練火デース
パクパクムシャムシャモグモグ
間桐のリビングで、雁夜・桜そしてアークが朝食を食べている。
「嬢ちゃん。ちゃんと食わないと大きくなれないぞ?」
食パンを少しだけ食べてどこかへ行こうとする桜にハムエッグを口に入れながら喋るアーク。
言われた桜は少しジッとアークを見た後、再び食べ始める。
「ーーーーーいやぁ、にしてもこの世界の料理は旨いな。これだけ食が進むのは久方ぶりだ。やはり、マスターを無理矢理起こして正解だったな」
アークは頬に付いたマスタードを指で舐めとりながら絶賛する。
「と言うかだ。お前はサーヴァントだから、食事は要らないだろ?」
雁夜はぶっきらぼうに言った。
それもそうだろう、彼は料理を作るために6時頃に無理矢理起こされたのだ。
誰だってそうなる。
「あぁ。言ってなかったか?俺は通常の英霊とは違って、人間よりの英霊なんだ」
「「??」」
アークの言葉に二人が首を傾げる。
「だからな?通常の英霊は飯も睡眠もいらない。召喚者の魔力さえあればここに要られるんだが……俺はそもそもこの世界の住人じゃないのが問題なのかは知らないがーーーーーなんて言ったら良いか……睡眠は別にいいみたいだが、飯で魔力を補給していると思ってくれ」
「つまり食べていないと?」
「弱体化して、最後には消滅」
雁夜の問いにアークは頷きながら答えた。
その答えに雁夜は呆然として、フォークを落とした。
「ーーーだが、安心しろ。食った恩を俺は忘れない男だからな」
(全然安心できないが……)
笑顔で告げるアークに、雁夜は冷や汗を浮かべながらそう心の中で呟いた。
「さて、それじゃあやりますか」
アークは食べ終えると、立ち上がりそう言った。
「いったい何をするんだ?」
「?何って…
△▼△▼△▼
暗くなってきた冬木。
瞑想している英霊はコンテナ置き場で魔力を張り巡らして待ち構えている。
それはまるで血の滴る巨大な肉を抱えた人間がサバンナで立っている状態と同じであろう。
ただし、ソレは人間では無く。世界に轟く伝説を持った英霊であり。釣られる動物も同じ英霊であるが。
ーーーーーザッ
近くで足音が鳴り、英霊が目を開ける。
「ほぅ。どいつもこいつも穴蔵を決めているとばかり思っていたが、俺の挑戦を受けてくれる武人もいるのだな」
「ーーーーーくははっ!!!!そんなに旨そうな匂いを流しているんだ。我慢できるわけ無いだろぅ?」
目の前には黒いコートを羽織った青年
「おい!バーサーカー!!ここは隠れて様子見じゃなかったのか!?」
傍らには白髪でいつ死んでもおかしくない風貌の男
「なるほど、狂戦士…だが、俺の一騎討ちの場に来てくれたことには感謝を示そうーーー我がクラスはランサーだ
。さぁ、尋常に勝負!!!」
その掛け声と共に