連か……じゃなくて練火ですッ!(゜ロ゜)
もうそろストックがまた尽きそう……Orz
ガヤガヤ
午前10時過ぎ、駅前の朝の喧騒も落ち着いては来ているが、眼前にいる多くの人々はあっち行ったりこっち行ったりと忙しなく動いている。
「……遅いな」
「そうだ、ね」
アークと桜は直ぐ近くのベンチに座りながら、そう呟く。
時折、アークは懐の懐中時計で確認しては戻してを繰り返している。
桜も足をぶらぶらさせながらのんびりと待つ。
そのすぐ後、雁夜は片手を振りながらこっちにやって来る。
「おーい!ーーーーゴメンね桜ちゃん、結構待たせちゃって」
そう言うと桜は首を左右に振り、
「だ、大丈夫だよ。雁夜叔父さ、ん」
笑顔でそう答えた。
アークはそれを横目に見ながら、
「よぉ、元気だったか?坊主」
「全く、急すぎない?
先生呼びはまだ早いぞぉ~、なんて言いながらアークは間桐慎二の頭をグシャグシャ撫でる。
「あ、ちょ、や、止めろよ!」
慎二はあまり嫌そうじゃない表情で言いながら怒った。
「いや、急だったけど良かったよ」
「でも、呼んだってことは教えてくれるんだろ!!?」
撫でられながらもキラキラした瞳でアークを見る慎二。
アークはたははと笑いながら、
「半分正解で不正解だな」
「え~!!教えてくれないのかよぉ~!!」
慎二は頬を膨らませながらそう言うとアークは苦笑いを浮かべ、
「まぁ待て、そんなに焦るなよ坊主」
そう言いつつ、懐から真っ白なネックレスを取り出したアーク。
「先生、それは……?」
慎二、桜、雁夜の三人は目の前で出されたソレを見ながら、慎二が問う。
「ん、これか?これは」
「……魔具?」
遮るように桜が答えた。アークは頷き、続きを話す。
「コイツは【
「罪過の輪……?」
雁夜がそれを握りながら眺めていると、その部分が少しずつ黒く濁っていく。
「うわっ!?」
雁夜は驚いて、アークに放り投げるように返した。
「雁夜、もうちょっと大事に扱ってくれないか…?まぁいいかーーーーとまぁ。こんな風に罪を犯した・罪悪感があるって言う人の心に反応して、このネックレスは黒くなっていく魔具だ」
アークはソレを慎二に着けた。
「それじゃあ、約束通り。坊主が良いことをしていたか、調べるためにコイツを長時間身につけて貰う。その間は皆で遊びに行って来なさい」
アークの言葉にネックレスを弄っていた慎二と、へぇっと眺める桜、その二人を見る雁夜が返事を返した。
▽▲▽▲▽
改札口で切符を持ち
「じゃあ、行こうぜ桜」
「う、ん」
タッタッタと慎二と桜は先に行った。
「……本当に良いのかアーク」
「…あぁ。こっからは確実に敵は手段は選ばないと思うからな…この方法なら雁夜と桜には危害が来ないと思う」
念のために、慎二に着けた罪過の輪には周囲から狙われにくくなる魔法も付加してある。
「だが、お前は」
「ーーー何言ってる雁夜。俺を誰だと思っている?」
訊くと雁夜はそうだったなと苦笑し
「じゃあ、後は任せたぞ
ーーーーー魔王」
雁夜は桜達の後を追いかけた。
アークはそれを眺めながら
「聖杯は我が主、雁夜の手に」
一瞬だけ黙礼すると直ぐ様、行動に移した。
外に出ると、近くの高層ビルに入り屋上へと登った。
「この街とも見納め、か…」
呟きながら、アークは懐から二枚の符を取り出すとそれを近くのパラペットの上に重ねて置いた。
「《
符が淡く光る
「《
シュッと言う風切り音と共に、符が別々の方向へ飛んで行った。
次に懐から瓶に入った水を取り出す
「《
パリーンッ!!
その瓶を叩き割ると、中に入っていた水が広がり、その広がった水が二種類の映像を映し出した。
一つは山中でカップラーメンを食べている青年
一つは古くから有りそうな武家屋敷が写されている。
二機は動かず、か……
アークはそれを見た後、霊体化しながらビルから飛び降りた。
さぁ、最後の戦いが始まる