~男のいない世界~百合物語   作:サヤゼルガ

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前の続きです


アリッサとエマ ビーチ編 その2

ホテルのベッドは柔らかくて、シーツはパリッと清潔なものだった。

 

 

 

 

* * * * * * * * * *

 

 

 

アリッサは、目が覚めると、すぐ横にある温もりに手をのばした。その温もりの主の金色の髪を掬い、唇を耳元によせると、つぶやく。

 

アリッサ「朝だぞ、my angel」

 

エマ「んん…もうちょっとくらい寝かせてくださいよぅ…」

 

モゾモゾと動くエマを愛しそうに見つめながら、片手でカーテンを少し開ける。ちょうど光が差し込む程度に。

 

アリッサ「今日は近くのホテルのマッサージでも行こうか さぁさ、起きてくれ私の天使」

 

エマ「マッサージ…行きます…」

 

そういうとやっと目を開けた天使に服を差し出す。

お互い顔をあらって、服を調えると、朝食をとりにホテルの食堂へむかう。

指を絡め肩を寄り添うように歩けば、どこからみても仲のよい恋人同士だ。

 

アリッサ「エマ、すれ違う人の視線がきになるんだが」

 

エマ「いいじゃないですか?こうしてると、とても幸せな気持ちになりますし…それになんだか落ち着くかんじがします」

 

私は落ち着かないんだが

と心の中でだけ呟き、幸せそうな恋人の肩をだいた。

 

 

 

 

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名前すら分からないお洒落な料理を口にすれば、そこはかとなく旨味が口のなかに広がり、思わず歓喜の声がでるほどだった。

 

エマはアリッサと料理を食べるとき、二つの幸せを感じていた。

一つは、まるで夫婦になった気持ちになること。

エマにとって、恋や愛はアリッサそのものだと思っている。だからいつかはアリッサと結婚できたら…そう夢見ることも少なくない。

二つ目は、アリッサの指だ。

エマはアリッサの指を密かに好きだった。いや、アリッサならなんでも好きなのだが、特に気に入っているのが指だった。その指は白百合のように白く、細く、長かった。その指が銀のナイフをもち、肉を切っているところを見ると、つい危ない気持ちになってしまうのだった。

 

アリッサ「どうした?指なんか見て」

 

エマ「…いえ、なんでもありませんよ」

 

ただし未だに誰にも言ったことはなかったのだった。

 

 

 

 

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エマ「すんごく美味しかったです!さすがマハイ!とくにあのゼリーみたいなやつが絶品でした!」

 

アリッサ「そうだな、あれは美味かった さぁさ、マッサージでも行こう。実はな、ここのマッサージは評判がいいらしい。そのためだけにわざわざ来る客もいるらしいからな。なかなか期待できそうだ」

 

エマ「ほんと楽しみです!」

 

ホテルの中に、「マッサージ」とかかれた看板をみつけ、中に入る。すぐ近くに予約板がおいてあり、お互いのファミリーネームを書くと、ほのかに香る金木犀の匂いに気づく。

 

アリッサ「ん?……ジンギスカンの匂いか?」

 

エマ「それをいうなら金木犀ですよ でも本当、いい匂い…」

 

あっという間に番がきて、それぞれ個室に案内される。

栗色の髪の二人の係人が、アリッサとエマを腰かけるように言うと、すぐにマッサージを始めた。

 

 

 

 

 

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エマ「気持ちよかったですねぇ…」

 

うっとりとした顔で話すエマは、すっかりリラックスしたようだった。おなじくアリッサも良かったのか、無言で首を縦に降って見せた。

 

エマ「さ、部屋でビールでも飲みましょーよ!」

 

アリッサ「そうだな、つまみに豆でも買っていこう」

 

二人は部屋にもどる。

 

エマ「ぷはぁっ!美味しいです!サイコー!マハイのビールは一味ちがう!ここにこれてよかったって心底思いますよ、私」

 

アリッサ「そうだな、 ぷはっ、やっぱ美味いな…

しかし、こんな時間からビールなんて、悪い大人だな、私たちは」

 

エマ「いいじゃないですかぁ、いつも頑張ってるんですし!…それに、明日帰りなんですからのんびりしたっていいじゃないですか」

 

エマやアリッサがすんでいるエレランド国(多くの州が集まってできた国)からマハイまで飛行機で約1日かかる。実は4日の大旅行だったりする。

二人はその日夜になるまでビールやつまみを食べ、軽くイチャイチャしたのだった




続きます
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