暴食の魔王   作:練火

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ヤッハロー……(テンションダウン)


練火デス…(・ω・`=)ゞ


夏なんてくたばれば良いのに……


少女の想い

チュンチュンッと小鳥の囀りで起きました。

私は軽く伸びをして欠伸を噛み殺しながらベットから出ます。

そして部屋のドアを開け、トテトテと階段を降り、一階に着くとリビングからスパイスの美味しそうな匂いが漂ってきました。

今日はカレーライスかな?

 

『美味エェェェッ!!?この袋の中身がこんなに美味いとは凄いなッ!?』

 

『だから、少しは黙って食ってくれないか!?つい一時間前に近所迷惑だって怒られただろうが!』

 

少し遅れてそんな会話も聞こえてきましたけど。

私は少し微笑みながら、リビングのドアを開けると、

 

「おはよう嬢ちゃん」

 

「おはよう桜ちゃん」

 

カレーライスを食べていた二人の男性が()に挨拶します。

私も二人に挨拶しました。

 

「おはよう、ございますアークおじさん、かりやおじさん」

 

カレーライスを口一杯に頬張っている食いしん坊のアークおじさんは今日も美味い美味いと言いながら大皿に乗ったカレーライスを瞬く間に食べてます。

そして雁夜おじさんは私を見て、「ご飯は出来てるから食べよう」と刻印虫で歪に歪んでいる顔で誘ってくれてます。

 

この二人は私の恩人です。

暗くて怖くて痛くて何も出来なかった私を二人は助けてくれました。

あの虫がいた所は、アークおじさんが言うには「不味かったが全て食った」って言ってました。

……あの虫って食べれたんだぁ。

今でもそう思います。

雁夜おじさんの体にもいた虫は全てやっつけたそうです。

前までなら寂しかった朝も今では楽しい朝に代わりました。

 

「桜ちゃん美味しいかい?」

 

「…うん」

 

よかったと呟く雁夜おじさん。

…いつか私は雁夜おじさんでは無く、雁夜お父さんと呼びたいけど許してくれるかな?ーーーーー

 

 

「嬢ちゃん、もういいかい?」

 

アークが桜の部屋の前でそう言うと、部屋の中からパタンと閉じる音が聞こえ。すぐさまドアが開いた。

 

「おじさんは……?」

 

「ああ、雁夜なら玄関で待ってるってよ」

 

そう言うと桜はトテテテテと駆け足で玄関まで向かっていった。

 

「元気で良いねぇ」

 

アークもその後を歩きながら追いかけていった。

あの飲み会から一日が過ぎ、今日は桜と一緒にショッピングをするらしい(アークは今日の朝知った)。

しかも桜が雁夜に言い出したらしいのだ。

 

(まぁ、元気になったのは良いことか…)

 

雁夜と手を繋ごうか悩んでいる桜を見ながらアークは微笑みながらそう思った。

駅前のショッピングモールまで桜と雁夜が話ながら歩いている。

その後ろでアークはぼんやりと空を眺めながら付いていく。

 

数十分歩き、目的地であったショッピングモールに着くと雁夜は食料品を買いに行きに、桜はアークを連れて散策へ行った。

 

 

「それでね。こっちがね……」

 

桜はアークの手を引きながら、店内を案内していく。

聖杯からの情報でどういうものか粗方知ってはいたが、実際に見ると全てが豪勢に感じられる。

 

(これで一般なんだよな……)

 

アークは内心で驚きつつ、ゆっくりと見渡す。

 

「……ん?」

 

チラリと見たことのある人物の背中があった。

赤い髪に巨大な体躯、そして他者を寄せ付けぬ覇気。

 

(ライダー?)

 

まさしく『征服王』イスカンダルだ、だが立っているその場所はゲームショップである。

なんとも場違いな…とも思うが、周りの客も店員も何も言わず、素通りしている。

 

「あ、アークおじさん……」

 

桜も気付いたのか、その覇気に触れ。微かに震えている。

アークは桜の頭を撫でながら、ライダーに近づく。

 

「う~む…ん~…ほぉ~……?」

 

近づくに連れて、ライダーが何かを見ながら凄く悩んでいるようだ。

 

「ライダー……何してるんだ?」

 

「ん~?おぉ!アークか!!」

 

ライダーは此方に気付くと幸いとばかりにアークに問いかける。

 

「坊主が資金をくれての。コイツを買おうとしたのだが、どちらを選ぶべきかと思ってな」

 

コイツと言われて、ライダーが指しているのは、『アドミナル大戦略Ⅳ』の完全限定品。その横には同じタイトルの数量限定品。

 

「その為だけにそんな怒気みたいな雰囲気を出すなよ」

 

「おぉ、出ておったか!そりゃちと悪いことをしたのぅ」

 

ライダーは苦笑いを浮かべながら、頭を掻いている。

 

「しかもライダー。これ機種が違うんだが。二つ持ってるのか?」

 

「…………何?」

 

どうやら持ってないようだ。

 

その後、悩むライダーのためゲームを買い。桜はと共に軽食をとるため、近くの喫茶店へと足を運んだのだが……

 

「何でお前が付いてくる、ライダー?」

 

「何、同盟を組んだ者の事を知りたくなるのは当たり前であろう?」

 

イタズラっ子のような邪気の無い笑顔を浮かべつつ言い切るライダー。

アークはため息を吐きつつ、注文したカフェオレを一口飲む。

その横にいる桜はちびちびとショコラケーキを啄むように食べていた。

それを眺めながらアークは顔を綻ばしていると

 

「なるほど、それが貴様が言っていた救いたい娘か?」

 

「……悪いか?」

 

「いや、魔王と言われた男も人の子であったと安心しただけよ」

 

ライダーはそう言って、注文していたサンドイッチを豪快に食う。

アークも最初は不機嫌だったが、ライダーがお楽しみと後に取っておいたパフェを奪い、満面の笑みを浮かべて食している。

 

「おい、アーク。それは余の」

 

「残念、食べちった」

 

「貴様なぁ…」

 

ため息を吐くライダーに満面の笑みで答えるアーク。

桜はそれを見ながら、クスリッと笑みを溢す。

周囲から見れば、とても怖い二人が怒りを放ちながら話しているが、桜から見えるのは、まるで二人の少年が笑いながらじゃれてる様子にしか見えなかった。

 

その後、アーク達は店を出ると。雁夜との集合場所へ足を向けた。

 

「ありがとうアークおじさん」

 

「?なにか言ったか?」

 

「ううん。何でもない!」

 

桜は笑顔一杯で答えた。

 

 




あー、パフェが食いてぇ…いっそパフェになりてぇ。
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