右へ左へ泳ぐ。そして手を後ろに隠すように回した。
どれも嘘やごまかす時に出る行動だ。それを確認したオレはそうツッコミを入れた。
よほど余裕がないのかオレと会話をしても悲鳴を上げない。じっと見つめてていると観念したのか、
「その雑誌を探してるんですけど……」
蚊の鳴くような、気を抜いていると聞き漏らしそうになる声で呟いた。人気の少ない生徒会室だったこともありしっかりと耳に届いた。
「雑誌? どんなんだよ?」
「えっと、その。女の子がいっぱい載ってる雑誌で……」
「μ's特集」
「そうそれですっ」
さっき見た雑誌も内容がふとよぎり呟くと、ものすごく反応された。具体的に言えばさっきまであった距離が物理的になくなっている。また昼休みのようにならないようにとっさに身体をのけぞらせる。さすがに二度もあんなもんはごめんだ。見てると昼の事件を思い出しそうなので何もない天井を見上げると、女の子特有のいい香りが鼻に届く。しかし男子と女子でどうしてこうも匂いが違うのだろうか。
「それどこでみましたか?」
さらにもう一歩踏み込み、興奮した様子で聞いてくる生徒会長の妹。さすがにいつまでそのままでいるわけにはいかないのでこちらから距離を取り、問に答える。
「3階の空き教室」
「ピギィっ」
場所を教えた途端、奇声を上げて倒れこんできた。どんだけショックなんだよ。床に打ち付けないように、そっと受け止め、ゆっくり床に下ろす。
「大事なものか……」
オレには全くわからない感覚だが、確かにあの雑誌は読み込まれ、大事にされていた。ならなんとしてやりたい。
ふと昔のことを思い出す。オレが不良になったあの日のことを。
「ごめんな
救えなっかった妹の名前を呟いた。きっと妹というところが重なって何とかしたいだけ。ただそれだけの事。無意味な罪滅ぼし。わかってる。もう失ったものは戻らない。
さぁー、生徒会サービス残業と行くといくか。現実から目をそらすようにオレは生徒会室を出た。
生徒が少なくなった校舎にはより一層雨音が響く。廊下には誰もいない。今回のミッションはいたってシンプル。ダンボールから、雑誌をを取ってくる。それだけ。だが問題は鍵をかけられてしまっているという点だ。あの部屋はたぶん物置部屋として使われている。開けるのが非常に難しい。まず開けてもらえる理由がない。生徒手帳を久しぶりに読んでみたが雑誌は不要物の部類に入る。仮に開けさせたとしても没収されるのがおちだ。となると正攻法は使えない。かといって扉を壊して退学になってまっては本末転倒だ。となると別の侵入経路が必要だ。
生徒会室の隣の部屋でオレはあまり使ってこなかった頭をフル回転させていた。
誰にもばれずに3階の教室を出入りする方法。というミステリー小説でしか使わないようなトリックを考えている。ほこりが舞って不快だったので、窓を開けようと鍵に手を伸ばそうと一歩近づいた。すると何かがひかっかる。
「ロープ? これを使えば」
オレはロープを掴むとそのまま目的場所へと駆け出した。
やってきたのは屋上。大雨が降り続いていて人影はない。ここから下りることができれば潜入できる。幸いうちにはフェンスがなく簡単に降りることができる。ロープを結び付ける。雨でと寒さで少しかじかんだ手に無理やりロープを握り下りていく。結ぶのに少し時間がかかったのだ。
目的の空き教室はのベランダに下りたオレは開いてる窓を探す。順番に開けようするが開かない。仕方なく上についてる狭い窓から侵入する。ここまで確認する奴はいないからだいたい開いている。不良の悪知恵ってやつだ。
見事に着地を決めてダンボールから目的の物を回収する。内側からは鍵が開けられるので開けて任務完了。
「さむっ。こりゃ風邪かもなもな」
雨に濡れて冷えた体がぶるっと震える。極力雑誌をぬらさないように持って生徒会室へと向かう。生徒会長妹はまだ気絶していたのでそっと身体の上に雑誌を置く。あとはロープを回収して終了。のはずだったのだが。屋上へと続く階段に生徒会長はいた。ずぶ濡れでロープをもって。やばいばれた。
「あなた屋上で何をしてらしたの?」
こわい。目が笑ってない。
「いやー息抜きをな」
「それにしてはずいぶん疲れているのですね」
「冷えたからな」
生徒会長が近づいてくる。殴り殺される。覚悟を決めたオレは目をつむった。
「ルビィの雑誌ありがとうございました」
すれ違う一瞬オレに届いたのはサボった罰ではなくそんな言葉だった。固まるオレに階段の下から声が続く。
「今日はもう帰ってもらって結構です」
言葉に甘えてオレは帰宅することにした。いつから見てたんだろう。少し恥ずかしい気持ちになりながら走るのは少しだけすっきりした気分のなれた。